職場の先輩がウチの飼い猫に似ている件   作:猫好きの餅

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おら、蛍回だぞ。

アンケートであまりにも多かったからプロット予定を変更して書きました。

何気に蛍回単発は始めて?


7話 旅人が兄と重ねてグイグイ来る

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

昨日は酷い目………じゃねえわ。良い目にあった(?)。

 

綺良々さん激おこ事件の翌日、しっかり一晩中やる事やって連れ込み宿から出てきた俺達は朝ごはんを買いに璃月港の市場まで来ていた。

 

「……一応聞いとくけど、大丈夫か?」

「な、なんとか……昨日寝たの何時だっけ?」

「2時くらいじゃなかったかな…終わった後一緒に風呂入るんじゃなかった」

「…ぅ、でも、一緒に入りたかったし」

「でもな綺良々さんや、流石にあんな顔であんな事されたら我慢するの無理だろ」

「で、でも、喜んでたでしょ?」

「彼女にアレされて喜ばない男はいねぇよ。結局あそこからまた始まっちゃったせいでこんな時間に……」

「……でも、後悔はしてないよ?」

 

朝からなんて会話してんだ俺達。

 

お互い半々仙と妖怪っていう人外なのでそんなに体に影響はなかったけど、睡眠不足と変なところの筋肉痛にちょこっと悩まされながら璃月港の海辺を歩く。

 

綺良々はこれからモンドに配達に行くそうでそのままエウルアの家に泊まって帰るみたいだ。

 

「あむっ、んーっ生もいいけど、焼き魚もおいしいにゃ〜」

「ん、たまにはこういうシンプルなのもいいな。そういや今日の配達は何時なんだ?」

「えっとね、確かここを9時に出発すれば………」

「……………」

 

なんとなしに2人で見上げるちょうどそこには外時計が。その時計の針が指している数字を見てこてんと並んで首を傾げる。

 

「…ねえ迅くん」

「なんだ綺良々」

「あれ、……指してるの8だったりしない?」

「9だな」

「9」

「そう9」

「………」

「…………」

「迅くんっ」

「どうしたっ」

「行ってきますッ」

 

ゆるゆるの顔から一瞬にしてガチな表情になった綺良々が飛び上がってダッシュで荷物取りに行った。

 

数十秒後、魚を咥えた猫又が走ってきて俺に手を振り、慌ただしく配達に出発して行った。綺良々の脚だとモンドまで2時間はかからないし、そんな遅刻とかじゃないんだ…………あ。

 

船の時間って何時だったっけ。

 

「あ」

 

乗り過ごしてるわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、つー事で暇になりました。何をして時間を潰してようか。

 

まぁ別に明日帰ればいいんだけども。刻晴と甘雨は仕事中だろうし、望舒旅館にでも行こうかな。

 

とか考えながら歩いていたら見覚えのあり過ぎる金髪を見つけた。ここが街の外だったら秘境に連れ込まれるだろうから逃げるけど、街中だし安全だろって考えが完全にモンスターへの対応。怖いから蛍の口から「秘境」って出たら逃げるか。

 

「おーい、こっちに来てたのか?」

「ん?おー!迅っ!フォンテーヌからの帰りか?」

 

手を振りながら話しかけるとパイモンと蛍が振り返る。

 

「おう、ちょっと今日の分の船に乗遅れちゃってさ。明日まで暇なんだ」

「寝坊でもしたの?…あ、そういえばあれから草秘「さらばだっ!」なんでぇ!?」

 

流石蛍っ、一言目で言いやがるとはっ!

 

即刻振り返って全力で逃げ出そうとする俺の腕を蛍がガシッと掴んで止めてくる。

 

「どうして逃げるのっ!?」

「いや秘境に引きずり込まれるかと」

「もう、私をなんだと思ってるの。ただ良いのが出たって報告しようと思っただけなのに…」

「悪かったって。で、お前らはどうしてここに?」

「そろそろ海灯祭が近いからなっ!オイラ達今年もその準備を頼まれたんだ」

 

ちなみに海灯祭は去年1度経験している。なんか毎年祭りのテーマが違うらしく、前回は「花火」だった。宵宮印の花火が凄い使われてたのを前に彼女に聞いたら目が回る忙しさだったとか。

 

「なるほどな。じゃあ今日は忙しい感じか?」

「ううん、まだ祭りまでは日にちがあるし特にやることはないよ?私達もこれから買い物に行こうとしてたところだし……来る?」

「ん、いいのか?」

「うん。パイモンもいいよね?」

「もちろんだぞ!」

 

買い物の予定があると聞いた時点で引き下がろうとした俺は蛍の提案に目を瞬かせる。俺がついて行っていいってことは、食料品とかの買い出しかな?

