DQM 異世界に転生したので最強のモンスター達を作って生きていく(準備編 作:雨宮南雲
消滅と聞いた男は、さすがに危機感を感じ、女性に詰め寄ります。
「消滅って、なんでそんなことに?」
「は、はい。説明しますね」
女性が説明を始めます。
「本来この場所は、私みたいな天界に属している者。もしくは、人間でも精神が卓越した者が過ごす場所なんです」
「それって、神様とか、ブッダみたいな悟りを開いた人みたいな?」
「少し違いますが、詳しく説明すると時間が足りないので、その認識で良いです」
男の例題を訂正する時間も惜しいのか、女性は次の説明をします。
「それで、その人物達は此処にある物品とかを認識できるのですが、たまに貴方みたいに間違って来ちゃう人達もいるのです」
「そういう人達はどうするんですか?」
「先ほどみたいに、その人達の住んでいた場所を探して送り返すのですが……貴方の場合その返す場所が分かりません」
「それは、さっき聞きました」
「問題はその先なのです」
男の言葉に、女性は続けます
「そもそも、貴方みたいな迷い人は、その世界を管理している神様の所に行くので問題はないのです」
「つまり、俺は女神様の担当じゃないってことですか」
「はい。私が神に昇格したのが最近なので、管理している世界は一つしかないのでその世界の住人ならすぐにわかります」
「なるほど」
女性の説明に男は理解しました。
「なので、私の知らない世界の住人なので卓越した人だと思ったのですが……まさか、普通の人だったので大変なのです!」
「えーっと、なんで消滅するんだっけ?」
「普通の人だと、この場所の力みたいなモノに耐えられないので、そのまま飲み込まれて消えちゃうのです」
「なにそれこわい」
「私、一回見たことありますけど怖かったです」
女性はその時を思い出したのか、顔を青ざめて震えています。
「俺の状況がやばいってのはわかった。それで、猶予期間はどのぐらいですか?」
「記録によるとあんまり時間はありません。平均で大体3年以内ですね」
「割と余裕がありそうなんだけど、今までの其方の感覚だと確かに短いですね」
「へ?」
男の発言に、女性は疑問を覚えましたが、それよりも現在の問題が先です。
女性は先ほどのように空間を弄っています。
「私の友人に、この場合の解決策を聞いてみます!」
「その人は、連絡が付くのですか?」
「はい! 私の同期でサボり仲間なのでたぶん暇だと思います!」
(なんか、ちょいちょいダメ発言が聞こえる)
男は、女性の評価を下げつつ見守ります。
そして、答えが出たのか、女性の顔色が明るくなりました。
「なるほど……その手がありましたか!」
「解決策がありましたか?」
「はい! これで大丈夫です」
女性は自信満々の笑みで、男に説明します。
「ずばり! 此処から追い出せばよいのです!」
「それって、野垂れ死にしろと?」
「ああ、間違えました。えっと此処は力が強いので、貴方が耐えられる場所に移せばよいのです」
「なるほど?」
男は女性の説明にいまいち理解していません。
しかし、女性はそんなことお構いなしに続けます。
「それで、私が管理している世界に移動すれば、消滅が免れます」
「あーなるほど」
「それでは、早速! えい!」
「いきなり?!」
女性は、男の答えを聞く前に行動を起こしましたが、何も起こりませんでした。
「あれ?」
「何も起きませんね」
「少し待ってくださいね……」
女性は友人に聞いているのか、何もない空間を弄っています。
「あ、そうなんですか。なるほど、なるほど」
「問題わかりましたか?」
「はい。それでなんですけど……」
「えっと……なんですか?」
女性がすまなそうな顔で男に尋ねます。
「どうやら、このままだと私の世界に送れないので、一度、貴方を私の世界に適合するように再構築しなければならないのです」
「それって消滅と違うと?」
「肉体は消滅しますが……精神と魂はそのままになりますね。俗に言う転生ってやつです」
「まじか……」
女性に説明に、男は動揺しました。
女性はそれをみて、フォローします。
「あ、でも大丈夫です! その為にいろいろサポートしますし、帰れるようになったら肉体も戻しますから!」
「本当ですか。有り難う御座います」
「いえいえ。それでどうします?」
「どうしますって、お願いします」
「あ、いえそっちではなくてですね、サポートの方です」
「サポートですか?」
男は女性の説明の意図が分からないので詳しく聞きます。
「私の管理している世界は、文明はそこそこ発達しているのですが、魔物がいるので割と危険なのです。そこで貴方が生き易いように何か特別な力を授けようかと思います」
「なるほど」
「あ、ただし不老不死みたいなのは駄目ですよ? 早く死んでしまったら困りますが死なないのも、此方に来れないので問題ですから」
「わかりました」
「それでは、どんな能力が良いですか?」
「選ばせてくれるんですね」
「私が選ぶのは駄目だと友人から書かれていたので……どんな能力でも大丈夫ですよ!」
女性が胸を張って男に言います。
それに対して男が確認を取ります。
「本当にどんな能力でも?」
「はい! 不老不死以外なら、どんな能力でも授けることを約束します」
「ふむ……」
男は顎に手を当てて考えています。
そして、思いついたのか女性に告げます。
「よし、決まりました」
「はい。凄腕の剣術使いですか? それとも、無限の魔力とそれを扱える魔法技術ですか?」
女性が若干嬉しそうに聞いてきます。
どうやら英雄譚などが好きなのか少しわくわくしている。
だが、男の返答は女性の期待とは違った。
「ドラクエモンスターズのスカウト能力と配合できる技術をください」
「……はい?」
「難しいですか?」
「あ~、えっと……」
男は、自分の望んだ能力は無理なのかと思ったが、事情が違いました。
「どらくえもんすたあずってなんですか?」
「そこからかぁ……」
今度は男が女性に説明する番であった。