職場の先輩がウチの飼い猫に似ている件   作:猫好きの餅

58 / 80


お待たせしやした。

お待ちかねの宵宮回です。

宵宮の口調まじ頑張った……関西弁的におかしなところがあってもテイワットの訛りなんで!って感じでお願いします……。






糖分は保証するんで。ほんとに。

あと、今回は恒例のタグの限界に挑戦編です。


9話 お疲れの宵宮を労う話

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

「よし、んじゃ行ってくるよ」

「うんっ、いっぱい労ってきてね?…宵宮ちゃん、わたし達よりも迅くんが行ってくれた方が喜ぶと思うから…」

「おう。たっぷり労ってくるよ」

 

稲妻に帰ってきて数日、朝に色々と準備を済ませた俺は玄関で綺良々に見送られて家を出た。向かうは稲妻城の城下町「花見坂」だ。

 

俺の家がある紺田村から歩いて20分ほどで目的の家が見えてくる。件の主を起こさないように戸を叩くと、中から龍之介さん…宵宮のお父さんが出てきて笑顔で手招きした。

 

「おはようございます」

「おお、おはようさん。よう来てくれたなぁ」

「お邪魔します。宵宮はまだ寝てますか?」

「せやな。昨日は仕事の追い込みで夜遅かったからなぁ。今日と明日は迅くんがたぁーっぷり労ったれや!」

「任せてください。あ、あとこれは龍之介さんに。お疲れ様でした」

「おっ、こりゃ高い酒と迅くん特製のおつまみやないか!ありがとうなぁ!有難く頂くわ!…それにわしのことはお義父さんでええよ!」

 

なぜ俺が今日宵宮の家に来たかと言うと、最近の宵宮が仕事が忙しそうだったのでそれを労いに来たのだ。

 

年に一度の璃月港で行われる大きな祭り、海灯祭。テイワット一の商業都市なだけあって祭りの規模もとても大きい。そこで使われる花火をここで全て作っていたんだそうな。

 

なので長野原花火屋現店主の宵宮も朝から晩まで花火を作りまくって忙しそうにしていた。洞天にもほぼ来れてなかったくらいだから相当だ。だから今日、作業が全て終わって自由の身になった宵宮と過ごそうって言うわけ。

 

「ほな、邪魔者は出ていくでな〜。安心せえと明日の夕方まで戻らんから!自由にしとき〜や」

「一応1人娘なんですよね!?ちょっとなんか、俺に娘はやらーん!とかないんですか?一応覚悟しては来たんですけど」

「はっはっはっ!迅くんよりいい男なんてそうそうおらへんがな!迅くんになら安心して任せられるわ!なんも心配しとらんで!話聞いてる限り他の子も幸せにしとるんやろ?」

 

なんか龍之介さんの俺への信頼の厚さがすごい。まぁ絶対に幸せにはするけどさ。

 

龍之介さんが家を出たあと、俺はとりあえずご飯の準備をすることに。昨日寝たのがかなり遅めだったらしいから、すぐ作れるものの準備だけしておこうかな。

 

そうしてお米を炊いたり、スープを作ったりしていると、宵宮の部屋から物音がしてきた。多分起きたな。苦笑しながら彼女の部屋の方を見ていると突如、んばっと布団を蹴るような音と同時に襖が勢いよく開いた。

 

「とぉちゃんっ!なんで起こしてくれへんかったのっ!?」

 

直後に部屋から慌てた様子の宵宮が出てくる。あーあ、寝起きだから下ろした髪が跳ねまくってるし、小袖もはだけてる。意識が覚醒してない様子で慌てている宵宮に俺は優しく話しかけた。

 

「おはよ。仕事は昨日で終わったんじゃなかったのか?」

「…せ、せや!昨日で全部終わったんやった………あ、焦ったわ……って、ええええええっ!?……じ、迅っ!?」

「よ」

 

仕事がないと思い出し胸を撫で下ろした直後、俺に気がついて今日一番の声を上げる宵宮。片手をあげて挨拶すると、顔を真っ赤にした宵宮は凄い勢いで部屋に引き返した。

 

「宵宮どーした?別にそのままでも良いのに」

「…い、いややっ!こんな格好、恥ずいもんっ!」

「そう?つか洞天で添い寝する時もそんなに変わらなく無いか?」

「そ、それはそうやけど、迅の前だと可愛くいたいんよっ!」

「今でも十二分に可愛いぞ」

「ほひゅっ!?」

 

