真昼の弟は転生者で、呪術師兼ララライの看板役者です。でも推しの子は知らない模様   作:水の虎

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ちょっとご都合的なとこがあるかもしれません。
でも、まあ······夕って一応転生者っていう特大のイレギュラーだからさ?(言い訳?)




第二十七話○

 

「♪~~」

 

 

 翌朝、僕は真昼の用意した朝食を食べていた。

 トーストにバターを塗っていると、テレビから────

 

 

『続いて昨日、静岡県浜松市で起きた爆発事故。原因はガス管の経年劣化!?現場の節アナウンサー!?』

 

 

(ああ·········そういえばあったねそんなこと)

 

 

 トーストを齧りながらそんなことを思う。

 その先のことに気を取られておもいっきり頭から抜け落ちてた原作知識が蘇る。

 

 

「────ん······?」

 

 

 するとスマホが震え、連絡を知らせる。

 はてはて誰かと相手を確認すると夜蛾先生だった。

 

 

(もしかして僕にも星漿体護衛の任務に加われとかかな······?)

 

 

 上層部から僕は時々要人を護衛する任務などを受けて、権力拡大の手伝い(不本意)をしていたから、五条や夏油よりその手の経験があって慣れている。

 だから案外二人と合流して、一緒にその任務を遂行しろとでもきたのかと思った。

 

 

(いや、でも夜蛾先生ならそういうこと電話で伝えてくるか······)

 

 

 そんなことを考えながら送られてきたメッセージをチェックする。

 ちなみに真昼は食事中にスマホを触るのはいい顔をしないが、役者として売れ出してから突発的に仕事が入ることが時々あるため、短時間の連絡の確認に限り認められている。

 

 

「·············································えっ?」

 

  

 しかし、メッセージを確認した僕は、その予想外の内容に思わずトーストを口から落とした。

 そこには────

 

 

『天元様がお前と会いたがっている』

 

 

 いやメッセージじゃなくて電話かけろよッッッ!?!?!?

 

 

 そして懇切丁寧にどういう訳か教えろ!!!

 

 

  ○ ●

 

 

「────で、どういう訳か説明してください」

 

 

 あの後、心配する真昼を何とか誤魔化し、別れの挨拶もそこそこ高専に向かって飛び出した。

 

 

「まずはすまないな突然呼び出して」

「いや、ホントマジで、どういうことですか?」

 

 

 前置きもそこそこ僕は夜蛾先生に詰問する。

 

 

「·········正直俺も困惑している。星漿体のことは把握してるな?」

「ええ、近々その同化があることも、その意味も一通り」

「その星漿体の存在が露見し、それにあたって悟と傑がその護衛をすることになったんだが······」

 

 

 そこで夜蛾先生は言い淀む。

 僕としてもそこまでは知識として知っている。

 なら肝心なのはここからだろう。

 

 

「まず、護衛としてお前も推薦された。経験的に足りないあの二人の不足を補い、より確実を期すために俺はもちろん、上もとくに何も言わなかった。だが正式にお前にその任務を任せるとなった時、天元様本人から待ったをかけられた」

「·········何故?」

「わからん·········。天元様はそれと、メッセージでも送ったがお前と話したいとしかおっしゃられなかった」

「·········」

 

 

 いやいやマジでどういうこと?

 まったく心当たりないんですけどー············。

 

 

「すまない。どう前置きしても電話だと驚かせると思ってメッセージで連絡をしたんだが······」

「どっちにしても驚きますよ。まあ、電話だったら間違いなく大声上げていたでしょうけど·········はぁ、それで────僕は早速天元様の下に向かえばいいんですか?」

「ああ、そうだ」 

「·········わかりました」

 

 

 とりあえず行ってみるしかないと判断し、僕は頷いた。

 そもそも断る選択肢は多分ないからね~·········。

 

 

  ○ ●

 

 

 そうして僕は高専の最下層へ向かった。

 

 

「ここが······」

 

 

 ────薨星宮。

 

 

 国内主要結界の基底にして、天元のお膝元。

 

 

「────」

 

 

 本殿にたどり着いた僕は聳え立つ大樹を見上げた。

 

 

(確かあの大樹の根元は天元に招かれたものしか入れないんだっけ?)

 

 

 天元による結界によってそうなってるらしいが、なるほど確かに物凄い高度な結界だとわかる。そして────

 

 

「待っていたぞ、椎名夕」

 

 

 そこには人の形をしてるが、明らかに普通の人ではない姿をした存在がいた。

 

 

「······お初にお目にかかります。私は椎名夕、天元様のお呼び立てに従い参上いたしました」

 

 

 とりあえず、無難な挨拶をするが────

 

 

「ふむ·········」

 

 

 しかし何故か天元は僕を見て首を傾げるような動作をとる。

 

 

「······あの、天元様?」

「············君は────」

 

 

 やっと口を開いた天元の口から告げられた言葉に僕は衝撃を受けた。

 

 

 

 

「────君は自分の存在が因果へと影響を与えているということに気づいているかな?」

 

 

 

 

 はっ? いや待て······今何て言った?

