ソードアート・オンライン~赤腕の槍使い~   作:G.S

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えーっと大変お待たせいたしまして本当にスミマセンでしたm(__)m

いや本当に一ヶ月近く何してたんだよ!!と言われても仕方無いと思いますが……はっきり言いますとテストが終わってゲームしていました。

いやー、ここ数週間で欲しいゲームが立て続けに出てまして……本当にスミマセンm(__)m

ちなみに本文の最後らへんにちょっとしたオマケをつけさして貰いました。本編とは全く関係ないただのネタなので無視して頂いても構いません。

お待たせいたしました。それではどうぞ。


第三十五話:押される背中と現実での戦い

 あの後HPがゼロになった俺はリメンライトになり、サクヤさんがすぐ掛けてくれた魔法によって蘇生し地面に横たわっている。俺の眼の前には清々しいばかりの青空が広がっていた。

 

「立てる?」

 

そんな俺を覗き込み手を差し出すリーファ。背景である晴天すら霞む程の晴れやかな笑顔をこちらに向ける彼女の姿はあまりにも綺麗で、俺は自然に彼女の手を掴んでいた。

 

「………なんだよ、ボロボロじゃねえか」

 

今頃になって彼女に負けたという事実が悔しくなった彼女に起こして貰うと同時に吐き出したのはそんな言葉だった。まあ、実際彼女の体にはあちこちからダメージエフェクトが出ており無傷な所は見当たらないのだから、百パーセント強がりという訳では無いのだが……

 

そんな負け犬の遠吠えのような俺の虚勢に彼女は笑わずにあっけからんと答える。

 

「仕方無いよ」

 

清々しく、それでいて堂々と……

 

「本気で分かり会おうと思ったら傷つけるのも、傷つけられるのも、ね?」

 

相手と向き合うために傷つく事も、傷つける事も躊躇せず本気でぶつかる。その真っ直ぐな強さに……俺は心からの尊敬と憧れを抱いた。

 

「それじゃ、約束を聞いて貰うね」

 

「…………ああ」

 

だがそれとこれは別の話だ。憧れを抱いたからって俺が変わる訳でも俺がしてしまった事が帳消しになる訳でも無い。今更こんな事を言うのも卑怯だとは思うのだが彼女のお願いは聞けない、だって俺が彼女に赦して貰うのはどう考えても無理なのだから…………

 

だから俺はさながら死刑宣告を受ける罪人のような気持ちで彼女の言葉を待ち―――

 

「もう少し我が儘になってもいいんじゃない?」

 

――予想外の言葉に思わず首を傾げた。

 

俺の反応が可笑しかったからだろうか、彼女は優しく微笑みながら言葉を続ける。

 

「難しい事は考えずに自分がやりたい事をやって欲しいって事」

 

「俺の……やりたい事…………」

 

「紗夜ちゃんと仲直りしたいって思ってるんでしょ?」

 

実に的を射た彼女の言葉に思わず俺は思わず目を見張る。

 

「あんなに必死に私とお兄ちゃんを仲直りさせようとしてくれたんだもん。本当は仲直りしたい事ぐらい簡単に分かるよ」

 

そう自信満々に言い放つリーファ。成るほど……俺は自分からサインを送っていたって事か。まあ、そのサインに気づくだけならともかくここまでやるのはおそらく彼女ぐらいだが…………

 

そんな俺の考えなど露知らず、彼女はクスクスと笑う。

 

「タツヤ君、意外に考えている事がすぐ出るよね」

 

「悪かったな、分かり易い性格で」

 

彼女のからかうような言葉に俺は顔を逸らし不貞腐れたように返す。そんな俺を無言で優しく見詰めるリーファ、その姿は俺の答えを待っているような感じであった。

 

「…………無理だよ」

 

だから俺は正直に本心を打ち明ける。彼女にここまでして貰ったのになんとも情けない答えだが、それでも出来ないのだ。だって―――

 

「俺はあいつにやっちゃいけねえ事をしたんだ。今更謝ってもあいつは赦してはくれないよ」

 

俺がしてしまった事は到底赦されるものではない。あいつから両親を奪ってしまった事も、あいつを長い間独りにさせてしまった事も……絶対に赦していいものでは無いのだ。

 

「そうかもね。でもタツヤ君、私に言った事覚えてる?」

 

彼女に言った事……あまりにも多すぎてどれか分からない俺は首を振る。

 

「言ってたよね。妹の味方じゃない兄なんていないって」

 

その言葉には覚えがあった。キリトから逃げようとした彼女に送った言葉……それがどうかしたのか?という視線を送ると彼女は胸を張って答える。

 

「知ってた?お兄ちゃんが嫌いな妹なんていないんだよ?」

 

寸分も疑っていないような彼女の言葉。その言葉は俺の心にスッと入って行く。…………少しだけ希望が見えるような力強い言葉だ。だけどそれでも俺は前には進めない。だって――

 

