ジョジョの奇妙な冒険_怪奇を謳い、ショタを貪る女   作:ヘタレ蛇

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ちょっとショタにイタズラしたく書き始めました。見切り発車なので続かないかも。兎に角、いろいろはしょって回転率をあげる予定です。とりあえず誕生回です。


0章:生き残りの実験体

この話は瞬く時代の中での一編、それは人々の過ぎていく日常の中に沸き立つ悪意達、それ対峙する黄金の精神を持つ者達の物語である。

 

だが物語を語り出す前に、このお話の変態主人公を登場させよう。

 

それは遥か昔、闇の種族がこの地に君臨していた時代。この種族の中でカーズという男が石仮面を作り出して、次なる進化を求めた。だが彼の思想は全ての生物が無くなる、とても危険と察した一族の長は彼を葬ろうとした。だがその思想に感化された裏切り者が現れ、一族は成す術もなく滅ぼされた。そしてカーズ達は赤子を連れて去ってしまった。1体の実験台を残して。

 

石仮面の実験台としてカーズは己だけでなく複数の一族の者を扱っていた。だが石仮面製作の途中で失敗作として残ってしまった。その中で彼女は最終段階で使用した実験台だった。石仮面で力を得たが戦闘向きではなかった。だがその能力を力を得た瞬間の油断で発揮して一族との抗争に巻き込まれずに済んだ。むしろその能力がその場で強かったらなお良かったのか、もしくは第二のカーズになる事になっただろう。

 

彼女は石仮面を持ったまま飛び出した。夜にしか行動できず日の下では生きられない闇の種族が外に出たら、もう手遅れだろう。

 

「はぁ....はぁ....。」

 

少女は走った。伸びきった黒髪に褐色肌が暗闇の荒野を駆ける。片手で石仮面を胸に当て、ひたすらカーズから逃げる為に駆けていく。だがその脳裏に()()()()()()()()()()が木霊される。

 

『こいつはどうなのだろうな。』

 

『やはり失敗作なのか?』

 

『また処分だな。』

 

と、押し寄せては退く波のように脳裏に叩き付けられる。石仮面を持ちながら両手で耳を塞ぐが叩き付けられるその言葉は容赦なく彼女に心に響く。

 

「きゃあっ!」

 

目を閉じて走っていたから、足元の石に躓いて転んだ。どれだけ離れたのだろう、追っては来られてないだろうか。考えが過るが心の恐怖で周りを見渡す。

 

そこは荒野を抜けて、海原が広がる崖にいた。広大な波を打ち付ける崖、そして岸の浜辺に押し寄せる音が響きあっている。その音に恐怖で震える心は書き消されて、ふとその景色を見惚れた。

 

「....あ。」

 

だがすぐに気づいた。もうすぐ明けである。空が薄暗くなり、段々明るさを取り戻していく。

 

「いけない!」

 

彼女は慌てて周りを見渡す。日から隠れられる場所はない。日の下では生きれない闇の種族の彼女は生き残った命にしがみついた。手に持つ石仮面で地面を掘る。足掻いて生き残ろうと地面を掻くが何回も叩く内に気付いてしまった。

『もう駄目なのだろう』と。

自然に涙が溢れだして、惨めな自身がとても悔しかった。そんな事してる間にどんどん空が明るくなってくる。体も紫外線を浴び始めてるせいか、表面が焼けるような気がしてきた。彼女は心半ば達観していた。ふと視線を下げた。

 

「....何かある。」

 

今まで掘っていた地面から何かが輝いた。とりあえず掘り出した彼女は一つの宝石が出てきた。

 

それは赤い宝石だった。宝石から景色が鮮明に見える程の透明な赤い宝石だった。手にとって景色を翳す宝石に心が誘われる。

そこに一つの記憶が過った。

 

『ちっ、また失敗か。』

 

『石仮面のみではパワー不足だな。』

 

『何か膨大なエネルギーの後押し...。』

 

カーズが溢していた内容を思い出した。

それを自然な動作で石仮面へと填めた。

 

「えっ!...これは。」

 

無意識とは思えない程に自然な迄に宝石を石仮面へと填めた。正しくそれが正しいのだと、当たり前なのだと言わされているような形で無意識に体が動いたのだ。

この時まだカーズは、闇の種族、吸血鬼の天敵である己の体質と対する太陽の生命のエネルギー(波紋)、更には僅かな光を吸収して宝石内で反射を繰り返しそれをレーザービームまでに増幅する、その特性を持つ宝石、エイジャの赤石が己の弱点克服するキーアイテムだと知らない。戸惑う彼女だが、赤い宝石、赤石が石仮面に填まる事が、パズルのピースが合うような感覚を無意識に感じた。とても心は乱れず穏やかに充ちていた。

 

夜も明け始め、彼女の体も徐々に焼け始める。もう時間がない、「せめてこんな境遇の原因である()()で人生の幕を閉じよう。」そう思い彼女は石仮面を顔に填めた。

 

そして地平線の太陽が姿を現す。

 

石仮面は太陽の紫外線が彼女の体を焼くより早く、赤石が紫外線を吸収して石仮面が彼女の脳へと骨針を伸ばし強力な脳刺激を与える。これはカーズが彼女へ石仮面を付けた時よりも強力な物だろう。与えられる脳への衝撃を声のない悲鳴を彼女に響かせる。脳から体へと伝わる痛みを更なる肉体の進化へと導かせる。

