【完結】ゲッターロボに愛されて死ぬことも出来ないアイドル   作:朱鷺野理桜

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お酒飲む→ぼんやりしながらPC前に座る→なにかする→ベッドに転がる→頭痛で目が覚める→謎の感想通知が来ている→投稿するつもりのなかったネタ文章が酒の勢いでアップされている→しばし、たたずむ←イマココ


ぜんぜんわからない、私は雰囲気でゲッター線を扱っている

 気付いたらまたオギャアと生まれ直して、またもやクソ親とご対面。

 もしかして未来永劫の戦いってそう言うアレなの?

 だからって毎回毎回最初からやり直しなの勘弁して?

 

 ……ん? ゲッターエンペラー?

 

 ゲッターエンペラーと言えば、ゲッターロボアークに登場するゲッターロボの到達点にして……通過点。

 あれほどの存在をしても、真なる宇宙を喰らっていく戦いでは未熟な進化に過ぎない。

 先ほどの未来永劫の時の狭間の戦いを垣間見たことで、ゲッターエンペラーの詳細を改めて思い出した。

 

 ………………ゲッターエンペラーって、なにがどうあっても誕生するんだっけ。1度見たら。

 アンドロメダ流国が過去に遡ってゲッターエンペラー誕生を阻止しようとしてもダメだったように。

 私は急速に頭が冷えていくような実感と共に、いろいろな疑問への答えを感じた。

 

 ……ISと融合した世界では、モンド・グロッソのゲッターロボ部門が存在した。

 各国の威信をかけたゲッターロボが多数制作され、選抜され、参加してくる。

 当然、日本国内でもゲッターロボ開発は行われており、早乙女研究所以外のゲッターチームも存在した。

 そして、早乙女研究所でもゲッターの開発は行われており、多数の関係者やテストパイロットも存在した。達人さんもテストパイロットをやっていた。

 私たちもテストはするけど、あくまでも実戦チームであって、技術的理解がさほど求められない実戦テストが中心だった。あとまぁ、常人では耐えられないアホ操縦する時の高負荷テスト。

 私たちが居ないとできない試験があるのが大変だと早乙女博士が愚痴っていたのが印象的だった。

 

 私は、私たちと同じテストができるテストパイロットに心当たりがあった。

 

 つまり、ある世界線では私の後継となった武蔵や弁慶。

 そして、新たなるゲッターチームである、號や翔などのネオゲッターチーム……。

 私はその未来のゲッターチームを探索した。だが、見つからなかったのだ。

 

 巴武蔵も、車弁慶も、誰も見つからなかった。

 

 あの世界で早乙女博士のゲッターロボに乗れる超人は、私と竜馬と隼人、その3人しかいなかったのだ。

 千冬も乗れたのかもしれないが、ゲッターロボGでひぃこら言っていた程度では真ゲッターは厳しかったろう。鍛えればなんとかなりそうではあったけど……。

 もしかすると、だが……私が今まで渡り歩いてきた世界は、誰かが欠けていた世界だったのではないだろうか?

 

 巴武蔵がおらず、ゲッターチームが3人揃わない世界。

 巴武蔵はいても、車弁慶がおらず、ゲッターチームが欠けたままの世界。

 あるいは他のだれかが欠けた世界。

 

 漫画版原作世界と思しき世界では、早乙女博士はゲッター線増幅装置に改造されたゲッターGの暴走で地に没した。

 だが、これは漫画版原作世界において弁慶がやったことなのだ。

 そう、早乙女博士が弁慶の代役をして、聖ドラゴンと言う贈り物を未来に託した。

 もし仮に私が居なければ、早乙女博士がメカザウルスに特攻していたのかもしれない。

 あるいは、そのまま人類は敗北していたのか……いずれにせよ、ゲッター線の第一人者である早乙女博士は殺されていただろう。

 

 そうなればほぼ完成していたゲッターGはともかく、真ゲッターも、真ドラゴンも誕生しなかったろう。

 真ドラゴンが進化していった果てがゲッターエンペラーであるとされるため、真ドラゴンの誕生なくば行き詰った世界となる。

 

 私は、ゲッターエンペラーが生まれる可能性を保つために世界を巡っているのではないか……。

 

 そんな仮説は急激に真実味を帯びて私の中で形を持った。

 そして同時、そうだとすると意識としては転生でこそあれ、たぶん元の世界線に私はちゃんと残ってるな……と言う予感がした。

 

