「これがゲッターの数値か」
そう言いながら、ハヤトは、ゲッターを操作しながら、その動作を確認する。
「ふふっ、そうだろ、私の自慢のゲッターは」
「あぁ、だが、かなりピーキーな機体でもあるな」
それと共にハヤトは、現在はゲッター1を操作している。
だが、それを上手に操作する事はできなかった。
「まぁね、ゲッター2は上手に操れている様子だったけどね」
「あいつは俺と相性が良い。スピード重視だ。しかし、このゲッター1は空中での制御やパワーバランス。それらを考慮しなけれなばならない。あの寝ている奴はそれを軽々と操っているんだろ」
そう、今は寝ているリョウマに向けて、言う。
「あぁ、その通りだ。リョウマはゲッター2もゲッター3もある程度操れるが、どれも並だ。ゲッター1に操る事に特化すれば、まさしく全国大会レベルだ」
「まるで、ゲッターに愛された男だな。だが、どうするつもりだ」
そう言いながら、ゲッターを見つめる。
「こいつの持つ特徴。それを最大限に生かすには、残るゲッター3のパイロットが必要だ。そんな奴がいるのか」
「ふむ、それが問題だが「お前達か」むっ」
そう会話していると、ドアを開けて入って来たのは、1人の男。
丸顔で、更に固太り体型をしている人物だ。
「君は?」
「俺はこのガンプラバトル部の部長をしているクルマ・ベンケイだ!お前ら、俺がいない間に、何を勝手にやっているんだ!」
「部長?」
それに対して、ココとハヤトは首を傾げていると、ベンケイはそのまま近づく。
「おい、リョウマ!お前に留守を任せていたのに、何変な奴を入れているんだ!」
「あぁ、ベンケイか。別に良いだろ、部員は俺とお前だけなんだから」
「なにを、俺が地獄の特訓をしている間に、お前なぁ」
「はぁ、全く騒がしい奴だ」
「何を!」
ベンケイが騒いでいる所で、ハヤトは呆れるように言う。
「お前が一体何者か、知らないが、てめぇのような雑魚がいても、役に立たない!
さっさと、出て行け!」
「お前らこそ、一体何様のつもりだ」
そう、ハヤトとベンケイが睨み合う中で。
「まぁまぁ、落ち着きたまえ、そうだベンケイ部長だったかね」
「あっあぁ、あんたは」
「申し遅れました、私は、ココ・ヘクマティアです。
少し前に引っ越してきた転校生です、どうぞお見知りおきを」
「おっおぉ」
そう、ココは営業スマイルで、そのまま言う。
それに対して、ベンケイは少し驚いている様子だった。
「女狐め」
ハヤトは、そんなココを見て、ため息を吐きながら言う。
「それで、少し物は相談なんですが、1度、我々のガンプラと対決してみませんか」
「対決だと?」
「えぇ、まぁ、入部試験だと考えて貰えれば、幸いです」
「むっ、そういう事ならば」
ベンケイは、そのままココの口車に乗る形で頷く。
「おい、どういうつもりだ」
「何、少し気になってね、という事で、リョウマ、頼めるか?」
「リョウマに?」
それに対して、リョウマは立ち上がる。
「ベンケイが相手か、まぁ良いか」
「お前、ガンプラバトルができるのか。
いつも、部室で寝ていて、ほとんど興味なさそうだったのに」
「最近な、とにかく、始めようぜ」
その言葉と共に、ゲッターを、そのまま乗り込む。
「それじゃ、行くぜ、ゲッター!」
その言葉と共にゲッターが、空を飛ぶ。
「ゲッターだと、見た事のない機体だ。
だけど」
その言葉と共にベンケイは、自身が操るガンダムヘビーアームズを構える。
「この火力の前の敵じゃないだろ!」
その言葉と共にヘビーアームズから放たれるのはミサイル。
視界を覆う程の、弾幕。
だが、それに対して。
「関係ねぇよ!!ゲッタートマホークブーメラン!」