 

「わかった、じゃあ行くか」

 

俺は頷いた2人と並んで歩き始める。

 

そーいやこの3人で歩くのもかなり久しぶりだ。同じことを考えたのか横の蛍も懐かしそうに微笑む。

 

「こうして私達だけで過ごすのって久しぶりだね」

「そうだな!確か、岩王帝君の暗殺事件の時ぶりだ」

「…そういえば、あの時迅は岩神が殺されてないって知ってて一緒に来てたの?」

「いや、俺も知らなかったよ。まぁ死んでるとは思ってなかったけど後にタルタリヤから聞いた」

 

まぁ、だって事件でざわついているとこに普通に鍾離先生出てきたんだもん。俺の目線に気がついた鍾離先生はこっそり口元に人差し指してきたから気づかないフリしてたけど。

 

「ふーん、……そういえばフォンテーヌ行ってきたんでしょ?どうだったの?」

「初日で審判にかけられたよ」

「「えぇぇ!?」」

 

仰天する2人に事の次第を伝えると口元を抑えて蹲り始める。

 

「て、手錠かけられて連行される迅を想像したら……っぶふっ」

「あっはははははははは!!」

「全然堪えられてねぇじゃねえか」

 

まぁ俺でもあの絵面はかなりマヌケだとは思うけど、ちょっと笑いすぎじゃありません?パイモンは腹抱えて笑ってるし。

 

「まぁ、大きな出来事って言ったらそのくらいだよ。…て、そういえばこれどこに向かってるんだ?食料品買うなら反対方向だけど」

「ん?私達が買いに行くのは服だよ?」

「服?」

「そ。海灯祭とかみんなで遊ぶ時に着る服。私そういうのあんまり持ってないし」

「んじゃなぜ俺をお供に?」

「選んで貰おうかと思って」

 

えぇ、俺が選ぶん?せめて同性を連れてった方がいいのでは…?

 

「…別に、嫌なら秘境行くけど」

「よーし服屋行くぞ。あ、あそことかいいんじゃね?」

「…どれだけ私と秘境行きたくないの?」

 

違うのよ。君は周回する数がバカ多くて、俺がいいの出したら嫉妬で襲いかかってくるから疲れるんよ。

 

 

 

 

「璃月の服って結構特徴的だよな」

「そうだな。結構上下が繋がってるのが多い印象だ!」

「…前から気になってたんだけど、パイモンの服ってどうやって着てるんだ?」

「これはな、後ろがチャックで…って、何言わせるんだ!」

「いててて、ごめんって」

 

「え、行く?私は全然良いけど秘境行く?」みたいな顔してた蛍を引っ張って手頃な服屋に入ると、俺はハンガーにかけられていた色々な璃月服を眺める。お、これなんか良いな。

 

俺の目に泊まったのは赤を基調とした上下一体の物で、丈が長いが裾の側面に切れ込みが入っていて動きやすそう。初めて見たデザインだけど、なんかグッと来た。

 

「それ、結構スリットが深いやつだけど……これを私に着ろっていうの?」

「え、ああ違う違う。こういうの綺良々達が来たらどうなるかなって考えてただけだ」

 

そういい棚に戻そうとする俺の手を蛍が掴んで止める。見ると何故かちょっと不機嫌そうな顔をした蛍がなんだか迷うような表情を浮かべている。

 

「べ、べつに、私も着れるしっ」

「へ?いやいや、別に良いってば」

「いいからっ、迅がいいなって思ったんでしょ?人生何事も挑戦だからっ」

 

蛍に似合いそうだなって俺一言も言ってないんですけど!?