「だけど……もし赦してくれなかったらどうするんだ?赦して貰えなかったら俺は…………」

 

俺は本当に独りになってしまう……彼女の拒絶の言葉が俺にとっては何よりも一番怖い。彼女に拒絶されてしまったら俺の居場所など何処にも残らないのだから……

 

すると彼女は……

 

「仕方ないよ」

 

とただ一言。余りに素っ気ない言葉に俺は一瞬思考を停止させた後、捲くし立てるような勢いで彼女に詰め寄る。

 

「は、はあ?!おい!俺は真剣に聞いてんだよ!!」

 

「赦して貰えなかったら赦して貰うまで謝る。何度も謝って謝って謝る。今までずっと悲しい思いをさせてきたんだもん、それぐらいやって当たり前でしょ?」

 

さも当然の事を教えるように俺を諭すリーファ。自分が悪いと思っているのなら謝り続ける。それが俺の責任だ、と…………確かにその通りだ。

 

「後先考えずにがむしゃらにやってみたら?」

 

「お前みたいに、か?」

 

「はははは……やっぱりタツヤ君私の事そんな風に思ってたんだ……」

 

どこか苦笑しながらも肯定するリーファ。後先考えずに……そもそも俺が考えたところで先の事なんて分からないのかもしれない。現に俺は彼女に負けた、これは紛れも無い事実だ。俺が分かる事なんて精々どちらの確立が大きいかぐらいだったのだろう。可能性はゼロではないかもしれない。

 

そんな風に考えれるのはきっと今目の前で微笑んでいる彼女のお陰だろう。俺と真正面から向かい合って手を引いてくれた……それが俺にとっては一番必要だったのだ。

 

「ほら頑張ろ?なんなら私も手伝うから」

 

「…………ありがとう」

 

そんな優しい彼女の言葉に感謝しながら俺は彼女の瞳を見つめながら答えた。

 

「手伝ってくれるって言ってくれた事は嬉しい。でもさこれは俺とあいつの問題なんだ。だからリーファの手を借りるってのはやっぱ違うと思うんだ」

 

そう。これは俺と紗夜の問題……俺が、俺自身が自分一人で向き合わなきゃならない。それが俺の責任であり、やりたい事でありーーー俺の意地だ。すると彼女は残念そうに、だけど何処か嬉しそうな表情で俺を見つめて口を開く。

 

「うん、そうだよね。私が手を借すのはお門違い――」

 

「でもさ、やっぱりあいつと向き合うのは怖いんだ。だからさ…………」

 

「…………ん?」

 

だけどそんな彼女の言葉を遮り俺は右手を前に出す。それを不思議そうに見つめるリーファ。そんな彼女に俺は厚かましくお願いする。

 

「…………少し、勇気を分けて欲しい」

 

顔を横に逸らし掠れるような声で呟く。自分の問題だからと言った傍からこれとは勝手過ぎるかもしれないがもう一押し欲しいのだ。我ながら情けない事この上ないが……

 

そんな情けない俺の姿を見ても彼女は少しも笑いもせず答える。

 

「喜んで」

 

そして彼女はこちらに一歩近づいて――

 

「なっ?!おい、リーファ!」

 

「これで勇気分けれたでしょ?」

 

困ったような俺の声に何でも無いように返すリーファ。彼女は俺の右手を握るのではなくその手を俺の背中を回す――つまり俺は現在彼女に抱き締められているのだ。

 

柔らかい感触とか女の子に抱き締められた事とかそんな事よりも、この状況があまりにも予想外で意味が分からなくて俺は顔を真っ赤にして狼狽する。

 

「お、おい!ちょっとこれはやり過ぎだって―――」

 

「大丈夫だよ」

 

だが戸惑っている俺とは反対に彼女は穏やかに耳元で囁く。まるで子供をあやすように……

 

「大丈夫。だってあなたは優しいもん。優しい優しい、妹が好きなお兄ちゃんだもん。絶対また仲の良い兄妹に戻れる、私が保証する」

 

その優しい声色に気がつけば俺の動揺も顔の赤みも消えていた。きっとこれは彼女なりの精一杯のエールなのだ、ならば俺は素直にその激励を受け取るべきであろう。俺は彼女を抱き締め返した。

 

それにしても――やっぱ彼女には一生敵わない気がする。まあ……そんなのも悪くは無いかな、と彼女を抱き締めながららしくない事を考える。

 

「「ゴホン!」」

 

一体どのくらい抱き締め合っていたのだろうか?永遠に続くかに思われたそんな抱擁を破ったのは二人分の咳払いであった。それのお陰でようやく今の状況を把握した俺たちは慌ててお互い距離を取り、声の方を振り向くとシルフ・ケットシーの両領主が何とも言えない表情でこちらを見ていた。

 

「あーー、お熱いところ悪いのだが……」

 

「ガールフレンドのいない人の事も考えて欲しいねーーー」

 

