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「トレーナーさん…私のこと捨てるの…?イヤ…捨てないで…離さないで…」
「アヤベ?どうしたんだ?」
俺の担当アヤベが泣きながら抱きついてくる。ここは学園内の廊下。急にどうしたのだろうか?
「私のこと嫌いになったの…?私が重いから嫌になったの…?ごめんなさい…ごめんなさい…」
「アヤベ…?何を言ってるんだ?アヤベを嫌いになるわけないだろ?どうしたんだい?」
アヤベを抱きしめながら頭を撫でて落ち着かせる。
「さっき…さっきのあれは…?」
「さっきのアレ?」
何か変なことをしただろうか…?
「あ!アヤベさんのトレーナーさんこんにちは!」
「やあカレンチャンとお友達かい?こんにちは」
廊下を歩いているとカレンチャンとその友人達に出会った。
「アヤベ先輩のトレーナーさん!私もダービーが目標なんです!まだ未デビューですけど。アヤベ先輩はどんな練習をしてたんですか?」
「そうだなあ…例えば…」
そんな話を少ししてから別れたのだが…それでか?
「あの子達を担当して私はもう見てくれないのかと思ってしまって…そんなはずないのに…わかっているのに怖くなって…」
「アヤベ…大丈夫だよ。君しか見ないよ。アヤベを捨てるわけないじゃないか」
アヤベは時々不安になってしまうようだ。カワイイ。独占してしまいたい。今日もその発作が出てしまったのだろう。カワイイなあ…
しばらく抱きしめてあげると落ち着いたようだ。
「大丈夫かい?もう少しこうしててもいいんだよ?」
「ううん…大丈夫…ありがとう…」
そうは言うもののまだ不安そうだ。
とりあえずトレーナー室へ連れていく。その間もピッタリくっついたままだカワイイ。
トレーナー室に着くとアヤベは定位置である俺の膝の上に乗ってキスしてくる。これは…カワイイけど重症だなあ。何かあったのかな…
「アヤベ?何かあったのかい?ずいぶん不安そうだね?」
そう言うとアヤベはビクッとして…怯えたように言う。
「ご…ごめんなさいごめんなさい…やだ…捨てないで…やっぱり重いのは嫌なの?降りるから…くっついたりしないようにするから捨てないで…」
「アヤベ…?」
もう泣きそうになっている…本当にどうしてしまったのだろうか?
「大丈夫だから。俺がアヤベを捨てたりするわけないだろ?乗っかっててもくっついててもいいから…アヤベに頼られるならいくらでも構わないよ。」
慌てて膝から降りようとするアヤベを抱きしめてキスする。まずは落ち着かせてあげよう。それにしてもアヤベはカワイイなあ…しばらく頭を撫でながら唇を啄む。だんだんと震えがおさまってくるアヤベ。どうやら落ち着いてきたようだ。
「ほんとうに…?このままくっついていていいの…?」
「アヤベがしたければいくらでもくっついてくれていいよ…むしろ嬉しいくらいだよ…離したくないんだから…」
「うん…ありがとうトレーナーさん…もうしばらくこうしていて…」
しばらく抱きしめてあげるのだった。
「今日ね…トレーナーさんとケンカして別れた娘の話を聞いたの…結構仲が良いって有名だったけど…別れる時は一瞬だって聞いてね…ふと自分に当てはめたらトレーナーさんに迷惑かけてばかりだから…それを考えながら歩いてたらあなたがあの子たちと話してるのが見えて…不安になってしまったの…ごめんなさい…」
アヤベが不安そうに話してくれた…そうか…まあ不安になることもあるよな…
「アヤベ…よく話してくれたね…大丈夫だよ。俺はアヤベのこと負担になんて思ってないよ。むしろそんな風に思ってくれるなんて嬉しいくらいだ。いくらでも寄りかかってくれていいんだよ?」
「ダメよ…それじゃ…私ばっかり助けてもらって…バランスが悪いわ…命まで助けてもらったのにそれからずっと甘えっぱなしで…」
まだ不安そうなアヤベを撫でながらはっきりと言う。
「そんなことないよ。俺だってアヤベに救われてるんだ。君が生きていてくれればそれでいいんだから。」
「でも…ンンッ…」
唇を唇で塞ぐ。今日のアヤベはマイナス思考になっている。優しくしてあげよう。いつも通りかな?
「でもも何もない…俺がそうしたいからだ。それじゃダメか?」
「…やっぱりよくわからないわ…でも…ありがとう…」
俺の胸に顔を埋めながらそう言うアヤベ。
やっぱりアヤベはカワイイなあと思うのだった。
別のある日
「お、おいアヤベ…?どうしたんだ?」
「別に…ミーティングの時間でしょ…」
「それは別に急ぎじゃないだろ?って待った待った引っ張らないでくれよ…」
今学園の廊下をアヤベに引っ張られている。ミーティングなどと言っているがそんな予定はそもそもなかったはず…これは…
「なるほど…ハーハッハッハ!トレーナーくん!お姫様を待たせてはいけないよ!」
「はわわ…お、お気をつけて〜〜」
わかりやすい二人に見送られながらアヤベに引っ張られる…
トレーナー室に連れ込まれ?アヤベは後ろ手に鍵をかける。そして
「んっ…」
俺はやや強引にキスされているのである。
「どうしたんだよアヤベ?」
「別に…」
これは…怒ってるのかな?ちょっとうつむいているのもカワイイ。まあ原因はなんとなく分かる。あの二人…どちらかというと一人に絡まれてるのを見て…嫉妬してくれたのかな?
