「はぁ」
「・・・何をしているんだ、ベンケイ」
二回戦が無事に終わった。
その事に関して、既に俺は次に行われる戦う相手を見ていた。
だが、その対戦相手を見た後、ベンケイは何やら落ち込んでいた。
「リョウマ、お前さんは去年はいなかったから知らないが、次の対戦相手。
去年、俺達が負けたチームだぞ」
「ふぅん、そうか」
去年、負けた相手という事もあってか、面倒な様子だ。
「あれぇ、お前はまさか、ベンケイじゃないかぁ」
「あぁ?」
こちらに声をかけてくる相手。
見てみると、今時珍しいモヒカンにボディーペイントがトレードマークの奴がいる。
「お前はっ」
「まぁ、次の対戦相手がお前だったら、こりゃ、楽勝だなぁ!」
「ぐっ」
そこまで言われて、ベンケイは何も言い返せない。
「まったく、あんた、何をやっているのよ!」
「ふぎゃぁ!?」
そんな奴を拳骨する女がいた。
「そうだ。どんな相手でも、油断するな。
何よりも、今年は油断できない相手がいる」
その言葉と共に、俺を見つめる男がこちらを見ていた。
髪を短く刈り上げて一部剃り込みを入れた眼光鋭く巌の如き厳めしい顔つきをした筋肉質な巨漢だ。
「あんたが次の対戦相手か?」
「あぁ、地上強襲部隊のリーダー、キトズ・ヨシヒサだ」
「そうか、次のバトル、楽しもうぜぇ」
その言葉と共に、俺は握手をする。
「・・・すまないが、俺はバトルは楽しむつもりはない。真剣でやるつもりだ。だが、ゲッターチームのリーダーである君は油断できない相手だ」
「リーダーか?別に俺はそんなのを名乗ったつもりはないけどな」
「へっ、どちらにしても、そのお荷物がいては無理だろうけどな」
「んっ」
それはベンケイに対しての言葉だった。
「こいつは、戦いの間も、ずっと遠くで攻撃していた。負ける事をずっと恐れてなぁ」
「ふぅん」
それに対して、俺は別に反論するつもりはない。
なぜならば、俺もそれは実際に感じたからだ。
「まぁ、こいつが臆病なのは、別に否定しないよ」
「ぐっ」
俺の言葉に対して、ベンケイは悔しそうに言う。
「だから、こいつは俺が引っ張ってる」
「なに?」
俺はそう言う。
「ゲッターは3つの機体を1つにする。
こいつが、どんなに臆病だろうと、俺が引っ張って、戦わせる。
その時には覚悟しておけよ、こいつの力をなぁ」
そう、俺は奴らに向けて言う。
「・・・ならば、油断せずに相手をしよう。
君達の、ゲッターを」
その言葉を最後に、別れた。
「リョウマ、俺は」
「さっきも言っただろ。
お前が臆病だったら、俺が無理矢理でも戦わせる。
だから、お前も、暴れろ」