そう言って目配せをした方向を見るとそこには俺たちを睨みつけている数十人のシルフ・ケットシーの戦士達がいた。まあ、兜を被っているから正確には睨みつけているかどうかは分からないのだが、明らかに雰囲気がそんな感じだ。まあそりゃ目の前であんな事をされたら気分が良くなる方が有り得ない、よな……

 

「タ、タタタタタタツヤさん!!」

 

「お、おう!ど、どうしたんだレコン?」

 

そんな殺気立った群衆の中から物凄い勢いで俺に詰め寄って来たのはあの気弱そうな少年レコンであった。だが普段のあの自信の無さそうな表情とは異なり正に鬼気迫っている表情に思わず一歩後ずさり声も上擦る。

 

「どういう事何ですか?何でこんな事になっているんですか?何が起きたんですか?なんでリーファちゃんに抱き締められていたんですか?なんでリーファを抱き締めていたんですか?いつの間にリーファちゃんとそんな関係になっちゃったんですか?なんで――」

 

「お、おい。落ち着けって」

 

「問答無用!この、泥棒猫ぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

まるでマシンガンのような口撃に流石にどう返せば良いのか分からなくて冷静になるように促してみたが意味はなかったようだ。つか泥棒猫って……その台詞は男が使うものではないだろうに…………

 

「はいはい。レコン、大人しくしててね」

 

「痛っ!うぅ~、酷いよリーファちゃ~ん」

 

そんなレコンを冷静にさせたのはリーファの脳天目掛けたチョップだった。見事に入ったそれの痛みでレコンは頭を押さえて悶絶している。つか容赦無いな、リーファは……

 

そんな躊躇無くレコンに鉄槌を下したリーファは俺の方を向いて嬉しそうに笑顔を向けながら口を開く。

 

「ほら、早く行ってあげて。紗夜ちゃんが待ってる」

 

最後に一言俺にそう告げて、彼女はあの群衆に向かって行く。どうやら俺を早く現実に行かせるために殿を買ってくれたらしい。相変わらず人が良いようで……

 

そんな彼女の好意に甘んじて俺は彼女に背を向ける。後ろで質問責めに遭うであろう彼女の苦労に心の中で合掌しながら……

 

「ありがとな」

 

そして最後に彼女に聞こえないように一人言を呟き、俺はメニュー画面を開いてログアウトボタンを押した。

 

 

 

 

 

 

 現実に戻った俺はナーブギアを脱ぎ捨ててすぐさま携帯電話を手にした。登録されている数が少ないアドレス帳から彼女の名前を探し文字を打つ。数分後に文字を打ち終えて文面を確認するのだが―――

 

「…………もう少し気の利いた文章作れよな」

 

自分が打った文面を見ながら俺は苦笑してしまった。そこには『大事な話があるんだけど明日って大丈夫か?』という至極簡潔な内容が書いてある。もう少し気の利いた言葉を思いつけばいいのだが残念ながらこれが俺の限界である、俺は強張り力が入った指で送信ボタンを押した。先ずは一歩……そう自分に言い聞かせて俺は携帯電話を握り締めながら布団に倒れ込む。

 

その胸に不安と期待を抱きながら……

 

 

 

 

 返事は数分程で来た。『分かった。明日の十時頃に家で待ってる』というこちらも簡素な内容だ。そういえばお喋りな彼女だが昔からこういう文章とかは分かりやすく簡潔な奴しか送って来なかった、という懐かしい事を思い出す。

 

そのメールに『分かった。ありがとう』と返信して俺は再び布団に転がった。第一関門は突破した、後は俺次第だ。それでも正直言うと不安なのが自分でも分かる。不安で不安で自分が押し潰されそうになっているのだ……

 

やっぱり今でも俺はあいつと向き合うのは怖いと感じている。怖くて怖くて仕方無いのだ…………

 

それでも俺は一人ではないから、彼女が俺の背中を押してくれるから……だから俺は妹と正面から向き合える。だから今度こそ――俺は逃げない、と心に決めたのだ。

 

どのような結末になったとしても後悔は無いかどうかは正直まだ分からないが…………

 

「?紗夜からか?」

 

そんな思考を遮ったのはマナーモードに設定していた携帯電話のバイブ音だった。てっきりさっきのメールの返信かと思った俺は携帯電話を開いて確認する。

 

「キリト?なんでこんな夜遅くに?」

 

だが送信者は予想外の人物キリトであった。ともかく何か用事があったのだろうと結論を出して通話ボタンを押す。

 

「もしもし、どうし――」

 

「夜分遅くにすみません。竜也さんですか?」

 

「はぁ?えっ?!リーファ?」

 

だが連絡の主はリーファことキリトの妹の桐ヶ谷直葉であった。

 

 

 

 

 彼女の話ではキリトはこっちに帰って来るやすぐさまタクシーに電話してアスナが眠る病院まで走らせたらしい。その際に忘れていたのかそれとも時間が勿体無かったのかは分からないが携帯電話を置いていった、と…

 

「はぁ~~。あいつ…………」

 