なんだ今の声可愛いな。

 

部屋の中の物音がなりやんだと思ったら、襖が空いて宵宮が一直線に俺に抱きついてきた。柑橘系を思わせる爽やかな香りがふわっと鼻に通り、密着した体の前面が柔らかい感触で覆われる。

 

「…あかん、好きや…」

「俺も好きだぞ」

「〜っ、朝から迅は毒すぎるんよ……」

「どういたしまして?ご飯食べるか?」

「…もう少しこのまま」

 

俺の胸に顔を埋めたままそう言うので、そのまま座布団に座って彼女を膝に乗せて俺からも抱き締め返した。

 

「……それで、どうして迅が来てくれたん?」

「ああ、それなんだけどな」

 

しばらくして落ち着いた宵宮が体を離しながら聞いてきたので、今日労いに来たことを宵宮に伝えるとまた勢い良く抱き着いてきた。俺もまた抱きしめ返して背中を撫でる。

 

「…もぅ、迅はうちを何回惚れさせたら気が済むん…?」

「何回でも惚れ直してくれ。さ、ご飯食べようぜ」

 

身体を離して目を見ながらそう促すと、彼女は太陽のような笑みで頷いた。

 

 

 

 

 

 

「迅」

「どうした?」

 

出来上がった料理を食べていたら真剣な顔をした宵宮に呼ばれたので隣を向くと、彼女は真っ直ぐに俺の目を見て言ってくる。

 

「うちと、…結婚してくれへん?」

「……お前、オムライス食べる度にそれ言うよな」

「だって、本当に美味しいんやもんこれ!丁度うちが食べたかったものを自然に出して来よるし、こんなん惚れ直すわ!」

 

そう言いながらまた1口食べて声にならない声を漏らす宵宮。

 

俺がチョイスしたのは前にも作ったオムライス。俺の料理の中でも好物らしく作る度にプロポーズされるのでこのやり取りはもう慣れっこだ。

 

「迅っ、あ〜んっ」

「いやこれ俺も同じやつ…」

「ん!」

「はいはい」

 

差し出された匙に乗ったオムライスを大人しく咥えると、俺も自分のオムライスを掬って宵宮に差し出す。

 

「あむっ」

 

それをぱくっと食べた宵宮は頬を自分で抑えて唸った。だからそれどっちも同じやつ……。

 

ちなみにだけど当然のように隣に座っている。肩が当たるほどに密着してるもんだからちょっと食べずらいけど、宵宮がすごい笑顔だからまぁいいか。

 

程なくして食べ終わると、宵宮が俺の肩に寄りかかってきた。まだ結んでない彼女の金色の綺麗な髪が俺の頬を擽る。

 

「宵宮、お疲れ様」

 

俺も腕を回して腰を抱き寄せると、彼女の腰の細さにびっくりした。

 

「ありがとうな。うち、朝っぱらから幸せや。……大好きやで?」

「どういたしまして」

「…大好きやで?」

「わーっとるちゅーに」

 

後半のセリフの返答は行動で示させてもらう。ゆっくりと顔を寄せると、察した宵宮が、顔を赤くして目を閉じた。

 

「んっ」

 

触れるだけの短いキス。唇を離すと、照れた宵宮が俺の首筋に顔を埋めた。

 

「…オムライスの味したわ」

「さっきまで食べてたからなぁ」

「なんか、その、…ちょっとまた食べたくなってきたんやけど…」

「ん、どうする?おかわり分作るか?……それとも?」

「……ぅ、わかっとる癖に…ずるい男やでほんまにっ」

 

このあほっと俺の膝の上に跨りながら言ってくる宵宮を抱き寄せて、お互いに追加でオムライスの味を堪能するのだった。

 

 

 

 

「迅」

「なんだ?」

「すき」

「今日は積極的だな」

 

食後の皿洗いもそうだったけど、さっきから宵宮が離れてくれない。今日は家事も何もかも宵宮にはやらせないつもりだったので、お手伝いを断って皿洗いしてたんだけど、ずっと後ろから抱き着かれて離れなかった。背中に当たる2つの爆弾と言い、さっきからちょこちょこ囁いてくる言葉だったりが俺の理性を激しくぶっ叩いた。いかんいかん。まだ昼間だっつーの。

