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「トレーナーさん!どうしたの!?死んじゃダメよ!早く病院に行きましょう!!深呼吸して!!ほらヒッヒッフーよ!!救急車!!そうよ救急車ね!!115!!トレーナーキトクスグカエル!!違うわ!!」
愛しのアヤベが入室してコンマ数秒でパニックになってしまった。原因は簡単。トレーナーである俺が頭に包帯を巻いているからである。どうしてこうなったかといえば少し前のこと…
ここは愛しのアヤベとの愛の巣…ではなく学園の倉庫三号…つまり普段使われない倉庫というやつだ。ちょっとした雑用でここに物を取りに来たが思いの外手こずっている。
「早くアヤベに会いたいなあ…」
と上の空になっていたのが悪かった。頭に荷物が落下。幸い何ともないがちょっとしたコブができたかもしれない。後で保健室で冷えピタでももらおう…お、目的のブツを発見。これは後で担当者に渡せばいいから保健室に寄ってから戻るか…
保健室に寄ったら冷えピタと包帯を巻かれてしまった。それはいい。大したことはなかったので頭に包帯の姿で仕事をしていたらもうアヤベが来る時間になっていたのだ。アヤベに会う前に包帯は外しておこうと思ってたのだが、つい仕事に熱が入ってノックの音で時間に気づいたのである。
「トレーナーさん。会いたかった…わ…」
そしてドアを開けたアヤベが固まってからパニックになるのにコンマ数秒。
「トレーナーさん!どうしたの!?死んじゃダメよ!早く病院に行きましょう!!深呼吸して!!ほらヒッヒッフーよ!!救急車!!そうよ救急車ね!!115!!トレーナーキトクスグカエル!!違うわ!!」
やっぱりこうなってしまった…だから包帯は外しておこうと思ったのに…失敗したな…
「アヤベ、大丈夫だから…」
「そうね!!911!!Hello!ディス地球!!」
一人漫才をしてるアヤベもカワイイなあ…おっといかん本当に緊急ダイヤルにかけてしまう。とりあえずアヤベをハグ!からのキス!!この手に限る。
「アヤベ…大丈夫だから落ち着いて…」
「死なない?トレーナーさん大丈夫なの??」
「大丈夫だよ。アヤベを置いて死ぬわけないじゃないか。」
「良かった… ところでどうしたのそれ?」
切り替え早いなあ。流石は流星…なのか?
「これはちょっとぶつけただけだよ。もう大丈夫だから」
そうだもう包帯はいいだろう。よく考えたら冷えピタだけでいいよな?なんでこれ巻かれたんだろう?
「ほらちょっと腫れただけだよ。なんともないさ」
「そうなの…とにかく良かったわ…あなたがいなくなったらなんて考えたくもないわ…」
アヤベの抱きしめる力がギュッと強くなる…心配させてしまったなあ…
「ごめんよ。アヤベを置いてなんて死ねないさ。それじゃあ着いていけない…いや一緒にいられないじゃないか。だから大丈夫…」
「そうよね。一緒にいてくれるって約束したものね。死ぬ時は一緒よ…」
ソファに隣同士に座って日課のイチャつきを開始する。もちろん手は握っている。まだ震えてるようだ。
「ごめんなさい、まだ少し怖いわ。もう少しこうしていて…」
「アヤベが言うならいくらでも喜んで…」
そうして少し経つ。
「ねえ…やっぱり洋風がいいんじゃないかと思うの…」
「…?」
洋風…?なんの話だっけ…?
「忘れたの?こないだの…お墓の話…」
「ああ、あれかあ…まあアヤベに合ってるのはそうだなぁ…」
「しっかりして、あなたも入るのよ?」
それもそうだ。
「でもメインはアヤベだし二人きりなのは決まりだろ?」
「二人きりなのはそうね。でもあなたもメインよ。半々なんだから。」
まいったなそうまで言われたら引き下がれない。
「そうだね。でもまずは…結婚式じゃないか?その方が生産的だよ?」
「あら?結婚式はもう決まってるようなものじゃない。私は今すぐでもいいのよ?」
「俺だってすぐしたいさ。でも今はレースもあるしまだ先だろ?」
「そうね…このダービーに関しては対抗バがいないから…ゆっくりでもいいわね…」
その通り。このレースについては俺も隣を走れるのだから…
「そうだ、コーヒーでも淹れましょうか。今日は私がやるわ。一応安静にしてて。」
「それじゃあ任せるよ。今日は予定を変えて次のレース対策にしようか。」
「そうね。そういう日もあるわね。」
そうして数分。カップを二つ持ったアヤベが戻ってくる。しかしどこか浮かないような?
