才能が野比のび太な転生者   作:色々残念

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思い付いたので更新します
今回は4900文字ぐらいになりました
なんとか5月の間に更新できて良かったです


異端児

ダンジョンに1人で潜ったその日、私はダンジョンの中層で、他のモンスター達から攻撃を受けているアルミラージを発見。

 

強化種となったモンスターが他のモンスターを狙うことはあるが、それとはまた様子が違っていて、まるで敵対する種族であるかのようにモンスター達に敵視されていたアルミラージ。

 

なんとなく傷だらけのアルミラージを放っておけなくて、アルミラージを襲っていた他のモンスターを倒した私は、助けたアルミラージの怪我を【雪解けの癒し】で治療してみた。

 

すると、私に怪我を治療されたことがわかったのか、甘えたような声を出したアルミラージは私の足に抱きついてくる。

 

【飼育大臣】の人間以外の種族に好かれやすくなるという効果が発揮されたのか、アルミラージは私の足から全く離れない。

 

これはモンスターのテイムに成功したんだろうかとは思ったが、あまりその辺には詳しくない私には判断が出来ないな。

 

私の足に抱きついたまま頭をすり寄せてくるアルミラージは、どう見ても懐いているように見えるが、テイムしたモンスターはどうするのが正解なんだろうか、と困ってしまう。

 

試しにアルミラージに、私の言葉は理解出来ますか、と聞いてみたが、普通に頷いたアルミラージの知能は通常のアルミラージよりも高そうだ。

 

これなら【月の兎】のスキルを使ってみても問題ないかもしれないと判断し、人間以外の種族を人間に変化させられるスキルの効果でアルミラージを人間に変えてみた。

 

白髪で赤目の少年に姿を変えたアルミラージは「アレ?普通に喋れるようになったと思ったら、ボクの姿が人間に変わってる!?どうして!?」と驚き戸惑う様子を見せる。

 

全裸なアルミラージの少年には私の外套を被せておき、元に戻ろうと思えば戻れますが、今は会話をしましょう、と提案してみると「うん!そうするよ!」と素直に頷いたアルミラージの少年。

 

それからアルミラージの少年と話をしたが、どうやら彼は普通のモンスターとは違ったようで、喋る声を出したりは出来なくても人間の言葉を理解することが可能で、自分の意思というものも持っていたらしい。

 

モンスターでありながら人間を襲うつもりもない彼は、何故か他のモンスター達から攻撃される為、逃げ惑っていたところで私と出会ったようだ。

 

そんな話をしていた私とアルミラージの少年だったが、私はモビタ・モビと言います、と遅れて自己紹介をした私に「ボクも名前が欲しい」とアルミラージの少年は言う。

 

「モビタ、きみがボクに名前を付けてくれないか」と続けて言ったアルミラージの少年に、名前ですか、と言いながら私は少年の名前を考えてみた。

 

白髪だからシロというのは安直のような気がしますし、アルミラージだからアルミンというのもどうかなって感じもしますんで、もうちょっといい名前がないか考えてみましょう、と思いながら頭を悩ませた私は、兎ですから月が関係した名前がいいかもしれませんね、と名付けの方向性を決めてみる。

 

月はルナとも言われるようですし、それとアルミラージという種族名の1部を組み合わせた名前なら、とまで考えると1つの名前が思い浮かんだ。

 

アルナ、という名前はどうでしょうか、と聞いてみると「アルナ、アルナか、うん、ボクの名前はアルナだ」と気に入ってくれたアルミラージの少年。

 

それからアルナと会話しながら歩いていると近付いてきた複数の気配。

 

現れたのは武装したリザードマンが率いるモンスター達だったが、彼等は普通のモンスターとは何かが違う気がした。

 

人間からアルミラージに戻ったアルナを肩に乗せた私に、目を見開いて驚いた様子を見せるリザードマン。

 

そんなリザードマンの反応を見て、これはもしかしたら、と思った私は、リザードマンのことも【月の兎】のスキルで人間に変えてみる。

 

赤髪の青年へと姿が変わったリザードマンは「オレっちも人間になってる!?」と自分の姿を見て驚いており、やはりアルナと同じく、このリザードマンは知性と理性を兼ね備えていたみたいだ。

 

きみもアルナと同じような存在みたいですね、と言った私は、再びアルナを人間に変えて、リザードマンの青年に話を聞いてみた。

 

どうやらアルナやリザードマンを含めた彼等は異端児という特殊な存在のようで、人間のように心を持つモンスターであるらしい。

 

