才能が野比のび太な転生者   作:色々残念

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思いついたので更新します


ちょっとした宴会芸にはなるらしい

あまり発動したいとは思わないスキルである「竜の温泉」を発現したとしても、いつもと変わらず普段通りに過ごしていると2ヶ月が経過した。

 

先輩団員達と一緒にダンジョンに向かい、到着したダンジョンの17階層。

 

17階層には嘆きの大壁と呼ばれる壁が存在し、嘆きの大壁からしか生まれない中層の階層主であるゴライアスが、その姿を現している。

 

階層主は倒されたとしても一定の期間で再びダンジョンから生み出されるが、安全階層の18階層にはダンジョン内に冒険者達の街であるリヴィラがあり、定期的にリヴィラの冒険者達が流通の邪魔になるゴライアスを倒しているらしい。

 

ロキ・ファミリアも遠征を行う時にはゴライアスを倒してから進むようで、基本的にゴライアスは倒されていることが多い階層主のようだ。

 

ゴライアスの居る17階層には18階層から上がってきたリヴィラの冒険者達も現れ、ゴライアスと戦うつもりで武装していた冒険者達が、先輩団員達を見ると「ロキ・ファミリアか、手伝え」と言い出してきた。

 

普通に断りたそうな顔をしていた先輩団員達だったが、物価の高いリヴィラの街で、更にぼったくられない為にも、恩は売っておいた方が良いと判断したみたいだ。

 

この場に居るロキ・ファミリア全員でゴライアスとの戦闘に参加することになり、始まったゴライアスとの戦い。

 

灰褐色の巨人という姿のゴライアスは、以前戦った宝石のような鱗を持つグリーンドラゴンよりも身体の強度は高くはないようであり、私の「ガンスミス」で作り出した銃弾による攻撃は無意味ではなかった。

 

とはいえ身体の大きい巨人相手には大口径の銃を使用する必要があり、2丁の50口径の大型リボルバーを両手に1丁ずつ持ちながら連射して攻撃しているところだ。

 

ゴライアスが足下の冒険者達や先輩団員達に腕を振り下ろそうとした瞬間、2丁の大口径リボルバーの連射を腕に撃ち込み、ゴライアスの腕の動きを止めておく。

 

あまり大きなダメージにはなっていないが大口径の銃弾による衝撃は、確かにゴライアスの動きを阻害できていた。

 

リヴィラの街の冒険者達で魔法を使えるもの達が、唱えていた詠唱が終わったところで、ゴライアスから離れて魔法が通る道を開けた全員。

 

放たれる様々な属性の魔法。

 

魔法が叩き込まれたゴライアスの身体には、焼け焦げているところや氷柱が突き刺さっているところがあったが、まだゴライアスは立っている。

 

身体がダメージを受けていようとゴライアスは動きを止めることはない。

 

灰褐色のゴライアスの強烈な咆哮が、前衛で戦っていたリヴィラの冒険者の動きを停止させていく。

 

動きが止まったリヴィラの冒険者達を腕で薙ぎ払おうとしたゴライアス。

 

灰褐色の巨大な腕が振るわれる前に、ゴライアスの腕へ大口径リボルバーの銃弾を連続で叩き込むと、腕の動きを阻害することができた。

 

その間に、身体が硬直していた前衛のリヴィラの冒険者達を、ロキ・ファミリアの先輩団員達が後ろに下がらせる。

 

前衛の冒険者達を下がらせたロキ・ファミリアの先輩団員達がゴライアスへと突っ込んでいき、剣や斧でゴライアスに攻撃を叩き込んでいった。

 

Lv4に相当するゴライアスを相手に、Lv3の先輩団員達が連携して攻撃を与えていく最中、動きを阻害するようにゴライアスの手足に大口径リボルバーの銃弾を撃ち込み続けていく。

 

前衛でゴライアスと戦う冒険者達や先輩団員達をサポートするには、早撃ちで連射が可能なリボルバーが役立っているが、リボルバーではゴライアスに大きなダメージを与えられていない。

 

後衛で魔法を詠唱しているリヴィラの冒険者達が再び魔法を放つ時、前衛で戦っていた先輩団員達が下がり、ゴライアスへと魔法が放たれる。

 

2度目の魔法砲撃が直撃したゴライアスは、全身がボロボロになっていた。

 

あと少しといったところだろう。

 

弱ったゴライアス相手なら通用する戦法かもしれないと判断した私は「ストリングビーム」を放ち、ゴライアスの首に紐のような光線を巻きつける。

 

「ストリングビーム」が切れない紐のようなものであるとリヴィラの冒険者達にも簡単に説明し、全員で綱引きのように引くことを提案。

 

冒険者達と先輩団員達に私も加えた全員でゴライアスの首に巻きつけた紐を引き、ゴライアスの身体をダンジョンの地面に引き倒した。

 

地面に倒れたゴライアスに群がる前衛全員。

 

