IS~神魔と幻想に魅入られた者達   作:茶々円

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第五話

 

 

 

 

 

ブチッ!!………ツー………ツー……

 

 

 

「あっ……」

 

 

つい感情に任せて電話を切ってしまった。流石に電話先の女が亡くなった自分の兄さんを騙られると流石にキレる。………それにしてもあの兄さんを騙った女の声………私に似ていたな……

 

 

 

 

「………あいつ……!ふざけてるのか!?兄さんは死んだんだ!もういな「マドカや、その一夏とやらはもしかしたら幽霊で何か特別な肉体に入ってるんではないか?

実はまれにあるケースでの、死んだ人間の肉体の波長が近い……まあ家族とかじゃの、に入るケースがあるんじゃ、その可能性を考えられないか?」

「はあ………」

 

 

 

──────VT計画

 

 

師匠のお話を聞いた際にこの言葉が浮かんだ。姉さんを完全に再現し自国の兵士として使う、非人道的な計画であった。私がこの計画の話をスコールから聞き、殲滅に向かった際、既に研究室はもぬけの空、縄のようなもので絞殺された女性の死体だけが存在し、姉さんのクローンは既にその場にいなかった……その被検体の肉体に兄さんの魂が入っていたとすれば…………

 

 

 

 

「申し訳ないです、お嬢様。弟子の気が動転して電話を切ってしまったみたいです。」

『…………とりあえず一回二人でIS学園の文化祭に来なさい、妖夢もあなたに会いたがってるわ、それに家の一夏もあなたの弟子と話したいみたいだから、ちょっと弟子に変わってくれない?』

「ああ、わかりました。………マドカや、さっきのおとぎ話の『桜のお嬢様』がお前と話したいらしい。」

 

 

 

 

師匠は携帯電話をこちらに渡した。

 

 

 

 

「………変わりました。織斑マドカです。」

『こんにちは、マドカちゃん。今の一夏のお母さんの西行寺幽々子よ。』

「はあ………、すいません、さっき話した一夏と名乗る女の子と話させて頂けませんか?私はあの人が本当に兄さんなのか確かめたいんです………。」

『ああ、一夏なら狩りに向かったわよ。なんでも最近うちの技術で見つけた魔法少女に記憶を操る魔法少女がいてそいつを殺しに向かったわ』

「なっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

日本・某県の高層マンションの最上階、そこでは20代の女が私腹を肥やしていた。………この女は小さな頃、魔法少女の契約し、その願いの影響で『記憶を操作する能力』を手に入れ、その能力を使い、金を儲けている、そして今日も彼女に電話がかかってきた、ISが生まれてからはますますその仕事が増えている

 

 

「はいは~い、どんなお仕事でしょうか~?」

『やっと見つけた………』

「は?」

 

 

 

その声が聞こえた瞬間、部屋の窓が割れた。

 

 

 

 

───────────────────────────

一夏side

 

 

IS学園 幽々子の部屋

 

 

ブチッ!!ツー……ツー……

 

 

「切れたか……やっぱりそうだよな……」

 

 

 

 

俺が自分の名前を言った瞬間、電話が切られた。母さんが師匠のお爺ちゃんの電話番号を突き止め、電話したがまさかその先にマドカがいたなんて………

 

 

「いや~、世界って狭いわね~。」

「ええ………全くですよ…………、……あ、電話だ。まどかさん……?」

 

 

 

 

俺は電話に出た。

 

 

『一夏君、見つけたよ、条件に合う魔法少女。』

「本当ですか!?」

 

 

 

 

恐らく俺と織斑先生の記憶を弄ったのは恐らく魔法少女だと仮説を立て、円環の理であるまどかさんに協力を頼んだ。まどかさんは全ての魔法少女の情報を確認する事が出来る。

俺がまどかさんに頼んだ条件は『記憶に関する能力を持つ』『少なくともあの事件が起こるまでに契約している』の2つである。

そして今その条件に合致する魔法少女が見つかったらしい、……………てか単純計算で10代後半から20代だろ………魔法少女って名乗っていいのか………正直痛いぞ………

 

 

 

『とりあえず今からそっち行くねー。』

「ありがとうございます、ではお礼はまた……」

『お礼なんていいよ、困ったことがあったらいつでも相談してきてね』

 

 

 

まどかさんとの電話を切り、俺はエピオンに乗ろうとしたが突如幽々子さんが前に来た。

 

 

 

