黒の剣士(♀︎)の苦難   作:らびっとありす

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こういう作品無かったから書きました。需要は無いと思います。何かしら反応あったら続き書く……かも。久しぶりに書いたからタグとかめちゃくちゃ不備ありそう。あったら修正して行きます。前述の通りなんでも許せる人向けです!

主人公総受けと性別逆転は私の主食です。そうです私が貴腐人です。

中の人はユーキリとユウキリとシノキリが好物です。


Prolog

 

 空っぽ。私には『器』はあるけど中身は無い。何も入っていない空っぽな『器』は何もないのと同じ。

 

 でも、【彼ら】に出会って少し変わった気がする。みんなに出会って少しづつ変われたような気がする。初めは些細な出会いでも。雫が一滴、『器』に入っただけだとしても。

 

 それは私にとって確かに大きな『一滴』だった。

 

 

 

 ────2022/10

 

「木綿季、起きて。学校遅れちゃう」

 

「眠たいから、あと五分寝させて……」

 

「起きなさい!」

 

「うわっ!! 急に布団取らないでよ!!」

 

 私の一日はまず、幼馴染を起こすところから始まる。この幼馴染、冬が近づくと芋虫に変わってしまうからほんと世話がやける。

 

「ってこら! また布団に籠った!!」

 

「僕は布団が無いと死んじゃう病気なんだよ!」

 

 ……はぁ。ほんと毎日このやり取りをやっているような気がするよ。私。いや、この時期になればほぼ確実に毎日やってる。

 

「お姉ちゃん、まだ格闘してるの? 俺手伝おうか?」

 

「うーん……。大丈夫。それより朝練は? 弁当作る時間無くて作れてなくてごめんね? 後で届けに行くから」

 

「いや、大丈夫。それにお姉ちゃん教室に来るとクラスの男子がう……なんでもない。今日は購買で何とかするよ。行ってくるね」

 

「分かった。行ってらっしゃい」

 

 うちの弟、ほんといい子。ちゃんとできた弟だよほんとに。……で、問題はこの芋虫君だ。どうしたものか……。

 

「……和葉が……」

 

「ん?」

 

「おまじないしてくれたら起きる」

 

「……はぁ。全く」

 

 でも私は本当になんだかんだ言って木綿季に甘いと自分でも思っている。甘くなかったら空き部屋を貸してないか……。スグには当初すごい反対されたけど。

 

「ほんとに起きる?」

 

「うん……」

 

「眠たそうだけど?」

 

「起きる」

 

「分かった」

 

 私は少し屈んで、木綿季の寝ているベッドと同じ高さに座る。そしてベッドから少し出ている木綿季の顔の頬に軽く口付けをする。

 

「おはよ!!」

 

「うわっ。急に元気になった。……とりあえずちゃんと支度してから下降りてきてね」

 

「分かったー」

 

 彼の名前は紺野木綿季。私の幼馴染で親友。昔にとある病に感染して、家族がみんな亡くなってしまった過去がある。彼自身もその病気にかかってしまったんだけど、奇跡的に完治した。私が病院で入院生活を送っていた時に出会って、身寄りがなかった彼を私のお母さんが引き取った。今は私の隣の部屋で、居候? している。まぁでも、実際のところはもう家族みたいなものだけど。後、見た目が女の子みたい。身長も私よりちょっと高いくらいだし声も可愛いから初見だと女の子だと間違えるかも。

 

 そして、私が人に心を開けるようになった理由の一つが彼。

 

「木綿季がなかなか起きなかったから、髪のセット間に合わなかったじゃん。ちょっと早く起きてよ」

 

「だって布団が離して「言い訳する暇があるなら起きれる! もう起こさないよ」ごめんなさい」

 

 スグに言われた通り、ちょっと厳しくならないとダメかも。うん。前向きに検討しよう。

 

「木綿季は良いよね。可愛くて」

 