中には人と触れ合いたいと思う異端児や、地上の景色を見てみたいと考えている異端児も居るようだ。

 

リドと名乗ったリザードマンだった青年は「あんたが異端児を人間に変えられるなら、オレっち以外も人間に変えてくれないか」と頼んでくる。

 

リドに率いられていた異端児達を人間に変えるのは問題ないが、人間に変わると基本的に全裸な彼等全員の服を用意しなければいけない。

 

という訳で【シネマティッククリエイト】の魔法で、ひみつ道具の「とりよせバッグ」を創造した私はバッグを用いて自室の衣服を取り寄せて、人間に変わった面々に服を着せていく。

 

体格の良いリドには私の衣服では小さいが、強引にでも着てもらい、続けて再び【シネマティッククリエイト】でひみつ道具を創造。

 

創造した「着せかえカメラ」を用いて、私の衣服では小さくてサイズが合っていない面々の衣服を、描いたイラスト通りの衣服へと「着せかえカメラ」で着せかえてみる。

 

それから元に戻りたいと思わなければ、人間のままでいられることを異端児達に伝え、最後に【シネマティッククリエイト】で創造したのは、ドラえもんの劇場版以外でも使われることが多いひみつ道具。

 

一見するとピンク色の扉である「どこでもドア」を開いてダンジョン内から地上まで移動した私達は、初めて見る地上に感動しているリド達を連れてオラリオを歩いた。

 

リド達にオラリオの様々な場所を案内していき、屋台でじゃがまるくんを買ってみたり、新たに服を選んでみたりもしたが、リドは着流しを気に入っていたな。

 

その日はオラリオの宿にリド達と一緒に泊まった私は「ありがとなモビタっち」と感謝してくるリドに、お気になさらず、とだけ言っておき「モビタ、ボク眠くなってきたよ」と言うアルナを寝かしつけておく。

 

翌日になり、ギルドの主神であるウラノス様に呼び出されることになった私とアルナにリド達。

 

黒衣を纏った相手に先導されて到着した石造りの広間、まるで神殿のようなそこにある祭壇に居たウラノス様。

 

「異端児を人に変えることが出来るというのは本当か?」

 

威厳ある老神であるウラノス様からの問い掛けに、可能です、元に戻りたいと思わなければ永続的に人のままでいられますよ、と私は素直に答えた。

 

「人数に制限はあるか?」

 

続けてそんなことを聞いてきたウラノス様に、ありません、幾らでも人間に変えられますよ、と嘘偽りなく答えた私に「モビタ・モビに強制依頼を出させてもらう」と言い出したウラノス様。

 

それはどのような依頼でしょうか、と問う私にウラノス様は「異端児全員の人間化が強制依頼だ」と答える。

 

移動手段を確保する為に、先にステイタスを更新してからでも構いませんか、と聞いた私に「許可しよう」と許可を出してくれたウラノス様に感謝して、私はロキ・ファミリアのホームへと向かった。

 

ロキ様に頼んでステイタスを更新してもらい、確認した私のステイタスは、新たにスキルが3つ増えていたようだ。

 

Lv7

 力:C656

耐久:C642

器用:C674

敏捷:C663

魔力:A807

 

 射撃:B

耐異常:C

 連射:D

 疾走:D

 狙撃:F

 魔弾:I

 

《魔法》

 

【ガンスミス】

 

【ストリングビーム】

 

【シネマティッククリエイト】

 

《スキル》

 

【風に愛されし者】貸し出し中

 

【樹木の友】

 

【竜の温泉】

 

【雪解けの癒し】

 

【誕生せしは日出ずる国】

 

【山の心】

 

【小人との友情】

 

【白銀の剣】

 

【牧場物語】

 

【恐竜との絆】

 

【超越存在と繋ぐ手】

 

【犬人との出会い】

 

【再会の約束】貸し出し中

 

【斉天大聖】

 

【心の友は音響兵器】

 

【獣の惑星】

 

【海底散歩】

 

【神樹の実】

 

【夢幻の剣士】

 

【封印の剣】

 

【月光の狼】

 

【死が別つまで】

 

【名刀電光】

 

【名のある探偵】

 

【寄生浄化】

 

【反射外套】

 

【月の兎】

 

【銃の名手】

 

【飲料変化】

 

【単独勝利】

 

【飼育大臣】

 

【宇宙錠剤】

 

【異能貸出】

 

【名医鞄】

 

【北風食卓】

 

【携帯食料】

 

【改良山彦】

 

【猟豹加速】

 