その叫びと共に、投げられたゲッタートマホーク。
それによって、僅かな隙間が出来る。
瞬時に、ゲッターはその隙間を掻い潜り、近づく。
「なっ」
すぐに、ゲッターに向けて、反撃しようとする。
だが
「ゲッタービーム!」
ゲッターはマントで身体を覆う事で、ゲッタービームをばら撒きながら、牽制する。
それによって、動きを封じられたヘビーアームズに対して、ゲッターは、そのまま腕に備わっている刃でマシンガンを切り裂く。
「なっ」
「お前はなぁ、遠くからチマチマとしている所は変わらないなぁ!!」
同時に、真っ直ぐとヘビーアームズに向かって殴る。
それによって、備わっていた武装が多く剥がれる。
「終わったな。殻にこもって、武器を撃てば良いだけでは終わらない。一歩も動かない奴に、未来なんてないな」
「そうだね、けど」
ハヤトは、そうベンケイの評価を言っているが、ココは見つめる。
「誰が」
「あぁ?」
「誰が逃げているだと!」
ぶち切れたベンケイは、そのままヘビーアームズを加速させ、ゲッターの腕を押さえる。
「だったら、至近距離で、喰らいやがれ!!」
その言葉と共に、身体に備わっていたミサイルを、ゲッターは至近距離から放たれる。
互いの装甲が剥がれながらも、その手は離そうとしなかった。
「離れないのか」
「執念深いな、だが、ある意味、ゲッター3に相応しいかもな」
「なに?」
それに対して、ハヤトは驚く。
「あいつをパイロットにするつもりか」
「少し、眼をつけていた所はある。なんだって、あのリョウマが反応して、起きた。
ならば、何か理由があると思ってな、まぁ」
ゲッターの腹部は既にピンク色に輝く。
「私のゲッターに敵うかどうかは、別問題だがな」
「ゲッタービーム!」
ゲッターからの雄叫び。
それが、放たれたビームは、そのままヘビーアームズを、瞬く間に空へと飛ばす。
そして、その威力の前に、ヘビーアームズは爆散する。
「負けた、俺が」
そのまま倒れるベンケイ。
「どうやら、負けたようだな、ベンケイ」
「叔父さん!」
聞こえた声。
それと共に見つめたのは、1人の男だった。
「あなたは」「青い巨星だとっ」
その人物の登場に、リョウマは首を傾げる。
「ふむ、良い眼だ。そして、その機体も」
「お褒めに預かり光栄です」
「だが、同時に未だに不完成でもあるようだね」
ラルさんは、そうゲッターに対する評価を言う。
「これが、不完成だと」
それには、ハヤトは驚きを隠せなかった。
同時にココは。
「やはり、分かりますか。
そう、この機体は未だに不完成。
パイロットが3人で乗る事を前提にしたゲッターは、確かに力が強い。
ですが、未だに私が理想には辿り着いていない」
「自慢の作品なのにか?」
「勿論だ。自慢でもある。だからこそ、これを越えるゲッターを作りたい」
「未知のゲッターか」
「悪くないかもな」
それに対して、リョウマもハヤトも笑みを隠せない。
「ベンケイ、お前が三人目になるんだ」
「なっ何を言っているんですか、なんで俺が」
「お前は確かなセンスはある。だが、同時に簡単に諦める癖がある。強敵を前にして、自分が傷つかないように無傷で勝とうとする」
「それは」
「ヘビーアームズは、その象徴だ。お前は、ヘビーアームズの武装だけを眼につけて、その特性を活かせてない。お前が、その先に進むのに必要なのは、彼らのような姿勢だ」
「・・・」
「まぁ、今は分からなくても良い」
そう、ラルは。
「そんな君達に、少し相談がある。
今、こちらで練習試合を組んでいるが、やってみるかい?」
「ぜひ」
ラルからの誘いに対して、ココを始めとしたリョウマ、ハヤトは笑みを浮かべる。