 いや、だって、そうじゃないとゲッターチームが欠けちゃうじゃん。

 エンペラーであっても未だ3つのゲットマシンが合体していた。

 さらに進化していけばまた話は別なのかもしれないが。

 そうだとしても、3人のゲッターチームが必要なことに違いはないのだろう。

 武蔵と弁慶の存在を感じたあたり、あの世界線で私のポジションが何だったかは不明だが……。

 あるいは世界線が収束したことで、複数人体制で構築されたゲッターチームだったのかもね。

 

 あのゲッター艦隊にいた私も、かつて私が旅した世界線の私かもしれない……あるいは、いずれ私が旅する世界線の私なのかもしれない。

 

 自由に生きれても、どうしてもゲッターには関与することになる辺り、今後も転生する可能性が高い。

 ……いや、それは、それはいいんだけども……なんで、星野アイなんだろうね? 分かんないな……。

 

 ただ、ゲッターエンペラー誕生のための駒説が真相だとすると、悲報だが、ある意味で朗報だ。

 ゲッターエンペラーが誕生しさえすればいいのだから、別に私が死ぬ必要はないのだ。

 ただ、ポジションと展開的に、どうやっても死ぬような極悪な状況に追い込まれるだけであって。

 

 つまり、その状況を切り抜けることさえできれば、私は生きていける。

 死んだところでまた転生するだけなので遅かれ早かれではあるが……。

 ゲッターエンペラーに辿り着き、その先の果てまでもが見れる時が来るかもしれないと思うと……。

 

 それは、恐怖であり、喜びでもあった。

 

 ゲッターは善でも悪でもない。ただそこにあるものだ。

 漫画では絶対悪として描かれることもあった。

 だが、その進化が正しいと、誰が決めたのだ?

 

 正しい進化の果てなど誰にもわからない。だから進化する。

 絶対悪ではない、絶対善としてゲッターエンペラーが在る世界も、どこかにはあるのかもしれない。

 まぁ、対話とか和解とか、ダイナミックな世界線で出来るとは思えないが……。

 

 どうやったところで、ゲッター線から逃れることも、離れることもできない。

 ならば、私の望む、よりよい未来に進化することを目指して、私は戦うだけだ。

 宇宙を消滅させる機械の化け物になるか、宇宙を守護する機械の神となるか。

 私の力でどこまで行けるのかは分からないが、やれるだけのことはやりたい。

 

 とりあえずは……ゲッターエンペラーがラ=グースを倒せるまで進化するのを目標にするかな。

 億年単位でも全然足らない気がするけど、まぁ、時間は文字通り無限にあるので……。

 一応、ビッグバンが収まって時天空がこっちに来るまでがタイムリミットかな? 何億年後なんだろそれ?

 

 あ、いや、とりあえずの目標はあっちか。

 私は巴武蔵ポジの代役が多い。

 なので、メカザウルスとの戦いで戦死しないことを目標にしよう。

 

 ニューヨークの戦いがどうやっても切り抜けられない気がするが……。

 まぁ、そこらへんは頑張るしかないだろう。竜馬が記憶喪失にならない道もあるかもだし。

 あるいはまぁ、私がダイナミック超進化を果たし、1人でニューヨークのメカザウルスを皆殺しにするか。

 

 ぶっちゃけた話、ゲッターロボGさえ間に合ってくれればいけると思う。

 ゲッターロボGで竜馬たちが駆けつけるって意味ではなくて。

 ニューヨークの戦いの時点でゲッターロボGが完成してれば、私1人でゲッターロボGに乗って出撃しても、皆殺しにして帰って来れる。

 

 それくらいゲッターロボとゲッターロボGの性能差は隔絶しているのだ。

 まぁ、真ゲ竜馬はそのゲッターロボGを量産型とは言え、旧ゲッターで薙ぎ倒してたりするが……。

 ゲッターはパイロットありきのロボットなので、特段不思議でもない話ではあるけどね。私も出来ると思うし。

 

 そう言う意味で考えると、旧ゲッターをより強化する案を見出すか。

 あるいはゲッターロボGの完成を早める手段を模索するか。

 在り来たりなところでは、私が戦いつつもゲッター線研究者としての技能と知識を積むこと。

 過去に戻されるタイミングがある程度一定。つまり私が17歳やそこらの時点で恐竜帝国が襲来する。

 なので10年も20年も早めることは出来ないものの、1年や2年ほど前倒しに旧ゲッターを制作するくらいは叶うだろう。

 