 

俺から服をひったくった蛍はいそいそと試着室に入って行ってしまう。パイモンと顔を見合わせた俺がそのまま待っていると、試着室のカーテンの向こうで聞こえていた布摺れの音が止まる。そのまましーんと30秒ほど時が止まった。

 

「……どうしたんだ?」

「さ、さぁ…?旅人ー、大丈夫かー?」

「へ!?あ、だ大丈夫!!」

 

本当に大丈夫だろうか。なんか小さく「ど、どうしよ…」とか「ま、またやるしかないの……?」とか聞こえて来たような気がするんだけど。

 

「……お、おまたせ」

「お〜」

「旅人、似合ってるぞ!」

 

試着室のカーテンの奥から赤い璃月ドレスを来た蛍が出てきた。シニョンとか言うらしい髪飾りも2つつけていて、ドレスの色味も蛍の金髪とよく合う。

 

……って思ってたんだけど。ひとつどうしても気になってしまうことがあった。

 

「……えっと」

「な、なに」

 

ハンガーにかけられている時はよくわからなかったが、スリットが思ったよりも深い。そもそもの丈が長いので変、という訳ではないけど腰の辺りまでスリットが入っていて蛍の白い地肌が見えていた。

 

そして蛍の顔が赤い。尋常じゃなく赤い。さっきからスリットが入った前身頃を手で抑えているし、何か問題があったのだろうか。

 

「……顔が赤いけど、大丈夫か?裾も抑えてるし、サイズが合わなかったとか?」

「べ、別に大丈夫だよ?さ、さいずもちゃんと合ってるし……ど、どう?」

「ああ、似合ってると思うぞ。こういう服は初めて見たけどちゃんと着こなせていると思う」

「あ、ありがと」

「……あっ!」

 

俺が褒めて満足したのか試着室に戻ろうとした蛍をずっと見ていたパイモンが声を上げた。

 

「もしかして旅人、今…」

「パイモンッ!!」

「わぁぁ!ごめんごめんっ!」

 

滅多に聞かない蛍の声に驚きながらも、その反応とパイモンの言葉に合点がいってしまった。

 

蛍は戦うことを考慮して下着はドロワーズを履いているそうな。そして今着てる璃月ドレスは腰の辺り、つまりドロワーズを履いていたら確実に見える位置までスリットが入っている。しかし、今はそれが見えない。

 

と、言うことは。

 

 

 

「……またかってぐほぇっ!?」

 

蛍の蹴りを食らう一瞬前に見えた景色が、直後顔面に走った衝撃によって彼方まで吹き飛ばされた。

 

 

 

 

 

「……あ、起きた?」

 

目を覚ますと後頭部に柔らかい感触、視界に天井とこちらを見下ろす旅人様の顔が見える。視点と感触から膝枕だと察した俺はゆっくり起き上がる。

 

「ん、ここは…」

「私の洞天。パイモンは残りの買い物行ってる」

 

見ると蛍の格好はいつもの衣装に戻っていた。…が、さっきの店の名前が入った紙袋が傍らに置かれてある。

 

「…一応アレ買ったのな」

「べ、べつに着心地は良かったし……それに」

「ん?」

「迅が選んでくれたから」

 

蛍は自身の髪をくるくる指で弄りながらそっぽを向いて言う。

 

多分、今日の買い物も普段の絡みもやっぱり兄貴と俺を重ねてるんだろう。今は離れ離れだと言っていた兄と普段からこういう事をしてたのかもしれない。

 

「…俺が選んだからって、じゃあ変なのを選んでも着たってことか?」

「ふん、どれだけダサいの渡されても着こなしてみせるっ」

「勇敢か」

 

実際コイツならダサTとか渡しても可愛くなりそうだ。そういやモンドに「♡ほたちん♡」とか描かれてあるシャツあったから今度着せてやろう。むしろ俺が着て追いかけ回すか?いや綺良々達にぶっ飛ばされそうだからやめとこう。

 

「んじゃバニースーツとかどうだ?お前をアイドルにしようとしてるモンドのアホ共には効くかもな」

「………迅は?」

「はい?」

「迅は、私がバニースーツ着たらどう思う?」

 

ふざけて言ったつもりだったんだけど、まさかの質問が帰ってきた。コイツ兄貴とこういう会話してんの?話聞く限りかなり仲良いらしいからさっきの服屋の会話とかはそれで納得してたんだけど、この返しにはどう答えたもんだろうか。蛍はソファに手をついて身を乗り出して俺をじっと見つめてくる。その体制だとただでさえ空いてる胸元がすごいことになってるんですけど?

