DQM 異世界に転生したので最強のモンスター達を作って生きていく(準備編 作:雨宮南雲
石板交換所を出て、しばらく歩いていると、スラきちが言います。
「それで? 早速貰った石板を試してみるのか?」
スラきちの質問に、キットは答えます。
「そうだね。景品ってのも気になるし、入ってみようか」
「よし! 試練って何だろうな!」
「ふむ……楽しみですな!」
「やれやれ」
スラきちとゴロウが体をウズウズして言います。
キットはその様子を見て、笑顔になり、ソフィーは呆れています。
「それじゃ道具屋でアイテムの準備をしたら、神殿に向かおうか」
「おう!」
「承知しました!」
「りょーかい」
キット達は、道具屋に向かいました。
道具屋でアイテムを購入して準備が整ったので、ルーラで神殿に向かいました。
神殿に入り、受付で番号の着いた鍵を貰って、番号の部屋に入ります。
キットは部屋の施錠を確認して、皆の方を向きます。
「それじゃ、メインのメンバーは、スラきち、スラリン、ロジャー、ゴロウで」
「おう!」「ぴぃ!」「キキ!」「は!」
名前を呼ばれたメンバーが元気に返事をします。
「控えのメンバーは、ピンキー、ぷんぷん丸」
「ちゅう!」「うぎ!」
同じく返事をします。
それを確認したキットは台座に近づきます。
そして、先ほど貰った試練の石板を取り出してはめ込みます。
石板の上に光の玉が出来ます。
「それじゃ、いくよ!」
「おう!」
「良いわよ」
キットは光の玉に触れて、石板の世界に向かいます。
視界の光が晴れると、目の前に木の台と看板が在りました。
台の上には木箱が置かれています。
スラきちが、それに気づいて言います。
「アレが試練の内容が書かれた看板か!」
「そうだけど、スラきち、待ってね」
キットはまず、辺りを見回します。
その場所はどうやら草原で、チラホラとモンスターの姿が見えます。
こちらの存在に気付いていないようなので、この場所は安全地帯のようだ
「よし、それじゃ看板を見てみようか」
「おう」
「どんな内容かしら」
キット達は、看板に書かれた文字を見ます。
(どんな方法でもいいので、モンスターコインを20枚集めて、木箱の中に入れろ)
と書かれている。
「モンスターコイン?」
「何よそれ?」
その内容に、キットとソフィーが首を傾げます。
スラきちが、2人に提案をします。
「とりあえず、歩いて探してみようぜ!」
「そうだね」
「ここで立ち止まっても分からないからね」
キット達は、モンスターコインを探すために草原を探索します。
まず、手始めに草原に居るモンスターと戦います。
モコッキー2体とくしざしツインズ2体が現れました。
「スラきちは攻撃呪文、他の皆はくしざしツインズを攻撃して!」
「おう! 『ギラ』」「ぴぃ!」「キキ!」
「承知!」
スラきちの呪文が敵全体にダメージを与え、ゴロウの攻撃で1体、スラリンとロジャーの攻撃でもう1体のくしざしツインズを倒します。
1体のモコッキーが自分の踊りをロジャーに見せてくる。
「キ、キキ♪」
「ど、どうしたんだ?! ロジャー!」
それに釣られてなのか、ロジャーが同じように踊りだして、スラきちが驚きの声を上げる。
そして、もう1体のモコッキーが自分の持ってる縫い針を地面に擦り付けて炎を生み出して、その炎をロジャーにぶつけてくる。
踊りに夢中のロジャーは避けることが出来ずに、その攻撃を受けた。
「ギィ!」
「『さそう踊り』か! ロジャーは俺が治療するから、他の皆は攻撃をして!」
「おう!」「ぴぃ!」
「了解しました!」
キットはすぐに、ロジャーに『やくそう』を使い治療します。
そして他の皆が、モコッキー2体を攻撃して倒します。
モンスター達を倒した。
「やったぜ! ロジャーは大丈夫か?!」
「キー♪」
スラきちは敵を倒した後、すぐにロジャーの元に向かい様子を見ます。
