で、任務で珍しく死人が出たために昨日の説明をするために空き教室で狙撃科の担任『南郷』と強襲科の担任『蘭豹』の前に座っている昨日のヤクザだか暴力団の制圧任務の残り俺とレキ。
「……で、一体何の説明をすれば良いんですか?」
「詳細な説明だよ」
蘭豹がそう言うが……詳細って……
「はっきり言わせて貰いますが……俺とレキも中の……爆発した時の状況は知りませんよ?
それに、あの紅月と柴田って奴はBランク部偵で部偵弾はもって居なかったんですよね?」
「ああ、あいつらは部偵弾を所持していない。つまり、ヤクザの爆弾によって殺されたって訳だ」
えー……と……つまりこう言いたいのかな?
「俺が居たのだからそれは未然に防げたのでは……と言いたいんですか?」
「……草薙を責める訳ではない……ただ、自分の生徒が死んだのだ……どうしようも無かったのかとな」
「それ、俺の事を責めてるも同義ですよ……とは言っても、こっちに非があるから反抗はしませんが」
「……非?」
「爆発音が聞こえる直前、スナイパーに撃たれましてね……そっちに気を取られて……あとは昨日説明したとおりです。
すみません……俺がスナイパーに気付いて早めに対処すれば紅月と柴田はまだ生きていたかもしれないのに……」
スナイパーが全体の対局を把握出来ないのは……周囲の状況を把握出来ないのは最悪だ……だからこそ、今回の一件をやらかしたのだ……
「……いや、お前らに非は無いさ」
「どういうことですか?」
「本来、ヤクザ・暴力団を摘発するときはしっかりとした下調べを行わなければならない……紅月と柴田はそういったことを面倒くさがってやらない傾向があった……非はあいつ等にあるのさ」
うひゃあ……蘭豹先生キビシいな……普通死人を叩くかよ……強襲科に行かなくて良かったぁ……。
※─※─※
南郷先生と蘭豹先生に詳細報告をしたあと、俺は任務をする気が起きずそのまま寮に帰った。勿論、レキは着いてくる。偏頭痛は頭にチクチクとした痛みを告げてくる。
寮の自室に帰ってくると、キンジがソファーに座っていた。
「なんだキンジ。お前も直帰か」
「京介か……まぁな。お前も珍しいじゃねぇか」
「昨日の任務(クエスト)で前衛やってた2人が死んでな。詳細報告してきた」
「は?死んだ?」
「名前は知らないが紅月と柴田ってやつだ」
「どんな任務だったんだ?」
「ヤクザだかの制圧」
「あいつらにそれは無理だ」
「蘭豹先生もそう言ってたよ」
俺が自室に入るとレキも入ってくる。
レキが部屋の中央に来た辺りで俺はレキを押し倒した。
「何ですか?ヘカートⅡに向けていた物を私に向けるのですか?」
「……………………」
俺は無言でレキの制服を脱がす。制服の下にはインナーは着ておらず、下着で右肩には包帯……
「気付いてたんですか」
「……まぁな……何で隠した?」
「……私に興味なさそうだったので言わなくても良いかと思いました」
「…………興味が無い訳じゃ無い」
「私にはそう見えました」
「……ま、そう見えても仕方が無いだろうな」
俺はレキの上からよけて椅子に座る。わざわざこんな事しなくても普通に聞いても答えたかもな……なんで押し倒して制服脱がせたんだっけ……
「ですが、その判断は間違いだと気付きました」
レキは脱がされた制服はそのままに俺にキスをしてきた。
「んぐっ……」
「ん…………」
レキはすぐに唇を離した。
「私にはそんなに魅力無いですか?」
「……いいや、あるぜ?」
「どんなところがですか?」
うわぉ……一番答えにくい所を聞いてきたな……
「……無口、無感情、無表情なところや、ヘカートⅡに嫉妬するようなところだな」
「私は、あなたがヘカートⅡを使う以外が好きです」
銃に嫉妬する彼女とか聞いたこと無いですよ……
「……因みに聞くが、なんで嫌いなんだ?」
「冥府の女神なんかを愛しているといつ死ぬか分からないからです」
「なんだか、真面目な話だな」
……案外、普通の理由であん……
「あと、冥府の女神にうつつを抜かしているからです」
……しんできねぇよ……こんちくしょう……。
「そっちが本命だよな!?」
レキは反論しない。反論して欲しかったなぁ……。
※─※─※
そして新学年の初日から物語は始まる。
日常が終わり、非日常が幕を開ける……。
さぁ、準備は良いか?『遠山 金次』の前に現れた【双銃双剣(カドラ)のアリア】の二つ名を持つ『神崎・H・アリア』によって波乱の非日常に巻き込まれる【狙撃解体(アンチボマー)】の少年『草薙 京介』と【魔弾の姫】の少女『レキ』によって紡ぎ紡がれ、絡み絡まる物語が今、始まる……
えー……ようやくというか何というか……一応のプロローグ(?)終了です。
次話より原作に入ります。