「ねぇねぇ一夏、よくよく考えたら私達の家族の中であなただけ太陽炉持ちじゃないのはどうかと思うの。と言うことであなたに新専用機『ダブルオークアンタ・フルセイバー』を用意したわ。」

 

 

 

 

幽々子さんが展開したクアンタは基本フレームなどは全て雛さんのクアンタと同じであったが原型とは違い、肩部にはGNソードⅴとはまた違うブレードが配置している。

 

 

「雛のクアンタは『対話』を目的とした機体ならこっちは完全に『戦闘』を目的とした機体よ。大まかな変更点としては少しだけ性能が落ちてるわ。その変わりに手数を増やしているわ、最大の変更点としてクアンタムバーストが封印されてる。そもそもクアンタは神である雛が使用することを前提に製作していてそれを一応半人半霊に分類されるあなたが使えるようにレベルを落とした機体だからあそこまでの性能は期待しないでね。」

「はい………、あっ、それよりもエピオンはどうするんですか?あとその幽々子様の持ってるISは?」

「エピオンなら今さっきのマドカちゃんに渡そうと思ってるわ、で、このIS、ウイングゼロは束が『暮桜』のコアをベースに作った千冬専用機よ。」

「なるほど………」

 

 

 

 

マドカに使ってもらえるならそれでいい、てか織斑先生がゼロって………、てか織斑先生……なんで全治三ヶ月の傷が二ヶ月で直ってるんだよ……

 

 

 

 

千冬は始業式から五日で車椅子から降り、今では『打鉄』に乗って勘を取り戻している。

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんな考えているうちにまどかさんがやってきた。………あれ、もう2人……?1人は同じクラスの巴さんでもう1人は誰だ………?

 

 

 

 

「こんにちは、はいこれ、詳しい住所。あとは………」

「こんにちは。」

「やあ、織斑一夏君だったよね?」

 

 

 

その魔法少女?の人は俺に声をかけてきた。恐らく導かれた魔法少女だろう。

 

 

 

「あ、はい。こんにちは、まどかさん、巴さん、あと………」

「女神様に頼まれて君にある魔法を教えることになった神那ニコだ、よろしく。」

「よろしくお願いします、ニコさん。

それでその魔法とは?」

「説明するより見せた方が早い、一瞬だからよく目を凝らしておきなよ。」

 

 

 

 

 

ニコさんは巴さんの方を向き、魔力を手に込めた。

 

 

 

「……………トッコ・デル・マーレ。」

「きゃあ!?」

 

 

 

魔法少女姿であった巴さんは人間姿に戻され、そしてニコさんの手には黄色のソウルジェムが握られていた。

 

 

 

 

 

「ああ、ありがとうマミ、返すよ。………見てわかったと思うが教える魔法とは魔法少女姿の魔法少女のソウルジェムを無理矢理引き剥がす呪文だ。」

 

 

確かに対魔法少女戦はまどかさんとほむらさんに何度か行ってもらったがソウルジェムを抜き取ると言う行為はチートに近い。例えるならIS対ISでIS自体を強制的に奪い取る行為に匹敵する。

 

 

 

「だから私達はこの技対策にダミーのソウルジェムを魔力で精製して闘ってるよ。」

「なるほど……ありがとうございました。では行ってきます!」

 

 

 

俺はすぐさまその魔法少女がいるビルに向かった。

 

 

 

 

 

「そそっかしいわねぇ。」

 

 

 

 

 

 

────────────────────────────

 

 

 

「だ、誰!?」

 

 

女は慌てて魔法少女の姿になった。

 

 

(ふむ………右腕の甲……)

 

 

 

一夏は高速で女に近づき、右腕を掴んだ。右腕を掴まれた女は焦った。

 

 

「あ……あなた魔法少女のことをしって「トッコ・デル・マーレ」

 

 

 

一夏はニコから教えてもらった魔法で女のソウルジェムを奪い取り、魔法少女が解除された女の首元に『GNソードビット』を六機囲うように配置した。

 

 

 

「何よ……誰なのよ!?」

「この顔に見覚えがあるよな?」

 

 

 

 

 

一夏は顔の部分のパーツを外し、織斑マドカと織斑千冬とそっくりである自らの顔を見せた。女は驚き恐怖に顔を染めていた。

 

 

 

「とりあえず3つ聞く、記憶は戻せるのか?、それともお前の意思で解除出来るのか?」

「……………私の意思で解除できるわ。」

「そうか、なら今すぐ『織斑千冬』に行った記憶改弄を解除しろ……そうすればソウルジェムは返してやる。」

「解除するにはソウルジェムが必要よ……今返しなさい……」

「ああ、返そう。ただし余計な行動を取れば首を落とすぞ。」

 

 

 

 

 

一夏は女にソウルジェムを渡し、そのまま魔法少女に変身した。

一夏はそれを確認し、先ほどの専用機『ウイングゼロ』にプライベートチャンネルを開いた。

 

 

 

「あー、もしもし、一夏です。」

『ほらほら!遅いわよ!