「お兄ちゃんらしい、ですけどね」

 

リーファは苦笑しているが俺はキリキリと痛む眉間に指を当ててしまう。どうやら妹に心配を掛けてしまう癖は直ってないらしい。少なくとも携帯電話ぐらい持ってけよ、あの馬鹿は……。

 

「それで俺にわざわざ報告してくれたのか?」

 

「えっ?あ、違うんです。その……」

 

俺の疑問に彼女は言い淀む、おそらく言い辛い事なのだろう。だから俺は彼女がやってくれたように優しく少し背中を押してやる。

 

「……言ってみな」

 

その言葉を聞いて、彼女は少し躊躇いながらも不安そうに言葉を発した。

 

「あの、お兄ちゃんの所に行ってくれませんか?」

 

「?どうしてだ?アスナに会いに行っただけだろ?何も心配いらねえよ」

 

キリトの奴はとにかく早くアスナに会いたい気持ちが一杯でそんな行動をしただけ……あいつが彼女の元に赴いたって事は無事に解決したという事だろう。そんな俺の至極当然な言葉に彼女は勇気を振り絞って答えた。

 

「…嫌な予感がするんです」

 

「?嫌な予感?」

 

「えっと…具体的に何が起きるとかじゃなくて胸騒ぎがするんです。うまく説明出来ないんですけど…」

 

そこまで言って彼女は黙ってしまった。予感がするなんて正直冗談みたいな話だ、世迷い言とか言われても仕方無いかもしれない。

 

それでも――

 

「……そっか、それなら仕方ねえか」

 

「はい………………えっ?」

 

俺の意外な言葉に彼女は心底驚いたようだ、電話の向こう側で目をまん丸にしているであろう彼女を想像して笑みが浮かべてしまう。

 

確かに彼女の思い違いであるかもしれない、それでもその程度の事で彼女の不安が消せるなら安いものだろう。そう思えるぐらいには俺は彼女に対して恩もあるし大事に思っている。

 

「いいぜ、行ってやるよ。実際に何かあれば大変だし何もなければ妹に心配を掛けるなってどついてやるよ」

 

そうおどけるように言うと彼女は安心したようにクスクスと笑った。

 

「竜也さん、やっぱりお人好しですよね」

 

「それはお前だけには言われたくないね」

 

そんなやり取りが面白可笑しくてお互いに吹き出してしまう。明日挑むのは俺の生涯で最も困難なものである筈なのになんとも緊張感が無いものだが――――まあ気負い過ぎるよりはマシかと自分に言い聞かせる。

 

大体俺のネガティブ思考が良い方に働いた事なんてこれっぽちも無いし、自分が出来ると思っていない事をどうしてやれるだろうか?楽観的とまではいかなくても前向きになるべきだ。まあそれを教えてくれたのは電話の向こう側にいる彼女なのだが…………本当に世話になりっぱなしだな、彼女には。

 

互いに笑い終えた後、そんな恩人である彼女に俺は一つだけ助言をしてやる。

 

「それと、お前は兄貴に少しばかり甘過ぎるからな、偶にはキツイ灸を据えてやりな」

 

「あははは。そうですね。それじゃあ帰って来るまで竹刀を持って玄関で待ってますね」

 

「それはちょっと………………」

 

流石にやり過ぎだと思ったが…………まあいいか。被害を受けるのは俺じゃなくてキリトだし、と他人事を決め込だ。大体彼女に心配を掛けたのは事実だし妹に頭が上がらないのは全国の兄貴の共通点ではないだろうか?

 

「それで病院って何処なの?」

 

そして彼女から聞いた病院の名前が意外にも近くの病院だと分かった俺は着ていたジャージの上にジャンバーを羽織りアパートを飛び出した。

 

 

 

 

「ぜぇーぜぇー……」

 

 そして目的の病院に辿り着いた俺は両手を膝につけて絶賛息切れをしていた。

 

こうなったのは雪が積もっていたためここまで走って来た事が原因であった。勿論ジョギング程度の速さで走っていたのだがリハビリしたての俺の体には酷なものだったようだ、汗がだらだら出て全身が悲鳴を上げている。

 

「はあーはあー……ちょっとマジで……はあーはあー……運動しとこ……」

 

荒れた呼吸を整えながら俺は独り事を呟いた。今後の事も考えて運動をした方が良いかもしれない、と辺りを見渡すと車ばかりで人は見当たらなかった。まだ来ていないのか、それとももうとっくに着いてしまって今頃アスナの病室に行ってしまったのか…………まあ後者なら御の字であろう。

 

「まあ……もう少し待つか」

 

そう結論付けて俺は一人寒空の中あの馬鹿を待ち続けるのであった。

 

 

 

 

 しばらくすると病院の近くに一台のタクシーが止まり中から人が出てきた。全身真っ黒な服装のキリトだ。

 

「え?なんでお前がいるんだ?」

 

そんなすっとんきょうな声を出して驚くキリトにイラッとするのを全く隠さずに俺は近付く。

 

