【完結】ゲッターロボに愛されて死ぬことも出来ないアイドル 作:朱鷺野理桜
誰もが信じ崇めてる、まさに最強で無敵の……
私は星野アイ。目の中に星が見える無茶な外見の美少女。
母親が窃盗で逮捕され、施設送りにされた時、私はぼんやりと自分の境遇に違和感を感じていた。
なんだか聞き覚えがあるというか。デジャビュとは違う、この状況を知っているという感覚。
施設の生活に慣れようとする中で、徐々に思い出されていった記憶。
これ、16歳で双子を出産するアイドルの漫画の子では……?
詳しい内容は覚えていないというか、試し読みで1話2話読んだだけだから……。
後にアニメ化して、あらすじをざっと見たが、最終的に女の子は刺殺される……はず。
まずそもそも、双子の出産とか、その前段階である性交渉をしたくないというか……。
自分の未来を暗示する記憶に私は震え上がり、決意した。
絶対にアイドルにならん。アイドルにならなければ慎ましやかに生きていけるはずだ。
将来は定時上がり出来る企業に就職して、適当に生きて行くんだ……。
そんな決意を胸に、私は読モのスカウトも、アイドルのスカウトも、全て断固拒否った。
スカウトを断固拒否するために、一時期髪の毛を丸刈りにしてみたこともあったくらいに拒否った。
絶望的なまでに似合わない丸刈りに後悔したので、髪の毛は伸ばしたけど……。
なんか、原作だと愛がどうこうとかそう言う理由でアイドルになってた気がするが……。
私は愛を理解しているとは思わないが、全く分からないというわけではない。
だから私は、穏やかな人生を選んだ。激動の人生なんてものは、ない……はずだった。
「ゲッタービーム!」
なんでこんなことになってるのか、自分でもよくわかんないんだけど。
私は今、ゲッターロボに乗って戦っている。
いや、本当によく分からない。なんで???
この世界、超人気アイドルを中心としたドロドロ人間関係の漫画だったのでは……?
いや、星野アイと言う子が出て来る漫画がそう言う漫画だったのかは正直よく知らないのだけど。
でも、少なくともゲッター線を動力にしたロボットが出て来る漫画では絶対にないと思う。
しかし、私の前に早乙女博士が現れたのは現実だ。
そして、私がベアー号パイロットに選ばれ、仲間たちと共に戦ってきたのも、本当。
ゲッターGを駆った私たちゲッターチームが敗北し、竜馬が記憶喪失になったのも。
そして、旧ゲッターを私が単身操縦して、時間稼ぎのために出撃したのも。
旧ゲッターの10倍のパワーを持つゲッターGで負けた恐竜帝国に、旧ゲッターで勝てるわけもない。
でも、そうでもしなければ人類は負ける。負ければなにもかもが終わる。これは生存競争だ。
私が稼いだ時間で、竜馬と隼人が真ゲッターを起動してくれるはずだ。
まぁ、私が巴武蔵のポジションにいる以上、間に合うとは思えないけど。
そうだとしても、私はゲッターチームの皆を、早乙女博士を信じる。……敷島博士はノーコメントで。
「わあぁっ!」
メカザウルスの放った砲弾が直撃し、私の操るゲッター1は墜落する。
あわや地面に激突と言ったところでオープンゲットが間に合う。
「チェェェェンジ! ゲッター1!」
再度ゲッター1にチェンジ。合体と同時、照射したゲッタービームが宙を舞うメカザウルスを消し飛ばす。
ゲッターレザーで次々とメカザウルスを切り飛ばす。未調整のメカザウルスも出しているのか、弱いのと強いのが混在しているなぁ。
状況は最悪と言っていいと思う。
持ってきたミサイルマシンガンも、内蔵していたゲッターマシンガンもとうに撃ち尽くした。
残ってるのはゲッタートマホークと、腕についてるゲッターレザーくらいだ。
装甲はあちこち損傷したし、オイルも漏れている。
よくぞここまで持ち堪えられていると自分で自分を褒めたい。
ゲッター炉心が異常なまでに好調なことが不気味だ。
3人でなくともここまでゲッターの力を引き出せるなんて、何かがおかしい。
「トマホーク! ブーメラン!」
でも都合はいい。ゲッター炉心の高まる限り、エネルギー切れはない。ゲッタービームも撃ち放題だ。
使い過ぎれば暴走するかもしれないが、どうせエネルギー切れになれば、そのまま負けて死ぬ。
暴走するならすればいいのだ。ん? というかこれ既に暴走して……ま、まぁいっか!
