ギフテッドなウマ娘   作:ハヤモ

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前書き
ギフテッドの説明動画などに影響されて。
妄想が多分に含まれます。
また作者はにわか、無知です。
こんなのエアシャカールじゃない! などの解釈違いがある可能性が高いです。 また羞恥心で消す恐れもあります。 ご注意下さい。


ともだち。

とある小学校に通うウマ娘。

 

その娘はオレっ娘で平均より著しい知的能力を持った天才であった。

 

名をエアシャカールという。

 

数学者とバーの歌姫の間に生まれた彼女。

 

父譲りか、何事も論理的でないと気が済まず、勉強熱心で全てに理由付けをする。

 

小学校の授業は最早問題にならず、更に先、高校の数学を安易に解き始めるのに時間はいらなかった。

 

が、そんなロリシャカールを周囲は理解出来ず、先生もまた扱いに困ってしまう。

 

 

「はい、この問題がわかる人……エアシャカール」

 

「55です」

 

「正解! 頭が良いわね、筆算したの?」

 

()()()()()()()()()を使いました」

 

「なんですって?」

 

「等差級数の公式です」

 

「エアシャカール、授業では教えていない方法を使わないの。 凄いのは認めるけど今後は"普通"に計算してね」

 

「……この方が簡単なのに」

 

「まただよアイツ」

 

「始まったな」

 

「普通に足し算すりゃ良いのに」

 

「だから怒られるんだよダッセー!」

 

「頭良いからって調子乗んなよな」

 

「わざと難しい解き方しやがって嫌味なんだよ」

 

 

またある時、算数以外でも。

 

 

「この文章から分かる筆者の心情を答えなさい……エアシャカール」

 

「はい、それは()()()()()()()()()()()()()()()です」

 

「屁理屈を言わないの! "普通"に考えて?」

 

「……オレはその筆者じゃねぇ、本当の事を言っているのに」

 

「ホント、シャカールって変なヤツだぜ」

 

 

と、心境ではなく別の論理的なアプローチをした為に周囲とのズレは大きくなるばかり。

 

この件に関しては入り方の問題だったから、直す余地はあった。

 

その後、人の気持ちも汲み取れる様になったものの、話も合わず、先生の理解も追いつかない。

 

遂には彼女に近寄る者は消えていた。

 

 

(何が普通だ。 周りとオレは違うんだ)

 

 

気付いてしまったロリなエアシャカールは以後、同調する気は無くなった。

 

威圧感を出し、話し方も荒々しくなり、男女問わず近寄り難い雰囲気を振り撒き自ら孤立。

 

教室で1人、勉強と運動による実証を繰り返す理系の道へと進み始める。

 

 

(オレは1人で良い。 何でもやれりゃそれで)

 

 

周囲の人間と自分は違う。

 

だが同調する必要は無い。

 

全部1人で出来る様になれば、生きていける。

 

そう諦め、自分の世界に()もり始めた時。

 

 

「ねぇねぇ、君がエアシャカール?」

 

 

見知らぬ男子が声を掛けてきた。

 

秋とはいえ半袖半(はんそではん)ズボンで、天然な表情でニコニコしている、()()()()()()()()()()だ。

 

 

あ"あ"ん"? 誰だテメェ?

 

 

無意識に威圧するも、男の子は怯む事なく話し続けてくる。

 

その内容もバカっぽくて。

 

 

「隣のクラスの天才さ! 君も天才らしいけどボクも負けてない筈! IQ90くらいあると思う!」

 

「平均以下じゃねえか」

 

 

見た目通りのようだ。

 

そんなジト目シャカールに反抗する男子。

 

 

あっ今ボクの事バカだと思ったね!?

 

「それに気付けるならバカじゃねえな」

 

ボクはバカじゃないよ! 偏差値もよく分からないけど、1億くらいあると思う!