ロジャーは『やくそう』が効いたので、傷が治って問題ないと鳴きます。
「油断した。最初の戦闘だから、様子見の指示出したんだけど間違えたよ」
「気にすんなよ。全員無事なんだしな」「ぴぃ」「キキ」
「そうですよ」
キットが反省の言葉を言うと、皆がそれを許してくれました。
キットは次は油断しないことを誓います。
ソフィーはそのやりとりを見終わって、アイテムを回収しようとしたら。
「何かしら? あれ」
「どうしたの?」
ソフィーが、先ほど倒したモンスターの消滅後に残ってる小袋とは別に、近くに銅貨が落ちていることに気がつきます。
近くに行きそれを手に取ると、絵柄を見て言います。
「ゴールドとは違うわね。銅貨だし、さっき倒したモンスターの絵柄が書いてあるわ」
「俺にも見せて」
キットに言われて、ソフィーが銅貨を渡します。
キットはそれを眺めた後、少し考えてからリングに収納してみます。
「なるほどね」
「何か分かったの?」
「うん。この銅貨がモンスターコインみたいだよ」
「マジか!」
キットの言葉にスラきちが反応します。
割と簡単に見つかったからです。
「とりあえず、今回で4枚だから、後16枚だね」
「ってことは、後16体モンスター倒せばいいのか!」
「最低ならね。必ずモンスターが落とすとは限らないから、もしかしたら倒す数は増えるかも」
キットはコインを全部リングに容れながら言います。
そして、次のコインを探すために探索を続けます。
「それじゃ、探索再開だ」
「了解」
「おう!」「ぴぃ!」「キキ!」「チュウ!」「うぎ!」
「は!」
全員の返事を聞いて出発しました。
途中でもう一度戦闘をして、探索していると宝箱を発見しました。
「あ、宝箱よ、キット」
「……そうだね」
「どうしたんだ?」
キットは宝箱にすぐに向かわず、回り込み宝箱の後ろにゆっくりと近づきます。
その様子を、ソフィーが言います。
「何してるの?」
「しー……静かに」
キットは、人差し指を立てて口の近くに持っていき、静かにするようにジェスチャーをします。
そして、また宝箱に近づき、後ろに付くと大きく息を吸い込んで。
「ワッ!!」
大きな声を出して、宝箱に向かって叫びました。
しかし、宝箱は何も変化が有りません。
その様子を見ていた、ソフィーとスラきちが変な目でキットを見ています。
「……本当に何してるの?」
「疲れているのか? キット」
その言葉に、キットは少し顔を赤らめて事情を説明します。
「一応の安全確認だよ」
「安全確認?」
「そう。宝箱を見つけて、無条件で開けるって危険だからね」
「危険って何が?」
ソフィーとスラきちは、よくわからないのか首を傾げていると、ゴロウが言います。
「もしかして、ひとくいばこですか?」
「ゴロウ、正解」
「おお!」
「そういうことね!」
ゴロウの発言を聞いて、ようやく2人が納得しました。
「今のメンバーでひとくいばこと戦うのはまだ大変だからね。こうやって後ろに回り込んで脅かせば、すぐに分かるんだ」
「へー」
「ゴロウはよく分かったわね」
「話は聞いた事があるので」
宝箱の安全が確保できたので、キットは改めて宝箱を開けます。
中にはアイテムと、モンスターコインが3枚入ってました。
「なるほど。此処にもあるのか」
「戦わなくても手に入るのね」
「ラッキーだな!」
宝箱の中身を回収して、キット達は探索を続けます。
戦闘を挟み、今度は井戸を発見しました。
今度はさすがに全員が警戒します。
「こんな草原の真ん中で石の井戸って……」
「どう考えても怪しいだろう」
スラきちとソフィーがキットの方を向くと、キットはリングから『いしころ』を出します。
「皆、戦闘警戒」
「おう!」「ぴぃ!」「キキ!」
「は!」
全員が戦闘準備が完了したのを確認して、キットは『いしころ』を投げます。
キットの投げた『いしころ』は井戸の中に入りました。