「ゲッタァ……ビィィ――――ム!」
放たれる3万度の超熱光線。含まれるゲッター線のパワーがメカザウルスに致命的な損傷を齎す。
直撃を受けて爆散するメカザウルス、余波を受けたメカザウルスの肉体が溶け崩れてゆく。
「永かった……太古の昔、降り注ぐゲッター線によって地の底に追いやられて幾世紀……」
なんかうるさいな。こっちが必死で戦ってるというのにペラ回してるバカは誰だ。
「叫び、吼え、呪い、のたうち、過去の栄光と地上の生活を求め、夢見て死んでいった同胞達よ……愚かなる人類に代わり、今こそ! 我らハチュウ人類が地上に楽園を築くのだぁ――――!!」
あ、叫んでるの敵の親玉だ。
私はオープンゲットし、ゲッター1からゲッター2にチェンジする。
最高速で勝るゲッター2にチェンジした私はスロットル全開で突っ込む。
「やっかましい!」
左のドリルアームでメカザウルスを抉り飛ばし、急旋回を描いて上空から一挙に急襲。
メカザウルスを次々とボロクズに変えて行く。ゲッター2の突破力は破格と言える。
ただ、ゲッター1と違って、推進力で強引に飛んでるので長時間は飛べない。それまでに突破し切って親玉を殺さねば。
「死ぃねぇ!」
敵の親玉へと強襲。だが、メカザウルスもそこまでバカではない。
私の前に一気に立ち塞がったメカザウルスを強引に突破しようと試みたが、途中で阻まれる。
咄嗟に合体を解除し無理やり離脱すると、私はゲッター1にチェンジする。
「スパイラル! ゲッター! ビーム!」
もう破れかぶれだ。私はゲッターウイングにゲッタービームを乱反射させ、拡散ゲッタービームを放つ。
機体が損傷している今、損傷部にビームが飛び込んだらそこでオシマイなリスキーな技。
だが、ゲッターは敗北を望んでいない。乱反射するビームは全て無事な装甲の上を反射し、メカザウルスへと襲い掛かった。
異常に高まった炉心のパワーが、拡散したはずのゲッタービームに本来以上のパワーを与えている。
メカザウルスを次々と吹き飛ばし、私の前に立ちふさがったメカザウルスを一掃する。
「いけ――ぐあっ!」
いける。そう思った直後、私の死角、背後から襲い掛かった針みたいな形のミサイルが、ゲッターの胴体を貫通した。
重要な回線かなんかが千切れたのか、制御不能に陥ったゲッター1が墜落していく。
オープンゲットをしようにも、ジャガー号が致命的な損傷を負った今、再度チェンジすることは不可能だろう。
私は覚悟を決めると、歯を食いしばって地面へと激突する衝撃に備えた。
「ぐぅぅっ……!」
全身を貫く衝撃。体のあちこちをぶつけたのか、全身が痛い。血も流れている気がする。
ゲッター1は、まだ辛うじて動く。胴体部、ジャガー号を損傷した影響か、ゲッターウイングもゲッタービームももう使えない。
ゲッター1を立ち上がらせ、胴体を貫通したミサイルを無理やり引き抜く。
危なかった。ジャガー号にだれか乗っていたら即死だったろう。そう言う意味では隼人を置いて来てよかった。
「ぐ、く……う、動かない、か」
胴体から溢れ出すオイルが、まるで血のように思えた。
炉心のパワーは天井知らずに上がっていくけれど、駆動部を動かす油圧がもう足りない。
ぎしぎしとぎこちない動きでゲッタートマホークを射出し、それを使って襲い掛かって来るメカザウルスを切り捨てる。
そして、さらに襲い掛かって来るメカザウルスに対応することも出来ず、ゲッター1にメカザウルスが纏わりついてくる。
「くっ……! フフ……しょうがないっか」
絶望的な状況の中、私はフッと笑った。
こうなるんじゃないかなとは思ってた。
だって、私は巴武蔵のポジションだから……。
『降伏しろぉ! この帝王ゴールにひれ伏し、許しを請うのだ!』
相も変わらずペラを回す敵の親玉。絶好調と言ったところか。
だが、その余裕もここまでだということ、思い知らせてやろう。
胴体を貫通する損傷を受けて、なおも脈々と鼓動するゲッター炉。
私はそのパワーのリミットを解除した。とにかくエネルギーを引き上げる。
半ば暴走気味だったゲッター炉心は完全に暴走状態へと至り、際限なくエネルギーを引き上げて行く。
ゲッターを取り押さえていたメカザウルスどもが、どろどろと溶けて行く。
ゲッター線に対する致命的な脆弱性を持つメカザウルスには、ゲッターの周辺は地獄そのものだ。
メカザウルスを構成するボディのうち、機械だけを残して溶けて行く。
敵の幹部どもが戸惑っていることが分かる。アハハ、少しは驚いたかな?
