仮面ライダー龍騎 ベルデIFストーリー   作:残月

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変わり始める物語と変わらぬ展開。

 

 

 

話を聞くと美穂はホステスとして働いていて人気のホステスなのだと言う。今回の騒ぎは常連客の一人が美穂に求婚し、美穂がそれを拒んだ所で逆上したのだと言うが……

 

 

「凄いですね。魔性の女……」

「あら、楓ちゃんもやってみる?良いバイトになるわよ」

「未成年をホステスに誘わないで下さい」

 

 

男を手玉に取る美穂を純粋に凄いと思う楓。対する美穂は楓にだいぶ心を許し始めており、ホステスのバイトに誘う程だったが須藤に止められていた。

 

一見、何事もなく会話を進めている楓だったが美穂の口から出された新情報に冷や汗が止まらなくなっていた。

 

 

『意識不明の姉を助けたい』

 

 

先程の会話の中で美穂が出した一言だった。美穂は様々な常連客から贈り物をされており大半の貢物を売って姉の医療費に充てていたのだと言う。

この会話から察せる様に、霧島美穂の姉は生きているのだ。

本来の霧島美穂は浅倉武に殺され、その姉を生き返らせる為に体を冷凍保存して結婚詐欺で資金を集め、ライダーバトルの願いで姉を生き返らせる事を考えていた。

 

つまり現段階で劇場版の話が破綻しているのだ。そして美穂が仮面ライダーになった様子は今の所はない。

 

 

(なんかもう……未来が読めなくなってきてるよね)

 

 

須藤の性格改変もそうだが、話が変わり始めている。楓はそれを思いの外、実感していた。

 

 

「刑事さんは知ってるでしょ?凶悪犯の浅倉武。私のお姉ちゃんはアイツに襲われたの。他の人も何人も襲われて……なのにアイツは懲役10年程度だなんて……」

「お気持ちはわかりますが、どうか落ち着いて」

 

 

そして会話には加わらないが楓は内心バクバクと心臓が早鐘の様になっていると思っていた。話が思ってた以上に進んでる。この会話が正しいなら城戸は既に北岡と知り合った後だ。それを切っ掛けに仮面ライダー龍騎の物語は加速して行く。ゾルダ、ライア、ガイ、王蛇、オーディンと前半に登場するライダーが勢揃いするのだ。物語後半に出てくるであろうタイガ、オルタナティブ、オルタナティブ・ゼロ、インペラー……そして此処からが展開が読めない。何故ならばファム、リュウガと劇場版の話に繋がるのかアナザーでアビスが出てくるのか……最早、楓の予想の範疇を越え始めている。下手に原作知識に頼り過ぎると身の破滅に繋がりかねないのだ。

 

「楓ちゃん?どうしたの、難しい顔をして」

「あ、あはは……ちょっと悩み事が」

「須藤さん。ちょっと……」

「はい?なんでしょう」

 

 

美穂の問い掛けに楓は乾いた笑みを浮かべるしかなかった。自身の関わっているバトルロワイヤルの話をする訳にもいかないし、下手をすればファム生誕の原因になってしまう。そんな思考に陥っていた楓だったが、そんなタイミングで取調室の扉が開き警官の一人が須藤を呼び付けた。須藤が席を立ち、少し会話をした後、複雑そうな顔で戻ってきた。

 

 

「須藤さん?どうしたんですか?」

「城戸君が逮捕されました」

 

 

複雑そうな顔つきの須藤に楓が疑問を投げ掛けると須藤からは驚きの発言が飛び出した。『もうその頃かぁ……』間違いなく城戸と北岡との話だと感じた楓は心の中で盛大にため息を溢した。

 

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