「男にそれ言う? 和葉も可愛いよ?」

 

「冗談を言う余裕があるなら、ちゃんと顔を洗ってきて」

 

「冗談じゃないよ?」

 

「〜〜ッ……いいから! 早く顔! 学校遅れる!!」

 

「わー。わ、分かった分かった。顔洗ってくるから」

 

 全く。これだからモテ男は……。モテ男は何言ってもいいんですかコノヤロー。

 

 

 

 

「あぁ〜〜! 終わったぁ……」

 

「お疲れ様。今日は寝なかったね」

 

「まるでいつも寝てるみたいじゃん」

 

「お解りのようで。それより、はやく帰るよ。今日は【大事】な日なんだから」

 

 なんとか学校には間に合った。初めは割と焦ったけど、学校に着いたら案外何とかなかった。そして、そんな慌ただしい時間はあっという間に過ぎていって、いつの間にか下校時刻になっていた。

 

「だね! いやーこの日を何ヶ月待ったことか」

 

「ほんとに楽しみだったんだね。根っからのゲーマーだ」

 

「和葉も人の事言えないだろ?」

 

「脇腹突かないで。まぁそれはそうなんだけど」

 

 今日この日は。私たち……いや、世界中のゲーマーが待ち望んでいた。世界初、VRMMO(フルダイブ大規模)RPG。

 

 その名も【ソードアート・オンライン】。通称【SAO】。

 

「学校もこの話題で持ち切りだったね」

 

「うんうん。いやー! 楽しみだなぁ!! 和葉はベータテストやった事あるんだっけ? どんな感じだったの?」

 

「最高」

 

「あ、もうそれしか言うことないくらい良かったんだ。あ──! 早く帰ってやりたいよォ!」

 

「その前に晩飯作ってからね」

 

 街中を歩いても、右を見ても左を見ても。話題はSAOの事ばかり。どこか、某有名RPGの2作目が出た時の感じだった。まぁその時私は生まれてすらいないけど。

 

「MMOストリートもこの話題だね」

 

「まぁね。世界規模のニュースだし」

 

「ほんと運良く買えてよかったよー。和葉は良いよね。ベータテストだったんだから」

 

「正直、あの時で私の運は全部使い切ったと思ってる」

 

「大袈裟……って言うわけでもなさそう」

 

 さすがにデータの移行とかは出来ないけど。それでも、楽しみなことに関しては変わりなかった。なんせ、あの時まだ10層までしか到達できなかったあのゲームにまた行けるんだから。あの、世界にまた。

 

「……んー! 早く行くよ!!」

 

「和葉が珍しくハイテンションだ。……恋する乙女みたい」

 

「なんて?」

 

「なんでもない」

 

 時々、木綿季ってちょと不機嫌みたいな顔になるんだよね。……なんでだろ

 

 

 

「よし。これで準備万端っと」

 

 晩御飯の作り置きよし。部屋の空調よし。ナーヴギア良し。

 

「そういや、和葉のプレイヤーネームって?」

 

「キリト。そっちは?」

 

「ユウキ!」

 

「そのまんま……」

 

 ほんとにこの子、自由というかなんというか。まぁ、そこがいいとこなんだけど。

 

「じゃあ向こうで会おうね。和葉!」

 

「うん。じゃあね、木綿季」

 

 またあの世界に行けるんだ。またあの広大な世界で冒険ができるんだ。私の心はたしかに踊っていた。楽しみでしたかなかった。ひとつ大きな呼吸を入れて私は言葉を呟いた。

 

 

『リンク・スタート』

 

 

 




キリトさん(♀︎)の見た目はGGOみたいな感じをイメージしてます。ショートも似合うと思うけどね。身長は154cmくらい。バストはC~DもしくはBくらいがいい、と思う。高嶺の花みたいな感じのイメージです。絶対かわいい。

よわよわなのに、つよつよなの可愛いね。小さき命
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