 

と、とりあえず普通に正直に答えようか。

 

「まぁ、そりゃ似合うんじゃね?お前顔はマジで良いし」

「……か、顔はとは失礼な」

「耳赤いぞ」

「うるさい」

 

蛍の赤面は珍しいので顔を見ようとしたらそっぽを向かれた。回り込むがそっぽを向き続けて見ることは出来なかった。

 

 

 

 

 

 

「ね」

「ん?」

 

あれからちょっと時間が経ち。

 

さっき買った璃月ドレスをちゃんと着てもらって俺が改めて褒めちぎり、赤面蛍の写真を撮ろうと激闘を繰り広げたり、それですったもんだしているうちにちらりとドレスのスカートの中が見えてしまって「いやなんでまた履いてねぇんだよ!?」「だって持ってるやつ履くと横が見えちゃうから!ってまた見た!!忘れてっ!」と雷元素で脳にショックを与えようとしてくる蛍をギリギリで押しとどめたりしたり。

 

つーかなんでまたパンツ履いてないんだよ。そういうのに目覚めたのか?流石にそういうのは良くないと思いますっと真顔で言ったら、また取っ組み合いの喧嘩になった。何が怖いってそれについて特にアイツ反論してこなかったこと。え?マジで普段からインナーキャストオフはシャレにならんぞ?

 

そんなアホみたいなやり取りをして疲れた俺達はソファに並んで座ってお茶を飲んでいる。

 

「ね、膝枕して?」

「なぜに?」

「前お兄ちゃんにもやって貰ってたから」

「まぁ、それならいいけど」

 

ソファに深く座った俺の太ももに蛍が頭を乗せてきた。膝枕はするのもされるのもしょっちゅうだから特に感じることはないけど、蛍にするってのが新鮮だ。それと同時にこれ浮気なんじゃと今更な考えが浮かんでくる。

 

「今はお兄ちゃんの代わりを私が頼んでるから、大丈夫だよ」

「お前はエスパーか。そうだとしてもちょっとな」

「頭撫でて?」

「無敵かお前」

 

恐る恐る蛍の金髪に手を乗せて撫でてみると、気持ち良さそうに目を細めた。

 

「そういえば、パイモン遅いな」

「今お昼時だからお店で何か食べてるんじゃない?多めにモラ渡したから」

「店の食べ物食べ尽くしてそうだな」

「それでお会計合わなくて皿洗いしてるに1票」

 

そんなことを話しながらしばらく頭を撫でてやると、満足したのかむくりと起き上がった。そんな蛍に声をかける。

 

「で、気は紛れたか?」

「…うん。ありがと、付き合ってくれて」

「暇だったしいいよ。……で、お兄さん方面で何かあったのか?」

「……ん」

 

内容は話せないのだろう。蛍はソファの上で膝を抱えると、こっちに寄りかかってきた。

 

「ね、もし……もし私達が普段から倒してるヒルチャールやアビスの正体がなんの罪もない市民だったら、迅ならどうする?」

「そりゃまた、具体的なもしもだなぁ。…………そうだな。俺だったら……これまでと変わらないかな」

「変わらない?もしかしたら向こうになんの罪も無いかもしれないのに?」

 

もしかしたら、蛍はそいつらの正体を知ってしまったのかもしれない。それをわかってて尚、俺は自分の考えを話す。

 

「そんなん一々考えてても仕方ないだろ?こっちに害をなすなら相手の中身がなんだろうと敵は敵。そこは割り切らないと守りたいものも守れないのは嫌という程味わったから」

「…そう、だよね」

「……でも」

「でも?」

「俺の本音としては、やっぱり助けてあげたいよ。助けられるんならだけど」

 

結局こういう時どっちつかずになるから俺もダメなんだろうな。まだ甘い自分にため息を吐きながら蛍を見ると「迅らしいね」と少し笑った。

 

