研究室に向かう途中でサイの婚約者であるフレイ・アルスターとその取り巻きに会ってキラがドギマギするという一幕はあったものの、四人は無事研究室にたどり着いた。
「うーっす」
続々と中に入っていき、サイに声をかけられる中キラとノレアは帽子を被った見知らぬ金髪の人物に目を惹かれた。カズィが言うにはカトウ教授の客らしいが、ノレアは一目見た時に『何か』を感じた。
(こいつ、何者?ただの客じゃないな……)
のだが、その後キラたちがわちゃわちゃやっているのを見て毒気を抜かれてしまった。
(何やってるんだか……)
二ヶ月経つと見慣れてしまった光景にがくりと肩の力を抜いたが、ふと何かを感じて顔を上げると客がドアの方に寄っているのが見えた。
(……?)
特に不審な様子もなかったので視線を戻し、キラがトールが着ているスーツのプログラムの調整をしているのを見守っていると……突然揺れた。
(……!)
「隕石か!?」
(違う……!)
ノレアは即座に己の中に否定する。今感じた揺れは、隕石のものではない。この世界に来るまで、ノレアが身を置いていた場所。―戦闘の、爆発だ。
「皆、急いでここを出るよ!」
「ノレア……?」
「いいから、早く!」
キラが怪訝そうに尋ねてきたが、それを無視して皆に外に出るよう急かした。皆と一緒に外に出ると次々揺れが起きる。……間違いなく、外で戦闘が起きている。
(ここは中立のコロニーなのに……仕掛けてきたのはどっち!?)
サイが緊急用の避難用のドアを開けると、人々が足早に階段を降りていた。半ばパニック状態である。
「どうしたんですか!?」
「ザフトに攻撃されてる!コロニーにモビルスーツが入ってきてるんだよ!君たちも早く!」
その言葉で何かに気づいた様子の客が、避難経路から外れていくのが見えた。キラがそれを追いかける。
(ああ、もう!)
ノレアは半ば自棄になると、キラの後を追った。
「キラ、ノレア!」
「トールたちは行ってください!なるべく戦闘の爆発音から離れて!」
「すぐに追いつくから!」
「分かった!」
二人は後を追ったが、身体能力の差からキラとノレアの距離が段々と引き離される。そして、偶然爆発でそこが崩落して、瓦礫が落下して道を塞いだ。
『ノレア、大丈夫!?』
幸い咄嗟に飛びのいたので怪我は無かったものの、キラとノレアは分断されてしまった。
「私は大丈夫!キラはあの人を!」
『……分かった!また、後で!』
「はい!」
ノレアは遠ざかるキラを尻目に振り替えると、トールたちとの合流を図ろう足早に脱出路を探す。
だが如何せん見知らぬ場所のため迷ってしまい、気が付くと目の前には開いたあからさまに『軍用』のゲートが。
「これは……」
そして、足元を見ると血痕が足跡になって続いている。
―ノレアはそれをなぜか追わなければならないと感じ、血痕を辿っていくとふと開けた場所に躍り出た。
―そこにはライトに照らされた、一機のモビルスーツが立っており、その頭部の形状はノレアのかつての愛機に酷似していた。
「ガン、ダム……」
連合軍は劣勢に追い込まれ、コロニーは戦火に焼かれていく。新型モビルスーツは次々奪われるが、一機はコロニー内で、もう一機は
次回、機動戦士ガンダムSEED~片翼の再生~
”再びの戦場”
今こそ剣を取れ、ガンダム!
お待たせいたしました。更新遅れてすみません。これからなるべく早めに投稿しますので、よろしくお願いいたします。
今回から本格的に始まっていきます。この物語はノレアの視点から見た"C.E.71"の戦争なので、ノレアが関わっていない場所はカットして描いていきます。DESTINY時代はともかく、この時代は原作とほぼ変わらない流れなので。カットされた部分は、ご自分で映像を確認してください。
ノレアの乗るガンダムは、前回紹介した機体で、SEEDもDESTINYも愛機は一機で改修して通す予定です。機体名はまた次回。