真昼の弟は転生者で、呪術師兼ララライの看板役者です。でも推しの子は知らない模様 作:水の虎
「────本当にいいのか?」
「ええ、アイの命には変えられません」
「確かにそうだが、君はいいのか椎名君。アイに最悪メスを入れることになるが······」
「もちろん僕だって当然そうなってほしくはありませんよ」
「そうだな······すまない、少し冷静じゃなかった」
「いえ、斎藤さんの立場なら当然でしょう。わかっててもそう簡単に受け入れて即決するのは難しいでしょう。僕も同じですよ」
「その割には落ち着いているように見えるが······」
「顔に出してないだけです。まあ安心してください。最悪そうなったとしても手はあります」
「何だその手ってのは?」
「察してるんじゃないですか? 呪術です。その時は僕がどうにかします」
「そんなことができるのか?」
「はい。だから如何なる時もアイの命を優先してください。もしも僕が出産に立ち会えなかったとしても、とにかく最も安全な方法で出産を進めてください」
「······わかった」
料理を求めて何千里?
「······何でいんの? 任務は?」
「終わらせてきたよ。つーか聞いてよセンパイ、今回の任務先メッチャ遠くてさ。移動にクソ時間かかったんだけど」
「大変だったね。それで何でここに来たの?」
「そうそうそれだよ! 引っ越しの手伝いって言ってたのに傑も硝子もちゃっかり料理を堪能してるっぽいじゃん」
「何で知ってんの?」
「────すみません先輩。私が悟にメールで教えました」
「帰りの車ん中で傑が硝子共々料理を堪能してるってメール来ててさ」
「夏油お前······まあいい。それより五条、お前任務の報告よりもこっちを優先して補助監督に無理言ったね? あんま迷惑かけるなよ」
「別に補助監督には何も言ってねーよ。ここにはちゃんと自分の
「食い意地で何してんのお前? どこの世界に料理のために無下限呪術を使う奴がいるんだよ」
「ここにいるじゃん」
「·········」
「見事なブーメランですね、椎名先輩?」
「······うっせ」
プロポーズ後
「────それと、これも渡しておく」
「ありがとう夕。今度はどこの神社のお守りなの?」
「山梨の神社だね。近くに任務で行ったから」
「夕以外からも貰ってるし、お守り一杯だね」
「別に多くて困るものじゃないからね」
「そうだね。それに、今日は最高のお守りを貰ったから♪」
「喜んでもらえて何よりだよ。姉さんの指輪見て羨ましそうにしてたし、正直いつ渡すか悩んでたんだよね」
「そりゃあ女の子の憧れだからねこれは。それよりいつから用意してたの?」
「二ヶ月くらい前かな?」
「そんなに~? ならもっと早く渡してくれても良かったのに」
「プロポーズも兼ねて渡すんだからタイミングを考えさせてねアイさん」
「ふふ、冗談だよ。本当にありがとう夕」
「どういたしまして。でも嬉しいからってはしゃいだりするのはダメだよ?」
「むぅ、そんなに信用ない私?」
「いやだってここに来る前に雨宮先生に会ったけど、僕が出てる番組見てはしゃいでるって言われたし」
「うっ······センセめ、バラしたな······」
メロンパンと中二病
「なるほど······彼は近いうちに海外に行くかも知れない訳か······」
「ええ、その通りです」
「わかった。なら君はさりげなく彼の海外行きを後押しして欲しい。できれば彼の上にいる人間にもうまく働きかけてね」
「やってはみましょう」
「まあ最悪はこちらでどうにかするが、できればそんなことに労力を使いたくはないからね。期待してるよ」
「他には何かありますか?」
「そうだね······なら君が見たという彼の戦いをわかる範囲で教えてくれないかい?」
「いいでしょう。まずはですね────」
「え? いきなり饒舌······」
「────でしてね。··········で─────────でした。加えて──────なんですよ。·········おや? 聞いているんですか?」
「あ、ああ······聞いている······」
「それでですね────────」
「·········」
「────────だったんですよ。それで────「ありがとう、もう大丈夫だ」······まだ全部ではありませんよ?」
「十分知りたいことは知れた。あまり長い時間こうして話すのはリスクがあってよくはない。ここいらでお開きとしよう。以降詳しいことは電話で頼むよ」
「······わかりました。では僕はこれで」
「ああ··············································································何だあの男、キッショ······というか主観入りまくってまったく参考にならなかったんだが······」
天使と役者とアイドル、そして駄目人間の両親
「どうしましょう修斗さん────娘が増えるわ······」
「そうだね志保子さん」
「······それだけ聞くと凄いパワーワードだな」
「もう! 周はすぐそうやって。真昼ちゃんと付き合って少しはマシになってもそういうところは相変わらずなんだから。ねぇ、真昼ちゃん?」
「え? いえ······まあ、その、そういうところが周くんらしいというか······そういう周くんを含めて好きというか······」