 

「なぁ、今日はうちになんでもしてくれるん?」

「おう、そのつもりだぞ?…って、ちょっと嫌な予感するんだけど」

「その、サラシ巻くの手伝ってくれへん?」

「ほらいわんこっちゃねぇ」

 

でも男に二言はないからな。渋々頷くと、自分でもちょっと恥ずかしいみたいで頬を朱に染めた宵宮が先に髪を結った。

 

「…じ、迅。うちの部屋で巻いてくれへん?」

「お、おう」

 

そういえば宵宮の部屋は初めて入るな。ちょこっと緊張しながら中に入ると、部屋から宵宮のいい香りが猛烈に飛んできて意識が飛びかけた。天国かなここは。

 

部屋の中はさっき蹴って出てきたので畳まれてない布団以外は綺麗に整頓されていた。化粧台に置かれた沢山のアクセなどが置いてあって宵宮のオシャレな所が垣間見える。

 

宵宮は掛け布団の上にペタリと女の子座りすると、サラシを俺に渡して後ろを向く。そして着ている小袖の帯を解いてするりと肩から降ろした。

 

「た、頼むわ」

「……あ、ああ」

 

顕になった宵宮の綺麗な背中に見とれてしまったし、唾も飲んでしまった。髪を結い上げたことによって見える項や、華奢な肩のライン、そして腰の括れとその下の女性らしい曲線。この前宴会の時にエウルアにスタイル勝負で負けたと言っていたが、個人的には全然劣っていない。

 

俺は、サラシを巻こうと腕を伸ばしてあることに気が付き、手を伸ばすのも止める。それを不思議に思ったのか宵宮が振り返った。

 

「…ど、どうしたん?」

「ちょっ、おまっ振り向くなって!」

 

今の宵宮は上半身裸。手で隠していたとはいえそれでも男には全然目に毒だ。むしろ抑えられた手で形が変わって本当にまずいです。

 

「い、いやあのな。サラシ巻く時に宵宮の前側に腕を伸ばすだろ?その時にどうしても…その、当たるというか」

「………迅ならええよ?…それに、前に1回鷲掴みしとるくせに…」

「それは事故でっ!……っく!や、やるぞ?」

「う、うん」

 

なんでこんなことになっとるのか。で、でも今日なんでもするって言っちゃったし、ここで断る訳にはいかない。

 

俺は深呼吸をして覚悟を決めると、意を決して宵宮の前に両手を回した。宵宮は邪魔にならないように手も下ろしていて下は危険地帯だ。だから俺は上を見ながら、そしてなるべく触れないように、片手で方片方の手が持っているサラシを掴もうとして。

 

むにっ。

 

「んっ」

 

当然そんな状態で触れないなんて無理だ。俺の腕が宵宮の胸を凹ませる感覚に声が出そうになる。それでも気合いでサラシをつかんで引っ張り、1周を巻き終えた。俺はほっと胸を撫で下ろす。

 

あ、あと十何周も同じことをするやんけ。

 

俺はもう悟りを開き、宵宮の前と後ろに手を回し続ける。もう腕に触れまくってるが気にしない。

 

「…んっ、じんっ、ちょっと…それ擦れてっ…」

 

気にしないったら気にしないのだ。ここで止まったら色々とダメになる。そんな気がした。

 

 

 

 

「お、終わったぞ…」

「……っ、あ、ありがと。自分で巻くとどうしても綺麗に巻けなかったから助かったわ……あと、ちょっとこっち見ぃひんといて」

 

なんで?と宵宮の方を見てしまうと、彼女は何故かサラシを巻き終わったあとの胸を両手で抑えている。巻き終わったんなら隠す必要ないんじゃ?宵宮は、そのままいつもの着物を両袖に通した。そして仕切りに胸元を開いてサラシを確認しているように見える。

 

「どうした?ちゃんと巻けてない所でもあったか?」

「んへっ!?な、なんでもないで!?」

 

俺が聞くとわたわたと両手を振って否定してくる。まぁ、本人が良いならいいけどさ。

 