「直葉から電話があったんだよ。お前が慌てて出てって心配だから行ってくれって」

 

そして目の前に立つと俺は溜息混じりに言葉を発した。

 

「…………ったく、妹に心配を掛けたらダメだってお前は学習しなかったのか?」

 

「ああ…そうだな。悪い…」

 

「謝るのは俺じゃないだろ?帰ったらしっかりと妹に謝りな」

 

あぁそうだな、と答えるキリト。そんなキリトに俺はなんとなく先ほど知った残念なお知らせを届ける。

 

「ちなみに帰ったらお前の妹からの竹刀付きのお説教が待ってるらしいから」

 

「はははは。冗談だろ?」

 

「………………」

 

「……マジ?」

 

俺の無言の肯定にキリトの顔が一瞬で真っ青になる。おそらくは竹刀を持ちながら玄関前で仁王立ちしている彼女の姿を想像したのだろう。俺も一瞬だけそれを想像して――――うん、止めよう。わざわざトラウマになりそうな事を増やす必要はない。

 

そしてこれ以上こんな寒い場所で話込むのも無意味なので俺は未だ顔を青くしているキリトに乱雑に言い捨てる。

 

「まあ、説教されるのは後だ。とっとと愛しの奥さんの所に行きやがれ」

 

その言葉でようやくキリトは正気に戻った。俺に一言サンキューと告げて彼は病院の入口に足を向ける。

 

これで一件落着。特に問題も起こらず、このまま俺は何事も無くアパートに戻りキリトはアスナとの再開を果たす――――筈であった。

 

俺たちの真横から耳を突くような轟音が聞こえなければ…

 

二人して反射的に音がした方向を振り向くとこちらに向かって一台の車が爆走していた。明らかに俺たち目掛けて突っ込んで来ている。咄嗟にキリトを突き飛ばす事には成功したが、俺には横から襲い来る鉄の塊を避ける術は無かった。

 

瞬間。俺の体は横から来た衝撃によってまるで棒切れのように吹き飛ばされた。

 

 

 

 

キリトside

 

 世界樹の上でアスナと三百人ものSAOプレイヤーを拉致監禁していた元凶を倒した俺は急いでアスナのいる病院に向かった。一刻もアスナの元に駆け付けたかったからだ。彼女の無事な姿を見るまでは俺の不安は消えないし彼女が目を覚まして一番最初に会う人は俺であって欲しいと思ったからだ。

 

だが病院先で俺目掛けて突っ込んで来た車にタツヤが轢かれた――あまりに突然の事に一瞬思考が停止してしまったがすぐさま大声で呼ぶ。

 

「おい!タツヤ!大丈夫か!」

 

だが返事は無かった。体は全く動いておらず腕はあらぬ方向に曲がっている。頭から血が出てない事がゆういつの救いか……ただ気絶しているだけだと信じたい。

 

「命拾いしたね……キリト君」

 

その聞き覚えのある声にすぐさま反応してそいつを睨みつける。そこには思い出したくも無い人物…三百人ものSAOプレイヤーを、そしてアスナを監禁していた妖精王オベイロンこと須郷信之がいた。

 

「それにしても……君のせいで無関係な人間を轢いてしまったじゃないか。どうしてくれるんだい?」

 

よく見れば俺が突き刺した右目は充血して変な風に引きつっている。ペインアブソーバーをゼロにしたら実際の体にも影響が出ると言っていたがおそらくはその影響だろう。そんな事よりも……!

 

「須郷……!貴様……!!」

 

奴に最大限の憎悪を含めた視線を送るが奴はそんなものに気を掛けず俺に近づいて行く。一刻も早く動かなければいけないのは分かっている筈なのに恐怖で体が言う事を聞かない。

 

「なんだい?そんな怖い顔をして。怒りたいのはこっちの方だよ。君のせいで僕の計画が台無しじゃないか」

 

そう言って近づいてくる須郷。その顔には怒りと憎しみと殺意と狂気が滲み出ていた。

 

「よくも、よくも、よくも、よくも、よくもぉぉぉぉぉ!!!」

 

狂ったように叫びながら首を絞めてくる須郷…ジタバタと抵抗しても奴はどこからそんな力が出てくるのか疑問に思うほどの万力で絞め続ける。呼吸が苦しくなった俺は段々意識が朦朧としてきて…

 

「―――ぐへぇっ!!」

 

「ぼさっとすんな!!」

 

急にに首を締める力が無くなり地面にそのまま転ぶように地面を駆ける。

 

「ゴホォゴホォ!!…はーはー」

 

「全く…人の忠告を聞かねえからこうなるんだよ」

 

そう苛立たしくぼやくのは予想通りの人物…タツヤであった。どうやら須郷の目に雪玉を投げて俺を助けてくれたらしい。さっきまではただ意識を失っていただけで全身掠り傷だらけだが特に大きな怪我をしていないようで――

 

「って、そんなわけないだろ!!」

 

