カッツェ平野を効率良く活用したいNPCの物語 作:ユウキング
「す、凄かったねお姉ちゃん!」
アルベド&デミウルゴスとアインズが戦っていた様子を観客席で観ていたマーレは楽しそうにアウラに話しかける
「そうだねマーレ!デミウルゴスの魔軍だっけ?あれも便利そうだったけど、やっぱりアインズ様の…」
「アァ、アインズ様ガマサカ天使を召喚ナサルトハ…」
「流石はアインズ様ですね、至高の41人を束ねていた御方はどこまでも計算されているのでしょう。」
「ンまさにっ神算鬼謀!寧ろ言葉では表すことすら不敬でありますね!!」
「それにしても大口ゴリラの新
模擬戦闘を観ていた各階層守護者達は思い思いの感想を口にし、自分が取得するべき
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(アルベド達の新
執務室で自分の行動が正解だったと自画自賛しながら書類を片付けていると、気になる文言が目に入る。
(ん?将来的な鉱脈不足と地盤沈下の懸念?なになに…『同盟国となったドワーフ国に採掘用スケルトンを賃貸しさせた事により、ドワーフ達の採掘速度が上昇。』うん、スケルトンの使い道として最高だったよなレンタルスケルトン。レンタル料も美味しいし、まだ書いてあるな…
『鉱石はドワーフにとって必需品であるが、御身の温情によって繁栄を許されたクアゴアなる種族も鉱石を必要とする為ドワーフ達とは別行動で採掘をしている状況。このままの速度で採掘を続けると数百年後にはアゼルリシア山脈付近の鉱脈は掘り尽くされてしまう。』か…
うーん、そうだよなぁ。確かクアゴアって奴らは幼少期に鉱石を食べさせる事で斬撃耐性の付いた硬い身体が出来るんだっけ?食べさせる鉱石によって体の色が変わるらしいけど、アダマンタイトとか食べさせたら黒いクアゴアが育つのかな…?
試してみt…いやいや、今はそんな事を考えてる場合じゃないな。しかしまぁ、昔ならこれは頭を悩ませていたかもしれんが…ふふ、今なら
超超希少アイテムの『
〜アゼルリシア山脈の麓にて〜
地上にはドワーフの摂政会の役人や秘書とクアゴア族の氏族王と側近複数名が呼び出されていた、何故かアゼルリシア山脈の周囲だけ分厚い雲で覆われていたのは偶然なのだろうか。
未だにドワーフとクアゴア達は長年殺し合いをしてきた積年の恨みを解消出来ず距離を空けて仲間内で話し合っていた、すると突如目の前に半円の黒き闇が広がる。
それに気付いたクアゴア氏族王を始め側近達はすぐ様平伏し、ドワーフ達はクアゴアの行動の速さと見たこともない表情に若干困惑しながらも話し合いを止め身なりを整える。
「お待たせした、ドワーフの皆さん。リユロよ、お前達も楽にしてよい。」
いの一番に声を上げたのはやはりクアゴアの氏族王だった
「はっ!ありがとうございます魔導王閣下!」
「お久しぶりですな魔導王陛下、陛下から下賜していただいているスケルトンは大変役に立っていますじゃよ。」
ドワーフ国の洞窟鉱山長がアインズと言葉を交わす
「それは重畳、ドワーフの皆さんには今後とも長い付き合いをしていきたい。今回皆さんを呼び出させていただいた件も丁度採掘についてなんだが、この場にいるドワーフもクアゴアも鉱石が必需品であると聞いている。
勿論他にも鉱石を必要とする生物がいると思うが、このままいくと数百年後にはここら一帯の鉱石は枯渇していまうのではないかと思ってな。どうだろうか洞窟鉱山長殿?」
「ふむ…確かにスケルトンを使用する事で採掘速度は上昇したし、貿易や生活の為にも鉱石は常に必要としていますな。しかし採掘を禁止または制限されると我らが生きていけなくなりますぞ魔導王陛下。」
「あぁ、いや別にそんなつもりはない。同盟国の将来的な危機に手を貸そうと思っているだけだ」
手を貸す?手を貸すとはどういう意味なのか、遠くの鉱脈までスケルトンでトンネルでも掘ってくれるのかとドワーフ達が考えていると、アインズが背を向け手を広げる
「『
「「「は…?」」」
ドワーフもクアゴアも誰しもが呆けた様な声を出してしまう、それも仕方ないだろう。目の前のアンデッドが突然天地創造という神の御業を宣言したのだから
「ま、魔導王陛下…?一体何を…」
グラ…グラグラ…グラグラグラ…!ゴゴゴゴ…!!
