DQM 異世界に転生したので最強のモンスター達を作って生きていく(準備編   作:雨宮南雲

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特訓中

 光が収まると、石板を嵌める台座の部屋に戻って来ました。

 そして、精霊樹から癒しの力が送られ、仲間達の傷が癒えて行きます。

 

「んあ~……」

「変な声」

「だって、割と気持ちいいんだぞ。コレ」

 

 スラきちがエネルギーを受けたことで思わず声が出てしまい、その事に対してソフィーがツッコミます。

 そんな2人のやり取りを見て少し笑い、キットは台座の方を見ます。

 先ほどと違い、石板の中心の宝石の色が黒くなっていて、台座に嵌っているのに光の玉が有りません。

 

「なるほどね」

「どうしたの? って、石板交換所の店員に説明されてたでしょ」

 

 キットの反応に、ソフィーが聞いてきますが直ぐに分かったので、キットに言います。

 

「そうだけど、一応自分の目でも見ておきたかったんだよ。よっと」

 

 キットは、石板を外してリングに収納……しないで、逆に紐の着いた小さな袋を出します。

 そして石板を袋に入れると、それを腰からぶら下げます。

 

「何してるの?」

「実験。どのぐらいで回復するのか、またどんな感じでこの宝石の色が変わるのか見たいからね」

「なるほどね」

 

 キットの言葉に、ソフィーが納得します。

 そしてキットは、別の石板を嵌め込みます。

 

「お。もう行くのか!」

「うん。問題ないよね?」

「おう! 正直物足りないくらいだぜ!」「ぴぃ!」「キキ!」「チュウ!」「うぎ」

「私も同じく」

 

 皆がやる気に満ちた返事をしたのを確認して、キットは頷きます。

 

「それじゃ、行くよ」

「おう!」

「途中で休憩くらいは入れてよね」

 

 キットは、石板の上に出た光の玉を振れて、石板の世界に向かいました。

 

 

 

 森の中に着いたら、キットが皆に言います。

 

「それじゃ、まずは水の出る祭壇の近くの回復の石碑までモンスターと戦いながら進んで、石碑に着いたら折り返してまた此処に戻ってくる。そして、一度戻って試練の石板の変化を確認する。回復してなかったら、またこの世界で同じことを繰り返す。回復してたら試練の石板に挑戦する。今日はこの流れでやって行く予定だよ」

「わかったぜ!」

「りょーかい」

「承知しました」

 

 キットの予定を聞いて、皆が納得したので進むことにしました。

 進んでモンスターと戦闘を何回かして、はなカワセミ2体とキャタピラー2体の敵グループに遭遇した時です。

 

「む。皆ストップ」

「どうしたんだ?」

 

 キットが戦いに行きそうな皆を止めて、リングのメニュー画面開き、アイテム欄を見ています。

 そして、アイテム欄から目的にアイテムを出します。

 ソフィーがそれに気づいて言います。

 

「それって『まもののエサ』よね? ってことは」

「仲間にするのか!」

「そうゆうこと」

 

 キットは『まもののエサ』を敵モンスター達に投げつけます。

 エサに気を取られている内に、スカウトリングを準備して、はなカワセミに向けます。

 

「行け! 『スカウトアタック』」

「「うおおお」」「ぴぃ!」「キー!」

 

 青いオーラを纏い、仲間達がはなカワセミにアタックします。

 オーラがはなカワセミに当たり、少しして。

 

「ピピピ」

「よし!」

 

 スカウト成功して、はなカワセミが仲間になった。

 はなカワセミは、嬉しそうにキットの周りを飛びます。

 キットは、仲間になったはなカワセミの名前を考えます。

 

「そうだな……よし、名前は「フラワー」だ」

「わー……安直」

「フラワーは控えメンバーに行ってね」

 

 ソフィーのツッコミを無視して、キットはフラワーに控えに回る様に指示します。

 

「よろしくな! 俺は先輩のスラきちだ!」「ぴぃ!」「キキ!」「チュチュ!」「うぎ」

「オークのゴロウだ」

「ピピ!」

 