「……迅」

「なんだ?」

「また、気が向いたら相談に乗ってくれる?」

「…ああ。偶にならな。油断すると洞天じゃなくて秘境に連れていかれそうだし」

「…ふふっ、確かにね」

 

話を纏め、立ち上がる。時間を見るともう昼を過ぎてから結構時間が経って来て腹が減ってきた。外から声が聞こえたのでパイモンも帰ってきたようだ。

 

「いい時間だし、そろそろ飯でも作るか?」

「うん。ひと月ぶりに迅の料理食べたい」

「白米狩りでいいか?」

「なぁっ、ふ、太る……!悪魔っ」

「すげぇ笑顔だぞ今のお前の顔」

 

 

 

 

 

その後は普通に鳥肉焼いたんだけど昼ごはん食べてきておなかいっぱいって言ってたパイモンが尚も食べようとしててちょっと怖かった。

 

みんな俺の鳥肉漬け焼きの前だとモンスターになるけど、そんなにかな?確かに美味いとは思うんだが。

 

食事を終えたあとは食べすぎてダルマみたいになったパイモンを寝かしつけたり、蛍から七星召喚なるカードゲームを教わったりして過ごしているともうすっかり夕方になった。洞天から外に出た俺と蛍は璃月港の外れで別れようとする。

 

「んじゃ、今日はありがとな」

「こちらこそ。色々とありがとう」

 

こうして蛍と遊んだのもかなり久々で楽しかった。帰ったら今日は自分の洞天てま寝ようかな。確か今日は綾華と宵宮が入ってたはずだし、2人ともフォンテーヌのことかなり気になってたみたいだから話してやろう。

 

そう考えながら、踵を返そうとしたところで。

 

「…迅っ」

「ん?……えっ」

 

名前を呼ばれて振り返ると同時に、頬にとんでもなく柔らかい感触がした。あまりに予想外だったので振り返った体勢のまま固まってしまう。

 

え、今のって……。

 

目を瞬かせながら犯人の方を見ると、なんでもないような顔をしながらイタズラっぽく微笑んだ。

 

「これも、お兄ちゃんにしてたんだよね」

「こんのブラコンが……って、えぇ?」

 

俺は、そう言い捨てて洞天に帰る蛍の耳が真っ赤な事に気がついた。

 

 

 

 

 

「は?えっと、ほ、ホントにお前ら兄妹これやってんだろうなぁ!?」

 

 

 

 

その俺の叫び声に答える声は聞こえてこなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまー」

「兄さん?」

「えっ」

 

自分の洞天に帰ると、何やら目が笑ってない綾華が氷元素を立ち昇らせて待ち構えていた。

 

あ、あれは怒ってる時の綾華だ。しかも結構マジな方の。

 

思わず身構える俺に笑顔の綾華の口が開く。

 

「兄さん、今日別のところで『兄』してきましたね?」

「んん?」

 

この子は何を言っているのかしら?

 

「あ、兄してきたとは?」

「そのままの意味ですっ。兄さん、今日どこかで誰かの兄になってましたっ。妹は私ですのに…」

「た、たしかにそんなことをしたけど、なんでわかったんだよ」

「妹センサーが反応しました」

「妹センサー」

 

頬を膨らませる綾華助けを求めるように寛いでいる宵宮に視線を向けるが「迅が帰ってくるまでの綾華ちゃんめっちゃ怖かったんやで?」とそっぽを向かれた。

 

とりあえず綾華の機嫌は全力で治すとして、宵宮にも何かお詫びをしよう。見てる感じかなり怖かったようだし。

 

その後は夜の時間いっぱいを使って綾華が「妹」するのに付き合うのだった。

 

ちなみに途中から寂しくなって寄ってきた宵宮は捕まえて抱き枕にしてやった。みんなの中で実は1番照れ屋な宵宮には効果抜群で大変目の保養になりました。

 

 

 

 

 

 

 

尚、次の日の船をまたもや乗り過ごした事は言うまでもない。





兄に重ねれば何してもいいって思ってそうこの旅人。

蛍は迅に気ぃあると思う人ー

  • こりゃありますやん。クロですやん
  • いや!まだわからんよ!
  • ほたちんノーパン概念、良い
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