IS×OO~太陽炉搭載機ってマジ?~(仮題)   作:十六夜こよみ

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思ったよりも早めに出来上がったので早速投下。
次回は決闘まで行ければいいかなぁ。


#2 遠のく平穏

4月-

 

桜舞う春、出会いの季節。IS学園一年一組の教室もそんな希望と期待の空気に溢れていた。

 

 

一部を除いて、だが。

 

「なぁ刹那、この空気めっちゃ辛いんだが」

「奇遇だなワンサマ、だがオレらは3年間これに耐えねばならんのだ」

 

あの検査の際にオレがISを起動できることが分かってからあれとこれよという間にオレはIS学園に入学することが決まった。まぁ、断れば人体実験のモルモットコースだったんでその場で即答。ついでに身の安全を保障してもらったって訳だ。

 

それにしてもこの視線きっついな~、見世物小屋のパンダじゃねぇんだけどな。

この際、ワンサマのことを餌にしてでもオレだけ助かるか?だがしかし…と思考に嵌っていると-

 

「…な君!十六夜 刹那君!自己紹介、君の番なんだけどお願いしてもいいかなぁ…?」

 

わーお、やっちまったなこれ。さりげなく隣を見ると顔をこっちから背けて半笑いのワンサマ。こいつ覚えてろよホンマ。

 

「アッ、ハイ。十六夜 刹那です。好きな物はカレーとコーヒー、趣味は料理、それと…」

 

そうして自己紹介中に悪巧みを思いついたので、先ほどの仕返しもかねて隣のワンサマに微笑みかけてから

 

「そこの織斑一夏君とは中学校からの付き合いなので、彼について知りたいことがあれば聞いてください。どうぞよろしく」

 

その瞬間のワンサマの顔といったら最高だった。まぁ、そのあとクラスの女子連中の目がめっちゃ怖かったけど。え?なに?ワンサマもう狙われてんの?お兄さん怖いっすわ~

 

そして自己紹介は続きワンサマの番。とはいえさっきのオレへの意趣返しをするわけにもいかず

 

「織斑一夏です。特技は家事全般です。よろしくお願いします」

 

まぁ無難な自己紹介だわな。そんなことを考えているとワンサマの後ろに女性用のスーツを身にまとった世界最強のブラコンお姉様が…

 

「ッダァ!?」

「刹那!?」

 

 

刹那の頭頂部に突き刺さる出席簿。てか普通突き刺さらんやろ、どんだけ力込めて投げたら刺さんのよ...

 

「いきなり何するんですか千冬さん」

「なに、失礼なことを考えているような気がしたのでな。それとここでは織斑先生だ」

 

次の瞬間響き渡る黄色い悲鳴

 

「きゃ~!!本物の千冬様よ!」

「千冬お姉さま!」

「抱いてくださいお姉さま!」

「凛々しいお姿も素敵~!」

「乙女座でよかった…!」

 

おい最後、なんか変な奴いたぞ。てかどんな音響兵器だよ、まだ頭がクラクラしやがる。

それに対して織斑先生はというと

 

「……どうして私の受け持つクラスは毎年こうなのだろうな。呪われているのか?」

 

さすがのブリュンヒルデでも溜息は吐くらしい。概ね同意ではあるが。

 

「諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ!私の仕事は貴様らをこの一年でひよっこから使えるように鍛え上げることだ。私が言ったことには’はい’か’YES’で答えるように!」

 

前言撤回、この人もこの人でやべーこと言ってるよ。ここは軍隊かなんかかよ。

まぁなんとか生き延びないとモルモットコースになるのも目に見えてるし頑張るかぁ、と考えていると自己紹介も終わったらしい。授業まで時間があるようだが、周りの視線が、気になる…するとワンサマが

 

「にしても刹那、さっきのどういうつもりだよ」

「あ?んなもんワンサマに人柱にでもなっていただこうかと」

「そんな理由で友達のこと売り払ったのかよ?」

「当たり前だろ、オレだって正直不安なんだよ」

 