「驚いてもらわなくちゃ困るんだけどね。こんなに凄いとは私も思わなかったし」
操縦桿を握る手を見れば、私の細くて白い指が、どろどろと溶けだしていた。
ゲッター線に選ばれた側である人類の私ですらも、体が溶けだしていく。
この結末は、分かり切っていたこと。でも、それでもいいと思えた。
ゲッターチームで戦っていることが、心地よかった。
命懸けで戦うこと、そして、仲間と命を預け合うこと。
ぶつかり合って、分かり合って、お互いのことを知って。
命を分け合う仲間がいることの心地よさを感じた。
「熱い血潮も、涙も流さない冷血ハチュウ類ども! おまえらなんかに、この地球は渡さない!」
仲間がいる地球を、ハチュウ類どもに渡してたまるもんか。
おまえたちの先祖はゲッター線で死んでいったんだ。
ここでもう1度、ゲッター線で滅べ、トカゲ野郎ども。
「これがお前たちの先祖が最も恐れたゲッター炉心だ!」
ゲッターの内部から引き出したゲッター炉心そのもの。
緑色に輝くその姿は、もはや炉心融解寸前の有様だ。
なんでこうなったのか、今でもやっぱりわからない。
私はアイドルにならないことを選んで、退屈でつまらない、でもかけがえのない人生を歩むはずだった。
それがこうして、自分の命を擲ってでも戦おうとしている。
たくさん悩んで、逃げ出そうとも、思った。
死にたくはなかったし、私の代わりはきっといるはずだった。
巴武蔵か、車弁慶か、あるいはまた別の誰か。
実際に、探せばそれらゲッター3のパイロットになりうる人は、いたのだと思う。
華奢な女の子でしかない自分よりも、ずっと頑丈なパイロットが。
でも、私は逃げ出さなかった。
なぜなのかは、分からない……いや、分からなかったけど。
今になって、分かって来た。
なぜ、私が逃げ出さなかったのか。
そう、だんだん、わかってきた……ぞ……。
愛とは、いのちとは、空間、時間、そのすべてが……。
うん、わかってきたぞ。
そっか……空間と時間、そして私との関係が。
すごく、簡単なことだった。
生命とは。
宇宙とは。
そして、万物とは。
空間と時間。
空間と私。
私と時間。
その関係のすべてが。
そう……分かって、来たぞ。
なぜ、この全ての命のふるさとたる星に命が満ち溢れたかも。
虚無の彼方、宇宙の果て、創生……。
進化、愛、無限、虚無、死、生……。
なにもかも、なにかもが、分かって来た。
こんなにも簡単なことだったのか。私は涙をこぼしながら噛み締めた。
1たす1はなぜ2なのか。いや、なぜ2であるとされているのか。
あらゆるすべての答え、あらゆるすべての疑問が、分かって来た。
燃えるような、煮え滾るような心地の中で、私は確信する。
愛とは、ゲッターだ。すべての答えはゲッター線の中にある。
答えは得た。もう迷うことはない。
ここで死ぬことにも、悔いはない。
いや、死ぬのではない。還るのだ。
恐れる必要もなにもない。
こんなにも簡単なことなのだから。
いずれ、みんな分かる時が来る。
それまで、ゲッターと共に、待っている。
「もう1度滅べ、ハチュウ類ども……ばいばい、みんな」
私は別れを告げて、ゲッター炉心を握り潰した。
そして、滅びを齎す輝きが溢れ出した。
「おかしいな???」
自爆したと思ったら、また赤ちゃんからやり直しだったんだけど。
そして、嫌な予感はしてたのだが、予想通りに私はまたもゲッターチームとして戦う羽目になった。
最初からやり直しだったせいで、いろんな意味でしんどい……もう赤ちゃんプレイは嫌だ。
大体私の母親がクソだってことを改めて再認識したし……私の親のことを知れば、モラリストなら「あなたはクソだ」と断言するだろう。
さておき、私は友人が勝手に応募していたせいで新人アイドルとして活動する羽目になった。
そして現れるインベーダー……いや、恐竜帝国じゃないんかい!
お約束のように私の前に落ちて来るベアー号。
早乙女博士を放り出し、八つ当たりに特攻染みたゲッターチェンジで竜馬と隼人をムチウチにしておいた。特に意味はない。腹が立ったら今度もやる(反省の色無し)
インベーダーとの激闘を乗り越えながらも、アイドルとして活動し、やがて南アタリア島での仕事が始まり……。
あれ? マクロス展開混じってね? と思ったのもつかの間、マクロスが始まってしまった。
私はゲッターロボパイロットとして半軍属みたいなものだったので、統合軍に身を寄せ、パイロットになった。
そして無事に地球に帰りつき、今度はゲッターロボに乗ってインベーダーとの戦争。
その合間にアイドルをやりつつ、統合軍大尉としての仕事もこなし……。
やることが……やることが多い……!
あまりにも忙し過ぎて、カミキヒカルとか言う原作の黒幕とエロいことしてる余裕もない。するつもりもないが。
ひぃひぃ言いながらインベーダーとの戦争を乗り越え、やがてアフリカ大陸から現れた大グレン団と獣人の戦争が……。
この世界スパロボ時空じゃねーか!!!
ふざけるなよ! と思いながらも必死こいて戦う私。
その日もゲッターチームで出撃し、さぁいざチェンジゲッターと言う、その時。
「え」
私の指を突き破って現れたそれは、インベーダーのそれで。
体の内側が蠢く。私は最悪の未来を幻視した。
私がインベーダーに寄生され、インベーダーの傀儡となったなら。
竜馬と隼人はこのままゲッターチェンジを続行、私もまた合体するだろう。
そして、ゲッターロボにインベーダーは寄生。ゲッターメタルビーストが誕生する。
ゲッターは、ゲッターロボは、ゲッターチームは。希望の象徴なんだ。
インベーダーの襲来を戦い抜き、人類の未来を護った、未来の輝き。
それがメタルビーストになって、人類に牙を剥いたなら。
「ご、ごめっ、ん! りょ、ま……はや、とぉ!」
