帰れま10の収録に他の事務所所属の芸能人やアイドルと共に参加することに成ったトール、アイ、フィンの3人。
なお、座っている席順は左からレギュラー兼司会のポンタ、MIU、アイ、トール、フィン、リーダーこと茂フーリンの順番である。助っ人の参戦も認められており、今のところは芸能界の重鎮、若手の映画監督が参戦予定だ。他にも追加での参戦も可能であり、メンバーの胃がリミットブレイクしてしまえば電話での参戦が可能だろう。
帰れま10のルールはお店の人気商品ベスト10を当てるまで帰れないという、収録時間がどう考えても5時間以上かかる番組だ。その上、実際にその商品を注文して完食と正誤判定が行われず、なかなか胃にくるものだ。注文した商品は1人で完食しても良いし、全員で完食しても良い、但し量の少ない商品は人数分出てくるので注意が必要だ。
だが、嬉しいこともあり……1度も間違えること無くベスト10を当てることが出来れば百万円の報酬がギャラとは別に手に入るのだ。しかし、本当にベスト10当てるまで帰ることが出来ず、未成年は夜10時まで大人は閉店まで帰ることが出来ない地獄のようなロケでもある。事実、B小町のバラドル達はサイゼリアの帰れま10で強制送還まで永遠に食べてた程だ。
「じゃあ、シュークリームで」
「私はアイスで!!」
「てっおい!!なにいきなりハズレ確実の商品頼もうとしてるの!?」
だが、トールとアイが初っぱなからシュークリームとアイスを頼もうとする。当然ながらツッコミ係のフィンはツッコミをいれながら制止させた。
「だって美味しいから」
「だって私、トールに嘘つかなくて良いよって言われたもん」
「百万円かかってるんだよ!?緊張感持ってよ、2人とも!!」
「「シュークリーム(アイス)は美味しい。此の世の定理である」」
「だけど、ドッキリドンキーでは違うからね!?ほぼ確実にベスト10に入ってないからね!?」
なんとか、フィンのお陰で最初からシュークリームとアイスの注文は免れた。もし、この2つが頼まれていたら百万円チャレンジは即刻失敗であっただろう。
「大丈夫大丈夫。僕はしっかりと調べてきたからね。ここはハンバーグ屋さんだからハンバーグやご飯も一緒に食べれるハンバーグディッシュが良いよ」
と先輩芸人であるポンタが告げた。流石は唯一のレギュラー出演であり、日々帰れま10で爆食してるだけはある。お陰様で太ってきたが気にしては行けない。
なお、注文はポンタから時計回りとの事で先ず初めはポンタから注文である。
「すいません。レギュラーバーグディッシュ1つ!!」
レギュラーバーグディッシュ。それはドッキリドンキーの定番メニューであり、看板メニュー。ご飯とハンバーグが同じ皿に乗ったバーグディッシュの原型であり、人気商品のバーグディッシュシリーズはこのレギュラーバーグディッシュから産まれたと言っても過言ではないだろう。一先ず、これを食べればハズレは先ず無いだろうというメニューなのだ。
待つこと数分。店員さんの手で美味しそうなレギュラーバーグディッシュが運ばれてきた。1人前でハンバーグの大きさは150gであるが、同じお皿にご飯と大根サラダも盛られており結構なボリュームがある。最短で全てのベスト10を当てることが出来ても、これを10皿食べるとなるとかなりの量があるのだ。
「8人で分けるとなると小さく見えますけど、1人で食べるならボリュームが凄いですね。流石はドッキリドンキー」
家族とドッキリドンキーに何度も訪れた事があるフィンが今後の展開を思い、固唾を飲む。彼としては日頃から天然&ボケキャラとして無自覚にボケの核弾頭と大規模魔法を解き放つアイとトールが変な物を注文しないかどうか心配に成ってきたのだ。
いざ、食事の時間だ。ポンタが人数分にレギュラーバーグディッシュを切り分け、皆に配る。因みにトールとアイだけフォークとナイフなのは内緒だ。別に2人とも箸は使えるのだが、トールからすれば「魔法界はフォークとナイフが多かったし」との事でアイは箸の持ち方が汚く、別の食事番組でそこそこ共演者からダメ出しされた為だ。なお、その時にトールは「貴方、アイちゃんの箸の持ち方で笑ってますけど。そこのテーブルマナー守れてないですよ?」と共演者に言ったとか。
「アイちゃん。ご飯大丈夫?」
「うん、お店のならなんとか」
アイは母親からの虐待で白米がトラウマに成っており、最近に成ってグルメ番組に出るためになんとか白米への恐怖を克服したのだ。なお、克服する為にトールとフィン、そしてバラドル達が頑張ったのは内緒である。
「うん。シュークリームに及ばないけど美味しい。今度、作ってみよ」
「えっ!?苺プロの魔法使いくん、料理できるの!?」
MIUが驚くが、実はトールは料理が出来るのだ。中学2年生の時に、産まれたばかりの弟が両親の手で殺された後は実家と縁を切って独り暮らし。1人で何でもしなければならず、必然的に料理が上手に成ったのだ。
「そや、トールくんや。君、アイちゃんとフィンと一緒にカタッシュ村に遊びにこうへん?」
「良いよ」
「私もカタッシュ村行きたい!!」
「トールくんにアイさん!?」
後日。トールはカタッシュ村でも伝説を残す。オオスズメバチに向かってブリジンガーブッパである!!
