光は屈折しても恋はまっすぐ! -キュアプリズムに恋した少年の話- 作:寿垣遥生
そんな今回は中編。琢郎とましろちゃんの恋模様は更に動きますよ!前回で手を繋ぐことをクリアしましたけど、更に進展しますね…そして最後にはましろちゃんが!?
どんなことをするのかは最後まで読んでくださいね。
side琢郎
差し入れを届けた僕達はソラさんと別れてスカイランドの中心地を歩き回る。あの後、ソラさんからシャララ隊長に憧れてたことの話を聞いたのだが…シャララ隊長から助けられたことがきっかけで憧れを持ち、青の護衛隊に入ることを目指していたらしい。僕達はその夢を叶えることができた彼女を心から祝福した…夢をいち早く叶えた友達の背中を見たら僕も続かないといけないよね!そんな中で僕は引き続きましろさんと手を繋いで歩いていた。
(しかし、今年というかここ1ヶ月もない間にましろさんとの一気に距離が縮んだ気がするな…呼び方も名字から名前になったし、1年も手を繋げなかったのに今日繋げるようになったりした。それに、相手も嫌そうにしてないからね…ましろさんってもしかして僕のことを好きだったり!?)
「ねえ、琢郎くん…次はどこに行く?」
「えっ、そうだなぁ…とりあえず、ましろさんが欲しがってたスカイジュエルが売ってるお店とか探してみようか。使えるお金に関してはヨヨさんからそれなりに頂いているから何個かは買えると思うし…」
「えっ…でも、スカイジュエルは凄く高いっておばあちゃんから聞いてるよ?私のために買ってくれるのは嬉しいことだけど…これから使うお金を使ったらどうやって過ごすの?」
「それなら心配ねえよ、嬢ちゃん!」
「「?」」
ましろさんがスカイジュエルを買うとお金がなくなるという不安を嘆いていたその時、横から声がしてその方向を振り返ると青い宝石を沢山売っている売人のおじさんが声をかけてきた。
「もしかして、貴方が売ってるのってスカイジュエルでしょうか?」
「見りゃ分かるだろ。こいつは山で採れたスカイジュエルの原石だよ…まさか、お前さん達はよその世界から来たのかい?」
「はい…私達は外の世界から来ましたけど。」
「おおっ!?つまり、プリンセスを守った英雄達ってのもお前さん達か。それは良かった…本来だったら1個でも大安売りで売ってたけど、何なら無料でそのかばんの中を埋める程度くれてやる!」
売人のおじさんは外の世界から来たことからプリンセス…エルちゃんを守ったことが分かるとスカイジュエルを何と無料でましろさんのリュックに入る分も売ってくれるようだ。おまけとして1個加えて2個頂くのなら御の字だと思ってたけど、この人は太っ腹らしい…
「良いんですか?流石に大赤字になるのでは…」
「良いよ。俺の商売は毎日安く売っても黒字なんだから少しぐらい無料にしたって痛くも痒くもねえさ…それに、お前さん達は付き合ってるんだろう?仲良く手も繋いでるところを見てると俺も母ちゃん(妻)と結婚する前のことを思い出しちまってな…そのついでも兼ねてだぜ?お幸せに過ごせよ!」
売人のおじさんがスカイジュエルをリュックに入れてましろさんはそれを受け取るが、彼から付き合ってると思われて励まされた時に手を離して固まってしまう…お友達と割り切って無理してたのだろうか?恋を意識した途端に反動が出てしまった。
「それじゃあ、行こうか…ありがとうございました。」
「へい、毎度あり!」
「…」
僕は立ち止まってるましろさんに行くように促して再び一緒に歩き出す。僕とましろさんが付き合う、か…ここまで親友として仲良くなってきたし世間的にはそろそろ付き合ってもおかしくないかもしれないけど、僕にはキュアプリズムがいる。ただ、そのキュアプリズムにましろさんが似てるんだよな…声も見た目もスタイルも。それが僕を狂わせてしまう…
「まあ、あれはあの人のジョーク半分の励ましだよ…傍から見たら僕達は仲良しってことなのは良いことじゃないかな?」
「うん…私達って仲良しだよね。それは幸せだけど、私達って付き合ってるのかな?」
「えっ…どうしたの、突然に?」
「いや、何でもない。琢郎くんにはキュアプリズムがいるもんね…私が間に入ったらダメだよ。うん…私達はお友達だもんね。アハハ…」
「…」