 

 

「·········どういうことですか?」

「意識的か、あるいは無意識的かはわからないが、君のしてきた行動は因果にズレを生じさせてる」

 

 

 天元はそう切り出した。

 

 

「最初は小さなものだった。しかし、徐々にその波は大きなものとなりつつあり、このまま放置するのはどうかと思い、今日君を招いた」

「わざわざ招くほどのことなのですか?」

「ああ、とくに最近の五条悟は君の影響を受けているからね」

 

 

 ここで天元は五条の存在に触れた。

 そして、天元と星漿体、五条、というよりは『六眼』が因果的に繋がっていると語った。

 

 

「────だから今回の同化にあたり、君の存在を五条悟······『六眼』と星漿体から引き離し、因果への影響がないようにしたかった」

 

 

 君の影響は私でさえ読めないらね、と天元は語る。

 

 

 はは······何だよそれ······それってつまり────

 

 

「僕は因果を······未来を変えられるっていう認識で正しいですか?」

「ああ、それが良いものか悪いものかはわからないがね」

 

 

 嗚呼、本当に────

 

 

「ふふ·········あはっ! アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

 

 

 僕は笑った。

 天元のその言葉を聞いて僕を包んだのは歓喜だった。

 

 

(最高じゃないか! 確かに僕の存在には意味があった! 僕のやってきたことは無駄じゃなかった!)

 

 

「······何故笑う?」

「何故って、笑うしかないでしょ? 嬉しいんだから?」

 

 

 敬語すら忘れ僕は答える。

 図らずともここで証明された。

 アイのように欲張って、すべて掴みとって、その未来へと行き着く。

 それでようやく、本当の意味で、自分はここにいていいのだと思える気がしたから。

 けど、確かに生まれた意味はあったのだ。

 

 

「あー、それで······因果に影響を与えるから僕は大人しくしてろってことでいいんですかね?」

「その通りだ」

「でもそれを危惧するなら、そちらも星漿体と同化したいという意思があるって認識で正しいですよね?」

「······何が言いたい?」

「ああ、別に邪魔しようって訳じゃないですよ? でもイレギュラーは僕だけとは限らないでしょ? だから────」

 

 

 そう言って僕は天元に一つ提案した。

 

 

「五条が、五条悟が戦闘不能になるまでは僕も何もしません。ただし、あいつが動けなくなり次第僕は介入します」

 

 

 ────それでいいですね?

 

 

  ○ ●

 

 

 結局、天元は僕の提案に頷いた。

 『六眼』が動けなくなるという非常事態なら、天元も僕の介入を容認した。

 ちなみに余談になるが、あの後も僕と天元はしばらく話し合った······というよりは僕が色々と質問しまくったといった方が正しい。

 ついでに言うなら翌日も普通に天元の下を訪ねた。

 

 

 不敬? 目の前でゲラゲラ笑った時点で今さらだ。

 

 

 そうしてあれから二日経ち────

 

 

「······椎名夕」

「おっ、もしかして僕の予想が当たった?」

「外れて欲しい予想だったがな······」

「その割には落ち着いてるけど?」

「······それより、時間はあまりないぞ?」

 

 

 はいはい、と答えて僕は準備をする。

 

 

「────ところで何故、薨星宮の参道に?」

「放置して死なせるのは忍びないからね」

「······いいだろう」

 

 

 景色が変わる。

 

 

「スッゲッ······」

 

 

 思わず感嘆の声を出す。

 結界術の応用なのだろうが、何をどうしたらこうかるかはサッパリだ。

 

 

「あ、あなたは······?」

 

 

 ええと、確か······黒井さんだったかな? 星漿体・天内理子のお世話係の人だったはず。

 どうやら突然現れた僕を警戒してるらしい。

 

 

「ああ、どうぞお気になさらず。僕はただの出迎えですから。────ねぇ?」

 

 

 でも、僕はそれには答えず、今しがた姿を見せた男に声をかける。

 

 

「初めまして、禪院······いや、今は伏黒甚爾かな?」

 

 

「······誰だテメェ?」

 

 

 色々あって上がりきった僕のテンションは意識もせずに次の言葉を紡ぐ。

 

 

「なあに、術師殺し何て呼ばれてる君のことは耳にしてるからね、ただの挨拶だよ。まあ、そんなわけで────」

 

 

 ────どんな女が好みかな?

 




椎名夕
うんうんそんなこともあったよねー、朝ごはんウマウマ、ん?夜蛾先生······はっ?天元が会いたい?どうも椎名夕で~す······何?僕の存在はイレギュラーで未来に影響······さいっっこうっじゃないかッ!とりあえず言う通りにするけど、五条倒れたら色々するね?ヨッス天元、来たよ~······あっ、五条負けた?よしなら行こうか────お~凄いね天元······あ、どうもこんにちは、でもごめんなさい、ちょっとあっちの人の相手しないといけないんで。
────どんな女が好みかな?
と、なって色々と吹っ切れた人。
やってきたことは決して意味がなくなかった。因果を乱す存在? 上等、乱すだけ乱して、僕の望む未来に持っていってやる。
さあ、未来を変える第一歩だ。


天元
うちの親戚?に近づくな的なことを言って、その理由を教えたら急に高笑いを返された人······人?
残念ながら夕には逆効果だった。
その後も何故か連日押し掛けてくるし、何なのこいつと思った。
ああ、ほら、五条負けたから行ってきなさい。


黒井美里
星漿体である天内理子のお世話係。
訳もわからず状況が二、三転し、滅茶苦茶困惑している。
マリ○ーが凄い上手いらしい。


伏黒(旧姓禪院)甚爾
五条悟を殺して、ターゲットを追いかけてきたら何か変なのと会った人。
ああ、でもいつだか似たようなことを聞いてくる女がいたな、と場違いなことを思い出した。
呪術(ゴリラ)界のゴリラ。ゴリラを象徴するゴリラ。とにかく凄いゴリラ。
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