「うおっ!!耳元で叫ぶなよ!うるせえだろ!」

 

タツヤはキンキンしている耳を押さえながら俺を睨みつける。

 

「お前なんでそんな平気なんだよ!?つか痛くないのかよ!?」

 

「痛いに決まってんだろ。分かりきってる事を聞くんじゃねえよ、こっちはムシャクシャしてるんだから」

 

そう苛立たしく吐き捨てるように答える。おそらくは本当に痛いのだろうが……いやいやいや!そんな痛いで済む訳無いだろ!!だって――

 

「お前……右腕完全に折れてるだろ!」

 

タツヤの右腕は完全に逆方向に曲がっているのだ。完全に骨折したレベルの怪我の筈だがそんな事は少しも気にしてない、普通は立ち上がれないほどの激痛が走ると思うのだけど…

 

「あーーー、こっちなら大丈夫だ」

 

そんな俺にタツヤは何処かバツの悪そうな顔をしながらも平然と答えた。どうやら本当に右腕は痛まないらしい……。あれか?アドレナリンとかそういう何かなのか?

 

「つか、それより……」

 

そんな俺の思考を気にも掛けずタツヤは未だに顔を押さえて悶絶している須郷を睨みつける。そして――――

 

「あの変態イカれ眼鏡はお前の友達か?」

 

……そんな場違いな事を聞いてきた。いや、分かってる。これはあいつなりの感情の抑え方だ、こうやってあいつは冷静になろうと試みているのだ。分かってはいるけど……

 

「それなら是非とも紹介して欲しいね、今すぐ警察に突き出してやるからよ……!」

 

結局青筋を立てて怒りを顕にしてしまった。こいつ沸点低いから――いや沸点関係無く誰だってこれはキレるよな。うん、これに怒らない奴がいたらそいつは仏様になれるに違いない。

 

そんな沸点の低い知り合いに俺は言葉短く告げる。

 

「……長くなるから省くけど、あいつが三百人ものSAOプレイヤーを監禁していた張本人だ」

 

まあかなり話を省略したが大体はこれで伝わっただろう。するとタツヤは『へぇー、あいつが、ね……』と一言言うと奴に近づいて行く。

 

「行きな、キリト」

 

そう言って奴と俺の間に入るタツヤ。そこには絶対に退かないという意思が出ていた。

 

「馬鹿!何やってんだ!早く逃げろ」

 

だが俺はそんなタツヤに大声を上げて止めようとする。大体ここでお前が体を張る必要は無い。一刻も早くここから逃げて警察にでも連絡してくれれば――

 

しかし俺の思いとは裏腹にタツヤは俺に背を向けて正面の須郷を睨みつけたまま口を開いた。

 

「確かにそうだな。お前の言う通り逃げて警察にでも電話するのが一番正しいのかもな」

 

でもさ――そう言って彼は俺の方に顔だけを向けた。

 

「逃げるって選択は当分選ばない事にしたんだ」

 

「…………いや、訳が分かんねえだけど」

 

「気にすんな。ただのゲン担ぎだ」

 

どうしてか嬉しそうに、それでいて誇らしげに語るタツヤ。そのまま奴に視線を戻して後ろにいる俺に告げる。

 

「という事で、早くアスナの所に行ってやれ。あっ!そうそう。アスナの無事確認したらすぐにサツ呼べよ!絶対に呼べよ!!」

 

そして俺目掛けて自分の携帯電話を投げるタツヤ。緩やかな軌道を描くそれを両手でキャッチして俺はタツヤに答えた。

 

「分かった!じゃあ頼んだぞ!」

 

そう言って俺は振り返らずに走る。彼女に会うために、彼女にもう一度出会うために――

 

『待っててくれ。アスナ!!』

 

愛しの彼女の名前を叫びながら俺は彼女の病室まで駆け抜けるのだった。

 

 

 

 

 何故俺が今なんとか無事に立っているか――それはまあ不幸中の幸いという奴だろう。

 

あの時確かに俺は車の直撃を受けた。ただ車が直に当たった場所は俺の右腕だったのだ。流石の最新鋭の義手も車の衝撃には耐えられなかったようで折れたがそのお陰でその衝撃が上手く逃げてくれたらしい。おそらく義手が無ければ重傷、最悪死んでいたかもしれない。本当に運が良いのか悪いのか……

 

それよりも――目の前にいるこいつをどうするかっと俺は考える。さて……キリトには見栄を張ってしまったが正直状況はあまり良く無い。こっちは完全に右腕がイカレてしまった、つまり片腕だけであのイカれ畜生を相手しなければいけないという事だ。普通なら勝ち目が無い筈だが……

 

『俺はあくまで時間稼ぎ…』

 

そもそも勝利条件が違う、キリトがもうそろそろ呼んでくれるであろう警察がここに到着した時点でこいつの負けは明白だ。餅は餅屋って言うし、犯罪者は警察に任せておけばいい。

 

だから俺は適当にこいつの注意を引き付けながら逃げ回ればいい、そんな楽観的に考えていた時があった。

 

「お前も僕の邪魔をするというのかぁぁぁ!!ぶっ殺してやる!!」

 

そう絶叫を上げながら奴が懐からナイフを取り出すまでは……

 

「……………………へぇ?」

 

あまりの衝撃に間抜けみたいな声を出してしまう。俺にそんな声を上げさせた元凶は奇声を発しながらこちらに突っ込んで――ってオイオイオイオイ!!!

