今月のこの話の更新は今回が最後になりますね
来月の4月からまたよろしくお願いします
今回は3400文字の短めになりました
オラリオから近場にある港町、メレンに旅行に行くと決めたロキ様。
今回メレンに向かうのは、ロキ様に私とロキ・ファミリア団長のフィンさんに、古参の幹部であるガレスさんだけとなった。
女神であるロキ様以外は男性しかいない今回の面々。
ロキ様はメレンにあるロログ湖で私に確認してほしいことがあるようで、ウンディーネ・クロスを使った特注の水着を用意しているようだ。
ロログ湖に居るモンスター達が襲ってこようが、水中に適したスキルを幾つか持っている私なら問題ないだろう。
ちなみに何故今回メレンに向かうのが男性だけしか居ないのかというと、私の水着姿を他の女性に見られたくないと考えたロキ様が今回のメンバーを選んだからであるらしい。
メレンに向かう為【シネマティッククリエイト】の魔法を用いた私が創造したのは、ドラビアンナイトでシンドバッドが使っていた空飛ぶ絨毯。
全員で乗った絨毯を空へと飛ばし、オラリオからメレンに移動していくと、あっという間にメレンに到着。
「僕達冒険者は走った方が早いかもしれないけど、ロキと一緒に移動する時には便利かもしれないね」
「空を飛んだのは初めてじゃが、風を切って飛ぶのは中々爽快じゃな」
空飛ぶ絨毯で空を飛んだ感想をそれぞれ言っていたフィンさんとガレスさん。
「快適な空の旅やったが、モビタの魔法は、もはや何でもありやな」
そんなことを言いながら遠い目をしていたロキ様。
空飛ぶ絨毯でメレンに来たことで、若干目立っていたりもしたが、目的地のロログ湖へと向かった私達。
隠れて服を脱ぎ、ウンディーネ・クロスで作られた半ズボンのような水着へと着替えた私を、まじまじと見つめていたロキ様は「この魔弾、スケベすぎるやろ!」と言いながら唾を飲み込んでいた。
上半身裸の私を見て明らかに興奮しているロキ様に「落ち着くんだロキ、今回メレンに来た目的を思い出すんだ」と冷静に言ったフィンさん。
「せやった。モビタの半裸を合法的に見れて今回の目的を忘れとったわ」
フィンさんの言葉で頭を左右に振って正気を取り戻したロキ様は、バックパックから取り出した短剣を此方に渡してくる。
「迷宮珊瑚と怪海象の牙でゴブニュ・ファミリアに作らせた水中用武器のコーベル・エッジや」
水の結晶を彷彿とさせるマリンブルーの透いた剣身は軽く、水中でも問題なく振るうことが出来そうだ。
それでは行ってきますねロキ様、と言った私は岸辺を踏み切り湖面に飛び込むと青く澄んだ水中を移動していく。
【海底散歩】のスキル効果により水中を高速で移動していると、砲弾の如く此方に突撃してくる1体のレイダーフィッシュという怪物。
Lv7のステイタスを発揮して水中で振るった拳は、レイダーフィッシュの顔面を容易く粉砕し、血を撒き散らしながら凄まじい勢いで湖底へと埋まったモンスターは、もう動くことはない。
ロログ湖で幾度かモンスターを倒して先へと進むと目的のものを見つけることが出来た。
それはロログ湖の再深部に存在する円形の巨大な蓋であり、白い鉱物と黒い巨大な骨、リヴァイアサンのドロップアイテムが使われた蓋にはモンスターが寄り付かないようになっている。
念入りに確認したが、ロログ湖とダンジョンを繋ぐ大穴を塞いでいる大蓋には異常はなく、破損していたりもしないので、此処から外にモンスターが出ることはない。
海竜の封印の確認も終わったので、一旦ロログ湖から出ようかと考えていると食人花達を発見したので、とりあえず【飲料変化】のスキルでジュースへと変えた食人花2体。
それからロキ様達の待つ場所へと戻り、水中で食人花を見つけたことを報告し、水着から普通の服へと着替えておく。
全員でメレンの港町を歩いていると、巨大なガレオン船が入港する姿が見えた。
異邦の一団が上陸し、仮面を装着した幼い外見の女神を先頭に、地に降り立っていくアマゾネス達。
此方へと近付いてきた仮面の女神が率いるアマゾネスの集団。
「ほほう、お主が新たなLv7の魔弾じゃな。うむ、うちのアマゾネス達に、お主の種をもらえると妾は非常に助かるのじゃが」
私を見て、いきなりそんなことを言い出した名も知らぬ仮面の女神。
