才能が野比のび太な転生者   作:色々残念

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思いついたので更新します


夢幻三剣士の世界だと、伝説の竜の汗が溶けた温泉に浸かれば死んでも1回だけ復活できる

アイズさんと一緒にダンジョンの中層を進んでいると24階層にまで到達した。

 

これ以上降りれば日帰りは難しくなりそうなので、この階層を探索したら上に戻り、ダンジョンを出ることを決めた私とアイズさん。

 

現れるモンスターを前衛のアイズさんと後衛の私で倒しながら探索を進めると、まるで宝石のような実を実らせた樹を発見。

 

あれが24階層でも滅多に見られない宝石樹だろう。

 

価値の高い宝石の実は是非とも採取して帰りたいが、宝財の番人とも呼ばれる強力なモンスターであるグリーンドラゴンが宝石樹を守っているようだ。

 

しかもそのグリーンドラゴンは、緑の鱗がまるでエメラルドのように光り輝いていて、伝え聞いたグリーンドラゴンとは鱗の色が違う。

 

グリーンドラゴンが、ここまで鮮やかに光り輝く宝石のような鱗をしているとは聞いていない。

 

光り輝く鱗を持つグリーンドラゴンが強力なドラゴンなのは間違いなさそうだ。

 

さて、どうしようかと私が考えていると隣に居たアイズさんが「あのドラゴンは倒します」と言って剣を構え、グリーンドラゴンに突撃していく。

 

一瞬見えたアイズさんの眼には、確かにドラゴンへの憎悪が宿っていた。

 

理由はわからないがアイズさんはドラゴンに強い憎しみを抱いているらしい。

 

突撃していったアイズさんの剣の刃がグリーンドラゴンの光り輝く鱗に触れた瞬間、弾かれた剣。

 

中層のモンスター達を容易く斬り裂いていたアイズさんの剣を、弾く強度を持っているグリーンドラゴンの光り輝く鱗。

 

私も「ガンスミス」で作り出した対物狙撃銃でグリーンドラゴンを撃ってみたが、強い衝撃を与えることはできても高い強度を持つ鱗を貫くことはできていない。

 

とりあえず私は、アイズさんに攻撃しようとするグリーンドラゴンの身体に対物狙撃銃を撃ち込んで衝撃を与え、動きを阻害するという嫌がらせを行っておくことにした。

 

何度か剣でグリーンドラゴンに攻撃してみて、このままでは攻撃が通用しないと判断したアイズさんは魔法を使うことにしたようだ。

 

「テンペスト」

 

アイズさんが詠唱式を唱えることで発動される風の付与魔法。

 

風を纏うアイズさんの斬撃は間違いなく強化されていた。

 

私は風と共に戦う時、スキル「風に愛されし者」の効果によって、全てのステイタスに高補正がかかる。

 

風の魔法を使ったアイズさんと一緒に戦っている今この時、確かに風と共に戦っていた私の全ステイタスには高い補正がかかった。

 

大樹の迷宮では常に発動していた「樹木の友」のスキル効果により、既に全てのステイタスに高い補正がかかっていた私に、重ねがけされる高補正の効果。

 

スキルにより全てのステイタスが凄まじく強化された私は、Lv2でありながらLv3の上位と遜色ない動きができるようになっていて、無詠唱魔法「ガンスミス」で作り出した魔法銃の威力も確実に上がっている。

 

強い衝撃を与える程度のことしかできなかった銃弾が、グリーンドラゴンの光り輝く鱗にめり込む程度には強化されていた。

 

それでも大きなダメージにはなっていないので、このグリーンドラゴンを倒すにはアイズさんの協力が必要だ。

 

剣に風を付与することで光り輝くエメラルドのような鱗を斬り裂けるようになっていたアイズさんだったが、浅くしか斬れていない。

 

風が付与されたアイズさんの剣でも浅くしか斬れないグリーンドラゴンに、致命の一撃を与えるには鱗のない場所を狙う必要がある。

 

鱗がない場所で思いつくのは口内や眼だが、口内だと口が開いた瞬間を狙わなければいけないな。

 

狙う場所としては小さいが、いつでも狙える眼から攻撃を叩き込んでみるのはどうだろう。

 

前衛でグリーンドラゴンと戦っていたアイズさんが1度後ろに下がってきた時、私が考えた作戦をアイズさんに伝えてみた。

 

作戦といっても単純なもので、私がグリーンドラゴンの動きを止めている間に、グリーンドラゴンの眼に風が付与されたアイズさんの剣で全力の突きを叩き込んでもらうという感じだ。

 

私の作戦で戦うことにしたアイズさんがグリーンドラゴンに迷わず突っ込んでいく最中、無詠唱魔法「ストリングビーム」を発動した私は、決して切れない紐のような光線を自在に操り、グリーンドラゴンの全身を縛り上げる。

 

「ストリングビーム」で縛り上げたグリーンドラゴンに「ガンスミス」で作り出した対物狙撃銃で銃弾を撃ち込み続けておき、グリーンドラゴンの動きを止めておいた。

 

その間に接近していたアイズさんが、グリーンドラゴンに渾身の一撃を放つ。

 

「リル・ラファーガ!」

 

