ポワーン 背の話
「黒ローブさん……じゃなかった、リセイさんって背が高いですよね」
ハグレ王国のお土産屋にてなぜか山盛りの麻婆豆腐を食っていた元黒ローブの男、
現白シャツに黒ズボンのラフな社会人のような姿になっている男、リセイーマンにベルくんは語りかけた。
なお顔には汗拭きのタオルが掛かっておりどんな角度であろうが顔が見えない不可思議な状態になっている。
「えぇ、まぁ、血筋でしょうか?両親どちらも背が高かったので。」
がん治療とはいえ休憩日数というのはある、その時間を利用してハグレ王国に着ているリセイという男は言葉を返した。
ちなみにベルくんはゴーグルで麻婆豆腐の辛味の匂いをガードしている、山盛りと言いう積み重ねが痛み臭を周りに出しているのだろう。
というか病人がそんなの食うな安静にしろと言いたげだ、まぁリセイは無視するのだが。
精神ストレスは如何ともしがたいものだ、それが麻婆豆腐で治るのだから良い方だろうとリセイは思っている。
ベルくんにとって山盛りでもリセイにとっては普通なのだろう、そこがベルくんのような成長期所の子供には気になるのだ。
「やっぱりいっぱい食べると背って伸びますか!?」
「ブフッ。ビックリした」
「あ、すみません……」
「いえいえ、理解はしていますとも、クウェウリさんに女の子と間違われた事件とか俺ならショック死します」
「え!?何故その話を知ってるんですか!?」
「ゲームブックにのってましたよ、私の祖父母の方ので」
「のせないでくださいリセイさんのおばあちゃんとおじいちゃん……!」
「それを見せられながら嫌いなモノを食べるように教えられましたね、祖父母の倫理観を疑いましたが……まぁ納得しかけましたが」
「ひどい!?」
「まぁ沢山食べると言うよりよく噛み、よく食べ、よく運動し、カロリーを消費し、よく寝る事が大事ですよ。」
「よくみてごらんなさいニカワマッスルさんを、それを繰り返せば最終的にベルくんはあぁなります」
ドカンと遠くの方で爆発音と数名がずっこける音、ゲッホゲッホとせき込む音と水を飲もうと手を延ばす音がそこらじゅうで巻き起こっており。
最終的にうどんを食べようとした所でうまい具合に鼻から麺がせき込んで飛び出たニワカマッスルのむせる音が響く。
「まぁ運動しすぎも良くないとは思いますが、我々はそもそも帝国や地続きの人間とは違うハグレです、ならば希望を胸によく食べ、よく遊び、良く寝る、これが一番大事だと思いますよ」
「あら、ならあまり辛い料理は治療の休憩中であれど食べるのはオススメできませんね」
「げぇクウェウリさん!?」
ベルくんは希望の胸に目の前のお子様プレートとおまけにやってきたピーマンを頑張って食べた事を一応メモに記録しておく。
あとクウェウリさんに苦情を言われたのはなんでだ。
byリセイ
ポワーン 好みの話
「そういやリセイってハグレ王国の中だと誰が好みなんだ?」
「かなづち大明神さんですかね」
全員の椅子が爆発でもしたかのように転がる音がそこらじゅうで響きながらドタドタとリセイからどんどんと距離を離して……
あ、違うわこれかなちゃんに報告しにいってる音だわ
「いや、お前マジか、聞いた私が言うのもなんだがマジかお前。」
目の前のジーナさんが信じられないと言った顔でカレーうどんを啜っている、そこまで言われる事なのだろうかとリセイは思っている
「一応言っておきますと妖精サイズの方じゃなくて2mの高身長の方ですからね?」
「そんなん言われなくても分かるわよ、というかあっちのサイズだったら脳天叩き割ってるわ」
「こんな雑談でそんな事言い出せる奴がいたら私もそうした方が良いと思います、一応ちゃんと理由もあるんですがね?」
「ふーん、あんま興味ないけど聞いておこうかな」
「まず私より背が高い」
「ちょっと待て」
「はい?」
「あんた身長何センチ?」
「183cmですね」
「もしかして会話が飛んで巨人のハグレの嫁入方とかの話してる?」
「単に私が高身長がフェチ……あれですよ、年上好きが老人になっても年上好きみたいなもんですよ、うん。」
「理解しがたい世界の話だわ」
天井を仰げば尊し、ではないにしろあれはカレーうどんの辛味で参ってるというより本当に会話内容の理解が及ばずにそういう頭痛が発生しているのだろう。
まぁ実際言葉は丁寧だが話している内容はかなづち大明神とどっこいどっこいな変態性の話だ、雑談程度の期待はモノの見事に裏切られる事となる。
「まぁ二つ目が互いの趣味を理解しつつ手出しはなさそうだからですかね。」
「あー、あんたの文字書きって事?」