【電撃石槍】貸し出し中

 

【超手袋】

 

【大寒波扇】

 

【小雷雲】

 

【衝撃銃】

 

【適応灯】貸し出し中

 

【黄金甲虫】

 

【豪華怪盗】

 

【時風呂敷】

 

【飛行絨毯】

 

【千里眼池】

 

【石帽子】

 

【火精炎焼】

 

【取寄鞄】

・取り寄せる鞄

・取り寄せたいと思ったものを取り寄せることを可能とする

・生きているものは取り寄せ出来ない

 

【着替写真機】

・着替えさせる写真機

・描いたイラストと同じ衣服に着替えさせることが可能

・イラストを用意せずに使用した場合、スキルを使われた相手は全裸になる

 

【何処扉】

・何処でも繋がる扉

・視認したことがある場所に繋がる扉を作り出すことが可能となる

・作り出した扉は自在に消すことが可能

・1度も見たことがない場所に繋がる扉は作成出来ない

 

新たに増えた3つのスキルは、魔法【シネマティッククリエイト】で出したひみつ道具が元になったスキルで間違いない。

 

【取寄鞄】と書いて「トリヨセカバン」と読むスキルは「とりよせ鞄」が元になっており、【着替写真機】と書いて「キセカエカメラ」と読むスキルは「着せかえカメラ」が元になっているだろう。

 

そして【何処扉】と書いて「ドコデモドア」と読むスキルは「どこでもドア」が元になったとんでもないスキルだ。

 

「これあかんやつやーん!」と言いながら頭を抱えていたロキ様は、どこでもドアが元になったスキルがとんでもないことに気付いている。

 

「いやでもこれ使ったらモビタが遠征とかから早めに帰ってくるんやないか」

 

そして頭を抱えた後に冷静になったロキ様は、そんなことを呟いていた。

 

じゃあステイタスの更新も終わったので、ちょっと行ってきます、と言いながら部屋を出ようとした私に「待っとるから、無事に帰ってくるんやで」と言ってきたロキ様。

 

それからスキル【何処扉】を用いてウラノス様が居る場所に繋がる扉を作成して開いた私は、扉の向こう側に移動して、作り出した扉を消す。

 

その後、大量の衣服を用意していた黒衣のフェルズと名乗った相手とアルナやリド達と一緒に未開拓領域へと向かった私は、そこで出会った異端児達を全員人間へと変えた。

 

通常のモンスターよりも強力な異端児達は、人間になっても高い身体能力はそのままだったようで、冒険者になれば即戦力となるのは確実だろう。

 

人間となった異端児達へとフェルズさんが用意していた衣服を渡し、全員が衣服を着用したところで、始まった宴会。

 

人間に変わったことで喋ることが可能になった異端児達は、元々喋れていた異端児達と楽しそうに会話をしながら食事をしていく。

 

「酒を飲もうぜモビタっち!」

 

そう言いながら酒樽を抱えてやってきたリドは、赤髪の青年の姿のままで、私にも酒が入ったジョッキを渡してきた。

 

折角の宴会ということで、私は【シネマティッククリエイト】を用いて「北風のテーブルかけ」を創造し、様々な料理を出して、異端児達に提供してみる。

 

食べたことのないような料理の数々に驚きながらも喜んでいた異端児達。

 

「美味しい美味しい」

 

笑顔で料理をほうばっていたアルナの頬は、リスのように膨らんでいて、アルナのその姿を見て笑う異端児も少なくはない。

 

誰もが笑っているその場で、1人だけ何も食べずに佇んでいたフェルズさん。

 

そんなフェルズさんは元人間であるが、現在は骸骨であり骨だけしか残っていないようだ。

 

人間とは別の存在になっているのであれば、と考えた私は、フェルズさんにも【月の兎】のスキルを使ってみると人間へと変わったフェルズさんは、どうやら女性だったらしい。

 

「わたしにも有効なスキルだったのか」と驚いていたフェルズさんに、料理を差し出すと食べ始めたフェルズさんは「美味い!美味い!久しぶりの食事はなんて美味いんだ」と言いながら笑顔で食事をしていたな。

 

人間である今の状態なら、フェルズさんの恩恵も更新が可能かもしれないが、今は食事を楽しんでいるフェルズさんに追加の料理を用意しておくとしよう。

 

そう考えた私は「北風のテーブルかけ」で新たに料理を用意し、フェルズさんに渡す。

 

全員が笑顔で楽しんでいる宴会は、もうしばらく続きそうだ。

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