ましろさんはぎこちない笑みを浮かべて関係が友達だと割り切り自分に言い聞かせる。こういう様子を見て僕は複雑な感情になってしまう…どうしてだろうか?ましろさんからそう言われて心に傷ができそうな痛みがズキズキしてきた。僕達の関係って本当に親友止まりで良いのだろうか…キュアプリズムがいるのにそう考えさせられる。そして、さっきまで近づいていた心の距離はまだ絶妙に離れた…
~~~~~~~~
それから僕達はお昼ごはんを食べたりスカイランドのあらゆるところを散策した。時間ももう気づけば夕方…あの後からちぐはぐでちょっと消化不良なデートになったかもしれないけど、その道中では地元の子供達も交えて楽しく遊んだので今回のデートはトータル的に可もなく不可もなくという感じかな?二人きりで最低限以上は楽しめて心の傷もかなり癒えたと思う。
「今日はありがとう!おまけにスカイジュエルも手に入ったし、地元の子達も入れて一緒に遊べたし楽しかったよ。こうやって二人きりというのもたまには良いんじゃない?」
「うん、できることならもっとましろさんと遊びたいな。ソラシド市に帰っても一緒にごはんを食べたり、運動したり、ゲームをしたり、映画を観たり、カラオケで歌ったりしたいよ…ダメかな?」
「そうだね。今後あるスカイランドの定期訪問とかテスト期間中じゃなかったらいつでもOKだけど…キュアプリズムとはどうするの?」
「あっ、考えてなかった…ましろさんと一緒にいることが楽しくてそれしか頭になかったよ。とりあえず、今後のことは考えておくからそれまで待っててくれる?」
「分かった、楽しみにしてるね。」
ましろさんは再び本当に嬉しそうな笑顔を僕の前で見せる。彼女の笑顔は見てて凄く癒されるんだよな…キュアプリズムに似てるからとかそういうのを差し引いてもこの子と一緒にいるとみんなが幸せになり、相手も自然と笑顔になる。まるで太陽みたいな存在だ…
「ランボーグ!!」
彼女の幸せそうな表情を見て癒されてたその時、ランボーグの低く太い声が街中に響き渡る。方向はさっき通った市場辺りで姿も今の城近くからでも確認できる。どうやら人質を取っているらしい。
(とりあえず、これ以上の被害を避けるために僕が避難誘導に向かわないと…さらに大変なことになる!)
「早く行かないと…」
「ましろさん、君は城の中にいてエルちゃんをツバサくんと共に守ってほしい…ここは僕が行く。」
「待って?いくら特訓で鍛えたとはいえ琢郎くん一人じゃ危険だよ…私も行く!」
「ダメだ、プリキュアでも青の護衛隊でもない君に任せることはできない…大丈夫、避難が終わってソラさん達が来るまで繋いだら僕もそっちに戻るよ。」
「でもっ…!」
「僕は君を失いたくないんだ!!」
「…!?」
僕はましろさんの肩を掴み、彼女の目をまっすぐ見て自分の気持ちを声を荒げてぶつけた。あまりの大声といきなり肩を掴まれたことでましろさんは顔を赤くしながら驚く。女の子の肩を触るのはセクハラも承知だが、僕も熱くなりすぎて理性が飛んでいる状態だ…セクハラ禁止の約束は破るかもしれないが許してほしい。
「もうこれ以上、大事な人が痛い目に遭うのを目の前で見たくないんだよ。ましろさんには無事に生きていて怪我なく綺麗なままでいてほしい…君は宝くじの1等よりも特別で尊い存在、それが僕にとっての『虹ヶ丘ましろ』なんだ!」
「琢郎くん…」
「それじゃあ、行ってくる!」
自分の気持ちを全てぶつけた僕はましろさんの頭を軽く撫でてから『行ってくる』とだけ言い残してランボーグが暴れてる場所へと走って向かう。彼女の顔は赤くなっていて何も言えない表情をしていた…どう思っているのかは分からないけど、僕の気持ちが伝わっていたら嬉しいな。
~~~~~~~~
「早く逃げてください!急いで!!」
それから事件現場付近に到着した僕は逃げ惑う人達の避難誘導を単独で進めていく。それにしてもスカイランドの中心部って人が沢山いるから人の波を捌くのが非常に難しい…とりあえず、最後列まで安全な場所へと案内するのみだ。
「これで全員です!」
「ありがとうございます。貴方も早く逃げてください!」
「えっ、ちょっ…!?」