ドワーフの大地神殿長が声をかけ終わる前に地面が大きく揺れ始める
「まっまずい!地震じゃ!」
「すぐ様避難を!」
「どこにじゃ!」
「そんなもん知るか!くっ…魔導王陛下!ここは危ないですぞ!!」
ドワーフが騒々しく騒ぎ立てるがアインズは落ち着いていた
(ふむ…
ドワーフの声が煩わしくなった所でアインズは振り向く
「慌てる必要は無い、そして喜ぶが良い!今日よりドワーフもクアゴアも鉱石に困る事はなくなる!」
気分が上がっていたアインズは後半から少し語尾が支配者らしくなっていた、その言葉と同時にアインズ達から数キロメートル離れた場所がどんどん盛り上がる。その様子にドワーフもクアゴアも皆目と口を大きく見開き腰を抜かしていた
「な…なんじゃあ…これは…」
「天地の創造…?まさか…魔導王陛下はまさか…」
「儂は今夢を見ておるのか…?おい誰か儂を殴ってくれ…」
「ありえんっ!あっありえていいはずが…!いいはずが…」
「氏族王よ!これは…これは一体何が起きているのですか!!」
「我らが…いやシャルティア・ブラッドフォールン様さえ傅く御方が神のごとき存在だとは思っていたが…まさか本当に神だったとは…ハハ…俺の判断は間違っていなかったんだ…ハハハ…」
誰も彼も目の前の光景に目を奪われ、ただただ鉱山が出来上がっていくのを見上げる事しか出来なかった。そんな様子のドワーフ達を見てアインズは満足そうに頷く
(うんうん、やっぱり鉱山を作ったのは正解だったな。皆も驚いてるし、これはペロロンチーノさんが言ってた好感度メーター?も爆上がり間違いなしだな!うーん、にしても立派な鉱山だなぁ
七色鉱山より一回り以上大きくないか?あの程度の消費でここまで立派な鉱山が作れるとは…鉱石の種類によって全体量が変わるのか?それとも別の要因が…?)
そんな事を考えているといつの間にか地震は収まり鉱山が完成していた、標高数百メートルはある鉱山の出来に満足したアインズがドワーフ達の方へ振り向く
「さて、如何かな?この大きさの鉱山があれば暫くは持つと思う…が…」
振り向いた先のドワーフやクアゴアは皆一様に平伏し祈りのようなポーズもとっていた
「陛下!いえ、神よ!御身は、御身は我らが信仰していた大地の創造神だったのですね!今までの非礼をお許しください!!」
「い、いや違うが…大地神殿長殿、皆さんもどうか楽に…」
「なんと!では我らの信仰は今まさに生まれ変わります!これからもどうか我らを見守り下さい!」
大地神殿長が狂信的な目をアインズに向け、他のドワーフ達は皆咽び泣いていた。クアゴアに至ってはアインズを直視出来ず地面とにらめっこしている
ピカー アインズの体が光る
「…あぁもう、埒が明かない。今日はもう無理だな、今から我が国の宰相アルベドを呼ぶから今後について話し合ってくれ。それとこの鉱山はドワーフ族とクアゴア族お互いに協力して採掘する事!ではな!」
そういうと黒き半円の中に消えていき代わりに頭に角を、腰に黒翼を生やした絶世の美女が現れる。
「アインズ様のご慈悲に恵まれた幸運に感謝しているとは殊勝な事ね、それでは今後の貿易について話しましょうか。事務総長さん、来ていただけるかしら?モグラの王も早く来なさい」
「「はっはい!」」
アルベドに呼ばれた事務総長は顔中をびちゃびちゃにしながらクアゴア王のペ・リユロは相手の機嫌を損ねまいと震えながらアルベドに付いていく
その日からドワーフとクアゴアはお互いに信仰する神に認められた仲間と認識し、少しずつだが蟠りが解消していった
