仮面ライダー龍騎 ベルデIFストーリー   作:残月

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戦いを止めるにも力は必須

 

 

 

「何やってるんですか!?目立ってますよ!……これ見て下さい」

「ごめんなさい、私は……貴女っ!」

 

 

神崎優衣に駆け寄りながら叫ぶ楓。そして他の通行人には見えない様にカードデッキをチラリと優衣に見せる。

カードデッキを楓から見せられた優衣は言葉を失う。蓮と真司以外のライダーとはまだ会った事がないが、まさか高校生がライダーになっているとは思わなかったからだ。

 

 

「私にもあの戦いは見えてます。あの二人を止めてきますから……」

「うん……わかった」

 

 

時間が無い為、端折った会話だが楓が龍騎とナイトの戦いを止めると告げ、その瞳から本気なのだと優衣が感じ取り楓に二人の戦いを止める事を任せた。本来なら高校生にライダー同士の戦いを止める事は頼む事すら躊躇われるものだが優衣も急からか思わず頷いてしまったのだ。

 

 

「変身!」

 

 

楓は先程騒ぎになった場所から少し離れた場所に移動して鏡に自身の姿を写して変身した。

ミラーワールドに入ったベルデは急いで戦いの場へと到着すると龍騎は地面に転がり、ナイトはウイングランサーを構えていて、既に戦いは決着に近い状況になっていた。

 

 

「ヤバッ!?急がないと!」

【COPY VENT】

 

 

ベルデはコピーベントのカードを読み込ませナイトの姿と武器をコピーした。ホールドベントで拘束するか、クリアベントで不意打ちかの二択となっていたが攻撃を受け止めるならコピーベントで武器ごとコピーして受け止めるしか選択肢しかなかった。

ベルデはナイトの姿をコピーしたまま走り出し、龍騎にトドメを刺そうとしたナイトの攻撃を防いだ。

 

 

「ハッ!」

「何っ!?」

「ナイトが……もう一人!?」

 

 

ナイトのウイングランサーを止めたのは同じくナイトのウイングランサーだった。驚愕するナイトと龍騎。それもそうだろう。トドメを刺そうとしたナイトの攻撃を防いだのはもう一人のナイトなのだから。

 

 

「何者だ!?」

「戦いを……止めに来ました」

 

 

こうして前話の冒頭へと続く事となった。警戒してランスを構えたナイトに対してベルデのコピーしたナイトはランスの切先を下ろしている。

 

 

「俺と同じ姿をしたライダーか……お前も潰しておくべきだな!」

「ま、待って……きゃあっ!?」

「おい、蓮!」

 

 

先程の一撃を止められた事と自身と同じ姿をしている得体の知れないライダーを即倒すべきだと考えたナイトは戦闘ではなく説得する気だったベルデに一撃を与えて吹き飛ばしてしまう。ナイトの一撃に火花を散らしながら龍騎の側に倒れるベルデ。ナイトの姿から元のベルデの姿へと戻ってしまう。龍騎は声からベルデが女の子である事に気付いてナイトを咎める様に叫ぶ。

 

 

「誰が相手でも……俺は戦う。それだけだ……ぐわっ!?」

「立派なお言葉ですが私は許す気はありませんよ」

 

 

龍騎とベルデに追撃を掛けようとしたナイトだが背後から強力な一撃により先程のベルデの様に吹き飛ばされるナイト。ナイトに背後から一撃を与えたのはシザースだった。

 

 

「もう一人だと!ぐあっ!?」

「戦う気が無く、説得を試みる者を一方的になぶるとは……キミは暴漢か?それとも他者を暴力で従わせる事に快楽を求める性質か?」

 

 

シザースは右手に装備したシザースピンチで更にナイトを痛め付ける。先程、楓がやられた傷の倍返しだと言わんばかりに。

 

 

「す、須藤さん!」

「え、またライダー!?」

「助けに来ましたよ、楓さん。其方のアナタも」

「ぐはっ!?」

 

 

シザースの登場に驚くベルデと龍騎。シザースは会話を続けながらもシザースピンチでナイトを叩き続けていた。しかし、それも長くは続かなかった。

 

 

「時間切れですね……早く出た方が良い。さ、行きましょう楓さん。キミも早く外に出るんだ」

「ひゃっ、須藤さん!?」

「あ、おい……取り敢えず出るぞ蓮!」

「ぐ、う……くそ……」

 

 

それぞれの体が粒子になっていく。ミラーワールド内での時間切れを示す状態だった。シザースは先日と同様にベルデをお姫様抱っこで抱き上げてミラーワールドの外へ出ようとする。さりげに龍騎にも外に出る様にと促していた。

龍騎は呆気に取られながらもナイトを引き連れてミラーワールドの外へと出て行った。

 

 

「大丈夫ですか、楓さん?」

「は、はい……大丈夫ですから降ろして下さい須藤さん!」

「ありがとうございます、助かりました!」

「女の子に……誰?」

「あんな奴等に負けたのか……」

 

 

ミラーワールドから出た須藤は楓を抱き上げたまま安否を確認し、楓は一向に離そうとしない須藤にお姫様抱っこされ続けている恥ずかしさから暴れていた。優衣は戦いを止めてくれた楓と須藤に頭を下げており、真司と蓮は事態についていけず混乱するばかりだった。

 

 

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