「あれ?天子?」

『すまない!今天子と修行中……!何だ!?記憶が!?天子!一端中断してくれ!

『わかったわ。』

 

 

 

 

 

数分後……

 

 

 

「どうですか?」

『ああ……全部思い出した……』

「じゃあ一端切りますね。」

『ああ……』

 

 

 

一夏はプライベートチャンネルを切り、目の前の女を見た。

 

 

 

「解除したわよ!さっさと出て行って……」

 

 

 

パリン!

 

 

 

 

「………………パリン……?」

 

 

 

 

一夏の『GNソードビット』は女のソウルジェムを破壊すると女は操り人形の糸が切れたようにその場に倒れた。

ソウルジェムは魔法少女の魂そのものであり、言うなれば魂を破壊したようなものだ。

 

 

「ふん……これでこいつの被害者もいなくなる……」

 

 

 

 

そう考えているとどんどんマドカのことを思い出していった。

 

 

(……………なんだ、こいつを殺せば記憶は蘇るんだな……)

 

 

 

 

一夏は再び割った窓からIS学園に飛んだ。

 

 

 

─────────────────────────

一夏side

 

 

 

「只今戻りました。」

 

 

 

俺が幽々子さんの部屋に戻るとそこには織斑先生がいた。

 

 

 

 

「…………織斑先生。」

「一夏……私は全て思い出した……あの時私がお前たちを守れていたらこんなことにはならなかったのか……?」

「……まあマドカがいたころのあなたはまさに俺にとって理想の姉でした。……まあ悪い捉え方をするとそれは俺とマドカが両方『凡才』だっかかもしれないからですね……」

「………否定はしない……私は愚かな人間だ……」

「まあ全然いいですよ、おかげで俺は家族と呼べる人々や大切な仲間とも出会った………、マドカも師匠と呼べる人物に出会っているそうです。……何が言いたいかって言うと『もしかしたら』の幸せよりも『今』の幸せを大事にしたい、そういうことです

。」

「そうだな……」

 

 

 

………ああ、この人も変わったな………

俺が久々に外界に来たときは正直見ていてイライラした、だが今はむしろ好感が持てる、………なんと言うか『逃げ』がなくなった。

 

 

 

「あ、そういえば比那名居がお前の服のサイズを聞いていたぞ。」

「155ですけど………なぜ?」

 

 

「今日のホームルームで決めたんだが文化祭でうちのクラスはメイド喫茶をやるそうだ、それで比那名居がお前用のメイド服を用意するら待て待て待て待て待て待て待て待て」

 

 

 

 

 

 

 

 

何かおかしいぞ………

とりあえずプライベートチャンネル繋ぐか……

 

 

 

「おい」

『あら一夏、どうしたの?』

「どうしたもこうしたもなんで俺がメイド服を着ないといけないんだ!?」

『あんた絶対似合うわよ、クラスの皆も大賛成だったし。』

「あいつら………、てかどうしたんですか織斑先生?」

 

 

 

織斑先生は涙を流していた。

 

 

 

「………すまない……私が春樹の暴走を止められなかったせいでお前は小中共にまともな学校生活を送れなかった………今の楽しそうなお前を見てると………うぅ……」

 

 

 

また泣き崩れてしまった………この人も色々苦労してるんだな……

 

 

 

 

「因みに四組の文化祭の出し物は子供受けを狙ったアリスの人形劇とその人形劇の横では大人の方の為に茶席を用意したわ。」

「なるほど……アリスさんの人形劇なら人気が出そうですね……、それに確か母さんは……」

「ええ、茶道生け花両方のコンクールを片っ端から取ってるわよ~。…………てかもうこんな時間じゃない!?解散よ!」

 

 

部屋主である幽々子さんのお開きコールと共に俺達は部屋に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………もしマドカと仲直りできて、それでマドカが織斑先生を憎んでなかったら俺ももう一度千冬姉と呼ぶのも悪くないかもな……

 

 

 

 

 

 




次から文化祭回です
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