それから前衛全員によってゴライアスは袋叩きのような状態になり、リヴィラの冒険者達とロキ・ファミリアの先輩団員達が武器を使い潰すことになったが、ゴライアスの頭部を破壊することに成功。

 

協力して倒すことができたゴライアスから抜き取った魔石が、どっちの取り分になるかでリヴィラの冒険者達とロキ・ファミリアの先輩団員達とで始まった話し合い。

 

言い争いになりながらも数十分続いた話し合いの結果、使い潰してしまった武器の代わりにリヴィラからタダで先輩団員達に武器を提供してもらうことと、ロキ・ファミリアがリヴィラで商品を買うときは少し安くすることが決まり、ゴライアスの魔石はリヴィラの冒険者に渡すことになったようだ。

 

こうしてしっかりと交渉せずに何も言わないとタダ働きだけをさせられてしまい、代わりの武器を手に入れることもできなかったのは間違いないだろう。

 

ロキ・ファミリアの先輩団員達の交渉術は勉強になるな。

 

リヴィラの街からタダで提供してもらった武器を持った先輩団員達と、ダンジョンを出る為に上の階層を目指していると、通り道を塞ぐように現れたモンスターの集団。

 

それは色が灰色なバグベアーの集団のようである。

 

迷わず「ガンスミス」で対物狙撃銃を作り出した私は、灰色のバグベアー達の頭部を撃つが、銃弾は衝撃を与えただけで灰色の毛皮を貫けていない。

 

それでも先輩団員達と一緒に戦い、バグベアーの動きを銃弾で阻害してサポートし、灰色なバグベアー達を問題なく倒せていると思っていたら、バグベアーの集団の背後に一際大きい灰色のバグベアーが隠れていたみたいだ。

 

群れであるなら間違いなくボスといった風貌の大きな灰色のバグベアーは、立ち上がって咆哮を上げる。

 

大きな灰色のバグベアーに近付いて大剣を振り下ろした先輩団員の斬撃。

 

大剣が身体にめり込んだ瞬間に動いた巨大な灰色のバグベアーは、巨体とは思えない素早さで腕を振るった。

 

一撃で吹き飛ばされる先輩団員。

 

通常のバグベアーよりも強い灰色のバグベアーの中でも、一際巨大な灰色の身体を持つバグベアーの一撃は強烈らしい。

 

他の灰色のバグベアーを相手にしていて、先輩団員のサポートができなかったが、1番大きい灰色のバグベアーは格が違うようだ。

 

先輩団員達が本来使っていた武器は、ゴライアスとの戦いで使い潰されていて、今使っている武器はリヴィラで提供してもらった物であり、使い慣れていない武器によって先輩団員達の戦力は間違いなく低下している。

 

数を減らしていく灰色のバグベアー達と相討ちになるかのように倒れていく先輩団員達は、生きてはいるが怪我をして気を失っていた。

 

この場で立っているのは私と一際大きな身体を持つ灰色のバグベアーだけとなり、互いの視線がぶつかり合う。

 

一際大きい灰色のバグベアーの全身には、大剣や斧に槍が突き刺さっていて身体は傷だらけだ。

 

それでも大きな灰色の身体をしたバグベアーは生きている。

 

気絶している先輩団員達を放置すれば、灰色のバグベアーに襲われて死んでしまうのは確実だった。

 

全員で生きて帰るには、この灰色のバグベアーを倒す必要があるだろう。

 

手負いの獣を相手に油断をするつもりはなく、灰色のバグベアーを倒す為に私は全力を出す。

 

手に持つ対物狙撃銃で狙うのは、バグベアーの身体に突き刺さっている大剣や斧に槍。

 

撃ち放たれた銃弾が、灰色のバグベアーの巨体に突き刺さる武器の刃を更に深々と押し込んでいく。

 

灰色のバグベアーは血を流しながら前に出てきた。

 

連戦によりマインドダウンが近い私の身体の動きは鈍く、バグベアーからは逃げられない。

 

せめて私の近くに倒れていた先輩団員にバグベアーの攻撃が当たらないように「ストリングビーム」を巻きつけて動かし、後方に避難させたところで、想像以上に早く振るわれた灰色のバグベアーの腕が私に直撃。

 

装備していた胸当ての「シルバープレート」を破壊しながら突き進む、灰色の毛皮に包まれた腕の一撃が私の身体を吹き飛ばす。

 

明らかに格上のモンスターから放たれた強烈な一撃。

 

全身に走る衝撃と痛みに意識が飛びそうになったが、それでも私は立ち上がり、銃を構える。

 

歯を喰い縛って意識を保ちながら私は「ストリングビーム」を灰色のバグベアーに絡みつかせた。

 

「ストリングビーム」により動きを止められた灰色のバグベアーが悶えている最中、私が避難させた先輩団員が気絶から目覚め、無事な右腕で灰色のバグベアーへと槍を投擲。

 

バグベアーの胸部に突き刺さった槍。

 

「決めろ!モビタ!」

 