地面に当たる音がします。
「よし。モンスターの擬態じゃないみたいだ」
「よかったわ」
「ふぅ」
キットは井戸に近づき中を見ると、すぐに地面が見えてモンスターコインが2枚落ちていました。
キットはそれを回収して戻って来ます。
「これで17枚目。そろそろ戻ろうか」
「そうね。戻る途中で戦闘をすれば目標の20枚を達成できそうね」
「以外と簡単だったな」
「ですが、最後まで油断をしない方が良いかと」
ゴロウの発言を聞いて、スラきちが少し気を抜いていたので改めて気合を入れます。
キットもゴロウの発言に同意します。
「そうだね。ありがとうゴロウ」
「だな!」
「いえ」
キット達は、改めて気を付けてモンスターコインを集めつつ、看板まで戻る事にしました。
戻る途中で2回戦闘しました。
2回目の戦闘の敵のいたずらもぐら4体を倒した時。
「よし! これで終わりだぜ!」
「皆、お疲れ様」
キットは皆を労い、アイテムとコインを回収する時に。
「おや?」
「キット、どうしたの?」
キットが疑問の声を上げたので、ソフィーが近づきます。
そこに、銅貨のコインが3枚とは別に1枚だけ、銀色のコインが有りました。
「それもモンスターコインなの?」
「と思う。絵柄は一緒のいたずらもぐらだし」
キットは先ほど出た、銅のコインと銀のコインを並べて見せます。
材質が違うだけで、大きさと絵柄は同じなのです。
「リングのアイテム欄に入れてみたらどう?」
「そうだね。……うお!」
「どうしたの?」
キットはソフィーに言われるままにリングに収納すると、変化に驚きました。
「さっきまで、モンスターコインだけだったのに、銀色の方を入れたら、モンスターコイン(銅)、モンスターコイン(銀)って分別された」
「そっか。キットの認識で変化するって聞いたけど、ここでも作用されるんだ」
ソフィーは納得の声を上げます。
薬の材料を分別する時と、同じ現象が起きたからです。
色々、分かった所で移動を開始します。
「もう見えているし、今回獲得したコインを全部入れてみようか」
「そうね」
「おう! どうなるか楽しみだな!」
キットの言葉に、ワクワクの気持ちでスラきちが答えます。
特に問題なく、最初の場所に戻って来れました。
キットは箱の前に行き、集めたモンスターコインを全部出します。
「それじゃ、入れるね?」
「良いわよ」
「どうなるんだ……」
キットは、箱の中に獲得したモンスターコインを入れます。
すべて入れた後、蓋をします。
その瞬間、箱が光りだしました。
「眩し!?」
「きゃぁ!」
「うお!?」「ぴぃ?!」「キキ?!」「チュウ?!」「うご?!」
「むぅ!」
その光に驚き、全員目を閉じてしまいます。
そして、光が収まると、目の前に宝箱が出現しました。
「これが景品?」
「びっくりした~……」
「おお! 早速開けてみようぜ!」
「わかった」
キットは宝箱を開けてみます。
中には袋と石の塊が有りました。
キットはその2つを取り出します。
「これ等が入ってた。袋の方はゴールドだね。重さ的に結構入ってるぞ」
「おお! すげぇ!」
「そっちの石の塊は?」
「リングに入れてみる。……なるほど、『てっこうせき』? 鉄鉱石か!」
キットはアイテム欄を確認して、それが何なのか分かりました。
「その鉄鉱石ってなんだ? 何かに使えるのか?」
「たぶん、素材アイテムだね。今の所は使用用途が思いつかないけど」
「ふ~ん……」
「興味無さそうね……」
キットの説明に、スラきちは興味を無くします。
宝箱の中身を回収したので、後ろの方に魔法陣が現れ、光り輝いています。
「どうやら、あれに触れたら出れるみたいね」
「意外と試練って簡単だったな!」
「まぁ、最初だし。石板交換所の人もそこら辺を分かって渡したのかもね」
キット達は話しながら魔法陣に入り、石板の世界から脱出します。