 これを繰り返して行けば、いっそのことゲッターロボと言わずにいきなりゲッターロボGを出せるかもしれない。

 ゲッターロボGとゲッターロボの最大の違いは、ゲッター線増幅装置と装甲だ。そのゲッター線増幅装置の開発を早めることができれば……。

 

 よし。今回は早乙女研究所で勉強を頑張ろう。

 ついでに、今後もアイドルをやらされるのは確定事項。

 今まで適当にやって来たけど今後は本気でアイドルをやろう。

 意味があるかは分からないけど、まぁ、やっておいて損はなさそうだし。

 ゲッターロボ出来るまでのヒマつぶしと言うのもあるけど。

 私は決意を新たにすると、この世界についての情報収集に勤しんだ……。

 

 

 

 

 

 今度はスパロボかぁ……。

 私は児童養護施設で新聞を眺めながらそんなことを理解した。

 スパロボシリーズの世界に来たかどうかは割とすぐわかるんだよね。

 いや、規格とか規模が違い過ぎるロボットがゴロゴロ転がってるからさ……。

 

 超光速航行が可能な宇宙船、るくしおんが消息を絶った……とか言うニュースが載ってるんで、トップをねらえが含まれたスパロボだ。

 Fか、αシリーズか、Zか、Tか……イデオンとか言う洒落にならんものがいる世界は嫌だなぁ……。

 

 イデとゲッター線とか絶対に犬猿の仲だよ……。

 イデとゲッター線の思想見るに、人類全部がニュータイプになったら分かり合えるとか絶対ちがうよ……。

 イデとゲッターが分かり合ったら「こいつとは相容れないから殺すわ」ってノータイムで殴り合い始まるでしょ。

 それすらも乗り越えて和解できるのがニュータイプだとしたら、ニュータイプ凄すぎるよ。

 

 しかし、αシリーズとなると、マクロスも参戦してる。

 αシリーズだとしたら、今回もアイドルをやらされるパターンだ。決意を新たにした甲斐がある……のかなぁ?

 まぁ、アイドル稼業にも慣れた。バット蹴り折ったり、軍人殴り倒したりがアイドルとして正しいかは知らないけど。

 

 

 

 

 

 特にこれと言った波乱のようなものはなく……いや、原作通りの展開が波乱そのものなんだけども。

 αシリーズのスーパーロボット大戦は無事に終わった……でも、本当にαシリーズだったのかは私にも分からない。たぶんサルファってことになるんだろうけど……。

 正直、αシリーズをプレイした記憶は主観では100年以上前の話になってしまう。むしろよく覚えていたとも言える。

 そのため、なんとも言えないところなのだが……なんかαシリーズに参戦してない作品のキャラが普通に居たような……具体的に誰って言われると、分からないんだけど。

 

 

 

 よく分からなかったが、なんだかんだと私たちは戦いを乗り越え、地球へと帰還した。

 サルファでどうだったか覚えていないが、イデの導きのお蔭でウラシマ効果による1万2000年後の地球ではなく、私たちが旅立った直後の地球だ。サンキューイデ、フォーエバーイデ、でも2度と目覚めないでほしいな……。

 

 やっと帰って来たと感慨深い思いがこみ上げてくる。

 地球か……なにもかもみな懐かしい……。

 

「ようやく帰って来れたな。ったく、ボロ道場が懐かしいぜ」

 

「フッ、早乙女研究所がどうなっていることやら」

 

 ところで、なんで竜馬と隼人は凶悪な顔面なのかな。

 αシリーズのゲッターロボって、TV版のおりこうさん竜馬だったはずなんだけどな……。

 

 …………あ、もしかして。

 TV版の頃、ゲッター線には「なんかすごい便利な未知のエネルギー」と言う程度の設定しかなかった。

 それが後付けで色々付加された結果、宇宙を消滅させる機械の化け物の源となっていった。

 

 これをスパロボにおいては「TV版竜馬はゲッター線にそんなに好かれていないのでゲッター線は大人しく、OVA竜馬は凄く好かれてるので騒がしい」としている。

 TV版ではゲッター線はただのエネルギーなので大人しいのが当たり前。

 OVAの頃になると、ゲッター線はただのエネルギーではないので騒がしいのが当たり前。

 うまいこと説明した理由付けだと思うが、これがガチなのではないか。

 