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それから数日後
「ドワーフ達に鉱山を与えてからどうだ?アルベドに何か報告は上がっていないか?」
「はい、あれからドワーフ族の事務総長とクアゴア氏族の王と話し合いをして、ドワーフ率いるスケルトン鉱夫とクアゴアの鉱石を嗅ぎ分ける嗅覚により順調に採掘が始まっています
ドワーフ達からは『鉱石の質が素晴らしく良い』『1つの鉱山から多種多様な鉱床が見つかるとは、まさに神の霊峰』など、クアゴアからは『鉱石が美味すぎる』『どこもかしこも鉱床だらけでまるで楽園だ』と高評価されており、あの鉱山は霊峰アインズ・ウール・ゴウンと呼ばれています。」
「えぇ…ん、んん。そうか…まぁ喜ばれているのならそれに越したことはないが…」
(貿易する鉱石が安く手に入るようになったら良いなぁくらいの気持ちだったけど、まさかドワーフ達があの後に属国化を申し出るとは…ていうか鉱山って1種類の鉱石しか出ないの?七色鉱山とかユグドラシルの鉱山は普通に色んな種類の鉱石が1つの鉱山から採れてたけど…)
現実の鉱山をよく知らないアインズが願った結果、新たに生み出された鉱山は様々な種類の鉱床を含んだ複合鉱山として顕現していた。
「まぁ、これで鉱石が枯渇する事はないだろう。我が国にも安価に鉱石やルーン武器が仕入れる事が出来るし…中々良かったのではないか?」
「仰る通りかと、ドワーフ国の輸出は魔導国に独占させていますし、鉱石製品を安価で高品質で他国に売ることで国家間の牽制や依存。色々な事が捗りますわ。流石はアインズ様、本当に素晴らしいかと存じます。」
「ん?そうだな、ありがとう。」
アインズはアルベドの後半部分をあまり理解出来ずにいたが褒められていることだけは理解出来たので賞賛を受け取っておく
〜数ヶ月後、バハルス帝国〜
魔導国に属国してからというもの、バハルス帝国の城内は平穏な空気が流れていた
「陛下、知ってますかい?最近流行りの魔導国印の金属製品ってやつ。皿もスプーンも何もかもすげぇ高品質で、家の家内たちが『家の食器類全部魔導国印のやつにする!』って躍起になってましたよ。」
「あぁ、勿論私の耳にも入っているとも。高品質だけでなく値段もこれまでと大差がないらしいな…いや富裕層向けにこんなのも売っているか」
バハルス帝国の皇帝ジルクニフ・ルーン・ファーロード・エル=ニクスが、達観したような顔で机の中にあるものを四騎士-現在は三騎士だが-の1人雷光バジウッド・ペシュメルに投げ渡す
「よっと…これは、魔導国印のナイフですかい?すんげぇ豪華っすねこれ…なんか軽いし、審美眼が無い俺でも金貨数百枚はすると分かりますぜ」
「あぁそうだな、まぁ少し待て。」
ジルクニフは側仕えに何かを持ってこさせる
「これはまた…分厚い肉ですね陛下。どうしてこれを?」
「そのナイフで切ってみてくれ」
如何に高品質な魔導国印のナイフだからと言って厚さ15cmもあるステーキ肉…最早包丁で切り分けるタイプの肉は荷が重いだろうと思いながらバジウッドはナイフを差し込む
「嘘だろっ!?」
あまりの出来事に思わずバジウッドが叫んでしまうのも無理は無い、分厚い肉にナイフが入り込むと何の抵抗もなく肉が切れてしまったからだ
「ハハハ…お前もそう思うよな、私も初めて使った時は驚愕したよ。」
