1、斬・月・転・生
「おい、そろそろ俺を向こうの世界に送ってくれ」
ヘルヘイムの森でそれなりに満足する程度に修行を終えた俺は神様に転生するとの旨を伝える。
「もう、いいんですか?」
「あぁ、こいつの使い方もだいたいは分かった」
戦極ドライバーをトントンと叩いて神様に言う。ヘルヘイムの森に篭っていたのはひたすら戦極ドライバーの研究のためでもある。あとは、ロックシードの乱獲をしていたぐらいか。
今はメロン・ロックシードではなく向こうの実をもぎ取って作った【ヒマワリ・ロックシード】をつけている、ロックシードは戦極ドライバーの組み合わせて使う事で使用者は戦極ドライバーを介してロックシードの養分を吸い取り食料を摂取しなくても生きていけるように作られている。
以上、上記の情報がこのロックシードと戦極ドライバーの本来の使用方法である。
そして、この機能がどの程度の物なのか知る為にこの最低ランクである【ヒマワリ・ロックシード】でどれだけ生きていけるかと試していたのだが。
「しかし、このヒマワリ・ロックシードだけで数百年も持つとはな」
「・・・って、言う事は貴方はその間なにも食べてなかったんですか⁈」
「うん?まあ、そうなるな。
たが、ヘルヘイムの果実を食う訳にもいかないだろう?」
そう言う俺に神様の方はキョトンとした顔を見せる・・・ん?
「いや、食べるもなにも貴方はインベスじゃないですか?」
・・・・なんだと?
さすがの俺も動揺を隠せず思考が停止してしまった。
「・・・えっ?」
「えっ?言ってませんでしたっけ?」
「いや、聞いていない」
「えっ?ロックシードに最も適正する体質じゃなかったんですか?」
「・・・で、その答えがインベス化の事なのか?」
「正確に言うなら《オーバーロード・インベス》ですよ?」
「そう言う問題では無い」
・・・はぁ。
心身ともにため息が出てしまった。
「分かった、もう良い。
一つ聞いておくが・・・俺の身体はインベスと同じ構造と認識で良いのか?」
「はい!だから植物操る事も出来ますし、ロックシードとの相性も抜群です」
はあ、知らないうちに人外にされていたなんて笑えない。
「はぁ、もうなんかどうでもいいわ。
さっさと送ってくれ」
「わかりました!あ、あとこれを渡しておきます」
そう言って、彼女は俺にスマートフォン型の端末を渡した。
「これは?」
「この端末には私に連絡出来るようになっています」
「成る程、話し相手には困らないだろうな、それに他に願いを伝えたいときに使えばいいのか」
「はい!いつでも連絡をお待ちしております!」
彼女の言葉を最後に俺の視界が暗くなっていく。
「では、三神影虎さん。貴方の人生に幸運が訪れる事をお祈りします」
「・・・どう、も、あり、がとう」
急速な眠気に口が回らなくなってきた。そして、すぐに視界が真っ暗になってしまった。