 つまり……TV版竜馬ではゲッター線をそこまで活発化させられないので、頑張っても真ゲッター程度までの進化が精々なのではないか、ということだ。

 逆を言うと、聖ドラゴンを誕生させるなど土台無理であるから、ゲッターエンペラーまでの道筋が生まれない。

 つまり、ゲッターエンペラーを誕生させるための駒である私は、TV版竜馬の居る世界に生まれることはないのではないか。

 

 ……ま、いいか。

 

「早く地球に降りたいね」

 

「だな」

 

「……あの子、元気かなぁ」

 

「……どうだかな」

 

 あの子。意味深な言い方だが、特に深い意味はない。

 その子は私が引き取った養い子だ。未成年かつ未婚の私が養子縁組など到底出来はしないのだが……。

 その辺りは早乙女博士に頼った。早乙女博士も乗り気だった。後にゴーラポジに置いたと気付いて頭抱えたが、気にしないことにしてた。

 

 まだかまだかと待ちわびる私。

 途中でブチ切れて勝手に帰ろうとする竜馬。

 私もしれっとベアー号に乗り込み、隼人に連れ戻されそうになり、3人で壮絶な殴り合いをはじめ……。

 またゲッターチームが殺し合いじみた喧嘩してる……とスルーされてる間に、αナンバーズは地球に降り立つことになったのだ。

 

 めんどい式典その他を乗り越え、私たちはそれぞれの人生へと戻った。

 ヒマになったらみんなのところに遊びに行くね。またぞろめんどくさい事情拗らせてうだうだやってたら殴り倒して強引に話し合わせるね……。

 

 ちなみに、この世界において、私は早乙女博士の下に身を寄せている。

 身を寄せてるっても、早乙女研究所で働いてるってだけなんだけども。

 でも早乙女博士には実の娘のように可愛がられてたし、ミチルちゃんや元気とも仲良しだ。

 早乙女博士の下に身を寄せた理由に関しては、ゲッター線研究者になりたかったから。

 

 まぁ、本音言うとゲッター線使ったロボット兵器開発、つまりゲッターロボ開発者になりたかったのだが。

 未知の新エネルギーを「軍事利用しようぜ、軍事利用」とか言い出したら絶対に早乙女博士はいい顔をしない。

 元々からして軍事利用などせずに宇宙開発ロボットを開発していた人だ。ゲッターロボを作ったのはやむなくなのだ。

 それであんなイカれ殺人マシンを作る辺りに頭のネジ不在疑惑があるが、そこのところはまぁいい。

 

 そのため、まずはゲッター線研究者となり、ゲッター線を最も的確に利用出来る人型ロボットを提案。

 早乙女博士もそのアイデアはあったらしく、じゃあゲッターロボ作ろうね、ということになったわけだ。

 最初は本当にただの宇宙開発ロボットだったので「プロトゲッターってこんな感じだったんだなぁ……」と感慨深かった。

 

 

 

 

 

 何事もなく平穏な日々は続く。

 私たちが地球に帰還し、10年の月日が流れた。

 早乙女博士はゲッターロボの平和利用の方法を模索し、私もまたゲッター線研究者として平和利用の方法を模索している。今のところゲッター線はマジギレしてないからセーフ……かな?

 ところで、宇宙開発用ゲッターロボを本気で開発するぞ! って言い出して真ゲッタードラゴン創り出したのはなんかのギャグなの?

 

 竜馬は山奥で流行らない道場をやり、隼人は連邦軍で地位を築き。

 元気は女の子だったので、早乙女元気という名のケイに成長したりとかした。やはり真ゲ……?

 ちなみに、ミチルちゃんは隼人と結婚した。東映版か真ゲかハッキリして。

 

 そして、早乙女家に引き取られた養女。その子は、早乙女家を出て独立した。

 超時空アイドル星野アイの後を継ぐアイドルになるという力強い決意を見せてくれた。

 

 マクロス関連を改変しまくったせいで、私が銀河のアイドルになってしまったから、私を超えるアイドルになって欲しいって言うのは無謀な願いかな。CD1億枚売り上げてごめん! リン・ミンメイ? 知らない。私の管轄外だよ。

 

 ただ、人気絶頂のアイドルをやっているのはたしかだ。

 早乙女博士が応援ウチワ持ってたりとかして「うわキツ」とか思った。

 いやまぁ、実の娘ではないとはいえ、養い子がアイドルになったらそりゃ応援はするけどさ……。

 

 

 穏やかな日々だ。老衰で死ぬまでたくさん研究していきたい。

 他作品の技術も学んで、次の世界のゲッターロボに活かしたいところだね。

 サイコフレームを装甲とフレームに採用したサイコゲッターとかどうだろう?

