アークエンジェルに着艦し、ストライクダッシュをハンガーに収容したノレアは、着用していたヘルメットを両手で外し、安心したように息を吐いた。汗が彼女の頬をいくつも伝っており、先の戦闘でかなり消耗したことが分かる。戦闘中はアドレナリンのせいで意識していなかったが、戦闘が終わって気が緩んだからか一気に疲労を感じたのだ。
(GUND-ARMに乗ってた時の苦しさや辛さは無かった……流石にパーメット積んでなかったからかな)
それでもなお、初めて種類の違うビット兵器を使ったからか消耗は激しく、ノレアの体中に疲労がたまっていた。コクピットのシートに体を預け、ある程度回復するまで待っているとハッチが外側から開けられ、キラやムウ、整備長のマードック曹長が覗き込んできた。キラの顔にもまた、疲労が色濃く残っており、表情がいつもより暗い。
「おい嬢ちゃん、大丈夫か?」
「ありがとうございます……慣れない武装を使ったので少々疲れました」
「少々レベルじゃないだろ……おい坊主、嬢ちゃんを休めるところに連れてってやれ」
「……あ、はい」
フラガ大尉は疲労しているノレアを見かねてキラに休めるところに連れて行くよう告げ、少しぼーっとしていたキラは一瞬遅れて返事を返した後、コクピットから這い出すように出てきたノレアに手を貸し、肩を貸して支えながらその場を後にしていく。ノレアは去る前にマードック曹長に無茶な操縦をしたのでチェックを頼んで去った。
キラとノレアは休めるであろう居住区画に戻る途中、ブリッジに詰めていた四人と行きあった。彼らも比較的安全なブリッジに居たとはいえ、初めての実戦で緊張の痕がはっきりと分かる。それでも表情を綻ばせて、こちらに駆け寄ってくる。
「キラ、ノレア……って大丈夫!?」
「慣れないことやって疲れただけです。少し休めば大丈夫」
そのまま彼らと合流し、居住区画に向かう。その途中でノレアも歩けるまで回復して自分の足で居住区画に辿り着いた。そこでは多くの人が戦闘の終結を喜んでいたが、やきもきした表情で待っていたフレイが戻ってきた六人の姿を見て駆け寄ってきた。
「サイ、皆も!良かった、ホントによかった……」
「フレイ……」
フレイを抱き留めたサイ。フレイの瞳に涙が溢れるのを見たサイは目を見開いた。涙が止まるとフレイは体を離し、キラとノレアに向き合って深々と頭を下げた。
「ありがとう、戦ってくれて。……戦闘中、ずっと怖かった。怖くて震えてた時、ふと思ったの。戦ってる二人はもっと辛くて、怖いんだろうなって。コーディネイターだとか関係ないんだって」
「フレイ……」
「……」
「これから、コーディネイターだナチュラルだって考えるのは辞めるわ。……後、私も艦の仕事を手伝う。サイたちが頑張っているのに……私だけ逃げているのは嫌だもの」
フレイの表情は、決意に満ちた眼差しをしていた。
(もう、大丈夫そうですね)
それから数日後。フレイは自分の適性が何処か分からないので、一先ずブリッジで一通りの仕事を見学・体験して試すことを始めた。
キラやノレアたちはOSの改良等に勤しんでいたのだが……想定されていた問題が発生した。
To Be Continued......
大変お待たせいたしました。今回は短めです。続きはなるべく早めに出します。