逆転世界で逆NTRされたやつ   作:TEC

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陥れ

「イブキ君」

 

「何?」

 

学校の教室にてイブキはクラスメイトの女の子に話しかけられていました。

 

「イブキ君と綾さんって付き合ってるの?」

 

女の子の声が教室中に響く教室にいる生徒全員がイブキに目線を向けます。

 

「えっと、その、付き合って、ないよ」

 

イブキはクラスメイト全員の目線が向いている状態で付き合っていると言うのが恥ずかしかったのかそれを否定します。

 

「そうなんだ。良かった。じゃあね」

 

「え?」

 

女の子はイブキの返答を聞くとそそくさと教室から出て行きました。

 

「あの2人付き合ってなかったんだ〜」「なら私にもチャンスあるかな?」「綾さまにもっとアピールをしないと」

 

イブキの付き合ってない発言は一気に教室中に広がり様々な反応が返ってきます。

 

「やっちゃったかな…」

 

そんなクラスメイトたちを見てイブキは徐々に焦り出し席から立ち上がり急いで綾の元へ向かおうとしますが

 

キーンコーンカーンコーン

 

「あぅ」

 

「ほら、席について授業を始めるぞ」

 

タイミングよく授業開始のチャイムがなってしまいます。

 

「うぅ、仕方ない。帰りの時に説明しよ…」

 

授業が6限目と言うのもありイブキは放課後まで綾に会うのを諦めます。

 

ピコーン

 

「綾からだ」

 

放課後携帯のメッセージアプリで綾から委員会で今日は遅くなるから一緒に帰れないというメッセージが送信されてきました。

 

「仕方ない一人で帰ろうかな…」

 

「ねぇイブキさん」

 

そこに先ほど綾と付き合っているかどうかを確認してきた女の子が話しかけてきます。

 

「さっきはごめんね。みんなの前で気が周らなくて」

 

「え、うん。大丈夫だよ。でも今後は気をつけてほしいかな。えっと」

 

「あぁ、私の名前は伊藤瑞稀って言うの」

 

「ありがとう。気をつけてね瑞稀さん」

 

「本当ごめん。お詫びに何か奢らせてもらえない?」

 

「いいよ。そこまでしなくてもう謝ってくれたし」

 

「いや、私の気が収まらないの。お願い」

 

「えぇ、ちょっと!?」

 

瑞稀ははイブキに頭を下げます。

 

(うぅ、ここまでお願いされると断りずらいな。今日は綾と一緒に帰れなくなっちゃったし。それに一緒に綾に何かお詫びのプレゼント買いにも行けるし)

 

「分かった」

 

「うん。ぜひ奢らせて!」

 

瑞稀はイブキが渋々の承諾を得ると下げていた頭を上げて笑顔を見せます。

 

「本当はさイブキ君と綾って付き合ってるんでしょう?」

 

「えぇ!?えっと、うん」

 

ショッピングモールに向かっている最中に女の子はイブキにそんなことを問いかけます。

 

「やっぱりそうなんだ」

 

「うん。さすがに教室では恥ずかしくて言えなかったんだ」

 

「そうだよね。本当にごめんね」

 

女の子は改めてイブキに謝罪をします。

 

「もういいよ。それよりさ」

 

「うん?」

 

「奢ってくれるのはいいからさ、綾に何かプレゼントを用意したいんだけど一緒に探してもらえない?女の人の意見があった方が選びやすいし」

 

(何か奢ってもらうのも申し訳ないし)

 

「…そう言うことなら任せてくれ!」

 

瑞稀はイブキの頼み事に一瞬間を空けて返答します。

 

「わぁ、これとか良さそうじゃない?」「これも綾に似合いそうだな」

 

「でも、それよりこっちの方が綾の趣味に合っているんじゃないかな?」

 

イブキは綾のプレゼントを次々と選んでいきます。それに対して瑞稀がアドバイスをして行きます。

 

「よしコレにする!」

 

「うん、良いと思うよ」

 

最終的に選んだのは蝶の髪飾りでした。

 

「プレゼント選び手伝ってもらってありがとう!何かお礼させてよ」

 

イブキは綾へのプレゼントに満足したのか瑞稀に満遍の笑顔を見せます。

 

「お詫びなんだからお礼なんていらないよ」

 

「そんなことないよ!」

 

「じゃあ、一つだけいいかな?」

 

「うん。なになに?」

 

「一緒にお店に入ってもらいたくて」

 

「お店?」

 

「そうなんだ。人気のカフェがあってそこのパフェを食べたいと思っているんだけど一人じゃ入りずらくて…」

 

「パフェが美味しいの!?今すぐ行こう!」

 

イブキはパフェという単語を聞くと嬉しそうにはしゃぎ出します。

 

「ここだよ」

 

「おぉ、美味しそう!」

 

カフェに到着して早々イブキは店頭のガラス越しに見える食品サンプルを見て目を輝かせます。

 

ーーー

 

「美味しいぃぃ!!」

 

「本当に美味しいね」

 

店内に入りイブキと瑞稀はパフェに絶賛していました。

 

「甘いものが好きなんだね」

 

「えっと、変かな?」

 

イブキは恥ずかしそうに頬を赤らめます。

 

「いや、とてもいいと思うよ」

 

そんな調子であっという間にパフェを完食してしまいました。

 

「美味しかった〜」

 

(今度綾とのデ、デート、の時とかに来れたらいいな…)

 

イブキは綾とのデートを妄想します。

 

ーーー

 

「ねぇ、綾さん!」

 