ポセイドン号の機関砲を乱射。ライガーへの変形ポジションに入っていたライガー号を弾き飛ばす。
無理やりな急角度を描くことで、背後のドラゴン号から逃れ、私はほぼ直角の機動を描いて上空へとポセイドン号を飛ばす。
『アイ! なにやってんだテメェ!』
『クソッ……! 機関砲を撃つのはやり過ぎだぞアイ!』
怒鳴りつけて来る竜馬と隼人。2人はまだ気づいていなかった。
ああ、やっぱり無理やり変形シークエンスを中断してよかった。
機体側の変形解除シークエンスでやると、ポセイドン号が潰れて即死だから……。
べつにそれでも目的は達せられるのだが、あくまでモアベターな選択肢でしかない。
「がっ、ぐっ! うあぁぁぁぁ!」
お腹が蠢き、インベーダーの触手が腹部を引き裂いて飛び出して来た。
眼も眩むような激痛が襲い掛かって来る中、私はスロットルレバーを最大にまで引き上げた。
「は、博士ぇ! こ、のまま、上昇限界までいって、自爆、する!」
『なに!? アイ! どういうことだ! 説明しろ!』
「インベーダーが……! 私の中に、居る……!」
『なんじゃと!?』
変形シークエンスから脱したので、各モニターが復活する。
そして、ドラゴン号、ライガー号との映像が回復し、私の惨状が明らかになる。
『アイ! 嘘だろ! おい、アイ!』
『博士! どうにかならないのか!』
『こ、ここまでインベーダーの寄生が進行してしまっては……!』
自分でもわかってる。インベーダーに寄生されれば助からない。人としての尊厳を全て失い、インベーダーに成り果てるのだ。
私たちはそうして寄生された人間を、インベーダー諸共に殺して来た。
どこで寄生されたのかは分からないが、いつ寄生されてもおかしくはなかったのだ。いつも私たちは最前線で戦っていたのだから。
「みんな、ごめんっ! もう可愛い私の姿を見せてあげられない!」
血を吐きながら、私はそう叫び、ゲッター炉心の自爆シークエンスを作動させる。
ネオゲのことで誤解されがちだけど、ゲッター炉心はジャガー号だけじゃなくイーグル号とポセイドン号にもあるんだよ。
ネオゲのあれは、あそこにちょうどいい具合に穴が開いたから「せっかくだからここから出すか」って出しただけ。
「竜馬! 隼人! 博士! 人類の未来を、頼んだからね!」
大気圏をも越えようかと言うほどの高度へと至った時、ポセイドン号のゲッター炉心が自爆した。
「マジで定められた宿命の如くゲッターに引き寄せられるのなんなんだろ。ゲッターに愛され過ぎじゃない私?」
あるいは私がゲッターに魅入られてしまっているのか謎だが……。
しかし、ゲッターから逃げようと思って行動しても、私の前に毎回ベアー号落ちて来るんだよね……。
ラブコメ漫画で主人公と女の子が転ぶと、主人公が谷間かパンツに顔突っ込むくらいの確率でベアー号が落ちて来る。
今回はネオゲ、あるいは原作時空である。
のはずなんだけど、みんな人相が凶悪でダイナミックな性格してるので、真ゲ疑惑がある。
ネオゲもネオゲで相当アレでアレなんだけど、真ゲがやっぱりヤバいよね……。
疑問に思いつつも私は戦い続け……この世界がスパロボ時空と判明した。
なんでって、またもや南アタリア島の仕事にいかされることになったからね!
またもや勝手に応募されてアイドルオーディションに行かされる羽目になった。
そこで私は絶対に落ちるように乱行したのに合格しちゃったのだ。意味分からない。
特技は目だ耳だ鼻であると断言し、用意してもらったマネキンの眼、耳、鼻を素手で毟り取って見せた。
ヤクザ5人纏めて蹴り殺せると称して、バットを5本纏めて蹴りで叩き折り、得意な歌で真ゲ主題歌謳ったのに……。
あまりにも異色すぎたせいなのか知らないけど、なんでか合格してしまった。
まぁ、やるとなった以上は最強のアイドルを目指すのが私だ。
アイドルらしい衣装を纏い、格闘技の達人とやらを秒殺し、恋とか愛とかしょうもないことを謳った。
途中に変なもん混じってるけど、武闘派ダイナミックアイドルと言うよく分からないものやらされてるので……。
南アタリア島では軍人100人抜き企画をやらされることになっている。これがアイドルの姿か……?
疑問に思いつつも、私は渋々南アタリア島に向かう。
早乙女博士も私がアイドルやること承諾してるんだよね……。
あれで早乙女博士、普通のところあるから往年のアイドルとか普通にファンだったりするし、そのアイドルに頼まれると頷いちゃうんだよね……。
加えて、ゲッターチームとして活動するにあたって、人気取りのためでもある。
日本がうちにはこんなスーパーロボットがいるんですよ! というアピールのために、顔が抜群にいい私を広告塔にしてるわけだ。
テレビで、ゲッターロボを応援する歌をみんなで歌おう! とか言う子供向け番組のスタメンにされたりしてるし……。
あまりにもムカついたので隼人と竜馬も巻き込み、顔の引き攣った2人と共に芸能界におけるゲッターチームもやらされている。
みんなでゲッターロボの応援歌を歌おう! と言う内容で歌唱させてるけど、なんだかんだ2人とも歌うまいのが腹立つ。
ちなみにゲッターロボの応援歌は私が提供してる。いや、原作の主題歌とかなんだけどね……。
あまりにもムカつくから、毎回ゲッターチェンジのたびにゲッタームチウチにしてるのに最近は堪えなくなってるし……そろそろ音速超過チェンジするか。
南アタリア島で軍人100人を5分でブチのめした。
まぁ、なんだかんだ大盛り上がりだ。私たちのファン層がダイナミックな感じなことはもう気にしない。
なんか目がイッちゃってるハゲの大男とか、ヒョホホホとか笑い出す狂人とかばっかりなんだよね……。
そして、突如として発生するゼントラーディ軍との戦闘……。
私たちは冥王星ではなく、月の裏側へと飛ばされることになった。なんでだろう?
