魔術を愛する残念男? 作:ルベ
偉大なる魔術師の祖、ウィリアム・ボルドーより
『魔術とは血筋、才能、努力、その全てが魔術師の才能となる』
魔術師となれば聞かない者のいないほど偉大な魔術師の言葉を胸に多くの魔術師は研鑽を重ねる。
しかし、魔術師の才にはこの言葉には残されていない一つの注意点がある。
それは
『魔術師の才は血筋と才能があることが前提である』
この言葉は大々的に教材などには記されないものの、誰もが知る事実である。
ゆえにそれは迫害の要因になることは当たり前になってしまう
今日も世界のどこがで魔術師の学園に入った一人の才なき者が消えようとしていた
「血も才もない貴様に魔術が微笑むことは生涯ない」
多くの観衆が、才ある者が、最も才能のない者への死を与える瞬間を嘲笑と共に見据えていた。
そして
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛」
一人の才のない者が才ある者の魔術によって死ぬありふれた光景。しかし、その者はいつものように才に絶望し苦しみながら死んだわけではなかった。
あぁ....なんて...なんて...素晴らしい!!
コレが魔術の才に恵まれた者の魔術!
規模も、術式の高度さも、精密さも.....美しい!
願わくば...もっと........もっ..と.......ま...じゅ.......つ............を.................
そうして魔術に強い探究心を持つ者が死んだ
しかし、その願いを神が聞き入れたのか.....
?.....????
誰だ?
ここは何処だ?
とにかく..牽制..軽く..脅しに...火球かな...
俺の本気の魔術も...脅し程度だったけど...
...手ちっちゃいな.....
当人にとってはほんの脅し程度の軽い魔術であった火球、それは
ドゴォォ.....!!
王城の天井を貫く高威力の魔術となっていた
!!!!!
そんな急に現れた非日常。そこには、生まれたばかりのなのに王城の天井を貫いた火の魔法を使う赤子と、赤子をあやすためにいたのに天井を貫く魔法を目の前で使われてアゴが外れそうなメイドと、生まれたばかりの王族の魔術的な保護のためにいたアゴの外れた宮廷魔術師がいた
「号外、号外!!」
「サルーム王国に第七王子、ロイド様の生誕だー!」
.....彼は転生した
魔術の才が全て満ち溢れていればその者は最高の魔術師になれるのか。
かのウィリアム・ボルドーが残した言葉には隠された言葉がある。それは、『その全てが魔術師の才となるのは3つだけということ』
つまり、魔術師の才を曇らせる可能性を秘めつつも魔術師の才を大きくするものがあるということ。それは探究心。
あらゆる現象を魔術的に探求すること。それは研究対象やかける時間によって無駄に見えてしまう。しかし、長く深く誰にも感じれず解明されず理解されないものが日の目を見た時それは意味あるものとなる
これは魔術に深い探究心を持つ者が魔術の深淵を望む物語......
....のように最初だけ思える血と才に恵まれた転生者の物語です
ちゃんと探究心もすごいんだよ!
漫画は登場人物の強い感情、熱が感じれる作品が好きなのですが、こういう作品独特の魅力(今回は「圧」と「魔術の美しさ」)がある作品も好きです
あとこの作品の登場人物のふざけた時ややる気のない時などの気の抜けた表情も好きです