「ふふ、相変わらず可愛いわね真昼ちゃんは」
「頼むから二人······いや夕はともかく、アイさんの方には自重してくれよ母さん」
「わかってるわよ失礼ね」
「わかってなさそうだから言ってるんだが······。というか何で仮にも自分の誕生日にこんな心配をしなくちゃいけないんだ······」
「まあ、いいじゃないか周。そうやって賑やかに誕生日を祝われるなんて多分今の内だけだよ」
「いや、それはそうかもしれないけど······」
「それに、実のところ私もかなり楽しみにしてるよ?」
「父さん『『ただいまー!』』······来たな」
「夕くんの彼女さんはどんな娘なのかしらね?」
「ふふ、多分驚くと思いますよ?」
「あらあらそれは楽しみね」
「·········ただいま、か」
「父さん?」
「いや、何でもないよ。ただここまで賑やかなな未来が待ってるとはって思っただけさ」
「······かもな。ちなみに子どもが三人も増えた感想は?」
「もちろん幸せさ」
妊娠報告 for B小町
「────というわけでアイが妊娠した」
「「「·········」」」
「誠に申し訳ない」
「······ええと、とりあえず土下座はやめません······?」
「それにしてもなぜなんだろう······あんまり驚いてる自分がいない気が······」
「ある意味予想通りと言えるしね~」
「だね······。あー、私も彼氏くらいは欲しいかも」
「色々な意味で僕がどうこう言える立場じゃないけど、アイドルとしてそれはどうなの?」
「いやでも、アイと椎名さんを見てると普通にそうなりますよ?」
「う~ん······私はまだいいかも~?」
「······平手打ちくらいなら覚悟してただけにこれは想定外」
「そんなことより椎名さんの知り合いにいい男の人とかいないんですか?」
「············いない」
「え~、今の間は?」
「いそうな感じがする~」
「それで実際のところは?」
「······外面最高で中身クズが二人と、外面はまあまあで中身はちょい変人な二人の計四名の後輩がいるにはいるけどどうする? ちなみに基準は当社比」
「······私の出会いはどこにあるのかなー」
「そのうちあるんじゃな~い」
「というか結構マジだった? 私は冗談半分だったけど」
「······まあ、お礼と言っちゃあれだけど、その時が来るようだったら協力はするよ」
アイが吾郎と屋上で話している時の夕と社長の会話。
もし仮に帝王切開になっていたとしても、領域展開でお腹の傷がないという嘘を真実へと変えていた。
これぞまさしく愛の証明?
ちなみにもし四十一話でプロポーズしてなかったらこの男、下手すれば「プロポーズのための雰囲気は作るもの(物理)」とか言って領域展開してその中でプロポーズしてた可能性があった。
料理を求めて何千里?
五条が無下限ワープしてきた直後の会話。
四十一話の最初あたりで夏油に言った言葉が夕に跳ね返ってきた。
同じく四十一話の後書きで既に書いたが、この後出禁になりそうになるも、宮崎の病院への導線作りで何とか許される。お陰で無下限ワープの技量が上がったとか。
プロポーズ後
夕が帰った後日、吾郎はアイに文句を言われた。でもそれ以上に指輪と以降何度も聞かされる惚気の方が彼にとってダメージがでかかったのは言うまでもない。
というか夕が出ていた番組を視聴後、「彼、私の旦那様なんです」とのたまうアイの言葉にもやはりダメージを受けていたとか。
やっぱ人の心とかないんか?
メロンパンと中二病
カミキのことを「キッショ」と言いたかった。あるいは羂索にこの作品でも「キッショ」と言わせたかった。彼はどの道、男が男に向ける感情に対してそう口にする運命だったのだろう。
なお本来カミキは五条を除けば唯一夕の術式反転を目にしていたはずなのに、それが羂索に伝わってなかったのは、会話でもあった通りカミキが主観混じりで滅茶苦茶気持ち悪く語ったため。羂索が話半分で聞いており、途中で話をぶった切ったことによって奇しくも術式反転の情報は知られなかった。
そういう意味ではカミキ唯一のファインプレーかもしれないが、彼はやらかし過ぎた。もしかしたら彼の会話集の出演はこれが最後かもしれない。果たして彼は本編ではどこまで出番があり、どれほど生きていられるのだろうか?
天使と役者とアイドル、そして駄目人間の両親
周の十八歳の誕生日の日の会話。しかし彼らは知らない。この後に妊娠の報告がなされることを。
ちなみに志保子と修斗はその報告を受けても大して動じず、志保子に至っては「あらあらまあまあ」と言いながら目を輝かせていた。
やはりこの夫婦はツワモノだった。
妊娠報告 for B小町
ビンタ覚悟で土下座したが、反応が思った以上に薄かった。
B小町の彼女らからしたら本当に今さらというか、ようやくかという感じだったのだろう。
ただし夕に男の紹介を頼むは無駄だった。恐らく彼の男友だちでまともなのは周(義兄だし、既に売却済み)と番外編で出た真中くらいだろう。
七海? 「労働はクソ」と未来で言うあたり、彼もまともとは言えない。
灰原? あの性格で呪術師やるあたり、彼もある意味まともじゃないと思う。
当然五条と夏油は言わずもがな。