「どうしたの?」

 

綾は委員会が終わり帰宅の準備をしていると同じ委員である陽介が話しかけてきました。

 

「この後ちょっと時間もらえない?いぶきくんのことについて何だけど」

 

「え?イブキのこと」

 

話しかけてくる陽介をいつものようにいなそうとしますがイブキの話題が出た瞬間に顔つきが変わります。

 

「うん」

 

「分かった」

 

(何を言われるんだっけ)

 

綾は時間が巻き戻る前のことを思い出そうとしますが中々思い出すことが出来ません。

 

「ここじゃ何だからファミレス行かない?」

 

「分かった」

 

陽介の誘いに綾は頷きます。

 

「まず確認したいんだけど綾さんとイブキ君って付き合ってるよね?」

 

「うん。付き合ってるよ」

 

綾は陽介の問いかけに即答します。

 

「そ、そうだよね。その言いづらいんだけどさ」

 

「うん?」

 

「これついさっき友達から送られてきたんだ」

 

陽介は自分のスマホを対面に座っている綾に見せます。

 

「これは…」

 

そこには瑞稀と楽しそうにショッピングモールを周るイブキの姿がありました。

 

「他にも」

 

さらには一緒にカフェでスイーツを食べている姿があり側から見ると仲の良いカップルに見えます。

 

「言いにくいんだけど、多分綾さん浮気されるんじゃないかなって思って」

 

陽介はとても心配そうに綾を見つめます。

 

(そうだ。こいつはこうやって私とイブキを別れさせようと)

 

綾は怒りが抑えきれないのか机に置いている手が震え出します。

 

「そうだよね、とっても悲しいよね」

 

陽介は綾の手が震えているのを悲しんでいるのだと勘違いしたのかそう言葉をかけます。

 

「うん、そうだね。教えてくれてありがとう」

 

「全然お礼なんかいいよ。それより無理したらダメだよ」

 

陽介は未だに震えている綾の手を両手で包み込みます。

 

「僕はいつでも綾さんの味方だから」

 

「うん。今日はもう帰るね」

 

「あっ」

 

綾は陽介の手をすぐに払い除けるとそのまま店を退店して行きました。

 

ーーー

 

「ねぇ、イブキ今日瑞稀さんとなにしてたの?」

 

「あ、それわね」

 

イブキは楽しそうに買ってきたプレゼントを取り出そうとします、が

 

「今日さ陽介君にこんな写真を見せてくれたんだけど」

 

しかしイブキがプレゼントを取り出すよりも先に綾の追求は続きます。

 

「コレって…」

 

「私はイブキのことを信じてるけど、やっぱりこういうの見ちゃっとショックっていうか…」

 

「ごめん。僕何にも考えてなかった…」

 

イブキは取り出そうとしたプレゼントを取り出すのをやめて謝罪しました。

 

「うん。今後は気を付けてね」

 

「本当にごめんね…」

 

ーーー

 

(巻き戻る前はそんな感じで気まずいままに終わってたんだよね。今度はそんなことがないようにしないと)

 

ピンポーン

 

「あら、綾ちゃん」

 

「こんにちはおばさん。イブキいますか?」

 

「あぁ、自分の部屋にいると思うわよ。どうぞ上がって」

 

「お邪魔します」

 

イブキの母に通されて綾は一目散にイブキの部屋に向かいます。

 

こんこん

 

「イブキ入ってもいい?」

 

「綾⁉︎ちょっと待って!」

 

突然の綾の登場にイブキは慌てふためきます。

 

「入るね」

 

しかし綾はそんなイブキの返答を無視して扉を開けます。

 

ガチャ

 

「あ、」

 

そこには何かが入った紙袋を必死に隠そうとしているイブキの姿がありました。

 

「何してるの?」

 

「えっと…」

 

「何かあった?」

 

明らかにいつもと違う様子のイブキを心配そうに見つめます。

 

「その、」

 

イブキは綾に申し訳なさそうな顔をします。

 

「今日、教室で綾と付き合ってるかって聞かれて、その時にクラスのみんなに見られてて思わず付き合ってないって答えちゃって」

 

「うん」

 

「それがクラス中に広まっちゃってて、ごめんなさい…」

 

「なんだそんなことか」

 

「それでこれお詫びというか、綾に似合うと思って」

 

そう言って綾に紙袋を渡します。

 

「髪飾り?」

 

「そう!僕ってそういうのセンスがないから瑞稀さんに聞きながら探したんだ!」

 

「瑞稀と?」

 

「うん」

 

(あの写真は私のプレゼントを探していたんだ)

 

「許してくれる?」

 

「うん。今回は許してあげる。でも」

 

綾はイブキとの距離を詰めます。

 

「今後は他の女子と2人っきりでお出かけとかしないでね」

 

「どうして?」

 

イブキは心底不思議そうに顔を傾けます。

 

「イブキが思ってるよりも女子ってとっても怖い存在なの」

 

「怖い存在…」

 

「こんなふうに」

 

どん

 

綾はイブキは壁際に追いやり両手で両サイドを壁ドンして逃げ道を塞ぎます。

 

「襲われることもある」

 

「は、はい」

 

額を合わせながらそう注意されたイブキの顔は真っ赤になっています。

 

「これが私じゃなくて知らない女の人だったら?」

 

(綾以外の人にこんなことされる)

 

「嫌だな」

 

「そうでしょう?全く話すなとは言わないけどしっかりと警戒心を持たないといけないの。分かった?」

 

「うん」

 

「良かった」

 

 

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