 1歩間違えると偉いことになる予感がバチバチにするけど、凄いもの……もとい、すばらしいものができそう。

 

 そんな日々の中、しばらく会ってないから養い子に会いたいな……と言う気持ちがむくむくと湧き上がって来た。

 早乙女博士に有給休暇を申請し、ゲッター線をがん細胞に照射するとか言う、それは本当に大丈夫なのか……? と思いたくなるような代物についてのレポートも提出した。

 いや、治療用だよ? ガンマナイフみたいに、ゲッターナイフが作れないかなって思って……。

 

 さておいて、せっかくだからと私はゲッターチームも連れて行くことにした。

 

「というわけで、東京いこっか」

 

「ああ、たまにはいいな。行くとするか」

 

「あのチビスケが少しは成長したか、見てやるとするか」

 

 我らがゲッターチームはなんだかんだ仲がいい。

 原作漫画でも同じ部屋で寝泊まりしてるという、やや気持ち悪い描写もあった。

 まぁ、早乙女博士が昔気質の人間だから、「野郎なんぞ1部屋に纏めりゃよし」くらいの感覚だったんだろうが。

 

 さすがに私が女なので同じ部屋に寝泊まりはしていなかったものの、男同士ならそうしてたくらいには仲良しだ。

 男3人だったら連れだって遊びに、ということはあんまりなかったのだろうが。

 男2人に女1人で、私が鎹になるか、あるいは私がコキ使うことで3人で連れだって出掛けることは多かったし。

 

 

 さすがにゲットマシンで乗り付けるほど非常識ではないので、私たちは3人で駅に向かい、駅弁爆買いしたりしつつ東京へと向かう。

 東京に辿り着き、うちの子がお世話になってるというアイドル事務所へ。

 超強面のガタイがいい大男2人を引き連れてるお陰で、町中も快適に歩ける。

 この2人連れて来ることに気付くまでは、ナンパやらキャッチが面倒だったものだ。

 2~3発殴ると大体解決したが、別に好き好んで人殴りたいわけじゃないし。

 

「ここかぁ~。苺プロダクションだって~」

 

「ほう、中々でけぇ事務所じゃねえか」

 

「どれ、挨拶と行くか」

 

 ノックしてもしも~し。出迎えたのは、若いお姉ちゃんと言った感じの人。

 私を除いたゲッターチームとか、どう見ても筋の者なので、メチャメチャに腰が引けている。

 

「な、な、なにか、当プロダクションに、御用でしょうか?」

 

「おう、ちょいとな。うちのがここの事務所の世話になったそうじゃねえか」

 

「なもんで、少しばかりご挨拶にってわけだ」

 

 やや口調が荒っぽくて社会人としては不適格だけど、常識的な会話である。

 でも、筋の者フィルター通しちゃうと、これどう考えてもお礼参り宣言だよねって言う。

 途中、ひょいと顔を覗かせた女の子が顔を引き攣らせて引っ込んで行ったりとかしていた。

 

「う、うちの、とは?」

 

「おお、アイだ、アイ。あいつが世話になってるらしいじゃねえか」

 

「あのチビスケとは長い付き合いだったからな。特に、後ろの奴は可愛がってたもんでな」

 

 後ろ? と言った顔をするお姉さん。そこでようやく私と目が合った。

 ひらひらと手を振ると、眼を白黒させていた。

 

「え、え?」

 

 そしてそこで、またもひょいと顔を覗かせる女の子。

 ヤクザが来てると中でウワサにでもなってるのだろうか?