 

「....あぁ....ぅう..。」

 

呻き声をあげる少女はその場で膝をついたまま微動だにしない。石仮面に罅が入り、一枚、一枚と名も無き欠片として落ちていく。そして赤石が地面に落ちた際に役目を終えたと言わんばかりに粉々に砕けた。

 

「うっ!」

 

いきなり目に覆われる強い光に目を閉じるがゆっくり慣れるように目を開ける。

 

「うわぁ...。」

 

先程の海辺の光景がキラキラと輝いていた。波が揺らめく度に光を反射して宝石のような輝きに満ちていた。そして太陽より感じる日の暖かさが心の中で温かく感じた。

 

「あぁ......あれ?私...。」

 

そして気が付いた。太陽の下では生きれぬ闇の種族である自身がどうして太陽の下で平然としているのか。

 

「.....まさか。」

 

彼女は砕けた石仮面を見た。もはや仮面と分からない程に砕け赤石も完全に砕けていた。そしてある結論に至った。

 

「カーズ様はこれを望んでいたんだ。」

 

カーズの想定通り、石仮面により闇の種族の天敵、太陽を克服した。身体中を見回しても体が焦げたり溶けている様子はなく自身の体がそこにあった。

 

太陽を克服し、更なる肉体の進化、それを実験台であった彼女がそれを体現させた。もしも、逃げ出さず何もしなかったら殺されてただろう。もしも、この場に来て地面を掘り出さなかったら赤石の存在を見つけられず今頃は消えていただろう。もしも、赤石の純度が低く、肉体の進化の途中で砕けていたらこの場にはいないだろう。

それは砂漠から一粒の米粒を見つける、大袈裟だとしても偶々の奇跡を手繰り寄せたのだった。

 

「.....これが太陽の光。」

 

空から降り注ぐ日光を浴びて体が暖まる感覚と心が満ちるような高揚感を味わっていた。

 

「これを皆に伝えなきゃ。」

 

戻ってこの素晴らしさを一族の皆に伝えようと振り返り戻ろうとした。だがすぐに足を止めた。カーズの事を思い出したからだ。自分が抜け出した時に喧騒があった。一族とカーズの間で何かあったのだろう。そこまで予測したものの最大の懸念があった。カーズの存在である。この肉体の進化をした自分に対して何もしない筈がない。そこに行き着いた途端に恐怖の対象として彼女の心を縛り付けた。

 

「どうしたら、何処へ逃げたら。」

 

日の出ている内に遠くへ行こうとしても今までテリトリー内にしか活動ができない闇の種族である自分が何処へ逃げれば良いか分からなくなった。頭を抱えて周りを見渡す。何処へ、何処へと探す。そしてある一点を見つめた。

 

「....あ。」

 

海の向こうの地平線を見つめていた。あの遠い海の果てならカーズは追い掛けてこれないのではないか?弱点である太陽の光の下で何もない海なら諦めるのではないか?と。

 

「でも、あんな遠くにどうすれば。」

 

海を渡る方法がない。そんな時に鳥が鳴き声を出しながら飛んでいく。

 

「(あんな翼があれば...。)」

 

彼女がそう思った時だった。自分の体からメキメキとした音がなった。瞬間的な痛みは感じ取れて目を向けると、

 

「えっ!?」

 

腕に羽が生えていた。しかも骨格が変化してる。あまりに驚愕で「元に戻って欲しい」と無意識に思ったのだろう。彼女の腕は羽が消え元の骨格と肌に戻った。

 

「戻った...。」

 

安心の後、ふともう一度鳥の翼をイメージすると今度は片腕が完全に等身大の翼に変化した。感覚をつかんだ彼女はもう片腕を翼に変える。

 

「これならいける!」

 

翼を変化させた事に自信を持ったのか再度地平線を見据えた。両翼の翼を広げて崖の先を睨む。

 

 

「たああああああ!!」

そしてそのまま崖の先に目掛けて駆けていき、飛び出した!両翼に空気抵抗を感じて重みを感じた。飛び出した瞬間、体が落下していく事に彼女は恐怖を感じて目を閉じる。両翼の重みを更に感じた瞬間に、風が体を撫でた。

 

目を開けると空を滑っていた。とても新鮮で心地い達成感でまたも心を満たした。

 

「や、やったぁ!」

 

空を飛んでいる。数分前の絶望的に恐れていた自分が空を飛んでいるのだ。このまま海の向こうへ行ける。光に充ちた希望ができたのだ。そのまま空を滑っていく。まぁ....()()()()()()()()()()()()

 

「へぇ?」

 

気付くのも遅く、彼女は海へダイブした。

 

「ゴボボボボボボオボッ!?」

 

変化の知識が不十分な彼女は海へ適応できず沈んでいく。更には究極生命体と成った為、死ぬことはできず沈んでいるか彷徨う羽目になった。そしてそのまま巧く海流に乗り、見知らぬ島へと辿り着いて、そこで原始人に神様として崇めたてられたという。兎に角、カーズからは離れることはできた。

 

 

この物語は究極生命体となった彼女が下等生物と過ごしながら、時が流れてショタ好きの変態になって、奇妙な冒険と関わっていくストーリーである。

 

 

後に彼女が魚というものを知り、ヒレを生やして海で泳いでいたのを文化を得た人間に見られて、人魚伝説や神話の生物の基なった。

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