才能が野比のび太な転生者   作:色々残念

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思い付いたのでまず最初の番外編を更新します
今回は3300文字くらいになりました


番外編その1、ロキ・ファミリア団長の恋人と友人

ロキ様と私の結婚式で、ブーケトスのブーケを手に入れたティオネさんは、相変わらず団長のフィンさんを狙っていた。

 

団長に対する熱烈なアプローチを止めることなく行い続けるティオネさんは、毎日想いを伝え続け、団長からやんわりと断られるという日々を過ごしていたようだ。

 

それでもティオネさんは決して諦めることなく、団長へのアタックを毎日続けている。

 

ある日、小人族に種族を変えるスキルを発現させられないか、とティオネさんに頼まれることになり、熱意が凄かったティオネさんに圧される形で手伝うことを約束した私は、小人になれるひみつ道具ならどうだろうか、と思い浮かんだものを【シネマティッククリエイト】で創造。

 

小人になることができるひみつ道具の「ガリバートンネル」を創造してみてから、ロキ様にスキルが発現していないか確認してもらうと、発現していた新たなスキル。

 

【小人隧道】

・小人になれる隧道

・小人族に種族を変えることが可能になるが、本人が元に戻ることを望まなければ効果は永続

 

【小人隧道】と書いて「ガリバートンネル」と読むスキルは、ピンポイントでティオネさんが求めていたスキルで間違いない。

 

このスキルを貸し出せばティオネさんは、小人族となって団長のフィンさんに迫るのは確実だ。

 

しかしロキ・ファミリアの団長であるフィンさんには、これまでお世話になっていることは確かなので、ティオネさんにスキルを貸し出す前にフィンさんの意見も聞いた方がいいかもしれないな。

 

そう考えた私は、フィンさんに会いに行き、発現した【小人隧道】のスキルについて説明し、それをティオネさんが求めていることも話す。

 

「小人族の伴侶が欲しい僕にとっても悪いことじゃないのは確かだね」

 

全てを聞いて、落ち着いた様子でそんなことを言っていたフィンさんは意外と乗り気で、嫌がってはいない。

 

ティオネさんからアプローチされても毎回逃げていたフィンさんだったが、それでもティオネさんのことを嫌っている訳ではなかったようで「あんなに、真っ直ぐに好意を伝えてくる相手を嫌いになるのは案外難しいものさ」と言うフィンさん。

 

ティオネさんが小人族ではなくアマゾネスという種族であった為、小人族の伴侶がほしいフィンさんは、ティオネさんの想いを知りながらもそれに応えることはなかった。

 

しかし【小人隧道】のスキルで種族を小人族に変えることが可能になるなら、フィンさんがティオネさんの想いに応えて受け入れても何も問題は無くなる。

 

「ロキ・ファミリア団長として、そしてフィン・ディムナとして、ティオネにスキル【小人隧道】の貸し出しを許可するよモビタ」

 

ロキ・ファミリア団長であるフィンさんからの許可も得て、スキル【小人隧道】をティオネさんに貸し出しに行ったが、貸し出されたスキルを即座に使用したティオネさん。

 

褐色で黒髪というところは変わらないが、身長が縮んで顔も幼くなったティオネさんが、アマゾネスから小人族に種族が変わっていたことは確かだろう。

 

とりあえず身長が変わって服が合わなくなっていたようだったので、ティオネさんに私のスキル【着替写真機】を使い、アマゾネス風の服のイラストと同じ服に着替えさせておく。

 

それから私に「服をありがとうモビタ」と感謝してきたティオネさんは「今会いに行きます団長!」と言いながら元気に駆け出していった。

 

その日から、ロキ・ファミリアには新たなカップルが生まれたが、ティオネさんは小人族のままで生涯を過ごすつもりらしい。

 

ティオネさんが小人族に変わったことに驚いていたロキ・ファミリアの団員達は多かったが、ティオネさん本人が幸せそうにしていたので、団員達はアマゾネスに戻れと言ったりはしなかったな。

 

ティオナは「ティオネがちっちゃくなっちゃった!」と小人族になったティオネさんに物凄く驚いていたりもしたが、数日もすれば「身長だけなら、あたしの方がお姉ちゃんみたいだね!」と笑っていて、ティオネさんが小人族になっていても普通に接していた。

 