不思議に思いつつも、私たちは持参していたゲットマシンで出撃した。
そう、私たち。
今回はアイドルとしてではなく、ゲッターチームとして南アタリア島に来ているのだ。
まぁ、地球の防衛の要としてマクロス公開するんだから、メディア露出多いスーパーロボットパイロットは顔役として呼びたいだろうね。
そのせいで、私たち3人が1人ずつ100人抜きやったから、300人の軍人が私たちによってボコられた。可哀想……容赦なく叩きのめしたけど。
ゲットマシン持参については、原作で海水浴にゲットマシン持参とか言う意味不明なことしてるから、それに比べれば格段にマシだろう。
今回はヴァルキリー乗りになることはなかったものの、統合軍所属と言うことになった。
まぁ、マクロスに乗って戦うとなると、早乙女博士の指揮は無理だからね。
指揮系統のこともあって、一時的にそう言うことになった。早乙女博士も承諾した事項だ。
そうしてなんだかんだ地球へと戻り、エクソダスしてたり、ロボットに乗ってわざわざサーフィンしたり、最終的に暴力で解決するネゴシエイトを見たり。
スパロボZ時空かな……とあたりをつけつつ、私たちは必死こいて戦った。
ちなみに今回、今まで会うことのなかった巴武蔵がいる。
早乙女博士が「ゲッターロボ不在はまずいから、急いで新しいゲッターを造ろう!」とのことで、プロトゲッターや予備部品などを用いて急いで作成。
とは言え、さすがに急ごしらえ。複雑な合体機構を排除してゲッター1形態のみとし、合体機構排除の代わりにゲッター線増幅装置のプロトタイプを搭載。
装甲なども、錆止め塗装だけした黒染め状態のもので、まさに急ごしらえゲッターと言った感じである。
そして、パイロットは早乙女博士が務めていたが、さすがに無理があってか敗北、その際に巴武蔵に救助され、武蔵が戦った。
つまり、ブラックゲッターを持って来てくれる巴武蔵か……。
ともあれ、こうして私たちはゲッターロボ2機体制と言うかなり珍しい陣容でスパロボ時空を生きていくこととなった。
そして私は戦死した。戦死するなら武蔵じゃないのか……。
まぁ、私の代わりに死ねとも言わないが……。
今回はゲッターロボGの開発までの時間を稼ぐため、単騎特攻することになった。
ネオゲ展開と似てるけど、ネオゲで起動しようとしてたのは真ゲッターだ。
この展開は原作漫画版のものだ。
私は覚悟を決めて単騎特攻し、孤軍奮闘ながらも獅子奮迅の活躍を見せた。
世界中のスーパーロボット軍団が世界中で各敵対勢力に必死の応戦をし、私の下に救援に駆けつける者はいない。
そう言う展開で、そう言う必然なのかもしれない。
私はゲッター炉心を自爆させることで、ニューヨークごと恐竜帝国を葬り去った。
ゲッターの意思を感じる……。
ハイハイまた転生。そう思ってたのに、私はゲッターエネルギーの流れの中にいる。
巴武蔵を3号機パイロットに据え、私を喪った悲しみを感じながら戦うゲッターチーム。
そして、ゲッターの開発者である早乙女博士は……私を喪ったことで狂気に落ちた。
なんで???
いや、たしかに仲良かったけど……ゲッターロボのこと知っておきたかったから、色々と手伝ったりとかしてたし。
もちろん、同じ女同士と言うことでミチルちゃんとも仲は良かった。その弟……いや、妹……ともかく、元気とも仲が良かった。
つまりは家族ぐるみの付き合いをしてたし、早乙女博士もだいぶ可愛がってくれてはいたが、そこまで?
私の戦死を機に豹変した早乙女博士は次々とゲッターロボを創り出した。
より強力なゲッターロボを……より強大なゲッターロボを……。
パイロットが戦死しなくて済むような、最強で無敵のゲッターを。
やがて完成した真ゲッターロボ。
その真ゲッターロボを起動させるために、ゲッターロボGはゲッター線増幅装置に改造された。
真ゲッターロボ起動までの間は旧ゲッター仕様に改造されたブラックゲッターを使うことになる。
やがて訪れる破局。
早乙女研究所へと押し寄せるインベーダー。
北海道で発生した大規模な攻勢にゲッターチームは出撃しており、防衛の要は何もなく。
早乙女博士はゲッター線増幅装置になったゲッターロボGで無理やりに戦闘を敢行した。
増幅したゲッター線を、無理やりゲッタービームとして発射するという無茶極まりないものだ。
そして、ゲッター炉心は暴走。ゲッターメルトダウンを引き起こし、ゲッターロボGは地底深くへと沈んでいき、早乙女博士はゲッターの意思に還った。
無茶し過ぎでしょ、博士。
そんな私の咎めるような口調に、今までの狂気に満ちた表情と異なり、穏やかな顔で早乙女博士は苦笑した。
私をもう1人の娘のように思っていたこと。
自分が不甲斐ないばかりに、私を必死の戦いに送り出したこと。
その情けなさから強大なゲッターの開発に拘ったこと。
そして、全てのピースは揃い、現時点で最強で無敵のゲッターの準備は整った。
すべての肩の荷を下ろし、こうしてゲッターに同化したことで、博士はついに安らぎを得た。
いいことなのか悪いことなのかは分からない。
だが、少なくともゲッターは博士にとって救いになってくれたのだろう。そう思うしかなかった。
真ゲッターロボに乗り換え、インベーダーとの戦いは加速していく。
これ、どうなっちゃうんだろう。そう思いながらも私には見守るしかできない。
やがて激化する戦いに真ゲッターロボも劣勢に立たされる。
さすがに真ドラゴン無しで、ゲッター太陽と化した木星を巣にしたインベーダーとの戦いは無謀だ。
そして、博士がついに時が来たと呟き、私はその意味を理解した。
地球から緑の輝き……ゲッター線の光を放ちながら現れるそれ。
ゲッタードラゴンをより強大に、禍々しく進化させたようなそれ。
真ゲッタードラゴン。ゲッタードラゴンの進化形体たる真ゲッターロボを超えるゲッター。
ははーん……たしかにこれも真ドラゴンではある……。
でもさ、博士、パイロットいなくないこれ? 真ゲのゴウポジの子いないよ?