なんて話していると不意にワンサマに話かける女子-腰まである長い黒髪をポニーテールにした如何にも大和撫子然とした少女-が

 

「すまない、ちょっと話があるのだが」

「ん?もしかして箒か?」

「!覚えていてくれたか」

「そりゃ忘れる訳ないだろ?それにしても久しぶりだな!」

「おいワンサマ、知り合いか?」

「あぁ、紹介するよ。オレの幼馴染で小4まで一緒だった篠ノ之箒だ。箒、こっちは中学の同級生で十六夜 刹那」

「篠ノ之さんね、十六夜でも刹那でも好きに呼んでくれ。よろしく」

「こちらこそよろしく頼む……それで、少し一夏を借りてもいいだろうか?」

「ん、構わないけど」

「すまない、ほら、行くぞ」

「ん、おう。それじゃ刹那、また後でな」

 

てな感じでワンサマが攫われてった。まぁ10分もしない内に帰ってくんだろ。さて、授業の予習でもしときますかね。その後何事もなく2コマ分授業を受けたが、結構しんどいなこれ。まぁこっちは準備する時間もあんまりなかったんだ、これからどうにか詰め込んでいくさ。そして休み時間、ワンサマと授業の話をしていると…

 

「ちょっとよろしくて?」

「あ?」

「まぁ!せっかくわたくしが話しかけているというのにその態度!わたくしが誰か分かっておりますの?」

「そもそも、アンタ、誰だ?」

「このバカサマーはそんなことも知らんのかね。イギリスの代表候補生、セシリア・オルコットだろ?知ってるよ」

「フン、それくらいは知ってて当然ですわ!」

「それで?そんな代表候補生サマがいったいなんの用だ?」

「それは……」

 

おっと、ここでチャイムが鳴るか。オルコット嬢が恨めしそうな顔をしながら

 

「また来ますわ!!」

 

なんて言いながら自分の席に帰っていった。め、面倒ごとな気がする~

そして3時間目-

 

「それでは授業を始める、前に一つ決めなければいけないことがあったな。クラス代表を決めないとな。その名の通りこのクラスの代表として1年間働いてもらう。自薦・他薦は問わんぞ」

 

クラス代表ねぇ、学級委員みたいなモンか?ま、そんなんは誰かがやってくれんだろ。

 

「私、織斑君を推薦します!」

「私も!」

「じゃああたしは刹那君を推薦します!」

 

わっつ!?なんで?なんでつい最近まで無知の無知だった素人を推薦すんの!?マジで客寄せパンダじゃねぇんだぞ!?

ワンサマも同じことを考えていたらしく

 

「なんで俺!?俺はやるなんて一言も…」

「推薦されたんだ、降りることは許されんぞ」

 

と、織斑先生からの死刑宣告()を受ける始末。二人して項垂れていると

 

「納得できませんわ!」

 

あっ、あれはセシリア・オルコット!そうだよな、代表候補せいだしクラス代表もやってくれるよな!

 

「どうしてこの代表候補生であるわたくしくを差し置いてこんな極東の雄猿が代表に推薦されているんですの!?」

「なんだと!?」

「えぇ(絶句)」

 

なんか思ってたんと違うんだけど。ワンサマも売り言葉に買い言葉で言い争ってんじゃないよ。てかこれ大丈夫か?一応代表候補生ってことは候補とはいえ国の代表みたいなもんだし国際問題とかならんよな?ヒートアップしている二人を眺めていると…

 

「そこまで言うのであれば決闘ですわ!!」

「望むところだ!!」

「先ほどから黙っておられるもう一人もですわ!」

 

 

あ”あ”あ”あ”あ”~~~~、巻き込まれたくないとは思ってたけどしっかり巻き込まれた。

 

「いや、オレは参戦するとは…」

「もちろん参加するよな?」

「ッスゥー、ハイ」

 

世界最強の一声でオレも強制参加らしい。

 

拝啓、お父様お母さま、どうやら平穏な学園生活から遠のいたらしいです。

 

 

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