僕は第2フェーズとして今度は敵であるランボーグに立ち向かう。ランボーグの媒体は見たところ宝石で恐らくスカイジュエルと推測され、人質は遠目から見て分からなかったがソラさんと戦っていた青の護衛隊の一人であるベリィベリーさん…そしてそのランボーグを操っている敵だが見たところカバトンではなく爽やかそうというか裏がありそうなジャンバーを着た怪物がいた。
「誰かと思ったらプリキュアじゃなくてただの人間じゃないか、何をしにここへ来たのかな?」
「お前、何者だ…カバトンじゃないだろ!」
「それは見れば分かるでしょ…っていうか、あんなキュアスカイに敗れて粛清された落ちこぼれと一緒にされるのは心外だね。僕はバッタモンダー、アンダーグ帝国のボスから派遣された使者ってところかな?以後よろしく。」
怪物は自らをバッタモンダーと名乗り、余裕な感じで自己紹介をする。その中でカバトンを落ちこぼれと言う自信の表れ…こいつはこの不気味な雰囲気からでもカバトンより強いやつなのは見て分かる。(…っていうか、カバトンはキュアスカイが倒したんだな。)
「とりあえず、まずはその人質を解放しろ!この人は無関係だ…そんな人を人質にしても得することは無いぞ!!」
「分かってないなぁ…こうやって青の護衛隊の子を人質にすることで国が動き、プリンセス・エルと引き換えにできるということが可能なんだよね。君ってバカなの?」
「お前、プリキュアを倒すことが目当てじゃないのか!?」
「別に?僕はカバトンのように自分の役目を忘れ、プリキュアを倒すことを意識したろくでなしとは違うんだよ。プリキュアを倒すことよりもプリンセス・エルを回収することが僕の使命なのさ…」
バッタモンダーはドヤ顔で自分の目的を語る。とりあえず、こいつはエルちゃんへの執着までもがカバトンより強い…こういう相手になおさらエルちゃんを差し出すのは危険だ。
「逃げて…早く、逃げて。」
「うるさい子だなぁ…悪い子にはお仕置きだね。」
「ぐっ…!?」
ベリィベリーさんが僕に対して逃げるように呼びかけると、バッタモンダーが指示を送ったランボーグが彼女を握力で握り潰そうとする。このままだといくら鍛えてる人間とはいえ耐えられる訳がない…青の護衛隊はまだ離れたところでの避難誘導で精一杯のようだが、ここはもうやるしかないようだ。
「やめるんだ、その人の命を奪ってみろ!僕がお前のこともランボーグもろとも殺す!!」
「へぇ…ただの人間に僕を殺すことができるの?やれるものならやってみてよ。」
「笑ってられるのも今のうちだ…行くぞ!」
僕は怒りをパワーとスピードに変換してランボーグに向かい突撃する勢いで攻撃を仕掛けようとする。あの時の特訓で山登りマラソンをした効果もあり体が前よりも軽い。
「ランボーグ!!」
ランボーグは電気を溜めてからそれを一気に解き放つというベリィベリーさんがしていたのと同じ攻撃を仕掛ける。なるほど、あの攻撃はスカイジュエルの効果なのか…ただ、どっちにしてもその攻撃は僕には避けれた。これで弱いとは言えないだろ!
「へぇ、電撃を避けるとはなかなかやるじゃん…」
「はああああああっ!」
「ラン…ボーグ!?」
そして、僕は右ストレートを走りながらランボーグに向けて仕掛けた。すると相手は見事にバランスを崩して吹き飛び、思わず手を離してしまいベリィベリーさんが宙を舞う…
「きゃあああああああ!!」
「よっと。」
僕は飛ばされたランボーグを後目にベリィベリーさんを落下地点でキャッチしてお姫様抱っこで安全な場所まで運んでいく。ここまで運べば後は青の護衛隊の援護が来て一気に畳みかけてくれるはず…それまで逃げ切ろう。
「離せ、私は一人でも逃げれる!どうして私を助けた!?」
「助けるのも何も理由はいりますか?たとえ貴方がソラさんを敵視してるとしても僕には関係ない…助けるべき人がいたら助ける、ただそれだけですよ!そのような正しいことをソラさんはやってきたから貴方にモノを言えたんじゃないですか?」
「…」
僕が自分なりの正義を語った上でソラさんの正義がどういうものなのかを教えるとベリィベリーさんは何かを考えたのか黙り込む。それぞれの正義は人によって違うもの…ベリィベリーさんの場合だったら力の正義。でも、僕には全てを守る正義があるんだ!それを貫いてこそ人間のあるべき姿ではないだろうか?