「アヤベ、こっち向いて?」
今度はこちらからキスする。目がとろんとしてるアヤベはやはりカワイイ。
「ごめんなさい…あなたが…そんなことないってわかっていても盗られると思ったらつい…」
「そういうことか…でも嫉妬するアヤベもカワイイよ。」
「あまり嫉妬させないで…」
「ごめんごめん。アヤベ以外に惚れるなんて無いから大丈夫だよ?」
「うん…知ってる…それなのに不安になるの…どうして自分はこうも面倒くさくて重いのかしらって…後悔してるわ…」
悩んでるアヤベもカワイイ…
「別に面倒でも重くもないよ、そんなものじゃないか?俺だってアヤベが他の男に見られてたら嫉妬するさ。知ってるだろ?君のライブのたびにヒヤヒヤしてるって」
「それは…そうかもね…」
「じゃあおあいこだ。それに…重くてもアヤベはカワイイからね。」
「やっぱりよくわからないわ…」
またある日
「え?クラスでのアヤベさんの様子ですか?そうですねえ…」
ダンボールの荷物を運んでいた俺をナリタトップロードが助けてくれた。さすが委員長。助けてもらって申し訳ないが敵情視察もさせてもらおうと思ったがなぜか話がアヤベの事になってしまった。
「アヤベさん、静かですけど的確でキレのある一言をよく言ってくれますね。それになんだかんだ助けてくれますし…」
なるほどなあ…割といつも通りなのかな?
「それに最近は…トレーナーさんのことになると顔を赤らめてカワイイんですよ!それはもうすごくすごいです!」
おっとそうなのか?結構トレーナーを話題にするものなのかな?そんな話をしながら物置の整理を一緒にしてると…
「…?」
トップロードの頭上にある箱が落ちてきそうなのが見え…
「ヨイショ!」
トップロードが箱を勢いよく棚に押し込んだ衝撃でソレが落ちてきた!
「危ない!」
「え?ワアッ!?」
………
「何を…何をしてるの…?」
すごくすごい冷たい声が聞こえてくる…この声は…振り向かなくても分かる誰よりも大切な…
「何をしてるのか訊いてるの…ねえ答えて…」
「痛たた…あ、アヤベさん?」
整理しよう。今俺はトップロードを庇って身を挺したが勢い余って二人して転んでしまった。側から見れば彼女を押し倒したように見えるだろう。そこに騒ぎを聞きつけたアヤベが顔を覗かせ…
「ねえ答えてよ…どっちなの…?」
どっち…?
「どっちが先に誘ったの?貴女なの?トップロードさん…?」
「え〜とアヤベさん?」
「そう…あくまでシラを切るのね…」
アヤベが近づいてくる…のだが完全にブチギレていらっしゃる…俺は立ち上がりながら
「待てアヤベ違うんだ。話を聞いてくれ。」
「そうよね。ヒトがウマ娘を押し倒せるわけが無いわ…だから貴女が誘ったのよね?正直に答えて…」
全然聞こえてない…
「待ってくださいアヤベさん。違うんです。これは…そう!違うんです!何がと言うと…その…」
「貴女ふざけてるの?」
こうなるとパニックになりがちなトップロードだと火に油である。アヤベは俺を押し退けトップロードの真正面に立つ。これは非常にマズイ…
「アヤベ!聞いてくれ!事故なんだ!」
「大丈夫よ。彼女(これ)を処理したら二人で死にましょう?大丈夫。痛くしないから…そうすれば誰も私たちを引き離せない…永遠に一緒なの…だから…」
ああ…これはダメだ…仕方ない…骨が折れるくらいで済んでくれ…
「トップロード!逃げろ!!」
そう叫ぶと俺はアヤベの脚を後ろから羽交締めする。2秒くらい稼げれば逃げられるだろうか?最後にそう考えると背中に衝撃を感じて意識が遠のいた…
「うーん…」
消毒液の臭いを感じながら目を覚ます…背中が若干痛いな…
「アヤベは大丈夫かな…」
時計は見えないが夜になってるようだ…
「あ!起きましたか!」
保健の先生が言う。俺はとりあえず生きてるようだ…簡単な問診を受けて自身の無事を確認する。どうやら緩衝材の山に蹴り飛ばされたようで無事だったらしい。そうなれば次に訊くべきは…
「先生…アヤベはどうなったんですか…?」
とりあえず身体は無事らしい。あのあとトップロードと他生徒数人がかりでアヤベを抑えて生徒会に引き渡したとのこと。そして落ち着いた後事情を聞かされて、若干情緒不安になっている…今は見張りがついてるらしい。とりあえず警察沙汰になってなくて良かった…となれば…どうごまかしてアヤベを助けだそうかなあ…とりあえず身体が無事なので明日早くに査問会に呼ばれることになった…
トレーナー寮に帰る途中のベンチに見知った顔があった。
「よ、生きていて何よりだ」
「これは…お騒がせしてすみません」