『この商品の順位は……2位!!』
無事に完食し、ポンタはどや顔、MIUやリーダーは拍手を行う。流石は帰れま10のレギュラー……貫禄が違う。
「次は私ね!!私はチーズバーグディッシュで!!」
MIUが頼んだのはチーズバーグディッシュ。レギュラーバーグディッシュのハンバーグの上にチーズがトッピングされた美味しい逸品だ。
それを食べた皆は「うまい!!」「美味しい!!」の感想であり
「魔法界にもこんなお店が有ったらな。有ったら通ってたな」
とトールは昔を懐かしみ、そう告げた。トールは弟を殺されてから筋トレをしまくっていたので、筋肉に良いドッキリドンキーの料理を気に入ったようだ。
『此方の商品は……第一位!!』
なんと、チーズバーグディッシュは1位!!今の所はパーフェクトを達成するためか、ノーミスだ!!流れが来ている!!しかし、次の回答者はアイであった。
「じゃあ、フライドポテトで!!」
「なんでだよ!!」
アイはフライドポテトを注文。当然ながらフィンがツッコミをいれるのだが……
『フライドポテトは……第6位!!』
「入ってるの!?フライドポテト入ってるの!?バーグディッシュシリーズとハンバーグステーキを差し引いて入ってるの!?」
フライドポテトまさかの6位!!これは流れが来ている。そして次はアイ以上にブッ飛んでいるトールであった。
「終わったぁぁあ!!パーフェクトの流れが終わる!!トールくん!!美味しそうな物を選んでね!!シュークリーム以外で!!」
「じゃあ、味噌汁」
「味噌汁!?まさかの味噌汁!?トールくん!!このおろしハンバーグとかどう?」
「味噌汁。お米と合うし」
フィンの助言を無視して、トールは味噌汁を強硬突入!!
『味噌汁は……第4位!!』
「トップ10に入ってるの!?味噌汁が!?入ってるの!?」
しかも味噌汁は4位である。これには流石のトールもどや顔である。だが、味噌汁とフライドポテトが数多のハンバーグとバーグディッシュを差し引いてランクインしており、全く展開が見えない。
現在……判明しているトップ10は
1位チーズバーグディッシュ。2位レギュラーバーグディッシュ。3位?。4位味噌汁。5位?。6位フライドポテト。7位?。8位?。9位?。10位?である。
「それじゃあ、僕はおろしバーグディッシュをお願いします」
フィンは安牌に、いつも自分が注文しているおろしバーグディッシュを注文。おろしバーグディッシュは特性大根おろしと大根おろしに合う和風ソースで味付けされており、美味しいのだ。さっぱりしており、胃にも優しい。
「うん。美味しい」
「フィンのヤツでも美味しいね」
「トールくんとアイさんに喜んでもらえて良かったよ」
「「味噌汁欲しい」」
「確かに、これは欲しくなるね……」
なお、おろしバーグディッシュの順位は……
『おろしバーグディッシュの順位は……第3位!!』
第3位!!これで、ベスト4までと6位が明らかになった。あと半分であり、頑張ってノーミスで半分当てることが出来れば百万円達成だ!!