「ランボーグ!!」
背後を振り返るとそこにはすっかり立ち直ったランボーグが僕達を追いかけてくる。今までのランボーグと素早さとかが全然違う…あっという間に追いついてしまった。
「よくもやってくれたね…こっちからも仕返しだよ!」
「ランボーグ!」
「「うわあっ!?」」
ランボーグは地面というか僕達に向かってパンチを繰り出してそれを飛びながら避けていく。命中した地面にはヒビが入り、まるで地震の後のような感じになった…なんて威力だ!?こんなのが直撃したら即死は避けられない。
「逃がさないよ…」
(ダメだ、ベリィベリーさんを抱えている中だと手も足も出せない!でも、とにかく今は安全な場所へ避難させないと…攻撃をこのまま避けて逃げるしかないのか!?)
「ランボーグ!!」
「しまっ…!?」
ランボーグが目の前で拳を打ち付けると地面が隆起して行き場を失いバランスを崩して転んでしまいベリィベリーさんを離してしまう…彼女はやや離れたところへ吹き飛ばされ、地面に叩きつけられたものの受身を取ってダメージを回避した。ここら辺は流石鍛えられてるなって思う…
「君達はここまでよく頑張ったよ…でも、悪あがきもここまで。いい加減プリンセス・エルの居場所を教えてくれるかい?教えてくれたらもう君達には手を出さないよ。」
「断る…エルちゃんの居場所は死んでも教えない。お前らアンダーグ帝国にエルちゃんは渡さないぞ…!」
「そうかい…じゃあ、死んでもらおうかな。さようなら♪」
「ランボーグ!」
バッタモンダーが指示を出し、ランボーグは拳を振り下ろした…僕は今度こそ死んでしまうんだろうな。ましろさんにもキュアプリズムにも何も伝えられず、家族も不幸にして、ソラさんやツバサくんやエルちゃんも悲しませてしまうのか…さようなら、そしてごめん。
「はあっ!」
「…!?」
死を覚悟したところで打撃音と声がしたところで目を開けて何かを確かめるとそこにはランボーグの拳を自らの拳で受け止めるキュアスカイの姿があった。プリキュアは今回来ると思わなかったが、まさかスカイランドにまで助けに来てくれるなんて…やっぱりプリキュアは頼もしい!
「よく耐えましたね、琢郎くん…もう大丈夫ですよ。」
「キュアスカイ!」
「「たああああっ!!」」
「ランボー…グ!?」
さらに、キュアプリズムとキュアウィングが同時にランボーグの脳天にかかと落としを食らわせる。ここに来てプリキュア全員集合とか激アツの展開ではないだろうか…やはり、ヒーローは絶体絶命な場面に現れてこそ華になるね。
「琢郎くん、大丈夫?」
「まったく、琢郎さんは無茶しすぎです。ましろさんから聞きましたよ?危険も顧みずに一人で現場に飛び込むなんて…お友達やスカイランドの人達を守りたい気持ちは分かりますけど、無理はしないでくださいね?」
「みんな…ありがとう、そしてごめんね。」
僕は助けに来てくれたプリキュアのみんなに感謝すると同時に無茶したことを謝る。まさか年下のキュアウィングに説教されるとは思わなかったな…でも、全然生意気という感じはないし正論だから謝ることしかできない。
「おお〜っ、プリキュアがここで登場かぁ…来ないと思わなかったけど、会えて嬉しいよ。」
「貴方は一体…アンダーグ帝国の新しい敵ですか?」
「正解、僕はバッタモンダー…君達の戦いは離れたところから見させてもらったけど、カバトンに勝つなんて見事じゃないか。でも、僕はカバトンとは違う…何としてもプリンセス・エルは頂くね?」
「エルちゃんは絶対に渡さないし、これ以上スカイランドを荒らすこともさせないよ!」
「行きましょう。」
「「はい(うん)!」」
そして、プリキュア達はランボーグに向かって立ち向かう。その隙を突いて僕はベリィベリーさんのそばに寄り添い彼女を守りながら戦いを見守ることにした。
「弱い者をいじめるのは僕の趣味には合わないけど、君達の力を見させてもらおうか。ランボーグ、この子達の相手をしてあげて…」
「ランボーグ!!」
ランボーグはバッタモンダーの指示でプリキュアに向かってまずは一撃拳を振り下ろす。これはまず三人は避けてそれぞれ攻撃を仕掛けていこうという時にキュアスカイに向かって電気を溜めた拳が飛んでくる。
「はあっ!」
しかし、それをキュアスカイは蹴りで弾き返す。拳を蹴りで返すという神技はもはや人間離れのレベルだ…ソラさんの時点で人間離れしてるのにその上をキュアスカイは行ってる。
「こっちだ!」
今度はキュアウィングは持ち味の飛行能力を活かしてランボーグの周りを低空飛行して惑わせようとする。しかし、バッタモンダーが生み出したランボーグはカバトンが生み出したものとは全然違った…その動きを見切っていたのだ。
「ランボーグ!!」