「で、今日はどうする?どこかへ出かけるか?」

「んー、そうやな…2人きりでどっかに出かけるのもいいけど、今日はうちでゆっくりしたい気分や」

「お、珍しいな。あの宵宮が家に居たいだなんて」

「ふんっ、うちにもそういう気分の時ぐらいあるんやで?」

「それなら洞天にでも行くか?今日は誰も入らないみたいだし」

 

今日のことは綺良々だけじゃなくて皆にも言ってある。だから気を遣ってんな入らないようにしてくれたんだ。

 

宵宮もそれを察してくれたみたいで、嬉しそうに頷いた。

 

 

 

 

 

「んーっ、久しぶりの洞天やぁ〜!相変わらず空気が美味しいわぁ」

「ホントに、ここ快適すぎるんだよなぁ。刻晴が住み着くのもわかるよ」

 

稲妻は1年通して気温が高めだからな。それに比べて洞天は気温は俺が自由に調節可能なので、稲妻よりも涼しめにしている。草原に吹くそよ風も気持ちよく、寝転がったらそのまま寝てしまいそうだ。

 

「…なぁ迅、ちょっとここでゆっくりして行かへん?」

「お、いいぞ。飲み物とかはどうする?」

「そんなん、喉が渇いたら考えればええんよ〜」

 

俺は宵宮に手を引かれて、草原に揃って寝っ転がった。

 

「ん〜っ、いい気持ちやぁ。なんか子供の頃を思い出すわ」

「そういやガキの頃は良く草原で遊んでたもんな」

 

確かあの頃はまだ前当主が健在だった頃、まだ神里家での俺への扱いが悪化する前だった。その時は良くお使いの途中や休日に宵宮と遊んでたんだっけ。

 

「……宵宮」

「なんや?」

「あの時はありがとうな。俺が落ち込んでる時に慰めてくれて」

「あんなん、全然気にせんといてや。それに大変やったのは迅の方やろ?」

 

俺があの時のことを思い出していたのを宵宮は察したのか、横向きに寝返りを打つと優しく俺の頭を撫でてきた。

 

いつも撫でる側だから、なんだかじーんとする。

 

「迅は頑張っとった。それをたまたま世話好きの町娘が声掛けただけや。うちの方こそ迅にいっぱい助けられたんよ?」

「俺が、助けた?」

「せや。迅が璃月港を守っとらんかったら、海灯祭が開けんようになってうちの店も危なかったからなぁ。だから、うちの方こそ……おおきにや」

「…宵宮…」

 

心が暖かくなった俺は、宵宮を抱き寄せた。彼女も俺の首に手を回しながら、引き続き頭を撫でてくれる。

 

「…なんや、うちに惚れ直したか?」

「ああ、バッチリな。ありがとう」

「かまへんかまへん。せっかくやし、今日は迅の悩みをうちが聞いたるで?」

「それじゃ宵宮を労えてないんじゃないか?」

「細かいことは気にせんと、うちもその後に話したる」

 

えっと、悩み事か………あ、1つあったわ。しかも結構最近のやつ。

 

「じゃ、1つあるんだけどさ」

「おおっ、なんやなんや?」

「この前さ、洞天に影さんが来ただろ?みんなも仲良くなっててびっくりした」

「せやなぁ、影さんは最初は将軍様の印象が強かったもんやからビビっとったけど、話してみたらごっついいひとやったわ」

「そう、それなんだけどさ。……俺…」

「なんや、恥ずかしがらんと、言ってみぃ?」

「……影さんと仲良くしてる皆にその、……おもしろくなかったというか……、俺にも見せたことない顔も影さんには見せてる所を見ちゃって……ヤキモチ妬いたというか」

 

俺が俯いてポツポツ話すと、宵宮の反応が無くなった。恐る恐る彼女の方を見ると、何故か口元を手で抑えて顔を真っ赤に染めている。

 

直後、勢いよく抱きついて来た。

 

「…〜っ、もうっ、その顔はズルいてぇっ!」

「わっ、な、なんだよ」

「あーもう、ほんとに好きや。くぅっ、皆にも今の迅の顔を見せたいなぁっ!……迅は、何回うちの心臓を破裂させようとしてくるん?」

「1度も心当たりないですが!?」

 

宵宮はその後も「あーすき」「ほんと好き」「ほんまヤバい」などと連呼しながら俺の胸に顔を押し付けてくる。

 