 

「わりぃ、1周して頭悪そうだわ」

 

 

呆れるシャカールだったが、男の子はグイグイ攻め寄ってくる。

 

追い払うにも勢いに流されて、ツッコミを入れる係となるシャカール。

 

 

「そんな事は良くてね、一緒に遊ぼう! 何する? ドッチボール? 野球? サッカー? ハンカチ落とし?」

 

「2人じゃ出来ねぇだろーが。 というか放っておいてくれないか? オレは1人が良いんだよ!」

 

「あっ、勉強してた系?」

 

「……チッ、ああ数Ⅲの問題集だ」

 

「スウサン? そんなウマ娘いたっけ?」

 

は?

 

 

思わず疑問符が出るくらいには、男子は理解力に乏しかった。

 

が、それはクラスや先生とは別のベクトルの問題であり、また違ったタイプである。

 

 

「いやぁ〜、君って面白いウマ娘だ!」

 

「お前には負ける」

 

「でしょ〜? 戦わずして勝った!」

 

「はいはい。 じゃ、あっちいけ」

 

「……しっかし勉強が好きだなんて、カールは()()()()()よね!」

 

 

言われて口を結ぶシャカール。

 

流れ的に、こうしてコイツもオレから離れていくんだろうなと察する。

 

 

「変で悪かったな」

 

別に好きなら好きで良いじゃん

 

ッ!

 

 

少しだけスッと入ってくる肯定感。

 

認めてくれた感覚は少し温かく、擽ったい。

 

 

「ボクも1人隠れんぼして遊ぶのが好きなんだけど、見つけてくれた人によく変だって言われる!」

 

それは変だと思う

 

 

それはそれとして、シャカール即答。

 

いくら周囲と交流が無いとはいえ、ある程度の常識くらいは弁えているつもり故に。

 

 

「まぁカールが勉強したいってんなら邪魔はしないよ。 じゃあね!」

 

「あ、ああ……」

 

 

そうして嵐の様に去っていく男の子。

 

シャカールは、これでアイツとは話す事は無いだろうなと思っていたが翌日。

 

 

「よおおおおカール、バスケしようぜ!」

 

 

また男の子が騒々しくやってきた。

 

手にはバスケットボール。

 

それをシャカールは拒絶する。

 

 

「また来たのか! やらねぇから帰れ!」

 

「そうだよね、じゃサッカーしよう!」

 

「そういう意味じゃねぇ!? 一々説明しねぇと分からねぇのかテメェは!」

 

 

全く伝わらないバカに、声を荒げてしまう。

 

今までで最も合わないであろう異性に、シャカールは怖い顔で怒り始めるも。

 

 

「あっ、そうだ(唐突」

 

 

全く話を聞かないマイペースさを見せつける。

 

 

「今日は数字のクロスワードパズルを持ってきたんだ! カールは頭良いし、こういうの好きだと思ってさ、一緒にやろうよ!

 

「話聞けや!?」

 

「このパズル難しくてさぁ、だから手伝ってよ」

 

「なんでオレが」

 

「いいじゃん、2人で解けば楽しいって!」

 

 

食い下がる男子。

 

シャカールは溜息を吐き観念して、

 

 

「……ちょっとだけだぞ」

 

 

興味もあり折れたのだった。

 

そして暫くして。

 

 

「……ふぅ、やっと解けたYooo!!

 

「なにやり切った顔してんだ、殆どオレが解いたじゃねえか」

 

 

男の子はバカなままであった。

 

けれど本人は清々しい顔で尋ねてくる。

 

 

()()()()()()()()()()()

 

 

嘘は、言いたくなかった。

 

 

「……まぁそう、だな」

 

 

顔を逸らし、そう答える。

 

何故だか負けた気がして悔しかったのだ。

 

 

「えへへ、また持ってくるからね!」

 

「来んなバカ」

 

 

そして翌日も、男の子はやってきた。

 

 

「また数字パズル持ってきたよ!」

 

「チッ、テメェ他にやる事ねぇのかよ」

 

「えっなに、サッカーする気になった?」

 

「やらねぇよ!」

 

「じゃパズルね、はい決定」

 

「勝手に決めやがって……」

 

 

そして今日も。

 

 

「んー、楽しかった! またやろうね!」

 

「まぁ数字パズルなら付き合ってやる」

 

 

そんなやり取りが続いた。

 

 

(別に奴に興味はねぇ。 パズルが面白いって話だ、ただ自分で買ったりDLする程じゃねえから、ああして持って来るのを待ってやるだけで……その間は他の事が出来るし、アレはそう、息抜きだ。 糖分補給のラムネのような)

 

言い訳を始めるくらいには心地良い関係だと思い始めていたシャカール。

 

けれど、そんなある日。

 

 

「よおおおカール、今日も……」

 

 

そんなバカ声を遮るはシャカールのクラスの男子達。

 

 

「あっ、隣のクラスのバカっぽい奴!