いや、たしかに現地に行けば竜馬と隼人と武蔵いるけどさ。
さすがに戦闘中に乗り換えとか無理でしょ。
いや、意外とやらかすのかもしれないけど。
そして、私は理解したのだ。
ああ、そうか。真ゲッタードラゴンならば、できるなと。
じゃあ、博士。行こうか。
意識が立ち返る。私は久しぶりに肉の体を得て、そこに座っていた。
ぽん、と私の肩に置かれる手。穏やかな表情の早乙女博士がそこに立っていた。
「いっくよぉー! チェェェェ――――――ンジ! ゲッタァァァァァァアアア――――ライガァ――――ッ!」
完璧に調整され、完璧に進化した真ゲッタードラゴンはもちろん分離合体機能がある。
まぁ、大決戦でも実際には失われてなかったらしいし、不思議な話ではない。
スピードに勝る真ライガーに変形し、私は一直線に竜馬たちの下へと向かう。
光速にも至ろうかというすさまじい速度で私たちは宇宙を翔ける。
そして、今にも真ゲッターを飲み込まんとしていた巨大インベーダーをドついて吹き飛ばす。
わお、すごい。あの巨大インベーダー、真ゲだとファイナルゲッタートマホークでようやくって相手だったのに。
3形体で最もパワーに劣る真ゲッターライガーだというのに、簡単に弾き飛ばせてしまった。
『ゲッターロボ……?』
『俺の、俺の知らないゲッターだと!?』
『いったいどうやって……』
3人が困惑する声が聞こえる。思わず早乙女博士と笑い合ってしまう。
そして、私はオープンゲットを敢行すると、いつものように強行合体をする。
竜馬と隼人に、首の骨が折れそうと毎回文句言われるアレだ。
「チェェェェンジ! ゲッタァァァァ! ポセイドン!」
真ポセイドンに変形するや否や、私はゲッターフィンを稼働させる。
「いっくよぉー! ゲッターサイクロォォォン!」
吹き荒れるゲッターの嵐。宇宙を冒す暴風は比較対象が惑星クラスと言う巨大インベーダーですらも揺り動かした。……宇宙空間で風? いやまぁ、ゲッターだからね……。
続けて放たれるはフィンガーネット。暴風に揺れ動くインベーダーをたしかにキャッチし、私はそれを振り回す。
「おぉぉりゃああああああぁぁ――――! アバランチストォォオ――――ムッ!」
放たれる真ストロングミサイル。巨大インベーダーの肉体を軽々と半分以上消し飛ばす凄まじい威力だった。これ惑星上で撃っちゃいけないやつー。
『そ、その声は……』
『その、技は……』
『ま、まさか、まさか……センパイだってのか!?』
ふふん。
随分と待たせたみたいだね。
でも、もう大丈夫! 私が来た!
そう、最強で無敵のゲッターが!
「竜馬! 隼人! 武蔵! こっちおいで!」
真ゲッターをとっ捕まえ、同化する形で内部へと取り込み、各コクピットへと3人を放り込む。
そして、その時にはもう、私と早乙女博士はゲッター線の下へと還っていた。
先ほどまでの私は、あくまでゲッター線が3人を導くために創り出した人造人間に過ぎないのだ。
『フフ……元祖ゲッターチーム、再結成とはならなかったけど』
『でも、私はここにいるよ』
『真ゲッタードラゴンと共に、みんなといっしょに』
『3つの心を1つに……そして、私の心も1つに』
『私の命は、ゲッター線になって……真紅に燃えてる』
『もう、怖いものなんかないよね?』
『だってそう、私は最強で無敵のゲッターだから』
「おっかしいな……最終回の流れだったじゃん」
真ドラゴンで竜馬たちの救援に行き、私の意思が同化した真ドラゴンと共にスパロボ時空の戦いを潜り抜けた。
超天元突破して、このままエンペラーに進化するんじゃあるまいな……とかビビったりもしたけど。
無事に全てを終え、私の意思もまたゲッターの流れへと還り、これで私の戦いも終わり……そう思ったんだけど。
私はまたもや転生し、クソ親の下で車中放置などされる過酷な赤ちゃんプレイを潜り抜けた。
なんで転生してるのかすらも分からない。ゲッター線が私を転生させてるのだろうか……?
まぁ、なにをどうしたところでゲッターロボからは逃げられないらしいことを悟った。
どうせこの世界にもゲッターロボがあって、恐竜帝国だのインベーダーが出て来るんだろう。
そう思っていたところ、私が高1の時にインフィニットストラトスとやらが開発された。
ゲッターロボじゃないのだろうか。まぁ、どうせ私のISはゲッターロボ型だろう……。
そう思ってたのに、結局出て来たのガチモンのゲッターロボだった。
宇宙開発はゲッターロボの方が最適なんだが?(マジギレ)と主張する早乙女博士。
もちろん篠ノ之博士も「ISは宇宙開発にて最強……覚えておけ」(要約)と言った反論を展開。
壮絶に喧嘩しつつも、宇宙開発と言う目的自体は同じだったので、それなりに仲良くはやっていた。
インフィニットストラトスは女性しか乗れんじゃないか、と煽る早乙女博士。
ゲッターロボは超人しか乗れないじゃん、と煽る篠ノ之博士。
正直言って目くそ鼻くその喧嘩だったが、どっちかって言うと分は早乙女博士の方にあったと思う。
いや、たしかにゲッターロボって超人でもないと乗れないんだけど、操縦自体はかなり簡単なんだよね。
そもそも、モンド・グロッソとか言う本末転倒過ぎる大会が出来たせいで、ゲッターは戦闘用に改造されたのだ。
インフィニットストラトスで大会するんだったら……せや! ゲッターロボでも大会したらええやん!