「要は、うちらに嫉妬してくれたんやろ?好きな男にヤキモチ妬かれて嬉しくない女はこの世に居ないんよ」

「…で、でもさ、今の俺の立場で嫉妬するとか、おこがましいんじゃ…?」

「そんなことあらへんっ!綺良々ちゃんが提示したこの関係も最初は驚いたけど、うちは納得しとる。…というかもう綺良々ちゃんや、綾華ちゃん。エウルアさんや刻晴さんが居ないなんて考えられへんよ。それもこれも、迅がうちらにちゃんと筋を通してくれたからやで?」

「…そ、そうなのか?」

「そうなんっ!」

 

なんか、宵宮にそう言って貰えて凄く安心した。なんか目の前の宵宮がさらに可愛く見えて来た。辛抱堪らなくなった俺は、上に乗っかる宵宮ごと起き上がると、力の限り抱きしめた。

 

「…んっ…、えへっ、迅がデレたぁ」

「相談に乗ってくれてありとうな。凄くスッキリしたよ」

「気にせんといて。……じゃうちの悩みも話すな」

 

俺は抱擁を解くと、膝の上に向かい合うように乗っかる宵宮じっと見つめる。

 

「……その、今更なんやけど……うちのこういう喋り方って、迅はどう思っとるん?」

「いやめちゃくちゃ可愛いけど」

「そ、即答なん!?」

 

なんだよそんな事か。身構えて損した。俺はさっきまでのお礼も込めて、宵宮の両肩を掴んで語り出す。

 

「あのな。宵宮は自分がどんだけ可愛いか自覚した方がいいと思うぞ?」

「へっ!?そ、そんな事は…」

「そんな事じゃない。まず顔が抜群に良いだろ。そしてスタイルもいい。世話好きで話しやすいし、花火を作る腕も超一流。料理だって上手くて家事も満点、そして、その訛りが入った喋り方がもう最っ高に可愛いいんだよ!」

「ふ、ふぇっ!?」

 

俺は尚も止まらない。

 

「まだまだあるぞ?花火みたいな髪型可愛い。走る度に髪が揺れて目が釘付けになるし、そこから見える太陽みたいな笑顔になんか何回惚れそうになったと思ってんだ。スタイルも出るとこ出てて締まるとこ締まってるから今こうして触れてる身体も超やわらかいし、それに事故とはいえ揉んじゃった胸もマジさいこ」

「あ、アホアホアホッ!な、ななに口走っとるん!?じんのえっちッ!」

 

やべ、頭の中の宵宮の魅力を全部言ってたらほんとに全部口から出ちゃったみたいだ。

 

「うぅ、じ、迅…って、うちの事そういう目で見てたんや…」

「いや当たり前だろ。だから今だって超意識してる」

「…あ、あほぉ」

 

あーもう、まじ可愛いコイツ。さっきの宵宮もこんな感じだったのかな。

 

「だから、宵宮はずっとその口調で良いよ。むしろお願いします。それで文句言うようなやつが出てきたら俺がぶっ飛ばすから。そんでその後に宵宮の可愛さを丸三日説く」

「ほ、ホンマによしてや!?うちが恥ずいだけやんかぁ!」

「あ、確かにそれじゃ宵宮に惚れる男が増えちゃうな。やめとこう」

 

俺は顔を真っ赤にして胸をぽかぽか殴ってくる宵宮の両手を抑えて、草原に押し倒した。

 

「…ぅ、じ、じん…」

「だから、宵宮は可愛いの。わかった?」

「わ、わかった!わかったから……もう……んんっ」

 

抑えていた手を離してやると、そのままするりと俺の首に回って来て顔を寄せてくる。そのままキスを受け入れると、宵宮の方から舌を伸ばしてきた。

 

俺の唇を開けようとしてくるので俺から迎え入れてやる。宵宮の小ぶりな舌を自分の舌で絡め取ると、そのまま舌の先を舐め回す。

 

「ふっ…んっ、ちゅっ……ちゅるっ…んちゅ…」

 

宵宮とこっちのキスをするのは今回が初めてだ。今まででキスをする時はあっても軽く当てるだけのものが殆どだったから、まさか彼女からして来てくれたことは素直に嬉しかった。

 

「ちゅっ………はぁ……はぁ……」

 

