決闘のやり方は学んでいるな?ポッター。
まずは互いにお辞儀だ…。
「アルトリアです」

ポッター、格式ある儀式は守らねばならぬ。
マーリンは礼儀を守れと教えただろう…。
「アルトリアです」

お辞儀をするのだポッター!!
「アルトリアです」

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Q.なんでこんなの書いたの?
A.愛じゃよ(ゴリ押し)




アルィー・トッリァーと闇の帝王

 

 

 転生したらハゲていた件。

 

 

 ある日、気が付いたらよく分からん荒野に一人で立っていた。

 

 昔テレビで見た海外の絶景みたいな場所で途方に暮れていた俺様。

 持ち物と言えば時代錯誤な黒いローブと変な木製の杖。なんかどっかで見た事があるような…。

 

 そんな疑問に首を傾げつつも歩いていると、これまた時代錯誤な寒村に到着。

 

「そこのお前。俺様の質問に答え…」

 

 しかし渡りに船と早速出会った第一村人に此処がどこか尋ねようと声をかけたら…

 

 

 

「ば、化け物だぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 そこから何事かと次々家から顔を出した村人達。

 伝搬する恐慌。轟く悲鳴。瞬く間に村は無人となった。

 

 なんのこっちゃ。

 流石の俺様もポカンと呆けて立ち尽くすしかなかった。

 

 が、取り敢えず喉が渇いたし村の井戸でも使わせてもらおうと桶を手に取ったら、中に溜まってた水に映った自分の顔にオーマイゴッド。

 

 なんやこのエイリアン、キモッ!?

 

 鼻どこにいった。てか見たことあると思ったら完全に某◻︎ーリング著の闇の帝王(ヴォルデモート卿)やないかい。

 

 嘘やん。そんじゃまさかこの杖ってニワトコの杖?ヤベーよ。ここハリポタワールド?

 何これ憑依転生?コレ持ってるって事は謎のプリンス辺り?ホグワーツ陥落済み?

 

 てか、転生するなら学生(イケメン)時代のが遥かに良かったんだが…。

 

 そうこうしてやけに滑らかになった頭に手を置いて混乱していると、村に近づく無数の馬の蹄の音。

 

 やって来たのは、これまた時代錯誤…もう同じ事言いすぎてゲシュタルト崩壊してきたな。

 兎に角、中世ヨーロッパの典型的な兵士のような連中が押しかけてきた。

 

 見たところ、村の騒ぎを聞きつけてやって来たようだ。逃げた村人が呼んだんだろうか?

 

 そんで何を思ったか、混乱する俺様を指差して何か叫ぶと剣を抜いて襲いかかって来やがった。

 

 話し合いの余地もなしかよ!?

 

 咄嗟に杖を振って叫ぶ。

 

武器よ去れ(エクスペリアームズ)!!」

 

 何かに弾かれるように、兵士の手から飛ばされる剣。

 自分でも驚くほどスムーズな呪文詠唱だった。まるで何十年も練習して体に染み付いたような。

 

「ま、魔術だ!」

「幻想種の類いか!?」

 

 兵士が叫ぶ。

 よく分からない単語が混じっているが、どうやら口ぶりから察するにコイツらは魔法使いではないようだ。

 

 それならば対処は容易!このまま纏めて…

 

死に絶え(アバダ)―――」

 

 ―――っと待て待て待て!今何をやろうとした俺様は!?

 

 今、自然に体が死の呪文使おうとしたぞ!あっぶねぇ!

 

 やっぱ意識が違っても体は闇の帝王という事なんだろうか…殺人癖が呼吸レベルで染み付いているようだ。

 

 幸い、兵士達は俺様を警戒して距離をとったままだ。

 

 気を取り直して、別の呪文を唱える。

 

失神せよ(ステューピファイ)!」

 

 放たれた呪文は衝撃波となり、狙い違わず兵士達は纏めて吹き飛んで倒れ伏していく…一人を除いて。

 

 そして残った一人には…

 

服従せよ(インペリオ)!」

 

 再び杖から放たれた光が混乱する兵士の頭に入り込み、兵士は剣を落として虚ろな目で立ち尽くした。

 

 その兵士から、俺様はこの土地についての情報をおおまかながら得ることができた。

 

 ここは、俺様ヴォルデモートが悪役として活躍するハリー・ポッターの世界ではないという事。

 

 魔法使い…こいつらは魔術師と呼んでいるそうだが…そういった力を持つ者達は存在し、こいつらのようなマグルの間でも常識となっているようだ。相当古い時代なんだろうか?