 今までならすぐに引っ込んでいた子たち。

 

 だが、その子はパッと顔を輝かせると、飛び出して来た。

 

「リョウさん! ハヤトさん! お姉ちゃんも!」

 

「おう! なんだ、でかくなりやがったなアイ!」

 

「ククク、なんだ、うちのアイにそっくりじゃないか。どうなってるんだおまえら」

 

 私もビビってる。そう、私が引き取った子とは、星野アイなのだ。

 アイドルとして慰問やったりとかしてて、とある施設で出会ったのだが。

 名前が同姓同名で、眼の中に星があるという無茶な外見で、この子はこの世界の私だと気づいた……とすると、私はなんなのだろう?

 

 ちなみに原作とたぶんそんなに変わらないと思うが……。

 最初は人の名前をあまり覚えられなかったのだが、いつの間にやら治っていた。

 

「お姉ちゃーん! 私、こんなに大きくなったよ!」

 

 そう言って抱き着いてくるアイ。

 

「うわー! 本当にこんなに大きくなってる! でも、昔と変わらずすごく軽い!」

 

 思わず抱き上げるが、本当に軽い。50キロないのではこれ???

 私なんか今のアイと遜色ない外見なのに、体重だけ70キロ超えてるからな。最初体重計壊れたのかと思った。

 後に壊れてるのは世界観と言う解を得た。

 

「あははは! お姉ちゃんの高い高い久し振り!」

 

 降ろして、アイを抱きすくめる。

 

「ひさしぶり、アイ」

 

「うん、ひさしぶり、お姉ちゃん」

 

 私は私の下に帰ったのだ。

 

 

 

 

 

「う、嘘だ……こんなことがあるわけがない……」

 

「こんな、こんなことが許されていいのか……!」

 

「ヒ、ヒヒヒッ……ヒッ! イヒーヒヒヒヒ!」

 

 上から順に、竜馬、隼人、私である。

 何が起きたって……うん……その、アイの家に行ったら、赤ん坊が2人いた……。

 

「詳しく、説明しろ」

 

「俺たちは今、冷静さを欠こうとしている」

 

「相手の男にゲッターチームの本当の恐ろしさを教えてやる」

 

 3人でアイに詰め寄って事情を聞き出そうとする。

 あくまでも、そう、あくまでも冷静にだ。

 ゲッターチームに冷静なタイミングがあるかと言うと返答に詰まるが、とにかく冷静さを保つのだ。少なくとも隼人は冷静なタイミングがあるはずだ。私と竜馬についてはノーコメントで。

 

「え、えーと……ヒミツ」

 

「ふざけるんじゃねえ! 隼人! なんとかして調べ上げろ!」

 

「ああ! アイ! おまえはなんとかして聞き出せ!」

 

「分かった! 今すぐゲッター線から聞きだす!」

 

「えっ? いや、アイから……」

 

 私は精神を集中させてゲッター線へと身をゆだねる。

 

 み、見える……感じる……宇宙の、鼓動を……。

 アイの胸の高鳴りも、竜馬の吐息も、隼人の脈動も……なにもかも、みな……。

 ああ、ゲッターエンペラーの姿が見える……。

 

「ぅあ! み、見えた!」

 

「なにが見えた! 何をしたんだおまえ!」

 

「げ、ゲッターの行き着く先が……! う、う、宇宙を消滅させる機械の化け物が……! 星を喰らう魔物の姿が……! にょ、如来光!」

 

「何の話をしてるんだおまえは!」

 

「危なかった……虚無りかけたよ」

 

 ふぅ、と額に浮いた汗をぬぐう。

 

「いやぁ、ビックリした。ゲッターロボが人類以外の知的生命体を皆殺しにしようとしててさ。で、この子たちの父親の話なんだけど」

 

「些か以上に聞き捨てならん文言が出て来たが、今はまぁいい。で、何をしたんだおまえは」

 

「だからほら、ゲッター線は全てで、空間だから。ゲッター線に身を委ねて、それを感じ取れば、大体全部分かるんだよ。それによると、父親の名前はカミキヒカル」

 

 アイがビックリした顔をしてこちらを見ているので、当たっているようだ。

 1歩間違えると人間として死ぬ、いや、生物以前のあるべき姿に戻ってしまう超危険な方法だ。オッケーゲッターみたいな気軽さでは使えない。でも、その分だけグーグルよりもずっと正確な情報が手に入るだけはある。

 

「ほぉ……カミキヒカルか。で、どこのカミキヒカルだ」

 

「そこまでは分かんないけど、役者か何かをしてるみたい。つまり、苺プロの人たちに探ってもらえれば分かる」

 

