妖と骸   作:ミスターサー

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カブキ2

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

空気が重い。異常に重い食事を体験している。

昼時、異常に美味い飯を食っている。が、重々しい空気に包まれながらオレは八雲と四季に挟まれながら食べている。

 

「さて・・・この頃私の扱いについて話をしましょうか。」

 

「それより妖怪と共存しようとする聖(ひじり)白蓮(びゃくれん)の話だ。」

 

「あら、私の扱いが先よ。」

 

「ふざけるな、今の今までわざと刃こぼれした包丁や鉈を持ってきやがって、優先は俺に有る。」

 

「あら、毎月重い米俵を持ってきてるのは誰だと思ってるのよ」

 

四季は新品同然にした鉈を構え、八雲は扇子を持ち四季に向ける。

 

「その顔、ズタズタに引き裂いてやろうか?西洋にジャック・ザ・リッパーが居るんだろう。」

 

「おぉ、怖い怖い。変な奴が構えてるから、か弱い私は気絶しそう。」

 

「ほざけ、どこが、か弱い、女だ?年齢を考えろ・・・

カブキこいつはな、か弱いと言いながら平安の時代から生きていてもう千は越えて「スキマ・・・!」は?」

 

グシャ、と目玉が有る謎のスキマから出された米俵に四季は潰された。そして目を閉じて開けた時、四季はもがきながらも次から次へ米俵によって埋れてしまった後だった。

 

「・・・、八雲さんよ」

 

「なにかしら?」

 

「聞かなかったことにしておく」

 

「そうしなさい。さて・・・」

 

バッ、と勢い良く扇子を広げ口元を隠した八雲は横目でオレを見る。

 

「何故、この場に。この隠された土地に戦鬼が居るのかしら?」

 

「・・・」

 

気づいていたのか?いや、そもそも、そのような素振りは見せてはいない。なのにコイツは戦鬼と言った・・・

ハッタリか、もしくは・・・

 

「何のことだ?戦鬼ってなんだ」

 

「とぼけなくて良いわ」

 

「だから、戦鬼って知らねぇよ」

 

「剣を握る者の特有の手の豆が見えたのだけど?」

 

「時世が時世だ」

 

「・・・そう、あくまで言わないのね」

 

「もし、オレがその戦鬼だったらどうする?」

 

「そうね、私が作る幻想の隠れ里に居る魔化魍の退治屋として、妖怪と人間の中立者呼びたいのよ。

あ、安心しなさい・・・待遇は良いから」

 

「・・・で、なんでオレが戦鬼だと?」

 

「ふふふ、その腰に着けた木彫りされている鬼の飾りが戦鬼の目印だからよ」

 

オレは咄嗟に腰周りに手を付け、有る物を探した。が、探し物は無くカマをかけられたのを知った。

 

「テメェ!カマをかけやがったな!」

 

「あら、勝手にひっかかったのはソッチよ。それに妖怪と紹介されたのに驚かないのも変じゃない。

もう一度言うわ、勝手にひっかかったのはソッチよ」

 

「・・・ッ!」

 

この女(アマ)!

立ち上がろうとすると八雲は南蛮の傘と思われる物の先をオレの喉に突きつけた。

 

「さて、処遇は置いといて。アナタどうやってココに入ったの?」

 

「・・・、知らねぇよ。川に追い詰められ、力尽き。天に任せたらココに居た。」

 

「そう、なら良いわ。あの三人を消さないのならどうでも良いわ」

 

八雲は目玉が多く有る変な空間に南蛮の傘を入れる。

 

「信じるのか?」

 

「えぇ、鬼は嘘をつかないでしょ?」

 

「オレは人だ」

 

「そうだったわね・・・。ま、良いわ」

 

この後、何事も聞かれることも無く。静かな食事となった。

それは忌み嫌われる同士の同情なのか、ただたん興味が無いのか、分からなかったが気持ちが落ち着いた気がする。

 

目の前で米俵の間から腕を出す、屍(四季)の姿が無ければ良かったのだが・・・

 

「助けてあげないの?」

 

「この状況を作った奴が何とかしろ」

 

「・・・誰でも良いから出してくれ」

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