 

「うおお!!!」

 

「何で避けるんだよクソ餓鬼がぁぁぁぁ!!」

 

避けるわ、馬鹿が!!というツッコミが喉元まで出かかったがなんとか堪えた。刃物持って来るなんて正気じゃねえぞ!!つか、こいつ馬鹿なの?銃刀法違反って言葉知らないのかよ?!と心の中では様々な突っ込みが出るがそんなものを言っている余裕は無かった。だって俺は丸腰!向こうは凶器持ちだよ?!

 

そんなイカレ変態犯罪者は再び俺目掛けてナイフを出鱈目に振り回す。

 

「ヒャハハハハハハハ!!さっきまでの威勢はどっかにいったんだい?糞餓鬼がぁぁぁ!!」

 

『ああもう!!最悪つーか、絶体絶命じゃねえか』

 

狂った叫び声と共にどんどん体に小さな切り傷が増えていく。このままではいつか俺の体にあのナイフが突き刺さり奴はキリトの元に向かうだろう。それだけは何としても避けなくては、最悪相討ち覚悟で――

 

『何言ってんだよ、俺は』

 

そこまで考えて思考を止めた。明日は大事な先約が入ってるのだ。こんな変態野郎に割いてやる時間なんざ一秒たりとも無い。

 

だから俺は必死に考える。こいつを倒すための手段を――

 

『武器がいるな……』

 

そう武器だ。木の棒でもバールでも鉄パイプでも何でもいい。ナイフよりリーチが長くて一発で奴を戦闘不能に出来る武器……俺は辺りを見渡すが残念ながら病院にそんな凶器は置いて無かった。辺りにあるのは数台の車に真っ白な雪、どこにも武器なんて――

 

『…………あった!!』

 

だけど俺は予想外の場所にそれを発見した。近くにあるからこそ分からなくなるってこういう事を言うのだろう。

 

チャンスは一回……相手の脳天目掛けて一撃振り落とすしかない。俺は奴に背中を見せて全速力で後ろに逃げた後、初めて自分から奴目掛けて走り出した。

 

「ヒャハハハハ!!何だい?頭でもおかしくなったのか?」

それはお前にだけは言われたくない、という言葉を飲み込んで俺は走り続ける。近づいていく距離、奴はヘラヘラ笑いながらこちらにナイフを見せつけるように突き出している。

 

そして奴まで後五十センチという距離まで近づいた。奴はナイフをこちらに向けたまま直立不動。そんな奴の目の前で、俺は――――右腕を掴み抜き取った。

 

「へぇっ?!」

 

奴の予想通りの間抜け面にざまぁないぜ、と内心笑う。俺が見つけた武器とは則ち――この右手の義手だ。先ずは抜刀するような要領で手の甲を打ちナイフを吹き飛ばす。そして――――

 

「はああぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

そのまま奴の頭上に高くまで振り上げた得物を俺は脳天目掛けて一直線に落とした。

 

メキッという骨が砕けたようなヤバイ音が聞こえた。俺の一撃をもろに食らったイカレ眼鏡そのままはガクンと両膝を地面に付けて顔から地面にダイブしたまま動かなくなる。

 

「た、助かった…………」

 

一安心した俺はヘナヘナと地面に座り込んだ。良かった……これで一件落着だ。座りながら荒れた呼吸を整えながらそうして俺はキリトの元に向かおうとして病院の入口まで歩いて行く。

 

すると半ば程の所であろうか?ふとある事が気になり後ろのそいつを見る。

 

『…………あれ?こいつ生きてるのか?』

 

あの音は正直かなりヤバかった。骨が砕けるような肉が潰れるような……そんな音だ。ちなみに俺の得物の真っ黒な義手には真っ赤な血糊がベタリとくっついていて――――

 

…………あれ?これってもしかして撲殺?で、でも正当防衛……いや、もしかして過剰防衛?じゃ、じゃあ俺って警察のお厄介に……そんな結論に辿り着いた俺は冷や汗をダラダラと流す。

 

なぁぁぁにやってんのぉぉぉぉ!!!ヤバイ!マジヤバイって!明日大事な日なのに警察に捕まりました~とかマジ洒落にならねえから!!どうする俺!どうすんの、俺!!今の俺は数枚のカードを持った自分が幻視出来るほどテンパっていた。と、とにかく―――

 

「おーい、生きてる?生きてますかー?」

 