トップロードのトレーナーだ。巻き添えにしてしまったみたいで申し訳ないな…
「まあ無事ならいいんだ。それより彼女をどうするかだが…」
「お願いします!アヤベは悪くないんです!全て私の不手際で…」
「落ち着けって…揃ってパニックになってどうする…彼女をどう助けるかと言う話だ。」
あれ?思ったより話がスムーズだな。
「トップロードがな、『アヤベさんを助けてください!』って必死なんだ。まああの子自体はアンタのおかげで無事だからこっちとしても話を大事にしたくない。言ってしまえばアンタらの痴話喧嘩ということにできるわけだ」
まあ確かにそうなるな…
「理事も生徒会も当事者が無事なら大事にしたくない。ということで話をうまくまとめておけよという意思表示だろう。だからどうしようかという話さ。」
なるほど。こちらとしては願ってもないチャンスだ。
「ということでな?こういうのはどうだ?」
翌日会議室にて
アヤベを中心にして査問会が開かれる。と言ってもアヤベ以外にはもう話が通っているのだが…
「つまり…落し物を拾おうとしたトレーナーを虫に驚いた彼女が誤って蹴ってしまった…ということで間違いないな…?」
「はい!その通りです!いやーお騒がせして申し訳ありません!」
呆れ顔の会長とその他の面々、もうちょっとマシな言い訳を考えろと言われないだけマシだろうか?とにかくアヤベに喋らせないようにしてサッサと会をお開きにする。これで無罪放免だ。
「トレーナーさん…ごめんなさい…私…」
トレーナー室にアヤベを連れて行き座らせる。
「アヤベ…いいんだ。元はと言えば勘違いさせた俺が悪かった…ごめんよ…」
「トレーナーさんを…勘違いで殺してしまうところだった…私は…本当にどうしようもない…」
「アヤベ…大丈夫だから…君がそんなことするわけないって分かってるから」
泣いているアヤベの隣に座って抱きしめてあげる。それしか今はできない。
しばらく泣いて…落ち着いたアヤベは俺にピッタリくっついて離れない。
「昨日…一晩中後悔してたの…あなたを蹴ってしまって…無事だとは聞いたけど、なんてことをしてしまったんだろうと…」
それは…そうだろうなあ…
「こんなことがしたかったんじゃないって一晩中泣いてね…」
そうか…辛かったんだな…
「もしかしたら…一緒に死ねないんじゃないかと思うと…」
ん?
「いいえ…こんな私はあなたと一緒に死ぬ資格なんてない。と思ったらもうどうしていいか分からなくて…」
流れが変わってきたな?
「ねえ、トレーナーさん…」
「…なんだい…?」
「こんな私でも…まだ思ってくれる…?」
「何を…かな?」
アヤベが顔をあげる。
「私と一緒に死んでくれる?」
その虚ろな瞳で微笑む表情は美しい…
俺の返事はもちろん彼女にキスすることだ。
これは極秘中の極秘なので地球が宇宙の中心ではないっていう事実くらいあまり知られてないと思うんですけど危険を覚悟で言いますね?実は…共依存アヤベさんがすごくすごい好きなんですよね…思い詰めるアヤベさんって危険が危ないくらい美しいですよね…という思いでここの文章をぽちぽち打ってます。いやーアヤベさんはやっぱりカワイイがすぎると思うんですよね。軽々にトレーナーさんと心中しちゃいそうなのがカワイイ〜推せる〜ポインヨだと思うんですよ。これは極秘中の極秘なので…話がループしてますね。そういや今回はあんまりフワフワしてないですね。でもフワフワのおかげでトレーナーさん助かってますからセーフですね!今思うといっそここでトレーナーさんを退場させてしまおうかと思いましたけどそれをするとこのシリーズも退場してしまうのでアウトです。あ、ここのキャプションは本文書き終わってから書いてるので別に気にしてもしなくてもOKです。大したことは書いてませんからね。まあごく稀に裏話めいたものを書いたりもするので完全に気まぐれです。今回は覇王が出てくるあたりで締めようかなあと思ってたんですよ。でも文字数もちょっと足りないしトプロがいねえなあ?と誰かに脅された気がするので追加したらなんか盛り上がってきちゃいましてね?だからアヤベさんは泣き顔が美しいよなあ?と言う思いで泣いてもらいました。ここのアヤベさんはまかり間違ってトレーナーさんが先に死ぬとほぼ99.99%後追いするので気をつけないといけませんね。残り0.01%はどうするかって?それはもちろん3日以内に死ぬに決まってるじゃないですか。まあここのアヤベさんとトレーナーさんはどうやっても心中する運命ですのでその心配はありませんですね!あ、タイトルどうしよう?