 

「えっ、急にどうしたん?」

 

「俺達と一緒にサッカーしようぜ!」

 

 

サッカーに誘うクラスメート。

 

その様子をシャカールは遮るでもなく、ウマ耳を傾けてそっと聞くばかり。

 

 

「えっ、でも」

 

「お前とは遊んでみたかったんだよなぁ」

 

「そうそう! それに人数足りなかったし、来てくれると助かるんだ!」

 

「それなら……少しだけ」

 

「やったぜ! じゃグランド行こうぜ!」

 

「うん!」

 

(あっ……)

 

 

去っていく、クラスメートに攫われていく。

 

その男の子の背中を目とウマ耳で追うシャカールの目は、どこか切なさを出している。

 

その日から暫く、男の子と遊ぶ事は無かった。

 

 

「ンだよ、折角少し仲良くなれたかと思ったのに……ッ!?」

 

 

目を見開き、思わず手を口にパッと当てる。

 

考えるよりも前に出た無意識の言葉、その意味を理解するのに数秒費やし、やがて。

 

 

(なに考えてやがる! そんな訳ないだろオレ!)

 

 

らしくなく曖昧に否定するシャカール。

 

 

(まぁ仕方ないよな、皆から見たらオレは普通じゃねぇんだし)

 

 

赤面して妙な暑さを感じていると、いつもの様にクラスメートの詰る声。

 

 

「うっわ、またシャカール勉強か?」

 

「アイツ変わってるからな。 それより早くサッカーしに行こうぜ」

 

 

慣れた言葉、堂々巡りで建設的じゃない会話。

 

今まで嫌えど感情的になるのは何の得にもならないと無視してきたシャカールだったが、この時ばかりは変に怒りが沸々と湧いて出る。

 

 

(何が普通だ! 何が学校だ! こんな所なんて! 何が手に入る訳でもねぇ、オレから奪うだけの、こんな所になんて!)

 

 

教室から出ようとした刹那(せつな)

 

 

よおカール、お久!

 

 

その声にウマ耳が口ほどに語り、遅れてパッと体が反応するシャカールだった。

 

 

「なっ、テメ、なんで……」

 

「いやぁ、気付くと自分のゴールにばかりシュートしちゃうから、皆ボクに飽きちゃったみたい

 

 

例により変でバカな話だが、周囲から離れられた点はシャカールと似ていたのかも知れない。

 

 

「お前みたいなヤツでも、そんな事があるんだな」

 

「ねぇ、またパズル持ってきたからやろう?」

 

「ああ、そうだな……一緒にな

 

 

また元に戻っていく日常。

 

それが続くか分からないけれど、1つ、何かを得られた気持ちになり温かい。

 

 

(ああ、そうか)

 

 

シャカールは目の前のバカ面を見て微笑む。

 

普通が得られなくても、きっと1番欲しかった"ギフト"はもう、与えられていて。

 

 

(オレは貰ってたんだな、何かと)

 

 

ただ気付くのが少し、遅かっただけ。

 

 

「どうしたん? パズルそんなに楽しみ?」

 

「ああ。 だが明日は……サッカーするか」

 

「えっ? 興味無かったんじゃ?」

 

「興味がネェとは言ってねぇだろ。 それになんだ、テメェがいるから分かる事もあるんだろうし」

 

「どういう意味?」

 

「ばーか」

 

 

願わくば、この想い。

目の前の男の子も気付きますように。




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羞恥心に負けて作品を削除する恐れもありますが(殴
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