だれかがこんなこと言い出したのかは知らないが、結局戦闘用ゲッターロボが出来たのはたしかだ。
それでなんであんなに性能だけを追求した殺人マシンになるかはちょっと理解できないが……。
宇宙開発専用のプロトゲッターロボはすごーくお優しかったから、あの路線で行けばよかったんじゃ……。
なお、そのせいで第1回モンド・グロッソのゲッターロボ部門は虐殺だった。
いや、ゲッター炉心そのものは割と出回ってるからね。
ゲッターロボはゲッター線を動力にしたロボットの総称だから、ゲッターロボ部門は世界各国がゲッターロボを制作して出場するんだよ。
アメリカの威信をかけたゲッター線駆動のステルバー……この世界だとゲッターステルバーだが。そんな真ゲのシュワルツがマジギレしそうな代物とか出て来てた。
しかし、常人が乗れることを前提に、常識的な構造と性能で作られたゲッターロボは残念ながら弱かった。
いや、今までの戦闘機なんかに比べたら格段に強いんだよ? ゲッタービームとか撃てるしさ。
だが、超人が乗ることを前提に、非常識な構造と性能で作られたゲッターロボは常軌を逸して強かった。
3人乗りで40メートル級の機体とか(笑)
ゲッター線の研究だけしてろよ(笑)
変形合体とかアニメの見過ぎだろ(笑)
そんな感じの前評判だったが、明らかに出力が違い過ぎるゲッター炉やら、アホみたいな威力の技に全員真顔になっていった。
みんなが常識的に戦う中で、私たちだけがスーパーロボットの戦いをしてたからね……。
ゲッタービームの温度とか、他の人らが3000度です、5000度ですとか言い合う中、1体だけケタの違う3万度。
物理法則を無視したとしか思えないような技の数々。
地表でマッハ超えで走るとか言うゲッター2。
反重力マントとか言う常識を超越した謎物体。
何よりみんなが興味津々だったのは、ショックアブソーバーだった。
合体時の衝撃が凄まじいハズなのにパイロットが無事なのはなぜなのか。
結論から言うとショックアブソーバーなんて洒落たもんはない。
ゲッターチームたるもの、がんばる、がまんするの2つで対処するのだ。
そうした結果を受け、第2回モンド・グロッソでは頭ダイナミックなゲッターが大集合していた。
炉心を4個搭載し、4連装ゲッタービームを放つアメリカのスクワッドゲッター!
炉心を2個搭載した上で、片方をゲッター線増幅専用とし、10万度の超熱光線を放つイギリスのダブルゲッター!
炉心は1つのみだが機体修復に専念させる格闘戦用の中国のバトルゲッター!
炉心にISコアを組み込むことによって、強力なゲッターシールドエネルギーを発生させるロシアのフォートレスゲッター!
そしてゲッター線増幅装置によって10倍のパワーを得た、日本のゲッターG!
大混戦を制したのは、パイロットに超人を採用したゲッターGだった。
残念ながら、他国のゲッターはまだ常人を採用していたのだ。まぁ、国内の軍人から選抜した腕っこきではあったらしいけど。
こっちは民間人だけど、普通なら死んでおくべき状態になっても死なないような連中ばっかりだし……。
そんな感じでダイナミックな勢いが加速していくゲッターロボ部門。
インフィニットストラトス部門は原作通りの展開……だと思う。詳しく知らないんだよね……。
ちなみにだが、篠ノ之博士をしてもゲッター線に関してはあんまり理解できなかったらしい。
まぁ、理解したらしたで虚無ってしまうので、無意識的に理解を放棄したのでは疑惑はあるが。
もっと根本的なこと言ってしまうと、宇宙開発出来るIS作ったのに宇宙開発してない時点でゲッター線のお気に召さない可能性が高いし……。
ゲッターなんか見てみろ。あまりに宇宙開発の意識が高過ぎて真ゲッターロボは勝手に火星行ってテラフォーミングし出すんだからな。帰ってこいゲッターロボ。
最終的にダイナミック汚染されたせいか知らないけど、インフィニットストラトス対ゲッターロボになってしまったし……。
ああ、対とは言うけど、戦ってないよ。まぁ、マジンガーZとデビルマンだって戦ってないしね……むしろ対と銘打ったら戦わないのが伝統まである。
メタルビースト……この場合はインベーダーに寄生されたロボットではなく、ゲッターロボ號のアレだ。
そやつらと戦い、最終的に篠ノ之博士をゲッターロボ軍団、インフィニットストラトス軍団、メタルビースト軍団で総攻撃……いや、当事者の私でもよく分かんないよ、この展開……篠ノ之博士味方じゃなかったの……?
だが、篠ノ之博士はあくまで操られているに過ぎなかった……真の敵、それは……オールトの雲より飛来したインベーダー!