 

 だが、ホグワーツのような魔術学校が存在しないという事だった。

 

 なんなら魔法省のような組織も無く、魔術師達はマグルの王に仕えたり、自分の住処に引きこもって研究に明け暮れているようだ。

 

 これは衝撃だったが、同時に安堵した。

 少なくとも、あの血で血を洗う原作の戦争に関わらずに済みそうである事に。

 

 次に、ここはブリテンという複数の王が統治する島国であり、サクソンやらピクトと言う海外の民族との戦争に明け暮れている真っ最中なのだということ。

 

 何やら聞き覚えのある単語だが…ブリテンというのは確か、昔のイギリスの呼び名か何かだったろうか?ブリタニアとか。

 

 そして、今のブリテンを実質取りまとめているのはウーサーという王なのだとか。

 

 …と、まぁ聞きたいことは全部聞けたので兵士達に忘却術(オブリビエイト)をかけて最近の記憶を消した俺様は、一先ず見聞の為にブリテンとやらを旅することにした。

 

 正直出だしは最悪だったが、まさかの異世界転生に高揚もしていた。夢なら覚めないうちに楽しまねば損だ。

 

 見た目に関しては大いに不満だったが、まさかまさかのヴォルデモートである。

 かの超大作で不動の最強キャラと名高い闇の帝王になったのだ。

 

 実際、魔法という力は非常に楽しかった。

 杖を振るだけで衛生面は勿論食事も移動も自由自在で、昔見た映画のように黒い煙となって高速で空を飛んだ時は、ヒッポグリフに乗ったハリーのようなテンションだった。

 

 険しい山々、果てしない平原を見下ろしながら風を切って鳥になった時の感情と言ったらもう…。

 映画でヴォルデモートがあんなに楽しそうにノリノリで魔法を使ってた気持ちが分かる。こんな力があったら誰だって溺れてしまうし野心も抱く。

 

 だが、いつまでも楽しいだけでもいられない。

 広大なブリテンを端から端まで飛び回りたい気持ちはあったが、やはりここは異世界。

 

 原作のハリー・ポッターでも見かけないような魔法生物やら危険な魔術師、果てには魔法なしで俺様に傷を与える程の戦士が溢れるほど存在するのだ。

 

 特に恐るべきはピクトと呼ばれる蛮族の戦士達。

 まさか磔の呪文を気合いで耐えて殴りかかってくるとは…この世界の底知れなさを改めて体感させられた。

 

 暫くすると、最初は躊躇った死の呪文も常用するようになった。だって躊躇ったら俺様が死ぬんだもん。

 

 そうして過ごす内に、それなりに弟子も出来た。

 

 望んで得た弟子ではない。なりゆきだ。

 

 ある閉鎖的な村で、魔法の才能を持った者達が魔女狩りのようなもので処刑されそうになったのを目撃した俺様は、見捨てるのもアレだったので村人全員を束縛呪文(イモビラス)で静止させ、殺されそうになっていた女子供達を連れ出した。

 

 子供達の多くは圧倒的な力で自分達を救い、食事を与えてくれた俺様を親の…いや神のように慕い、服従を誓った。

 

 どの道、手を差し伸べた以上放っておくこともできない。渋々ながら弟子兼従者として連れて行くことにした。

 

 子供達は魔法を使えたが、どうやらこの世界はハリー・ポッターと違い、個人が使える魔法にある程度属性やら個性があるらしかった。

 

 動物もどき(アニメーガス)のような能力を持つ者も居れば、全身を鋼に変えたり、無から武器や道具を生み出す者も居た。中にはオブスキュラスのような強大な力を持つ子も居て驚かされた。

 

 そもそも、この世界の魔術は人によって全く異なるものであり、それぞれの家系で秘匿、研鑽し、後世に伝える事で技術を高めていくものらしい。これまで見た魔術師もそんな風だった。

 

 あと、この世界では魔法は総じて「魔術」と呼ぶのが普通らしい。

 「魔法」は魔術の上位互換のようなものなんだとか、よく分からんが。

 

 俺様が使う呪文も教えれば使える者も僅かに居たが、やはり勝手が違うらしく上手くいかなかった。

 

 しばらくして俺様は実感した。今のままでは余りに効率が悪いと。

 ずっと根無草のままというのも、養育の観点からして非常に宜しくない。

 

 そこで、俺様は学校を作ることにした。

 

 原作で見たような湖の辺りに城を築き、そこに幾つかの学科…寮を設け、子供達をそれぞれ能力に合わせた異なる分野でクラス分けして教育していくことにした。

 

 そして、腕を上げ成長した者達にも徐々に教育関係の仕事を与えていき、後進を育てさせた。

 

 最初は手探りで失敗も多かったが、結果的にうまくいった。

 

 何年も経ち、成長した子供達は独立したり、俺の下で働き続ける事を選んだ者達で分かれたり、卒業した者達によって学校の存在は徐々にブリテン全土に浸透していった。

 

 やがて、魔術の才能を持つ権力者の子供や、野良の魔術師なども噂を聞きつけて俺様の下で教えを乞うようになった。

 

 中でも二人の魔術師…一人目の夢魔の混血らしい少年は素晴らしい才覚の持ち主で、いずれは特定の分野で俺様を超えるやも知れぬ偉大な魔法…魔術師になり得る者であった。

 

