ノーカオス・ノーブレイク   作:零崎哀識

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更新おくれました
スマブラ風邪絶対絶望少女と立て込んだので筆が進まず、すみません。



天翼種

位階六位。世界中から知識つまりは書物を集める為のゲームを行う固体が多い。大戦時に『神に創られた、神を殺すための兵器』として製作され神を殺す『天撃』という一撃を持つ。

 

そして行うゲームはしりとりのみ。

 

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馬車で一時間程移動し、『国立エルキア大図書館』に着く。

 

大きさはアメリカの国立国会図書館並みである。

 

確かそっちの蔵書量は一億冊以上だったか?

 

「さっきは情報の無い多種族とゲームするのはマズいとか言っていたのに天翼種と戦うとか正気?」

 

クラミーが聞いてくる。

 

「情報ならあるじゃねえか。やるゲームはしりとりっつうな」

 

扉をくぐり、中に入るとそこには壁のみではなく、重力に逆らって天井も本棚で埋め尽くされている。

 

「……最高だな……この空間。こっちの人類スゲえじゃん。バカにしてごめんなさい」

 

一億なんて軽く越える蔵書量。こりゃ写本するのにも時間と金もかかるわ。

 

「えっと……残念ですけどイマニティ集めたのはこの百分の一以下ですわん。多分、乗っ取られた後増やしたんだと思いますわ」

 

「一瞬でも見直した俺がバカだった」

 

重力に逆らう本棚なんてイマニティが作れるわけねえし当たり前か。

 

「で、フリューゲルはどこにいんのかね?」

 

適当に探して歩くと光が挿す。

 

そちらを見ると目に映るのは天使の皮を被った死だった。

 

目視出来そうに密度の濃い殺意が視線に帯びている。

 

その意思が無くとも兵器。一挙一動が全て破壊へ直結するのが想像出来る。

 

ステフとクラミーはへたり込み、なんとか泣き出すのわ堪えている。

 

しかし、俺はそんな彼女を見ても思ってしまう。

 

……なんだ。この程度か。

 

畏怖さえ覚えるだろう存在に対峙しても新鮮味を感じない。

 

いや、フリューゲルという種に対しは新鮮味を感じている。だが、死そのもの?一挙一動が全て破壊へ直結する?そんな肩書きにちっとも魅力を感じない。なんとなくどういうものなのか知っている。

 

そんな俺にフリューゲルの彼女は言う。

 

「エクスキューズ?そこのピーポー、ミーのライブラリイにワット御用で?」

 

補足、違うベクトルに新鮮味が増した。

 

なんかステフ、クラミーともに気絶しているが放っておく。

 

「一応、自己紹介。俺は「エルキアのニューキングの零様でございますね」……話が早くていい」

 

「イマニティのニュースペーパーもリードしていますので、御戴冠おめd……あ、コングラッチュレイション」

 

「地じゃねえのかよ!?」

 

「ええ。先鋭的かつ個性的な独自言語でしょう?」

 

「知ってる有名人がその喋り方してる」

 

「なんと先駆者がおられるとは!?」

 

驚いた後に方を落とすが、すぐに気を取り直し

 

「ほな、今日はどのようなご用件どすえ?」

 

「何故京都弁に切り替えた?」

 

「キョウトは初耳どすけど、イマニティ旧領土の古語なんやけど、御気にめしませんかえ?」

 

「ああ。つーか、正直ネタにしかならんからな。それ」

 

「滅多に客が来ませんから知識を披露したいのに残念でございます」

 

それからテーブルを囲み、出された茶と茶菓子をいただく。

 

「それでは、天翼語はもちろん全イクシードの言語、異世界や古語まで700以上に言語と知識を有する私にイマニティの王がどのような御用件でしょう?」

 

「単刀直入に言う。この図書館くれ」

 

「それは、人の身で私にゲームを挑まれるということでしょうか?」

 

「それ以外にどういう意味あるんだよ?まさか何もせずくれるのか?それなら全然かまわねえけど」

 

「まさか、この図書館は私が集めた本の塊であり、知識を尊ぶフリューゲルにとって命と等価といって過言じゃありません。ゲームをするにも命を賭けよと申される以上、そちらは何を賭けるので?」

 