「いつかフィンとティオネが結婚したら、フィンがあたしのお兄ちゃんになるんだよね」

 

そんなことも言っていたティオナは順応するのが早い。

 

ロキ・ファミリア団長であるフィンさんに、明確な恋人ができたことがオラリオにも広まり、ひそかにフィンさんに恋慕の情を抱いていた女性冒険者達が涙を流したりもしたみたいだ。

 

誰が小人族の勇者を射止めたのかという話になり、アマゾネスだったティオネさんが小人族になっていたことにオラリオの人々も驚いたらしい。

 

「スキルによるものだ」とだけ明かしたフィンさんは、誰のスキルであるかの明言は避け、ギルドにも踏み込ませなかった。

 

最大手で最強のファミリアとなったロキ・ファミリアには、ギルドも強気には出られないようである。

 

小人族の再興という野望を持つフィンさんは、小人族の伴侶を得て、フィンさんが好きだったティオネさんは、小人族になったことで念願の団長の恋人になることができて大満足。

 

フィンさんとティオネさんのどちらの願いも叶っているので、そう悪いことにはなっていない。

 

Lv8となった小人族のフィンさんは、小人族達にとっての希望で、憧れの存在であるのは間違いないようだ。

 

そんなフィンさんの恋人が小人族に種族を変えたLv8のティオネさんだったことは、小人族達にとっては衝撃だったのかもしれないな。

 

ロキ・ファミリアのホームの中庭では、度々フィンさんとティオネさんが手合わせしている姿が目撃されるようになり、小人族としての戦い方をティオネさんに指導していたフィンさん。

 

小さくなった身長や手足の長さで変化した間合いに対応する為に、武器も作り直してもらっていたティオネさんだったが、様々な武器の扱いに関しては器用なティオネさんは、今までとは違う身長になり手足の長さが変わっていても、巧みに作り直された武器を扱っていた。

 

Lv8の小人族としての戦い方にも慣れてきていたティオネさんなら、ダンジョンに潜っても問題はないだろう。

 

ティオネさんの種族が小人族に変わったとしても変わらないことは多く、ロキ・ファミリアのホームの食堂で提供される食事を食べる面々いる中、ドドバスという大きな魚の豪快な丸焼きといったアマゾネス流の料理をフィンさんに食べさせていたティオネさん。

 

そんなティオネさんの姿を見て、見た目が多少変わったぐらいであんま変わってないな、と思ったロキ・ファミリアの団員達は多かったようである。

 

それから数日後、やたらと艶々していたティオネさんと、疲れた顔をしてげっそりとしているようなフィンさんを見たロキ・ファミリアの団員達は何かを察したような顔で、フィンさんに優しくなっていた。

 

ベートさんまでフィンさんを気遣うような姿を見せていたのは確かだ。

 

まあ、何があったかは想像がつくが、流石に休憩の日を挟まずに毎晩だとフィンさんが死んでしまうかもしれないので、いざとなったらスキル【鉄人兵団】で鏡面世界にフィンさんを避難させておくとしよう。

 

ロキ・ファミリア団長で勇者の死因が腹上死というのは、避けておきたいところだ。

 

そう考えていたところで、ティオネさんから逃げている団長を発見したが、とりあえず助けておいた方が良さそうだな。

 

素早くスキル【鉄人兵団】を発動し、団長であるフィンさんと一緒に鏡面世界に移動。

 

これでしばらくは安全だと判断し、鏡面世界でフィンさんと一緒に過ごしたが「後継ぎを残すのは大変なんだね」と言っていたフィンさん。

 

実感の込められたその言葉に疲れを感じた私は、休みましょう団長、とフィンさんのことを休ませた。

 

その後、しばらくフィンさんと会えなくなって、ティオネさんも反省したらしく、流石に毎晩襲われることはなくなったようだ。

 

それでもたまに私の部屋まで逃げ込んでくる団長が居るが、そんな時は鏡面世界に一緒に避難しているな。

 

鏡面世界という完全な安全地帯で過ごしていると、いつの間にか団長のフィンさんとは友人のような関係になっていた。

 

気安い関係で、2人だけの時は気軽に話せるようになった私とフィンさん。

 

鏡面世界を隠れ家のようにして、ちょっと遊んだりもした私とフィンさんは、仲のいい友人になったと言えるのかもしれない。

 

友人が増えたのは、悪いことではないな。

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