「うわあああああああっ!?」
「ウィング!」
ランボーグはすんなりとキュアウィングを殴り飛ばした。あまりにも作戦が単純過ぎる…流石に上位の敵が生み出したランボーグは単調ではなかった。
「はああっ!!」
キュアプリズムは弾幕を無数に放ちキュアスカイが肉弾戦をしているところを後方から援護射撃する。しかし、全くというほどではないがそんなに効いてる感じもしない…そんな時にランボーグが僕達の方を振り返る。
「前ばっかり攻撃しちゃって…こっちが隙だらけなの忘れてない?」
「ランボーグ!!」
ランボーグは僕達に向かって鉄槌のごとく拳を振り下ろす。今度こそ終わりか…そう思って僕はベリィベリーさんだけでも守ろうと彼女を抱きしめて体を丸くした。そして、その一撃に僕達はやられてしまう…
(終わった…僕は結局、死ぬ運命か。でも、あの時にキュアプリズムに助けられて恋をして幸せだったな…最後だけでも幸せな気分を楽しめたよ。ごめん、みんな…!)
「はぁ…悲しいね、弱いって。プリキュアはともかくただの人間は何もできなくて無力で可哀想だ。」
「弱くなんかありません!!」
しかし、何故か死んだ気がしなかったので目を開けて何があったかを確かめると寸前でキュアスカイがここまで回り込んで鉄槌を受け止めていたのだ…また僕は命を救われたんだな。
「なっ…いつの間に!?」
「ベリィベリーさんも、琢郎くんも…弱くなんかない!!ベリィベリーさんは青の護衛隊の人間として強くなくてはいけないという気持ちで頑張っていたんです。そして、琢郎くんもプリズムを守りたいという気持ちから特訓をして強くなろうとしていた…そんな人達が弱いはずなんてないっ…はああああっ!!」
そして、キュアスカイは僕達が弱くないということをバッタモンダーにぶつけつつランボーグをそのまま投げ飛ばす。どうしてあの子がこのことを知ってるんだ?僕が特訓していたことに関してはソラさんとかしか知らないはずなのに…僕とベリィベリーさんは唖然としていた。
「スカイ!」
「プリズム…行きますよ!」
そして、キュアスカイとキュアプリズムはランボーグの方に向かっていつもの通りに『アップドラフト・シャイニング』で一気に浄化しようとする。
「スカイブルー!」
「プリズムホワイト!」
「「プリキュア・アップドラフト・シャイニング!!」」
「スミキッター…」
「チッ!まあ、とりあえずおめでとう。また出直すよ…」
そして、いつも通りに技が決まりランボーグは浄化されて街は元通りとなりバッタモンダーも文句を言いかけつつおめでとうとだけ言って退却する。ランボーグの媒体となっていたのはどうやらベリィベリーさんが右手につけてたグローブだったようだ…それを拾って彼女に返す。
「これ…返します。」
「あ、ありがとう…」
「それと、もし良かったらこれからはソラさんとも仲良くしてあげてくださいね?あの子はまっすぐだけど正しいことができる良い子ですから…きっと良いお友達になれると思いますよ。それじゃあ!」
「…」
僕はそれだけを言ってから今度は戦いを終えたプリキュアの前へと歩み寄る。ベリィベリーさんの顔は少し赤くなっていてこの人も何だかんだで乙女な面もあるんだな…と心の中で思った。
「今日もお疲れ様。それにしても、またプリキュアに助けられちゃったな…今度はキュアスカイからだよ。ありがとう!」
「いえいえ。ピンチの人を助けるのはヒーローとして当然の役目ですから!」
「本当にスカイはヒーロー気質なんですね…僕もスカイのようになりたいですよ〜。」
「アハハ、それはそうとどうして君が特訓をしてたこととかを知ってたの?キュアスカイはその場にいなかったはずよね…」
「実は貴方と一緒に特訓していたソラから聞いたんです。いやぁ…プリズムを守るためにという強い気持ちを持ってしていたらしいじゃないですか。とても素晴らしいことだと思いますよ!これからも応援してます。」
「嬉しい…僕もキュアスカイ並にいつかは強くなってみせるさ!負けないよ?」
「ベリィベリー、大丈夫か?」
「シャララ隊長、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした…」
ちょうど僕達が楽しく話をしていたタイミングでシャララ隊長を筆頭とした青の護衛隊の人達も合流する。騒動も終わり避難誘導も終わり一段落したのだろう…本当にこの人達には心の底からお疲れ様と言いたい。
「それじゃあ、護衛隊の人達も合流したから私達は帰るね。あっ、それと…」
これからプリキュア達が帰ろうとしたその時、キュアプリズムはいきなり微笑みながら僕の耳元に顔を近づけてくる。一体、何をするんだろうか…もしかして、耳に…!?