 生徒だけで無く教師にまで手を出そうとする女癖の悪さを筆頭に、妖精の血を引くせいか人命を軽んじるサイコパス過ぎる性格面の問題が多かったが…なんやかんやで卒業時に丁寧に「お世話になりました」と言われた時は控えめに言って涙腺にきたな。涙腺が緩む闇の帝王とかキャラ崩壊もいいとこなので我慢しながら見送ったが。

 

 まぁ、それはそれとして俺様の頭に見事な一輪の花を咲かせた件は全く許しておらぬ。

 

 気付かずに校内を出歩いて周りが笑いを堪えているのを不思議がっていたが、鏡を見てようやく気付いた。

 あの小僧…次会ったらナメクジの呪いを食らわせてやる。今度は幻術で逃げられぬよう妨害呪文の練習をしておこう。

 

 そして二人目も同様に俺様を手放しで喜ばせる程の天才であった。

 

 かのウーサーの娘であり、妖精との混血児たる魔女。

 性格は…まぁハリポタなら組み分け帽子が被せるまでも無く「スリザリィィィン!!」するような奴だとだけ言っておこう。

 

 少女の身でありながら野心に溢れる女王の気質には、他の同年代どころか上級生も思わずゴマを擦ってしまうほどであった。

 

 しかし、俺様が魔術の腕を絶賛する度に照れ隠ししながらも喜ぶ姿には年相応の愛らしさがあった。

 

 あと、意外と可愛いもの好きでニフラーやムーンカーフをデレデレしながら抱きしめているのを目撃した事がある。

 見つかった直後に音速で隠して鉄の表情筋で誤魔化していたが。

 

 そんな調子で、二人の大天才を輩出した俺様の学校の評判は鰻登りで、どんどん大きくなっていった。

 

 

 

 ……あぁ、そうそう。

 忘れてはならないのがもう一人居たんだったな。

 

 最初の一人に推薦されて入学し、魔術の才能は二人ほどではなかったが、誰よりも勇敢で騎士道精神に溢れた生徒。

 

 勝負事に関しては引くほど負けず嫌いで、やたらと食い意地を張って日常的に屋敷しもべ妖精の目を盗んで摘み食いをしでかし、楽しみにしていたデザートを奪われた俺様の手で広場に吊し上げられていた問題児。

 

 そして、時折見せる誰よりも眩しい笑顔で、皆に愛されていた花のような少女。

 

 名は確か―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――アーサー・ペンドラゴンの物語には、ある奇妙な断章が存在する。

 

 

 岩の聖剣を引き抜いた在りし日の英雄の、知る人ぞ知る前日譚が。

 

 始まりは、アーサーが11歳を迎えて間もない月夜の出来事。

 

 一羽の梟が、エクターの元で騎士見習いとして過ごしていたアーサーの元に手紙を届けた。

 

 アーサーの手紙を見たマーリンは「遂にこの時が訪れた」と過去を懐かしみながらアーサーを連れ出し、魔術師達の街ダイアゴン横丁でアーサーに杖と魔術師の衣装を与えた。

 

 そして、魔法でレンガの壁を通り抜けさせた先にある、大きな魔法の馬車に乗せて旅立たせた。

 

 

「未来の王よ。どうか今だけは苦難に満ちた未来を忘れ、思う存分楽しまれよ」

 

「これから貴方が向かう場所で過ごす時はあまりに短く…故に尊く輝かしい思い出になるが故に」

 

 

 そう言い残し、マーリンは去りゆく馬車を、未来の王を見送った。

 

 やがてアーサーは霧に包まれた湖に辿り着き、そこで待ち受けていた魔術師に導かれるままに小舟に乗って霧の中へと入り込んだ。

 

 そして宵闇の中、一刻ほど船に揺られ続けていると霧が晴れ、月明かりが差し込み、先ほどまで霧に覆われていた景色を照らし出した。

 

 幼き未来の王は、その目に焼き付けた。

 

 生涯忘れぬであろう、その光景を。

 

 アヴァロンに導かれ、永き眠りについた後も夢に見続けるだろう、美しきこの情景を。

 

 湖のほとり、険しい山に聳える荘厳で幻想的なその城を。

 

 マーリン、モルガンすらも超える恐るべき…『名前を呼んではいけないあの人』と称された偉大なる魔術師が創立した学び舎。

 

 そこは、後の世の魔術師達に畏敬と憧憬の念を込めて、こう呼ばれる―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――ホグワーツ、と。

 




ハゲ
クラス:キャスター(知ってた)
宝具:ニワトコの杖

本作では千里眼が無いだけでキャスターとしては最高位クラス。
ガチンコだとモルガン、マーリンがタッグ組んでも勝てるか怪しいレベル(防御不可のアバダガトリング)。
この世界線だと、妖精國で死喰い人率いて妖精共(あとベリル)を蹂躙するハゲとかが居るかもしれない。

あと、アルトリア顔(特にキャスター)を見ると遠い目をして百味ビーンズをくれたりする。
アルトリアの場合は普通に美味いのだけ当たるが、他が食べると何故か鼻糞や耳糞、青タイツは犬の肉味になる。


続きはないぞポッター。見たければお前が書くのだ。

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