ボロボロの状態で援護してくれた先輩団員の言葉に背中を押された私は、構えた対物狙撃銃の引き金を連続で弾いて、狙い撃つ。

 

灰色のバグベアーの胸部に突き刺さった槍の石突に連続で撃ち込まれた銃弾が槍を押し込んでいき、バグベアーの魔石を槍の穂先が貫いて砕いた。

 

弱点である魔石を砕かれた灰色のバグベアーは身体が灰と化し、灰色の毛皮だけをドロップアイテムとして残す。

 

目を覚まして援護してくれた先輩団員は両腕が無事でも両足が折れているようで、立ち上がるのは難しいらしい。

 

気絶している他の先輩団員達を起こしておき、動ける先輩団員達には負傷者を背負ってもらうことにした。

 

魔石とドロップアイテムを回収した後、ポーションで治療できる怪我は治療し、ダンジョンの上の階層を目指して移動。

 

それから何とか全員でダンジョンから生きて戻ってくることができたが、負傷者はしばらく治療に専念するようにとロキ・ファミリアの団長直々の言葉があり、医療系ファミリアのお世話になる負傷者達。

 

負傷者の中には私も含まれていて、灰色のバグベアーの一撃により、あばら骨が何本も折れていた私は大人しく治療を受けることになったが、暇な時は「ストリングビーム」であやとりをしていたので暇潰しはできていたな。

 

治療が終わり、完治したところでロキ・ファミリアのホームに戻ってくると、ロキ様が「もう怪我は大丈夫そうやな」と笑顔で出迎えてくれる。

 

負傷者は治療が先で、ステイタスの更新が後回しになっていたので、ロキ様にステイタスの更新を頼んでみると「ええで」と了承してもらえた。

 

ロキ様の自室に向かい、背中を晒すと神血が背中に垂らされていき、書き換えられていくステイタス。

 

Lv2

 力:C674

耐久:B721

器用:S953

敏捷:C616

魔力:S997

 

射撃:G

 

《魔法》

 

【ガンスミス】

 

【ストリングビーム】

 

《スキル》

 

【風に愛されし者】

 

【樹木の友】

 

【竜の温泉】

 

今回は新しいスキルや魔法などを発現していないがステイタスは、かなり高まっていて発展アビリティの射撃もGになっていたようだ。

 

悪くないステイタスであることは確かだろう。

 

「モビタ。おめでとー!ランクアップ可能や」

 

笑顔でそう言ったロキ様は、とても嬉しそうな顔をしていたな。

 

ランクアップができるようになった理由で、思いつく理由はある。

 

アイズさんと一緒に通常種とは違うグリーンドラゴンを倒したことや、ゴライアスを倒す手伝いをしたことに加えて、通常種とは違っていた灰色のバグベアーを倒したこと、それら3つを合わせたことが偉業だと判断されたのかもしれない。

 

「ステイタスも充分やし、もちろんするやろ、ランクアップ」

 

今回は特に断る理由も無いので、ランクアップを先伸ばしにすることはなかった。

 

「発展アビリティは、耐異常、連射、魔導の3つやな。連射も気になるけど、うちは耐異常がええと思うよ」

 

ロキ様が耐異常を薦めてきたが、私も耐異常は必要だと思ったので、今回の発展アビリティは耐異常を選んでおく。

 

Lv3

 力:I0

耐久:I0

器用:I0

敏捷:I0

魔力:I0

 

 射撃:G

耐異常:I

 

《魔法》

 

【ガンスミス】

 

【ストリングビーム】

 

《スキル》

 

【風に愛されし者】

 

【樹木の友】

 

【竜の温泉】

 

ランクアップも終わり、脱いでいた上半身の服を着ていた私に「ホームで宴会やるんやけど、モビタも一緒に参加せえへん?」と聞いてくるロキ様。

 

酒は飲みませんが宴会には参加しますと答えた私の手を握ったロキ様は「じゃ、一緒に行こか」と言いながら笑顔で歩き出した。

 

ロキ様に手を引かれて到着したロキ・ファミリアの食堂には、大勢の団員達が集まっているようである。

 

ロキ様が食堂に到着し、挨拶をしてから始まった宴会。

 

酒は飲まないが料理を食べて雰囲気を楽しんでいると、酔っぱらいに絡まれた。

 

「宴会芸を見せろ」と言ってきた酔っぱらいを無視することもできたが、こんなんでも先輩団員ではあるので宴会芸になりそうな芸を見せることにする。

 

近場にあった皿からピーナッツを幾つか取り、空中に放り投げて口に入れるというピーナッツの投げ食いを20回連続で行ってみせると酔っぱらいは満足して去っていった。

 

ピーナッツの投げ食いは初めてやったが、それでも20回連続で投げ食いに成功したのは、ピーナッツの投げ食いがのび太の特技だったからだろう。

 

ピーナッツの投げ食いは、ちょっとした宴会芸にはなるらしい。

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