「ねえ?なんだかオヤツの時間というと誰かを忘れてる気がするのよ。」
「オヤツ…何かあったかな…?」
そう言われると何か引っ掛かるような…
「あなたが頭をぶつけたからかしら?」
「感覚共有ってこと?いやあ流石にないだろうけど」
ウマ娘は不思議な存在だが…まあいわゆるデジャヴというやつだろう。
「とりあえずコーヒーよ。今度これを持って星を見に行きましょう。」
「そうだね。ちょうどレースの頃流星群のシーズンじゃなかったっけ?」
「あらよく覚えてたわね。良かったわ。頭をぶつけて全部忘れてたら大変よ」
「アヤベを忘れることはないさ。それは間違いないよ。」
「ん〜〜」
グリグリと頭を俺の胸に埋めるアヤベ。こんなに愛しいアヤベを忘れたら大変だ。存分にマーキングしてもらおう…
「…するとこの辺りで皆んな加速するはずだ。だけど君は慌てず最後まで脚を残せばいい。充分抜かせるはず。」
「そうね…だけど皆んな力をつけてるわ。思ったより早く仕掛けてくるかも。」
「それについては心配ないさ。と言いたいが油断できないのも事実。ん〜今度偵察に行こうか。」
言っておくがイチャついてるだけではなくこうして真面目にトレーニングもしている。今日は机上でだが作戦を立てることも欠かさない。それにしてもアヤベは変わったな。ジュニア期なんか周りも見ずに俺の意見も聞かない。それでも勝てていたのは以前から積み上げていたものがあったから。本当に一人だったのに…
「そうね。トップロードさんだけじゃないものね。あまり言いたくないけどあのオペラオーもいるし…」
「二人以外にも実力をつけているからね。しかしそうやって周りが見えるようになったのはいいことだよ。俺も見習わないと」
「あら?あなたのおかげよ?ダービーで勝てたのだって、あなたがサポートしてくれたからって分かってるわ。本当に感謝してるのよ?それにあの娘だって…」
「そうだな…」
アヤベの妹さん…彼女は何を持っていったのだろうか?彼女とアヤベが再会できたときアヤベが堂々と人生を誇れればいい。贖罪でなく…その手助けができれば何よりだが…
「なんだか難しい顔をしているわね?」
「いや…次のレースでもその先でも君が無事にゴールしてくれることが一番だと思ったんだ」
「大丈夫よ、一番に帰ってくるわ。あの娘のためだけじゃなくてあなたと私のためにもね…」
そう言うアヤベの顔は穏やかでとても美しいものだった。
「そういえば作戦というより確認だけど左脚の蹄鉄は大丈夫かい?使っていて違和感とかは?」
「あれね。大丈夫よ。脚も健康そのものよ?」
「それならいいんだけどアレもそろそろ新調してもいい頃だな…よし、今度サイズを測り直しておこうか。」
「あら、お出かけの口実かしら?」
「それもあるけどね、丁度ライバルの偵察もできるし都合がいいだろ?」
「大丈夫。行くわ。前みたいに理屈をこねなくても大丈夫よ。」
「ああ…ついつい前の癖が…」
前はこう言っても3回に2回はフラれたものだ。本当に変わったなあ…
「だからプラネタリウムにも行きましょう。もう初心者向けじゃなくてもいいわよね?」
「もちろんだ。早速予約しておこうか。」
「気が早いんだから…」
「アヤベと出かけられるんだ。善は急げさ」
窓の外、気の早い一番星も見守ってくれているようだ。
これは超一級の極秘事項なので知ってる人はいないと思うんですけどあえて言いますね?実はアヤベさんとアヤトレさんが共依存してるのがすごくすごい好きなんですよ!いやーこれは誰も知らなかったと思うのでさぞや驚いたことでしょう。そしてなんとこの共依存アヤベさんシリーズも10…超えて11作を先に投稿してしまったので12作目なんですって!というわけではないのですがなんかいい感じに総集編っぽくなりましたね。アニメのダイジェスト話というか使い回し…ゲフンゲフン…とにかくアヤベさんとアヤトレさんが共依存できるように見守りてえなあという思いからこのシリーズは生成されています。今回は前半の頭の悪さに対して後半しんみりとできた気がするのでだからどうだと言うわけではないのですがなんかこう…イチャつき度がちょっと不足したかなあって気もするんですよね。まあ次の共依存アヤベさん達に期待ですね。お出かけ編がなかなか書けないのは作者のお出かけ経験値が足りないからというわけではありません。ただお外でイチャつくってどうやればいいのかわからんのです!!あれか?ドーベルとかアルダンさんみたいなことをさせればいいのか??でもアヤベさんが遊園地ってあんまりイメージ湧かなくないですか?とすると劇場?うーむなんか違うよなあ?まだ合ってるかな?そんなことを考えてるとまた学園内のお話になってしまうのです。あとはカレンチャンさんにもエントリーしてもらえばいいんですかね??まあ遊園地とかはアヤスズシリーズには使え…そうかなあ…どうもイメージ湧かないのです。まあそのうち思いつくでしょう。