思いついたからね
私は今、シャーレの彼の目の前にいる
まぁもちろん彼には思いっきり警戒されている
「何故…君が?」
「マスターに聞いてください、私も真意は分かりません、それと手紙を預かっています」
シャーレに送り出される前にマスターから預かった手紙を彼に渡す
「……………………………成程、君はこの手紙の内容は?」
「いえ、読んでいないので」
すると彼はとてつもなく大きなため息を吐いた
なんか思いっきり可哀想なものを見る目で見られたのは何故だろう
「分かった、君をシャーレ所属として認める」
「ありがとうございます」
「手紙には書いてなかったんだけど、君の名前は?」
「私はルリです」
「分かったよルリ、よろしくね、私のことは先生とでも呼んでね」
……なんでこんなにすぐに受け入れられているのか疑問なんだけれど
手紙になんてあったの?ねぇ
「ルリには黒服の意向もあって護衛を頼みたいらしいんだけれど、いいかな?」
「分かりました、では部屋の隅でいつでも戦えるように待機しています」
「へ、部屋の隅?」
スーっと移動してM4を両手に持ち部屋の隅で立つ
「い、いつの間に…いや椅子でゆっくりしていていいんだけれど」
「少なくとも、護衛ならばいつでも対応出来なければ意味がありません」
「…分かったよ」
「それと」
「?」
「そろそろ薬を飲みたいんですが、マスターから送られてはきませんできたか?」
マスターは薬なら送る、と言っていたから
「薬…ってこれのこと?」
瓶に入った丸い薬剤を見せてくる
「それです」
「危険なものじゃないの?」
「それ飲まないと私は死んでしまうのですが」
「…分かった」
先生から薬を渡されたのでそれを飲む
………これを飲むと少しの間だけ、気分が高揚する
特に体に悪影響はない
まぁ飲まないと死ぬので飲むが
瓶に入った薬を私がいつも持ち歩いているケースにいれる
このケースはマスターが作ったもので、割れない、零れないのスグレモノ
出したい時に出したい個数で出せるとか何とか
高揚した気分を抑えているとガチャ、と扉が開く
「やっほ〜遊びに来……」
「……」
ホシノであった
私を見て固まっている
「……なんでここに居るの?」
ものすごい殺気を浴びせられてるけど…マスターのところで慣れた
「えっと、これ読んでくれる?」
先生がマスターからの手紙をホシノに渡す
「手紙…?どれどれ………」
ホシノは手紙を受け取り読み進めていき、先生同様私を可哀想なものを見る目を向けてきた
それにはなんて書いてあるんだ?割と気になってきたんだけれど
「うーん、まぁこれからよろしくね、えーと」
「ルリと呼んでください」
「ルリちゃん」
「よろしくお願いします」
うーむ…手紙には私を可哀想なもので見させる効果があり、殺気を飛ばしてきてた人手すら受け入れられる内容なのか
やはりマスターは1度殴った方が良いのだろうか
「そうだルリ、君はシャーレで何をしたいの?」
「……Vanitas Vanitatum et Omnia Vanitas」
「ん?」
「全ては虚しいもの、だけれどあの人はその中から光を見つけろと言った、私の目標はそれ」
「あの人っていうのは」
「マスターではない」
「成程ね、うん、いい夢だ」
夢…これは夢なんだろうか
あの人への謝罪なのだろうか
「では、護衛を再開します」
「あ、うん」
「姿は見えるのに気配が全くないね〜、目を離すと見失いそう」
今回は力の方向性を変えて気配を殺す方に全振りしたから、それぐらいじゃないと困る
「人体実験、何回受けたの〜?」
「………数え切れません、少なくとも体の中身はほとんど変わっていると思います」
護衛を続けたいのに質問が飛んでくる
「うへぇ〜私もそうなるところだったのか〜」
「私の場合はそれしか生きる方法がなかったので」
主に取引を断ったら蜂の巣になるという点で
………彼女はまだ生きているだろうか
後日
何故か今日の護衛は断られ、急な休暇になった
私の存在意義…
まぁ先生がデスクワークしか今日は無いって言ったからではあるが
またラーメンを食べに行こうかな、美味しかったし
……ない
店がない、というか吹き飛んだ感じがする
「あれー?どうしたんですか?」
「ここにあったラーメン屋が無くなってるので」
ほんわかした雰囲気の女性に話しかけられたので答える
「あー、あー……成程、この前爆発で吹き飛ばされましたねぇ…」
「そんな…」
美味しかったのに
「あ、でも屋台がやってますので、案内しましょうかー?」
「お願いします(食い気味)」
「じゃあ着いてきてくださいねー」
ラッキーだった、この人がいてくれて良かった
「いらっしゃいませー!ってあの時助けてくれた人!」
「あ、猫耳店員さん」
トラックで誘拐されてた人が変わらず居た
「ね、猫耳店員……私の名前はセリカよ、よろしく」
「ルリです、よろしくお願いします」
「まぁ、あの時セリカちゃんを助けてくれた人だったんですね、ありがとうございます!」
「まぁさらわれてるところ見たし」
あの時は自由状態だったからね
「チャーシュー麺お願いします」
「あいよ!」
……前も思ったんだけれど店主が犬って衛生的に大丈夫なのだろうか
…まぁ紙食ってた私が言うことでもないが
「はいチャーシュ麺です!」
「おぉー」
美味しそう
「ズル…やっぱり美味しい、月5で来るか」
「月5!?店的には嬉しいけどお金は大丈夫なの?」
「ああはい、マスターから軽く数億はもらっているので」
「数億!?」
アビドスの借金の肩代わり用のお金が全て私に来たようなもんだ
「食べに来たよー、ってルリちゃんじゃん」
「デジャブですね、ホシノ」
なんとも
「ホシノ先輩、知り合いだったんですか?」
「今はシャーレ所属だからねー」
「そうなの!?」
「ついこの間、マスターから命令を受けたので」
「マスター?」
「…気にしないでください」
あんまりマスターのことを言うと切れられそう
「ではごちそうさまでした」
「ありがとうございました!」
戦いはいつに…