グリーンドラゴンに突進するかのような勢いで、必殺技らしき名前を叫びながら風が付与された剣による強烈な刺突を放ったアイズさん。

 

暴風を纏う突きの一撃がグリーンドラゴンの眼から叩き込まれると、それは眼球を貫いて眼窩を通り、深々と頭蓋骨に突き刺さる。

 

頭蓋骨を貫いて脳に突きを叩き込まなければ、グリーンドラゴンは死なない。

 

剣の切っ先を更に押し込もうと腕に力を入れていたアイズさんを手伝う為に、手を重ね合わせるようにしてアイズさんが持つ剣の柄を一緒に掴む。

 

するとアイズさんが剣に纏う風の付与魔法が更に強まり、凄まじい風となった。

 

私のスキル「風に愛されし者」の効果には、風に愛されるというものもあったが、確かに風に愛されているみたいだ。

 

アイズさんと力を合わせて風を纏う剣を押し込むと、ついに頭蓋骨を貫いてグリーンドラゴンの脳にまで到達した剣の切っ先。

 

脳を破壊されて死亡したグリーンドラゴンからアイズさんと協力して何とか魔石を抜き取ると、ドロップアイテムとしてエメラルドのような鱗が1枚残っていた。

 

アイズさんは要らないようなので私が貰うことになったが、手のひらに収まるエメラルドのような鱗は、とても綺麗に輝いている。

 

売れば高く売れそうな気がするが売る気にはならない。

 

その後、宝石樹から宝石の実も採取して、ダンジョンから出ることにした私とアイズさん。

 

順調に上の階層に上がっていき、ダンジョンを出ることができたところで、入手した魔石と宝石の実をギルドで換金した。

 

グリーンドラゴンの魔石と宝石の実が高く換金できて、私にとっては高額なヴァリスとなったが、アイズさんは驚いていない。

 

頑張って戦ってくれたアイズさんが8で、私が2に分けたヴァリスを受け取ろうかと思っていたら「半分で良いです」とアイズさんが言い出した。

 

アイズさんが前衛で戦ってくれたおかげでここまでのヴァリスを稼げたので、多目にヴァリスを受け取ってほしいと私が伝えても「半分で大丈夫です」と頑ななアイズさん。

 

アイズさんの背後に見える幼女のアイズさんも腕を組んで仁王立ちしている。

 

意思が固そうなアイズさんを説得するのは難しそうだと判断した私は諦めて、今回のダンジョンで稼げたヴァリスを半分受け取った。

 

それから戻ってきたロキ・ファミリアのホームで、アイズさんと別れた私は自室のベッドの下にヴァリスを隠してからロキ・ファミリアを出ると、汗を流しにオラリオにある浴場にまで向かう。

 

何となく浴場の中にまで持ってきてしまったグリーンドラゴンの鱗。

 

身体を洗ってから湯船に浸かる時、手に持っていたグリーンドラゴンの鱗も一緒に湯船に浸かっていたな。

 

汗を流し終えてさっぱりした私は、ロキ・ファミリアに戻ると、今回のダンジョン探索でステイタスが伸びたかを確認する為にロキ様の自室まで移動。

 

ステイタスの更新をロキ様に頼んでみると「ええよ」と了承してもらえたので、背中を晒してステイタスを更新してもらった。

 

Lv2

 力:D548

耐久:F337

器用:B764

敏捷:E476

魔力:B789

 

射撃:H

 

《魔法》

 

【ガンスミス】

 

【ストリングビーム】

 

《スキル》

 

【風に愛されし者】

 

【樹木の友】

 

【竜の温泉】

・死亡時、発動

・1回限りの復活

・発動後、このスキルは消滅し、2度と発現しない

 

発現していた新たなスキルは「竜の温泉」と書いて「ドラコーン・テルモン・ルートロン」と読むスキルであるようだ。

 

どう考えても夢幻三剣士の竜が関係しているスキルなのは間違いないだろう。

 

夢幻三剣士に登場する竜の谷に住む伝説の竜、その血を浴びれば不死身になることができる竜を狙うものは多かった。

 

仕方なく自衛していた竜は、石化ブレスで襲いにきた人間達を石にしていたが、のび太に弱点のひげを斬られてしまう。

 

竜を殺して血を浴びる絶好のチャンスだとしても、のび太には竜を殺すことができない優しさがあった。

 

弱点のひげを斬られて弱った自分を殺さなかったのび太に感謝した竜。

 

そして竜は温泉に自分の汗を溶かし、1度死んでも生き返ることが出来る温泉を作り出してくれた。

 

ドラえもんが竜のだし汁とか言っていたのを私は覚えているな。

 

のび太は、その温泉に浸かったことで1度死んでも復活することができて助かっていた。

 

グリーンドラゴンの鱗と一緒に風呂に入ったことで「竜の温泉」のスキルが発現したのかもしれない。

 

のび太と違って竜を殺した私に発現するとは思っていなかったので驚きはある。

 

「このスキルは誰にも言うんやないで」

 

とても真剣な顔でそう言っていたロキ様は、1回だけとはいえ死んでからの復活を可能とするスキルが発現したことを、誰にも言わないように私に約束させた。

 

まあ、どう考えても知られたら問題がありそうなスキルなので仕方がないと私も思う。

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