「・・・」「・・・」
既に二回戦が間近まで迫っていた。
というよりも、先程から、こちらをじっと睨み付けるハヤトの奴が気になって仕方ない。
「おい、ハヤト。
お前、さっきから、なんで睨んでいるだ」
「貴様が寝るのを待っているんだよ」
「いや、なんでだよ」
いきなりの言葉に対して、俺は思わず叫んでしまった。
ゲッターで一緒に乗る事はあるが、普段はこのような会話を行わない。
だからこそ、いきなりの内容に、驚きを隠せなかった。
「なんで、俺が寝るのを待っているんだ」
「どうでも良いだろ、そんな事は」
そう、まるで話してくれる様子はない。
未だに、こいつがどういう奴なのか、まるで分からない。
そんな事を考えていた時であった。
「おやおや、これはこれは、お久しぶりではないですかなぁ、ハヤト殿ぉ」
「・・・」
聞こえた声、それと共に見つめた先には、奇妙な男が1人いた。
「知り合いか、ハヤト?」
「ふふっ、知り合いとは酷いですなぁ、以前、私に死を与えてくれたあなたが」
「はぁ?」
その言葉に対して、俺は、思わず声を出してしまった。
「ふんっ、死んだ奴の事など、いちいち覚えていられるか」
「くくっ、そうですか、拙僧程度など、もう覚えていないとは、悲しい。ですが、それでは次の試合では我らに負けてしまいますぞ」
「どういう意味だ」
それに対して、俺は叫ぶ。
「おや、そこにいるのは、もしかして、山猿ですかなぁ?くくっ、これは面白いですなぁ」
「てめぇ、喧嘩を売っているのか」
「止めろ、リョウマ、試合前だ」
「うるせぇ!このヤロウ!!」
「ほほっ、ではでは、試合で」
それだけ言って、奴は姿を消しやがった。
あのヤロウ、言いたい事だけ言いやがって。
「なるほど、しまった」
「あぁ、どうかしたか?」
「・・・なんでもない、とにかく、試合が始まるぞ」
そう言っている間にも、既に二回戦が始まろうとした。
今回の対戦相手は、あの胡散臭い奴と、見た目が似ている奴らがいる。
「あいつらは」
「チーム、リンボ・アストレイ。
不気味な雰囲気があるチームで、未だに情報が少ない。
油断しないように」
「分かっているぜ、ラルのおっさん」
その言葉と共に、俺達はすぐに発射の準備を行った。
その手に、ゲットマシンを置く。
「ナガレ・リョウマ!ゲットマシン・イーグル号!」
「ジン・ハヤト!ゲットマシン・ジャガー号!」
「クルマダ・ベンケイ!ゲットマシン・ベアー号!」
「ゲッターチーム、行くぜ!」
その叫びと共に、俺達はすぐにゲッターを出撃させる。
同時に、こちらに向かって来る2機が見える。
「あいつら、アストレイか」
「レッドフレームとブルーフレームを改造しているようだが、3人目はどこだ」
「別に関係ないよ!まずは、こいつらから片付けるっぜ!チェンジ!ゲッター1!」
その叫びと同時に、俺達はすぐにゲッター1へと合体する。
同時に、それを見た奴らは、こちらに向かって、襲い掛かる。
「ゲッタートマホーク!」
それと同時に、俺はゲッタートマホークを2本取り出すと同時に、向かってくる奴らに対抗する。
赤い奴は、6本のビームサーベル、青い奴は2本のビームジャベリンを使い、襲い掛かる。
だが、それでは、あまりにも力不足だ。
「おらぁ!!」
数で攻めてくるような攻撃だが、全然力が籠もっていない。
その証拠に、片手の斧でも、問題ないぐらいに相手にできる。
「こいつら、手数で攻め込んでいるみたいだ」
「関係ねぇ、数で攻めてくるんだったら、こっちは力押しでやるぜぇ!!」
その叫びと共に、俺はゲッタートマホークでその場を回転する。
ベンケイの言う通り、こいつらは確かに武器の数だけは多いが、それだけだ。
脅威でもなんでもない。
「っリョウマ、避けろ!」
「っ!」
ハヤトの声が聞こえた。
俺はすぐにその声に反応して、避けた。
だが、僅かだが、肩にダメージを喰らってしまった。
「ほぅほぅ、やはり避けてしまいましたか」
「その声、さっきの野郎か!」
その言葉と共に周りを見る。
だが、奴の姿は見えない。
どうなっていやがるんだ?」
「奴は、ミラージュコロイドを始めとして、透明になるシステムを多く取り入れた機体で戦う」
「お前、やっぱり知っていたのか」
「あぁ、ガンプラマフィア時代に戦った事がある。だが、奴は、その後、飛び出した先で事故にあって、病院に搬送された」
「そう、あの時、私は死にかけた。だからこそ、どのようにすれば良いのか分かったのだ!」
そう、透明で、奴の声だけが響き渡る。
「私は、あなたに感謝しているのですよ、ハヤト殿!あなたのおかげで私は、この境地に辿り着いた!だけど、その方々はどうなんでしょうね!ガンプラマフィアという肩書きにビビっているような方々に」
「・・・」
奴は、そうこちらに言ってくる。
「だからこそ、少しでもあなたに勝つ為に、その山猿の事を調べさせて貰いました。
えぇえぇ、非常に面白い実験材料ですねぇ、そのお猿さんは」
「俺が実験材料だと!」
「えぇ、あなたはハヤト殿の仲間でもなんでもない実験材料。そしてそこにいるおデブさんはただの飾りですなぁ」
そう、奴はこちらに挑発してくる。
それに対してハヤトは言い返せねぇ。
だけど。
「くだらねぇ」
「リョウマ」
それに対して、俺は既に決まっている。
「てめぇが死にかけたとか、正直、今はどうでも良いんだよ。
今はただ、てめぇが気に入らねぇ、けど、その引導を渡すのは、俺じゃないようだな」
そう言い、俺は握り絞める。
「こうして戦っていると、なぜだかな。ゲッターを通して、お前らの気持ちまで分かる。だから、ハヤト!てめぇが決着つけやがれ!!」
ハヤトに、俺は叫んだ。
「アシムレイトの影響が、ここまで」
「あぁ、なんだよ」
「なんでもない、しかし、ガンプラマフィアの俺にか」
「そんなの知るか、てめぇは俺達、ゲッターチームだろうが。それ以外なんて、知る必要はあるかよ」
「そうか、ならば!」
その言葉と同時に、二体のアストレイが、襲い掛かってくる。
だが
「オープンゲット!」
俺達は瞬時にオープンゲットで、その攻撃を避ける。
「チェンジ!ゲッター2!」
そのまま俺達は瞬時にゲッター2へと変わる。
「まったく、お手本通りの連携で助かるぜ、ゲッタードリル!」
同時に、まさにマッハとも言えるスピードで、こちらに直線で並んでいるアストレイに向かって、ゲッター2のドリルで貫く。
それによって、無事に倒す事ができたが。
「だが、あの野郎は見つからねぇ」
「どうする、このまま、地下に逃げる手も」
「あぁ、そんな事やるかよ!!」
そう、俺が叫んでいると。
「黙っていろ、ここは俺に任せろ」
ハヤトが、そう叫んだ。
ならば。
「お手並み拝見といこうじゃないか」