「早ぇところブッチめようぜ」

 

「アイの夫たるもの、アイを護れなきゃいけないんだから。少なくともゲッターロボくらい乗れないとだよね」

 

「おお、そりゃいい。俺が骨の髄までゲッターチームのやり方を教えてやるさ」

 

「ゲットマシンに縛り付けて合体ってやつを骨の髄まで教えこんでやらなきゃな」

 

 などと私たちが殺害計画を練るが、アイは特にこれと言った反応はしていない。

 幼少期のアイの前で、私たちが散々ダイナミック身体能力でトンデモ行為していたせいで、アイは身体能力面で非常識なところがある。

 ゲッターロボの合体くらい、大人になればみんなできるんだろう、みたいな感覚でいるからね、アイは。

 

 残念ながら、ゲッターロボの合体と言うのは熟練軍人でもGで死ぬくらいの負荷がかかる。

 合体なんかしたら木っ端微塵なんてこともあるのだ。それくらいやべーマシンだよ、あれ。

 

 

 

 その後、カミキヒカルは残念なことになった。

 いや、生きてるよ? 隼人が連邦軍の地位使って強制招集してゲッターロボのテストパイロットに強制任命したから、今後どうなるかは知らないけど。

 がんばろうね、カミキヒカルくん! とりあえず大気圏突入しながらゲッターチェンジのテストしようね!

 役者なんだから、私たちゲッターチームになり切って演技とかすれば大丈夫じゃない? 演技で肉体強度上がる可能性はないと思うけど。 

 

 まぁ、そんなことより重要なのは、これからのこと。

 

「竜馬、隼人。早乙女博士にこの辞表渡しといて」

 

「おう……やめんのか、早乙女研究所」

 

「シングルマザーでアイドルやりながら双子育てるとか絶対無理でしょ……なら、私が同居して手伝う。私は育児のプロだぜ! 外しはしない!」

 

「なにをだよ……」

 

 おっと、命を燃やす時が来たのかと思ってしまったのでつい……。

 

「私も施設育ちだからね。小さい子たちの面倒は見て来た。こう見えて育児経験も豊富」

 

「おう、そうか。まぁ、頑張れよ」

 

「早乙女博士には上手く説明しておく。まぁ、博士のことだ、退職じゃなく休職ってことにしてくれそうだが」

 

「まぁ、こっちでも研究は続けるから。レポートとかは提出するって伝えておいてね」

 

「ああ、分かった」

 

 フェイズシフト装甲採用型ゲッターロボとか、私専用サウンドブースター採用型ゲッターとかの研究も続けたい。

 スパロボ時空にいった時にはたぶん役立つだろう。

 

 さて、これからは育児か……推しの子時空とやらの展開が始まったのかな。

 アイは殺させない。育児を理由に使ったが、本題はアイのボディガード。

 ストーカーになんか殺させないよ。捕まえて、ゲッターわからせしないとね。

 大丈夫大丈夫、死なないから。結末はすばらしいことだよ。

 

 まぁ、私の孫ポジションの子たちが可愛いって言うのも、あるけどね!

 すっげ名前つけられちゃったけど、その辺りは私は関知してないから許してね……。

 

 

 カミキヒカルが「心臓が飛び出す」とか泣き言をほざきながらテストパイロットを強引にやらされる中、ゲッター線と同化して「ゲッターエネルギーとは……命……」とか言って消滅したらしい。まぁ、どうでもいい。

 オッケーゲッターしたから、彼が数人殺してるのは知ってる。命のケジメは命でしか取れないからしょうがないね!

 

 原始のテレワークでアイと同居しながらゲッター線研究者を続ける中、日々は過ぎていく。

 やがてアクアとルビーが高校生になり、2人は役者とアイドルとして活動し、アイドルを引退したアイはマルチタレントとして活動……。

 

 ……あれ? ストーカーは?

 

 私は首を傾げたものの、平和だったのでよしとした。

 いやぁ、今回は平和だったね。銀河の中心に殴り込んだのを平和と言っていいかは知らないけど、私が生き残れたから平和なんだよ。そう言うことにしといて。

 

「さてさて、私は何歳まで生きれるのかな? それまでにどれだけのことができるか……楽しみだね」

 

 そろそろ早乙女研究所に復職しようかな。

 そんなことを思いながらも、私は未来への期待を膨らませた。

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