「よし、流れが来てるな。バーグディッシュが強そうやな。お母ちゃんに任せとき!!」
「いや、城島さん……男性ですよね?」
フィン。大御所にもツッコミを入れる。そして茂フーリンが頼んだのが……
「ガリバーバーグディッシュや!!若い子は沢山食べなあかんで!!」
ガリバーバーグディッシュ。それはレギュラーバーグディッシュをジャンボにして、400gのハンバーグにしたジャンボなバーグディッシュだ。ご飯も大盛りに成っており、食べ応えは充分。しかし、このガリバーバーグディッシュ……弱点がある。
「私、1人じゃこれ食べれない」
アイの言うとおり、大きすぎて食べる人を選ぶのだ。
その為もあってか……
『ガリバーバーグディッシュは23位!!』
トップ10に入っておらず、パーフェクトを期待したフィンとポンタは崩れ落ちた。
「アイちゃん。このイカの方舟、人気だってさ」
「じゃあ、言っちゃう?」
「核弾頭と魔法使いコンビ!!ぜってぇぇえ入ってないからやめてぇ!!」
復活したフィンのツッコミが響いた。だが、此処から地獄の始まりだった。
数時間後。
「もう……お仕舞いだ」
二十代後半の映画監督 五反田は助っ人として途中参加したが、腹が一杯に成って動けなくなっていた。只今、24連敗。もう、何が当たりなのか分からない。ローラー作戦で数多のバーグディッシュとハンバーグを食べたが、どれが正解なのか分からない。
「傑……俺はもうダメだ。ただめし食えると思って参加したら、この様さ」
「悟!!死んじゃだめだ!!」
五反田と同じく、助っ人として参加した学生お笑いコンビ『祓ったれ本舗』の夏油傑と五条悟もこの有り様。もう、誰も食べれない。
アイなんてお腹が一杯で立つことが出来ず、トールに身体を預けてる状態だ。お腹なんて妊婦さんみたいに膨らんでいる。
「シュークリーム旨いな」
しかし、この男は違った。順位24位のシュークリームを頼み、美味しくペロリと食べた魔法使いトール・ヴァーミリオンである。
「すいません。お子さまランチのもぐもぐランチで」
「「「終わった!!このロケ、もうお仕舞いだ!!これ以上食べたら死んじゃうよ!!」」」
トールはお子さまランチを注文。そして1人で完食。その結果……
『もぐもぐランチは……第9位!!』
「「「なにぃぃいいい!!」」」
「じゃあ、当てたんでシュークリームをあと10個追加お願いします」
「「「まだ食えんの!?」」」
本当の意味でロケは終わった。そして後日、トールは大食い番組に召喚されたとか。しかし、ニンニクが苦手なので二郎ラーメンは断ったとか。
ロケ後。夜も遅いのと、お腹がパンパンなのでトールは歩きでアイを斉藤社長の家まで送り届けている時だった。
目の前からアイに良く似ており、水商売のような服装をした40台程の女性が目の前から現れた。女性は包丁を持っており、包丁の切先を此方に向ける。すると、炎が切先から飛んで来て……トールはルーン魔法で炎を弾く。
「アイ……お前か……お前か魔法使い!!お前が!!私のアイを返せ!!」
「お母さん!?それに……これ魔法?」
「(誰かに身体を弄くられた?)略式サモンズ!!神器錬成グングニル!!」
略式サモンズ。それはトールが自力で編み出した物であり、杖をサモンズを使ってないのに本来の姿に変化させる物だ。ちゃんとしたサモンズではないので、オーディンの力は使えないが……それでも杖がグングニルに変化するので魔法の出力等は向上するし……なにより壊れないし槍として使える。
「トール!?」
「部長さんと社長に連絡して。一先ず、あの女性を動けなくする」
女性はアイの母親だと思われ、魔法を連続で使うがトールがグングニルで弾き返す。
「固有魔法 ミラ解放」
トールの固有魔法。それは運命を見る魔法であり、直接的な攻撃力はない。だが、運命を見ることによって相手の攻撃が分かるようになり、此方の攻撃魔法の運命を操作することで相手に必中させる事が出来るのだ。
「ミラ ルーン」
その瞬間……数多のルーンが空中に刻まれ……必中の魔法と成って星野母に降り注ぎ……瞬く間に行動不能にした。
「ウォールバーグ校長が気を付けろと言っていた。あの最悪の闇の魔法使いにバレたか……」
トールはそう呟き、グングニルを杖に戻す。だが、トールはアイに見せてしまった。
「ありがとう。トール」
「恐くないの?」
「うん。トールは私を守ってくれたから」
トールの魔法はいわばインチキだ。相手の攻撃は事前に分かるし、此方の魔法はほぼ確実に必中に成る。運命を操作するオーディンの異能が宿された力……学友の魔法使いからも恐れられ、恐がられた。だが、アイは違ったのだ。嘘はなかった……
トール・ヴァーミリオン。そんなアイに軽く惚れてしまう!!
次回!!トールとアイの婚約後……SASUKEに参戦!?
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