20秒ほど舌を絡め合うと、息継ぎの為に唇を離した。俺の下で脱力し、荒い息を吐く宵宮がとてつもなく色っぽい。

 

「…宵宮、大丈夫か?」

「…はぁ…ふぅ……は、初めてやったけど…こんなに気持ちええなんて……」

 

それは同感。俺も初めて綺良々にされた時は自分の粘膜を粘膜で刺激されるという感触にとても驚いたもんだ。口元を拭いて身体を起こした宵宮は俺にジト目を向けてくる。

 

「…それに、やっぱり慣れとるんやな……綺良々ちゃんにいっぱいされたん?」

「…の、ノーコメントで」

「…ふーん?」

 

図星である。

 

だってあやつマジキス魔なんだもん(自分も大概)。フォンテーヌから稲妻に帰ってきたから、夜は洞天じゃなくて自分の家で過ごしてるんだけどその時の綺良々がすげぇんだ。

 

「まぁええわ。悩み聞いてもろてうちもスッキリしたわ。うち以外の娘達って皆凄い人ばっかやったから、一般人のうちが勝手に悩んでたんよ」

「宵宮も凄いけどな。例えばーー「ええって!これ以上言われたらうち、顔が爆発してまうやろ!」

 

ちっ、まだまだ褒める所いっぱいあったのに。頬を膨らませてそっぽを向く宵宮に笑っていると、彼女は赤くなった顔を隠すために俺の首筋に顔を埋めた。

 

 

 

 

 

その後は草原に寝っ転がりながら色々なことを話した。俺が稲妻を離れてる間にも色々な事があったようで、特に綾華と2人で色々なところに行ったらしい。最近はヤシオリ島の絶縁秘境に通ってるそうで「蛍ちゃんの気持ち…ちょっとわかったわ…」もハイライトが消えかけた目で言っていたのを必死に揺すって起こした。宵宮っ、その先はあかんぞ…!

 

そうしているうちに日が暮れてきたので、夜ご飯の準備を始める。

 

最初は全部俺がやろうとしたんだけど、宵宮が手伝いに来てくれた。「ずっと、一緒に台所に立つのが夢…やったんやもん」って言われたらもう断れねぇよ。お盆で顔を隠しながら言ってたのが可愛かった。

 

交代で温泉に入り、またもや地獄のサラシ巻きを終えたあとに2人で作り始めた。

 

今夜のメニューはやっぱり俺の特製鳥肉漬け焼き。みんなこれ好き過ぎない?今日は特別と自家製の梅酒も出して、2人きりの夕食が始まった。

 

 

 

「……うちな、迅のこと…一目惚れやったんよ」

「一目惚れ?」

 

乾杯して少し、お酒が回り始めたのか少し顔が赤くなった宵宮がおもむろに話し始めた。

 

「初対面の時やなくて、迅が鎖国が終わって帰ってきた時や。昔は世話焼ける奴やなぁって思っとったらめっちゃええ男になってるんやもん。そんなんイチコロや」

「確かに結構昔と変わってはいたけどさ、そんなにか?」

「せや!昔より落ち着いててな、でも笑った顔は可愛くてな、迅にお姫様抱っこなんかされた日はな、ずっと迅の腕の感触が忘れられんかったっ」

 

そう言いすくっと椅子から立ち上がると、こっちに来て両手を差し出した。

 

「…ん!」

「…やれと?」

「労い主命令やっ」

 

なんじゃそりゃ。謎ワードに苦笑しながら命令通り宵宮の背中と膝裏に手を回してひょいっと抱き上げた。

 

「…重かったりせぇへん?」

「むしろ軽くてびっくりだよ。とりあえずそこのソファに座るな」

 

俺は少し移動をしてお姫様抱っこのままソファに座った。宵宮はぽーっと俺の顔を見つめている。

 

「…んぅ、この強く抱かれてるのか良いんよ…。……じんっ」

「わわっ、な、なんだ!?」

 

首に回された腕に力が入れられてグイッと宵宮の顔の真ん前に引き込まれる。彼女から本来の爽やかな香りと梅酒の甘い香りが混ざったような、なんか変な気分になる良い香りがする。

 

「迅こそ、自分のかっこよさに気がついた方がええよっ!迅だって顔イケメンやし、スタイルいいし身体引き締まっとるし、ごっつ強くて優しいし、気遣い完璧やし、料理も上手いんよ!」

「あ、ありがとう……」

 

なんだこれ、凄くむず痒い。嬉しいんだけど、これ以上聞きたくない。さっきの宵宮こんな感じだったのか!