うん。すっげー殺意の篭った目で見てきてるよ。

 

「異世界の書物を十万冊ほど」

 

ぶふーーーーーーーー!!?とフリューゲルは紅茶を噴出してきたので気絶している二人を盾にして防ぐ。

 

「し、失礼しました。は、はしたないところをお見せして」

 

「俺に被害ねえから構わねえよ」

 

「じゅ、十万?またまたご冗談をどど、何処にそんな蔵書が」

 

なんか口調が乱れに乱れまくっているが、そんなことは置いておきタブレットを取り出す。

 

「こん中に十万冊分入ってる。水に弱いのと充電しないといけねえっつう難点はあるが問題はないだろう」

 

「なっ!?」

 

「色んな論文書くのに専門書かなりの量必要だったし、そもそも読書好きな俺は小説収集も趣味だったからな。元の世界の知識に考え方はある程度コンプしてあるぞ」

 

「異世界出身だと仰るのですか?」

 

「まあな」

 

「それは嘘でございます」

 

「Why?」

 

「確かに異世界からの召喚魔法はエルフが得意としますが、それは私の有する書物などの無機物のみ。生物となるとこの世界に繋ぎとめておくのに膨大な魔力を有します。異世界人など神霊種でも困難を極めます」

 

床に転がっている先程盾にしたステフを睨みながら言う。

 

「……ステフ、狸寝入りしてねえで答えろ。どういうことだ?」

 

「……ば、バレていたんですわん?」

 

「そりゃ、茶かけられて起きないのはそこのニートくらいだろ」

 

ステフの隣でムニャムニャ言っているクラミーを指差す。

 

「そんなことよりも話が違うじゃねえか。異世界人は別に珍しくないんじゃなかったっけか?」

 

「そ、そんな高位魔法知識無いんですもの……異世界人ってありえないんですわん?」

 

もうこれからはステフの話は話半分で聞くことにする。

 

「なにか証拠を提示頂けますか?」

 

「具体的に何示せばいいんだ?」

 

「あなたが異世界の十人であると証明さえしてもらえれば」

 

「と言われて、元の世界の個体差さえ把握してないんだ。せいぜい肌の色で見分けるくらいか?こっちの奴ての差異なんて余計に知るか。むしろそっちが分からねえのか?その差異ってのが」

 

「では、性感帯に触れさせていただけますか?」

 

「……返答は理由を聞いてからにさせてくれ」

 

「この世界の生物は例外無く、微量ながら精霊を有しています。神経の集中箇所を確認すれば種類が検知出来ますので」

 

理由があるなら仕方ねえか。

 

「了解した。ただし上半身のみだ。尻を掘られてアーッ!展開は最悪だからな」

 

 

「性感帯ってそこか」

 

「おや?ここがイマニティの性感帯と聞いたのですが?」

 

「乳首を性感帯と認めたら男として駄目だと思う。何?フリューゲルは違うの?」

 

「はい。私共フリューゲルは羽に精霊回廊が集中しておりますので」

 

「精霊回廊っつうのがある所が性感帯ってわけね」

 

「はい。なんなら触ってみますか?」

 

「遠慮しとくわ。床に転がってる女性陣に何言われっか分かんねえし」

 

気絶してるクラミーはともかくステフの視線がちょくちょく痛い。

 

「で、そろそろいいか?」

 

「あ、はい」

 

確認が終わったみたいなので服を着なおす。

 

「では、勝手に程度の低いイマニティと同列視して、すみません。私はジブリールと申します。どうぞお見知りおきを」

 

名乗るとジブリールはふかぶかと頭を下げた。

 

「なぁ、ステフ。イマニティの評価どんだけ低いの?」

 

「……控えめに言って最低ですわね」

 

「言葉を喋る特技のある猿程度の認識でございます」

 

最低どころか論外じゃねえか……

 

「あ、私、ただのイマニティに興味ありません」

 

どこのハルヒさんすかね?何、宇宙人、未来人、超能力者でも呼んでくれば良い訳?そして宇宙人に関してはイマニティではねえ。

 

「もう調べつくしてしまいましたから。文献も飽きるほど読みましたし。えっと……そちらは……ツェペリさんでしたっけ?」

 

「ステフですわよ!って違う、ステファニードーラですわ!」

 