「これ切れ味が良いなんてレベルじゃないですぜ!下手したら粗悪な剣よりもこのナイフで戦った方が強いなんて馬鹿な事も有り得ますよ!ハハッ!どうなってんだこれ!!」
人を殺す道具である剣よりも鋭く殺傷性のある食事用のナイフ、子供でも鼻で笑いそうな出来事が現実として存在していることに驚きを通り越して失笑してしまう
「その持ち手をよく見てみろ。」
言われた通り持ち手をよく見ると繊細な細工によって意匠されている持ち手に何かの文字が刻まれていた
「こっこれ!まさかルーン文字!?ドワーフ族しか扱えない伝説の技術じゃないですか!それをただのナイフに!?あ…頭おかs」
「バジウッド!!」
あまりの馬鹿げた技術の使い方に失言をする所だったバジウッドをジルクニフが窘める、ジルクニフの帝城は帝国で1番厳重な所といっても宗主国の魔導国にはここの会話を盗み聞く事など朝飯前も同然だろう。
「す、すいやせん陛下。ありがとうございます」
「気をつけろ、お前の言葉1つでお前の家族ひいてはバハルス帝国そのものがなくなると思え。」
そういうとバジウッドだけでなく自分自身にも言い聞かせたかのように寒気が走る
「にしてもナイフにルーン文字ですかい…あっちじゃドワーフが溢れているんですかね?」
「さぁな、そのナイフには確か『重量軽減』『斬撃上昇』のルーン文字が刻まれているらしい。流石にこのナイフの様な最高級品は殆ど出回らないらしいが、これ程では無いルーン文字が刻まれた食器類が富裕層向けとして売られているらしい。」
「とんでもないですね…」
「あぁ…本当にとんでもないぞバジウッド…今こそ食器類だけだが、ゆくゆくは魔導国から輸入するありとあらゆる物にルーン文字が入るかもしれん。」
「そ、それはありえな…いともいえないのが怖いですね…」
「そして帝国産の商品が売れなくなっていき、国内生産業の衰退…その結果は魔導国の輸入に依存するしかなくなるんだ…そうなれば最早バハルス帝国は名ばかりの国となる…」
そこまで聞いてバジウッドは本当の恐怖を知る
「陛下、諦めないでくだせぇ…魔導王陛下ほどの力があればこの国はいつでも潰せるでしょう。ですがそうしないのはジルクニフ陛下が優秀だからじゃないですかい?」
珍しくバジウッドが慰めるとジルクニフは苦笑する
「ありがとうバジウッド、ふっ…だがいつでも潰せるからこそ直接手を下さずに弄んでいるのかもしれないぞ…」
「陛下…」
「それに聞いたか?魔導王陛下がアゼルリシア山脈付近でドワーフとクアゴアの為に鉱山を創造したとか。信仰心があまりないドワーフ達でさえ魔導王陛下を崇めていて、魔導王陛下の悪口を言えばただではすまんだろうな。
まぁドワーフに聞かれなくてもただではすまんだろうが。霊峰創造の話をしていたリユロも目の色が変わっていたな…初めて出来た俺の親友が…くっ…」
数日前に久々に会った親友の変わり様を思い出してジルクニフは目頭が熱くなるのを感じた
いやぁ、ドワーフ達に崇められるまでは良かったんですけどねぇ…何故が終わり方がジルクニフ可哀想な悲壮感ある終わり方になってしまった…(笑)
そりゃ不純物が混ざる現実の鉱石よりゲームのデータで作られた完璧な鉱石の方が純度高いもんね!これで魔導国は食料だけでなく金属製品も貿易に使えるようになったぜ…
次は何書こうかなぁ、リクエストがあった蠱棺のナザリック外領域認定とかダンジョンへの流用とか書こかな?ifも書いてたけど、続き忘れたからなぁ。リクエストあれば書くかもしれないので感想バシバシお願いします!次回も是非!