私は伴侶以外と、そういうことはしませんのでお断りしますよ、名前も知らない女神様、と断った私の前に、庇うように出てきたロキ様。
「ブチ殺すぞチビジャリがぁ!モビタはうちのもんや!」
先程の仮面の女神の言葉で、完全に激怒したロキ様は目を見開いて仮面の女神を睨み付けていた。
本気の殺意まで込められたロキ様の視線を受けて「何故そこまで怒っとるんじゃ、この女神は」と仮面の女神は戸惑っている。
私の伴侶がロキ様だからですかね、と言う私に「女神が人の伴侶になるとはのう。そこまで好いておるなら、ここまで怒るのも当然か」と納得していた仮面の女神。
その後、仮面の女神はアマゾネス達を引き連れて立ち去っていったが、立ち去る前に「名も知らぬ女神と言われ続けるのもなんじゃから、名乗っておくぞ。妾の名はカーリーじゃ」と名乗っていったカーリー様。
「塩や!塩を撒いとくんやフィン!」
「無駄なヴァリスは使いたくないんで却下だよロキ」
ロキ様とフィンさんがそんなやり取りをしていたりもしたが、とりあえず今日泊まる場所へと向かうことにした私達。
メレンの調査で滞在する為に借りている宿で、カーリー様が率いていたアマゾネス達の話になったが「オラリオの外であれだけの実力を持つアマゾネス達は侮れないね」と言ったフィンさん。
「2名ほどLv6も混じっておったしな。Lvだけならワシらと同格じゃぞフィン」
落ち着いた様子で焼き魚をほうばりながら言うガレスさんに動揺はない。
「ティオナとティオネを連れて来なくて良かったかもしれんなあ。あの子達の古巣からやってきた連中みたいやからな」
焼き上がった肉厚な貝の身にかぶりついて、そう言うロキ様。
「確かにそうかもしれないね。テルスキュラのアマゾネス達やカーリーは、ティオナとティオネに良い影響を与えないと思うよ」
ロキ様の言葉に頷いていたフィンさんは、魚介類が入ったパエリアをスプーンで口に放り込む。
砂色の髪をしたアマゾネスの1人から、強烈な人の血の匂いがしたんですが、と呟いた私に「テルスキュラはアマゾネス同士で殺し合いをしているそうだ。血の匂いがしたのはきっと気のせいじゃないよモビタ」と答えたフィンさんの顔は真剣だ。
様々な会話をしながら腹拵えも済ませ、今日のところは休むと決めて、それぞれの寝具に横になったロキ・ファミリアの面々。
翌日、メレンで調査を続けている私達を襲撃してきたカーリーの眷族達。
フィンさんとガレスさんによって、薙ぎ倒すように倒されていくアマゾネスの集団。
私はメレンで売られていた仮面で顔を隠して【獣の惑星】のスキルで、顔を隠していれば正体がバレない変装が可能な効果を発動し、アマゾネス達を倒していく。
私が倒したアマゾネス達は全員、無詠唱魔法【ストリングビーム】で出した紐光線で縛っておき、動けないようにしておいた。
Lv6のアマゾネス2名はフィンさんとガレスさんにそれぞれ倒されて、その2名以外に残っていたアマゾネス達は全員私に倒されたので、カーリー・ファミリアのアマゾネス達は残らず倒されたようだ。
アマゾネス達を倒した後もメレンで調査を続けた私達は、ニョルズ様が闇派閥と取り引きしていた証拠を掴んだが、それを公にすることはない。
闇派閥と取り引きすることを止めると決めてくれたニョルズ様と協力者達。
若干1名のギルド職員は私腹を肥やしていたので罰を受けることになり、ギルド職員も辞めさせられたようだが、ニョルズ様が眷族にして強引に漁師にしてしまった。
あれはあれで罰になっているような気がするな。
なんてことがあったりもしたが、カーリー・ファミリアのアマゾネス達を倒した結果、自分を倒した強い男に惚れる習性があるアマゾネス達に惚れられてしまったフィンさんとガレスさん。
Lv6のアルガナとバーチェというアマゾネスにも惚れられてしまったフィンさんとガレスさんは、凄まじく熱烈なアプローチを受けていた。
ちなみに私が倒したアマゾネス達は、縛られることに非常に興奮するようになってしまったらしい。
「テルスキュラは終わりじゃ」
自分の眷族であるアマゾネス達の惨状に頭を抱えながら絶望していたカーリーという女神。
まあ、喧嘩を売ってきたカーリー・ファミリアが悪いので、同情する必要は全くないな。