「そうだぞ。ステフは波紋を一切使えない無能だ。ツェペリさんに謝れ」

 

「何処の何方かは知りませんが波紋という未知の技術を使うツェペリさん申し訳ございませんでした」

 

「二人ともまず私に謝罪しなさい!」

 

「どうでもいいんでドラちゃんと呼ばせて頂きます」

 

嘘つきではなく間違えた大人から未来の猫型ロボットにジョブチェンしたよ。

 

訂正してもなんか違うキャラで出て来そうだからもういいや。

 

藤子・F・不二雄先生、ごめんなさい。

 

「ドラちゃんとそこに転がってる彼女に微塵も興味ございませんので適当に時間を潰して頂けますか?」

 

「もう泣いていいですわよね?」

 

涙腺崩壊5秒前って感じだけど浮かび上がった疑問の方が重要なのでジブリールにたずねる。

 

「つーか、俺ってイマニティじゃねえの?」

 

「えーと、零様の体から一切の精霊が感じられません。居たとしても私が知りうる手段で確認出来ません。体の構造はイマニティと同じですが、この世界において生物の定義から逸脱しております」

 

「で、どういうこと?」

 

ジブリールは瞳を爛々と輝かせて叫ぶ。

 

「つまり未知でございますっ!!」

 

テンションのメーターが吹っ切れてんじゃねえかと思える位の勢いで続ける。

 

「ああ、この世において未知程崇高なものがありましょうか!いや、そんなものは無い!」

 

反語使ってまで強調しなくていいでしょ。

 

「未知、未だ知らずと書いて未知!それは既存の知識ではなく、この世に存在しない知識を生み出す原石!そのようなあなたをイマニティ如きと同列に扱った非礼、もう一度お詫びします」

 

なんだ、こいつ俺と同類か。

 

「で、異世界人と認識した訳?」

 

「はい。ゲームを申し込むというお話でしたが、勿論お受けします。賭けるものですが」

 

「それはさっき要求したと思うんだが……」

 

「す、すみません……頂けるものの衝撃でその前の話が記憶からとんでしまったようで……賭けるのは『私の全て』でどうでしょう?」

 

「はいっ!?」

 

図書館だけの要求だった筈の話にステフが驚きの声を上げる。

 

俺もいいの?って思っているが顔には出さず相手がどれくらい出すのか伺う。

 

「こ、これでも私『アヴァトン・ヘイム』の十八翼議会の一対。吸う獣のフリューゲルの全権代理者でございます。国を丸ごと駆けられないのはもどかしいですが、如何でしょう?」

 

こりゃ嬉しい誤算だ。図書館奪ってそれ賭け皿乗せて本人もらう予定だったんだが。

 

「た、足りないでしょうか?そうでございますよね。異世界の書十万冊でございますしね。今からアヴァトン・ヘイムに戻り政府を掌握してフリューゲルという種を手に入れて参りますので少々お待ちください」

 

そう言って、飛ぶ体制に入る。

 

え、もしかして第六位手に入っちゃう?

 

「ちなみに少々ってどれくらい?」

 

「そうでございますね……百年ほどでn「死ぬわ!」……イマニティの脆弱さが憎い」

 

「はぁ、ジブリール一人の全権だけでいいよ」

 

出来るだけ仕方ないという雰囲気を出して言う。

 

「そ、そんなものでよろしいのですか!?」

 

「ああ、ただしゲームのルール確認の内二、三ルールを加えたり変更させてもらう。これが妥協案だ」

 

「……仕方ありませんね。お受けさせて頂きます!あ、私が勝利したらこちらも一つお願い聞いて頂けますか?」

 

「内容による」

 

「時々でございませんので、お茶しに来ていただけますか?もっと零様のことを知りたいので、それは隅から隅まで……うぇへへへへ」

 

涎垂らして微笑んでるその様は変体のそれである。

 

「全く。そんな所まで俺とそっくりとはな」

 

「はい?」

 

「いや、未知を知るために生きてるところとか、勝てる勝負の賭け皿にいくらでもつぎ込むとこたか。全く以って俺とそっくりだ」

 

くすっと笑みを浮かべ続ける。

 

「だがジブリール(同族)。勝てる相手を見極めた方がいいぞ」

 

 

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