VTuberなんだけど百合営業することになった。【SS集】   作:kattern@GCN文庫5/20新刊

5 / 63
盛鴎外 その4

【登場人物】

 

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

羽曳野あひる Dstars2期生 雑談配信が得意

 

<話題に出てくるだけ>

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

 

【シチュエーション】

収録前の楽屋でのお話

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

あひる「それじゃあ、次は話を盛るコツなんだけれど」

 

   「これは、あひるよりばにらの例の方が説明しやすいか」

 

ばにら(あ、なんか嫌な予感)

 

あひる「たとえば、ばにらとずんだの百合営業なんだけど」

 

ばにら「盛っちゃうバニですか⁉」

 

あひる「盛っちゃうバニ」

 

   「公式案件で収録が一緒になったりするでしょ?」

 

   「そしたら『事務所の前でばったり会っちゃって!』とか言うの」

 

ばにら(……言えない)

 

   (プライベートで仲が良いのがバレたくなくて)

 

   (一緒に家を出たのにスタジオに入る時間ずらしてるなんて)

 

あひる「後は普通に帰っただけなのに」

 

   「『昨日はずんだ先輩と一緒に帰って!』とか言うわけよ」

 

   「もっと踏み込んで『昨日、ずんだ先輩とご飯食べて』とかでもいいよ」

 

ばにら(……週一で晩酌してます)

 

あひる「とにかくね、こういうのは盛ったもん勝ち!」

 

   「勢いで『いける!』と思ったら盛っちゃうの!」

 

ばにら「いや、勢いとか言われても」

 

   「それが分からないから困ってるバニよ」

 

あひる「例えば今のこれだってそう」

 

ばにら「これ?」

 

あひる「『実はあひる先輩に、ずんだ先輩のことを相談して……』」

 

   「って、盛っちゃう!」

 

ばにら「攻めすぎでしょ!」

 

あひる「だいじょうぶバニ、だいじょうぶバニ」

 

   「これくらいの物語をリスナーは求めているバニ」

 

   「そう、大事なのはそこ――」

 

ばにら「そこ?」

 

あひる「話を盛るポイントその3」

 

   「リスナーが欲しい物語を盛る!」

 

   「『ずんばにてぇてぇ』が欲しいリスナーを想像して話は盛るグヮ!」

 

ばにら(……それは、真面目に想像したくないなぁ)

 

あひる「はい、それじゃ練習!」

 

   「今からあひるがシチュエーションを言うから」

 

   「それを『ずんばにてぇてぇ』になるよう盛ってみて」

 

ばにら「無茶振りがひどいバニ!」

 

あひる「はい! ずんだが前の日に配信したゲームを配信します!」

 

   「この時、どう盛りますか?」

 

ばにら「……普通に『ずんだ先輩の配信見て、面白そうだったから』とか?」

 

あひる「違うやろ!」

 

   「そこは『ずんだ先輩が勧めてきて』が正解や!」

 

ばにら(……普通に勧められてる)

 

あひる「次! 一緒の企業広告に出ることになりました!」

 

   「どうやってリスナーに説明しますか!」

 

ばにら「普通に『ずんばにでオファーが来ちゃって』とか?」

 

あひる「違う!」

 

   「『ずんだ先輩が出るなら、ばにらも出るバニよ』や!」

 

   「正妻ムーブをするとこやろが!」

 

ばにら(……むしろ、ずんだ先輩がよく配信で言ってる)

 

あひる「もっと『ずんばに』に飢えてるリスナーの気持ちになって!」

 

   「はい、じゃあ、これがラスト!」

 

   「ずんだのグッズの発売日です!」

 

   「どうやって配信内で話題にしますか!」

 

ばにら「……いや、どうやってもなにも」

 

   「普通に『そういえば、ずんだ先輩のグッズはもう買った?』って」

 

あひる「からの⁉」

 

ばにら「からの⁉」

 

   「えっと……」

 

   「『すごくいいよね。思わず二つ買っちゃったバニ』とか?」

 

あひる「買うな! 貰え!」

 

   「『ずんだ先輩から、サンプル貰った』や!」

 

   「『みんなより一足先に、お迎えさせていただきました』や!」

 

   「ここで同じ事務所なのドヤらずにどこでドヤるんや!」

 

ばにら(……そういえば最近、ずんだ先輩からグッズのサンプルせびられる)

 

あひる「ダメ! ぜんぜん分かってない! まるでダメ!」

 

   「もっと『ずんばにてぇてぇ』を求める気持ちになろうや!」

 

   「そんなふわっとした気持ちで百合営業してたら社長が泣くぞ!」

 

ばにら「望む所ですけど?(真顔)」

 

あひる「もっとリスナーの気持ちを考えて!」

 

   「とりあえず、今日のあひるとのやり取りも」

 

   「『あひる先輩にずんだ先輩のことを相談してたバニ』って」

 

   「配信で話すんだぞ?」

 

ばにら「はい!」

 

あひる「返事だけはいいな! 絶対言わん奴やろそれ!」

 

ばにら「はい!」

 

あひる「……あと、なんで顔が真っ赤なの?」

 

   「……あひる、なんか変なこと言った?」

 

ばにら(……『ずんばに』の震源地って、ずんだ先輩だったんだな)

 

   (そりゃ需要がなくならない訳だわ)

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

相変わらずばにらへの愛が重い。(正妻ムーブ)

 

ゆるゆる更新なんで気軽に☆を入れてくると嬉しいです。m(__)m

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。