昨日の情報を整理すると今いる此処はハイリヒ王国ってことは分かった。訓練すると朝食の時に聞いた。訓練とはいえ何年経過してる今は腕が鈍ってるからやっておく必要がある。
「勇者御一行協力感謝する。私はハイリヒ王国の騎士団長を勤めるメルト・ロギンスだ」
鎧とマントを着ている男がメルトか。メルトと騎士たちが銀色のプレートみたいな板を配られた。なんだこれ?
「みんなには渡したソレはステータスプレートだ。身分証明になるから失くすなよ?文字通りソレは自分のステータスが数値化される。だけどそのステータスプレートは何も書いてない。だから血を一滴必要がある」
ヨミたちはメルトの言葉通りに針で指を少しだけ刺してステータスプレートにつけた。するとステータスプレートに自分の名前と数字が可視化された。
一条ヨミ
17歳
男
天職「呪術師」
筋力「120」
体力「83」
耐性「170」
敏捷「60」
呪力「160」
魔耐「200」
技能「復元、術式反転、領域展開、呪力強化、言語理解」
術式がある......?それに言語理解?多分この世界は日本と異なる言語になってるから異世界人だけに用意した応急処置か?ヨミは眉を寄せながらメルトの説明を聞いた。
「プレートには数値化されたステータス以外に天職や技能も表示される。天職ってのはいわゆる才能だな。因みにステータスの数値の初期値は大体10ぐらいなのがトータスの平均値だ。異世界から来たお前たちなら何十倍だろうな!」
なるほどな、色々と分かった。光輝の場合は天職が勇者でステータスの数値はオール100だった。横から見てきたスバルが俺のステータスプレートを目にした。
「やっぱり、ヨミもステータスプレートに術式書いてあるんだ」
「やっぱりってスバルも?」
ヨミの言葉にスバルがスッとステータスプレートを見せた。
一条スバル
17歳
女
天職「呪術師」
筋力「108」
体力「160」
耐性「130」
敏捷「85」
呪力「142」
魔耐「160」
技能「家鴨操術、呪力強化、言語理解」
スバルもこんな感じなのか......っておい待て、スバルの名字が俺の名字になってるんだ?
「生まれ変わってもスバルとヨミの愛は切っても切れないんだよ」
目がハートになっているスバルにヨミは苦笑する。愛って凄いな。そわそわしてる男性がいることを気付いたヨミとスバルは察した。そわそわしてる男性の名前は南雲ハジメ。あの感じだとステータス値が悪かったのかな?活をいれてやるか。
「南雲、ステータス値が低いのは弱いとは限らないぞ?」
「!」
「鍛練とか魔物を倒しまくればアイツに追い付けるじゃないか?最終的に努力の花が咲いて、思わぬところに技能とか役に立つよ」
ヨミはハジメのステータスプレートを見るとステータス値がオール10に天職が錬成師だった。横から見てくる男である檜山が笑いだした。
「んだよこれ、クソ雑魚じゃねぇか!」
「いやいや、錬成師が雑魚とは限らないだろ?」
檜山に笑われて落ち込んでいたハジメにヨミがフォローした。
「錬成が出来るなら現代兵器とかゲームとかアニメとか出てくる兵器とか頑張れば出来るじゃないか?」
「言われてみれば確かに......」
「あんなチンピラなんかは掘っておいで一緒に鍛練しないか?」
ヨミの言葉に顔が明るくなるハジメは頷いた。納得いかない表情をしている檜山はヨミとハジメを見ていた。数分後、鍛練を開始をしたヨミは剣をハジメに向かって投げた。落とさないようにハジメはキャッチした。
「取り敢えず俺たちがやることは自分たちの技能を熟知することと近接戦に慣れることだ。ハジメはその剣で錬成してみて、俺とスバルは稽古するから」
「分かった」
ヨミはハジメに言葉を残してからもう一回武器庫へ向かった。5分経過しないうちに木刀2個を持ってきたヨミがスバルに向かって投げた。キャッチしたスバルを確認したヨミは木刀を構えた。
「ルールはどうするの?」
「降参をするか首か頭に当たる直前に止めればいい」
「術式......、じゃなかった。技能の使用は?」
「使ってもいい」
とは言ってもこっちの世界では領域展開がどういう扱いになるかだよな。下手すれば必中効果が呪力を持ってるスバルしか必中しないかもしれない。そうなれば魔物には無効だし人間や魔人族にも無効になれば使い物になれない。
「じゃあいくよ!」
「こい、スバル」
こっちに走ってきたスバルが握っていた木刀でヨミに大きく降りかかるがヨミは木刀で受け止めた。剣を持っていたハジメはひたすら錬成を出来るように集中していた。