「今日の琢郎くん、男らしくてかっこ良かったよ…大好き♪」
「えっ?」
「それじゃあ、またね!」
しかし、僕の妄想とは反してキュアプリズムは僕の耳にしたことは囁いたのみ…その衝撃を残してプリキュアのみんなはこの場を後にした。まさか彼女の口から大好きという単語が聞けてしまうとは…これは夢じゃないよね?この日の夜はとにかくフワフワしていたのは言うまでもない。ましろさんの件はまだモヤモヤしてるけど、僕の好きな人から大好きと言われた一撃は凄く残った…僕の恋はかなり前進できたかな?あとはもう僕からアタックして付き合うのみ、そのあと一歩に向けても頑張るぞ!
後編に続く
いかがでしたか?今回は琢郎がましろちゃんに気持ちをぶつけて、さりげなくましろちゃんがその答えとして気持ちを囁きで伝えました。スキンシップとしては彼女の肩を掴んだり、頭を撫でまして…気持ちも伝えられて恋はかなり前進!あとはもう琢郎がアタックしてそれをましろちゃんが受け入れれば終わります。しかし、簡単には終わらせませんよ?このシーソーゲームはまだまだ続きます!
その中で原作から変えたところもあります。ベリィベリーは原作だとキュアスカイの正体がソラちゃんだというのを知る場面があるのですが、そこはなしにしました。同じ場所に琢郎がいるんだから正体を知られたらアウトでしょ!ソラちゃんがキュアスカイの正体と分かったら芋づる式でみんなの正体がバレます。そこは回避するように作りましたね…あとはシーンの付け足しやら行動の変更。結構原作から変えました!
本編の話はここまでとしてここからは前回の後書きで予告した次回作のプリキュアについてを語ります。次回作は『わんだふるぷりきゅあ』という史上初の全部平仮名のタイトルとして最新情報が出る前から衝撃がかなりありましたけど、つい先日に最新情報が出ました!なんと…犬をモチーフにするだろうという事前予想は的中しましたけど、犬が人間になってプリキュアになるというとんでもない設定が判明。その子がピンクキュアだったので例年なら主人公…となるでしょうけど、予告での語り手は飼い主だったので飼い主が主人公になるのかなって感じです。その飼い主は紫キュアなのでもしかすると来年度は史上初紫の主人公かとも言われています。今年度のひろプリは青キュアのソラちゃんが青初の主人公になったので、もうどの色が主人公になってもおかしくありませんね。キャラの名前はまだ把握してないので名前を出さなくてすみません…それと、次回作の男キャラがどうなるのかもひろプリで男の子プリキュアが出ただけに注目です。そこには眼鏡をかけたイケメンキャラがいるので彼がプリキュアになる可能性は流れ的にはありますね…しかし、ポスターとかには男っぽいのはいないのでおそらく追加戦士の可能性があるでしょう。その答えは作品の中盤になる夏ぐらいに出るかな?声優に関しても種崎敦美さんと長縄まりあちゃんが公表…種崎さんはひろプリの映画でもプリキュアをやってたので史上初2年連続プリキュアという史上初の快挙を成し遂げます。SPY×FAMILYのアーニャで国民的声優になった種崎さん…頼もしいリーダーですね!
こんな感じですけど、次回作も楽しみにしつつこちらの方も残りの原作ひろプリもよろしくお願いいたします!次回はいよいよスカイランド帰還編の最後となる後編。そしてこっちもいよいよ佳境を迎えますよ!恋の決着もすぐそこ、最後まで見逃さないでくださいね。
感想、お気に入り登録、高評価をお待ちしております!それでは。