そう、メタルビーストとは、インベーダーと戦うために作られた機械獣だったのだ……!
いつの間にやら、元敵キャラのライバルキャラポジに収まっていたプロフェッサー・ランドウを微妙な思いで見つつも戦いが続く。
何の前触れもなく蘇って来た篠ノ之博士がインフィニットストラトス・ARCを開発。プラズマ駆動エンジン搭載の新型インフィニットストラトスだ。
性能を追求したことで各国の代表候補性が「顔が崩れる、心臓が飛び出る」とか言いながら脱落していく……! 篠ノ之博士の頭もダイナミック汚染されてしまった。
ちなみに私は適性はCながらもインフィニットストラトスに乗れる。
IS・ARCにも乗ってみたが、ゲッターG並みに酷い乗り心地だったので、あれは常人には無理だ。
パッシブイナーシャルキャンセラーは性能に寄与しないのでオミットしたらしい。正気か?
まぁ、真ゲッターよかマシだし、真ドラゴンと比べたらお昼寝出来る程度ではあったよ。
なんで後継機になるほどに乗り心地が悪化するかと言うと……まぁ、早乙女博士だからね……。
織斑千冬しか乗れる者がいないインフィニットストラトス・ARC。
その千冬をしても最初はヘトヘトになりながら乗っていたので、こんなものだれが使えるんだ! とかマジギレしていた。
ゲッターチームなら乗れるから! とのことで私が乗ったら、まぁ実際に乗れた。
篠ノ之博士とお喋りしながら機動試験してたせいで、千冬に化け物を見る目で見られてしまった。
ゲッターロボの性能が気になるとのことで、ゲッターGの合体シークエンスでポセイドン号に同乗させたら狂人を見る目も追加された。
合体時の衝撃で千冬があちこち骨折したせいで、篠ノ之博士も「ちーちゃんが骨折とか頭おかしいよ……」とかドン引きしていた。
ゲッターレイプ! とか叫びながら音速超過で無理やり合体しただけなのだが……。
あの竜馬と隼人がゲッタームチウチになるとか言う凄まじい衝撃が襲って来る。
具体的な衝撃力は知らないけど、博士が言うには荷物満載の10トントラックに時速100キロで轢かれた方が生き残れる目がある、とのこと。
つまり、ダイナミック世界の住人なら気絶くらいで済むということだ。
なーに、大丈夫大丈夫。真ゲッターを見てごらんよ。大気圏突入しながら合体してる。
あれ少なくともマッハ20くらい出てるから。マッハ20までは合体可能だって、いけるいける。
合体時のスピードが速ければ速いほどに隙は少なくなるのだ。
ゲットマシンの最大出力で合体した方が都合がいいのは間違いない。
丁寧に軸合わせて、出力落としてチンタラ合体とかやってられないよ。
インベーダーとの戦いは、やがて木星をゲッター太陽としたインベーダーとの最終決戦へ。
ここまで来たのにまだ戦死してない……! とかなんとも言えない喜びを噛み締めながら、私は最終決戦へと臨む。
20メートル級の大型IS、秋津洲に搭乗する織斑千冬。
真ゲッターロボに搭乗する私たちゲッターチーム。
ゲッターロボにインスパイアされて完成した最後のメタルビーストたる真ドラゴンメタルビーストに搭乗するランドウ。
なんでこいつしれっと最終決戦にまで参加してるんだろう……。
そんな思いを抱きつつも最終決戦に突入し、地球からワームホールを開けて駆けつけて来た真ゲッターロボG。
パイロットは驚きの早乙女博士、早乙女ミチル、早乙女達人の早乙女一家だ! 元気は留守番。2号機パイロットは置き去りにされるものだからね。しょうがないね。
最後のシメは真ゲッターロボGと炉心を直結させた、ダブルシャインスパークによる特攻。
真ゲッターにシャインスパーク機能があるかは知らないけど、まぁ、ゲッターGの後継機だし、たぶんあるんだろう。
無いにしても、真ゲッターGのゲッター線を増幅する増幅器として真ゲッターロボを使ったようなものだし。
そして私は、時の彼方で戦い続けるゲッター艦隊を眼にした。
『待ってたよ! ゲッターチーム!』
聞き覚えのない女の声に驚くも、私は直感した。
これは私の声だと。自分の声を外から聞くと、違って聞こえるアレだ。
「そうか、俺たちは……」
「そうだ、この未来永劫の時の狭間で戦うために」
「うん、私たちはゲッターの行く先を見るために……」
「儂らは、ゲッターに弄ばれているだけなのか……」
「それとも、私たちはゲッターに導かれているのか……」
「それを知るために、俺たちはここに来たのかもしれない……」
私たちゲッターチーム、そして早乙女一家の声が、不思議とよく響いて聞こえた。
ああ、ここが、私の到達点。
終わり、なのか。
ふと、涙がこぼれた。
安心、したのかもしれない。
ここで私の旅は終わりなのだろう。
それは、未来永劫の戦いの始まりなのかもしれないが。
でも、それでもいいかと、そう思えた。
遥か彼方に見える、ゲッターエンペラーの姿。
ゲッター線の波動の中で感じる……。
あそこにみんないると。
博士も、竜馬も、隼人も、武蔵も、弁慶も……みんな、みんな……。
そして、そこに私もいる……。
私は異物なんかではなかった。
私はたしかにゲッターチームだったのだと。
そう噛み締めて、私は未来永劫の戦いへと身を投じたのだった……。
「まだ終わらないんだけど???」
私はいつになったら終わりを迎えられるんだ……?