「そうですねぇ、その辺りですとウズシオーネさんも候補にあがりますがあの方は超特殊ですので」
「スキュラとしての身体?それとも一つの身体に二つの魂って話?」
「後者ですかね」
(まぁあとナマモノ系でありながら関係性オタクであり、その辺りも特種と言えば超特殊……)
「ふーん、意外に考えてるんだね」
「これでも真面目で通ってるんですよ私、まぁ真面目と勉強ができない馬鹿ってのは両立しますよホント、それゆえ分かりづらいと言われる事もあります」
「まぁあと変態的ですが嫌であればすぐやめるっていう真面目さもいいですよね、顔も可愛い系だし。」
「ふーん、ごちそうさま」
「おや、早いですね。」
「この後も何件か鍛冶師の仕事があるから、じゃあね」
「いつもお疲れ様です、では私は駄菓子屋にでも行きますかね」
案外よく考えて生活している、そんなリセイーマンだった。
理性と本能。
つまりは考えて生活していない存在もいるという事でもあるのだろう、それが動いていない心臓と関係あるかがわかるのはこのあとだった。
ポーワーン バトルオンザriseと本能
「は!?リセイさんが謎のボスキャラと楽しそうに戦ってる!?」
サムサ村の村長が村民から聞いた話をハグレ王国が知るのには少しのタイムラグがあったのは事実だろう。
だがキーオブパンドラというヤベェのがある以上そのタイムラグをものともしない行動が可能なのもまた事実であった。
寒さに強いメンバーという王道的なメンバーが集まってデーリッチがキーオブパンドラを起動する。
サムサ村に到着後に件の事件が勃発しているという場所、それは雪乃が始めてハグレ王国と遭遇した場所だった。
「アーヒイヒヒイッハハッハアアア!!!!!!」
「相変わらず乱暴な動きですねぇ、それがらしいと言えばらしいのですが。」
二本の機械仕掛けの刀身が光り輝く剣を踊る様に扱っているリセイーマン
対照的に何度切り付けられようとも相手に突進をためることのない大きな一本角のドデカイサイのような化物が対峙している。
それはハグレ王国の民から見れば魔物ゼロキャンペーンにて行われた魔物との対峙にしている、だが決定的に違うところがあった。
笑顔だ、どちらも笑顔で、そして楽しそうに、獰猛的に戦っている。
その様を見て思い出されるのはアリウープだろうか、アレも中々なバトルジャンキーだったのは事実だろう。
それが一人と一匹?二人?いや一人である。
「やっぱり体を馴染ませるのは運動に限るぜェ!!!!!なんだか体も軽いからなァ!?!?!?!」
「ハッハッハ、この馬鹿がよぉ!そりゃ心臓だけになら軽いに決まってるでしょうが!!」
どでかいサイにしか見えない化物ホーンノウとデカいサラリーマンにしか見えないリセイーマン、二人で一人の人間種である
「隙アリ!!!」
「ぶっへぇ!?」
ハグレ王国民側に吹き飛んできたリセイーマン、その瞬間に彼女らが着ていることに気づいたらしい。
「あ、これはこれはどうもハグレ王国の皆さん。」
「あ、どうも?じゃないでちよ!?あのでっけーサイはなんでち!?」
「あれは俺の心臓部分ですねぇ、まぁあまり大騒ぎなさらず、あと五分で留めますので。」
「いやいや!?だってリセイーマンって病人じゃないでちか!普通止めるでちよ!?」
「いうて昨日ちゃんと療養を終えて退院なのですがね。」
「病み上がりには変わりないでち!?」
「ではそうですね、依頼でもしましょうか。」
「依頼だって?」
ローズマリーが反応する。
そりゃそうだ、目の前の元重病人現病み上がりはハグレ王国のゲームブック外伝という本を作り出し世に発表している。
だがそれは治療費やお薬、彼のストレス発散などに使われ残っていないはずなのだ。
サムサ村に寄付した残りの金額、そして彼に新しく入るお金も遠い日数の場所にある。
彼が立ち上がり
ホーンノウの横に立つ。
「……は?」
「HAHAHA、そりゃそうデスね」
「おやおや、流石に悪魔には分かります?」
「なんでぇ、あのナイスボディな嬢ちゃん悪魔なのか怖いな」
息を吸う、息を吐く
「我が名はrisemen!!!!種族は字の文!!!!その全ては単なる二時宗作の文章慣れ度私はただここにいる!!!なれば王道に歯向かうのもまたそうあれかし!!!!」
「じゃあ俺は第二形態って事で休むわ、ほれ体に戻るぞ。」
「そうして頂けると助かりますよ私。」
まるで逆戻しのように、容易に二人の身体が合致している、それは誰が見ても彼らは単なる一人の人間であったという事実を見るにしか思えなかった。
一文字ライズマンが現れた!