俺は死んでいないかを確認するためにそいつに声を掛けながらゆっくりと近づく。さっきまで自分を殺そうとした相手の無事を確認するなんて滑稽な話ではあるが流石の俺も前科持ちにはなりたくないのだ、細心の注意を払って慎重に近づいて行く。

 

応答は無い。タダノシカバネノヨウダという不吉極まりない言葉を振り払い俺は歩き続ける。そして遂に奴の頭の位置に到着した。

 

ゴクリと唾を飲み込み意を決して髪の毛を掴んで奴の顔を上げる。するとそこには――頭頂部から血を出して顔面が真っ赤に染まった何かがいた。……自分でやっといてこんな事を言うのも可笑しな事だが…………これは酷い。やった奴の顔を見てみたい。まあ俺だけど……

 

それでも――

 

「良かった……一応生きて『何をしてくれるんだクソが』うおわっ!!ビ、ビックリした……」

 

奴の生存に安心するのも束の間、俺は目を覚ましたそいつの顔を再び地面に叩きつけ雪の中に埋める。やり過ぎだって?マジ怖かったんだよ、あいつの顔が!!もう鬼の形相とかそういう次元じゃねえ、小さい子が見たら一生のトラウマものだよ、本当!!

 

まあ、それはともかく……

 

「うん。こいつは大丈夫そうだな」

 

幸か不幸かどうやらそいつは全然生きているらしい。未だにジタバタしているそいつを押さえつけながら俺は感じる。則ち、心配して損した、と。どうやら生命力はゴキブリ並にあるらしい……

 

ともかくこんな危険人物を野放しに出来るはずも無くそのまま背中に跨がり顔を雪に沈めたまま動きを封じる。これで数分は何とかなるだろう。もうじきキリトが呼んでくれた警察も来てくれるだろうし…………

 

そして不本意にも俺は寒空の中、男二人きりで警察の到着を待ち続ける事となる。

 

その頃、キリトは病室にてアスナと熱い抱擁とキスをかわしており、俺の事など忘却の彼方にあった事をこの時の俺が知る由は無かったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ《エクスカリバーはエクスカリバーだけど…………》

 

「システムコマンド!エクスカリバーをジェネレート!!」

 

管理者権限を手に入れたキリトの言葉と共に目の前に降り立ったのは台座に刺さったままの神々しい輝きを放つ黄金の剣であった。

 

「よく来たな。若者達よ」

 

「け、剣が喋った!?」

 

「挨拶が遅れたな。私がエクスカリバーーである!」

 

だが突如喋り出した剣から発せられた光が辺りを閃光弾のような光が覆い尽くす。その光が止むと目の前に現れたのは――――大きさが六十センチ程の長いシルクハットを被りステッキを持った変な生物だった。

 

「えっと……お前がエクスカリバーなのか?」

 

「では聞くが。そういう君は何者なのだ?」

 

「俺はキリ――」

 

「私の伝説は十二世紀から始まった」

 

「いや!人の話聞けよ!!」

 

何なんだこのヘンテコな奴は……人に名前を聞いといて全く聞くつもりがないし服は着てるのにズボンは穿いてないし――そのままその変な奴は俺の両手に何枚もの書類のようなものを置いた。

 

「私の職人になるにあたり守って貰いたい千の項目がある。しっかり目を通して置くように」

 

「いや!職人って何だよ!!」

 

「ヴァカめ!!これだから田舎者は」

 

「誰が田舎者だ!誰が!!」

 

もう嫌だこいつ……なんでこんな剣が出て来るんだよ、本当。もう疲れたよ、アスナ…………

 

そんな俺の心中の苦労を全く意に介せず目の前のヘンテコ生物は俺に告げる。

 

「四百五十二番目の私の五時間に及ぶ朗読会には是非参加願いたい。では!!」

 

そしてそいつは黄金の剣の姿に戻る。そして歌うように言葉を紡いだ。

 

「君は、手に入れる!勝利と、栄光を!そして世界を統べ、勇者として君臨するであろう。さあ行こう、共に!」

 

そして俺はその輝かしい最強の剣を両手で受け止め片手で持ち、そして――――――台座へと戻した。

 

「うぜぇーーー!!」

 

そんな絶叫が世界樹の頂上に広がったのであった。




前書きでも言いましたが、本当に遅くなってしまい申し訳ありませんでした。次回は一週間後には投稿したいです。

そして最後に出たあれはアニメを見ていて思い付いたネタです。須郷の中の人とどっかの死神の武器職人が主人公のアニメに出て来たムーミンそっくりのエクスカリバーの中の人が同じだったために思い付いてしまった下らないネタです。

オベイロンさんが『エクスカリバーをジェネレイト!!』って言ってたのを見て『お前がエクスカリバーじゃねえかよ!!』と当時テレビの前で一人突っ込んでいました(笑)

それでは次回予告です。

長い……長い回り道だった。色んな人に迷惑を掛けて支えられて……それでようやくここに来れた。家族が待つ場所へと………………

次回『向き合う者……』にレディーゴーーー!!!
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