 

「そ、それにっ……力強いけど優しく抱きしめてくれるから、…こっちは変な気分になってくるんよ!い、今もシャツから見える鎖骨がえ、えっちやし…、綺良々ちゃんが言うには……て、テクニ「わーかった!よくわかった!もうやめようか!あとマジゴメンっ!」

 

本格的にやばいことを言いそうになってきたので慌てて口を手で抑える。さっきから色々とやり返されてるような気がするんだけど。でもやられてる方はこんな感じか……めちゃくちゃ顔が熱いわ。

 

宵宮の口に置いた手を離したが、宵宮の話題はまだ「そっち」みたいで、据わった目で聞いてくる。

 

「それに、最近刻晴さんと超えたやろ?」

「ちょっ、なんで知って…!?」

「そりゃぁうちらが出てった後に洞天に鍵かかったんやもん、そう考えるのは自然やろ?それに、みんなで喋っとる時、なんか2人でモゾモゾしとったし」

「宵宮ストォーップ!!これ以上は不味い!」

 

あかん、酔っ払った宵宮が超えちゃいけない壁(R-15タグ)を削りにかかってる!

 

などと慌ててる俺に覆いかぶさった宵宮は。

 

 

 

「みんなばっかズルいでぇ!…せやから、じんっ!うちのも貰ってぇやー!」

「ちょっ!?ここで脱ぐなって!」

 

 

 

 

宵宮は着物に手をかけて、両袖を勢いよく脱いだ。幸い巻いたサラシで隠されてはいるが、残り1枚は1枚だ。

 

「迅は、うちじゃ……あかん?」

「そんなことはないけど、お前自分が酔っ払った状態でもいいのか?」

「それでもええ!だって………今うち、酔っ払ったフリしとっただけやし」

「いやほんま何してん!?」

 

今の全部演技かよ!?俺が抗議しようとするが、宵宮に唇を塞がれる。

 

「んっ、…きゅ、急に肉食獣みたいになりやがって……!」

「……あかん?」

「〜〜っ!」

 

今こうしているのも相当な勇気なんだろう。さっきの調子はどこへやら、一転して不安そうに聞いてくる。

 

そんな宵宮を見て、俺の理性が1段階壊れた。

 

 

「宵宮」

「ひやぁっ……ど、とこ触っとるん…」

 

何をしたかと言うと宵宮の胸と下半身を隠すサラシの留め具を外した。

 

しゅるしゅると解けて肌色が見えてくるのを宵宮が必死に隠そうとするのを見逃さず、俺は押し倒されていた体勢から腹筋を使って宵宮ごと起き上がると、もう一度お姫様抱っこ。一旦宙に浮いたせいでサラシがさらに解け、もうサラシで隠せているところの方が少なくなってきた。

 

「じ、じん…」

「今日は、宵宮の言うことなんでも聞く日だからな」

 

とりあえず事に及ぶとなれば色々と準備をしなければ。俺は宵宮を抱き上げたまま洞天の階段を登る。移動している間にもサラシは解けて行って、目的地に着く前に下半身のサラシが全て解けてしまった。

 

今宵宮は片手で胸を守る最後のサラシを抑えて、もう片方の手で短い着物の丈を引っ張って隠している。

 

そんな格好でも期待したような目で見てくるので、目的地……2回のいちばん大きな部屋のドアを開けると、その中には大きいベッドと、ソファがある。そして横にはワープポイント。温泉直通だ。その内装を見て何をする場所なのか理解したらしい。ベットに優しく降ろすと、宵宮はずっと隠していた両手を外し、俺におねだりするように両手を広げた。

 

 

 

「迅っ、その……ぎょうさん……おあがり?」

「っ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり宵宮の訛りは最強だと思うんだ。






エロ小説かよ(白目)






毎回着々と大人版のプロットを増やしていく俺はドMなのだろうか。

宵宮好き?

  • 大好き。
  • 好き。
  • サラシになりたい
  • こんな子近所にいたら性癖破壊される
  • 勘違いしたい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。