 皆で歓迎の挨拶を済ませたのを見て、キットが言います。

 

「よし、それじゃ特訓再開だ」

「分かったぜ!」

 

 特訓再開を開始します。

 森を進み戦闘をして、回復の石碑の所に着きます。

 

「よし、ここで回復して折り返しだ」

「おう!」

「この回復の石碑って、仲間モンスターは回復するけど、私やキットは回復しないのが辛いのよね……」

「まぁまぁ」

 

 ソフィーの愚痴を宥めつつ、キット達は入り口に向かいます。

 回復をしているので、特に危なげもなく到着しました。

 キットは魔法陣を起動して、石板の世界から出ます。

 

「よっと」

「ふぅ……」

 

 精霊樹の癒しの力で仲間達が回復します。

 

「んあ~~……」

「さて、試練の石板は……まだか」

 

 キットは試練の石板を見て、中心の宝石の色がまだ半分くらい元に戻っている事を確認します。

 それを見て、皆に言います。

 

「それじゃ、もう1回行くよ」

「おう!」

「おー」

 

 キットは光の玉に触れて、石板の世界に向かいます。

 入り口から戦闘をしつつ、森の奥の回復の石碑に触れて、入り口にまた戻って、台座の間に帰ってくる。

 行って戻ってくる時間も少し短くなっているので慣れてきている。

 キットは試練の石板を確認して、完全に色が戻っていくことを確認します。

 

「よし、試練の石板に行けるようになってる」

「お! 早速行こうぜ!」

 

 キットは森の石板を外して、試練の石板を嵌めます。

 石板の上に光の玉が出て来ます。

 

「それじゃ、行くよ」

「ああ」

「良いわよ」

 

 キットは光の玉に触れて、中に入ります。

 そして、目の前に先ほどと同じ看板と木の台の上に箱がありました。

 

「なるほど。一度決まった試練は変わらないのか」

「でも、内容が少し違うわよ」

「え?」

 

 ソフィーに言われて、キットが看板を見てみると。

(どんな方法でもいいので、モンスターコインを25枚集めて、木箱の中に入れろ)

 と書かれている。

 

「数が増えてる」

「もしかして、クリアすると難易度が上昇するのかしら?」

「ふむ……」

(上昇するのは内容だけか? 敵の強さも上がるのか?)

 

 キットは少し考えこみます。

 その様子を見て、スラきちが言います

 

「下手に悩んでいるより、探索してみれば良いじゃねぇか」

「……それもそうだね」

 

 スラきちの言う通りなので、探索を始めることに決定します。

 

「それじゃ、皆行くよ!」

「おう!」

 

 全員の気合を入れて、移動を開始します。

 モンスターの種類は特に変化が有りませんが、強さが先ほどと違うようです。

 

「うお!」

「スラきち、大丈夫?!」

「おうさ!」

 

 敵の攻撃を受けると、先ほどとはダメージが違うことに驚いてしまいます。

 

「ぴぃ!」

「ぬうん!」

 

 スラリンとゴロウの攻撃で、最後の1匹を倒すことが出来ました。

 倒した後には、ドロップアイテムとモンスターコインが落ちています。

 

「敵の強さも上昇してたね」

「けど、まだまだ余裕だぜ」

「まぁ、それでも治療はするよ」

 

 キットはリングのアイテム欄からやくそうを使って皆を治療します。

 治療を完了したら、ドロップアイテムとコインを回収します。

 

「とりあえず、これで4枚か……」

「大丈夫そう?」

 

 ソフィーが心配そうに聞いてきます。

 

「一応回復が追いつくし、気を付けていれば大丈夫だよ」

「ならいいんだけど……」

「俺達は大丈夫だから安心しな!」

 

 キットとスラきちの言葉を聞いて、ソフィーも落ち着きます。

 コインを集める為に探索を続けます。

 宝箱、井戸などを注意して調べてコインを集め、モンスターと戦闘して25枚集めきりました。

 そして、最初の所に戻って来て、先ほどと同じように箱に収めて行きます。

 

「これでよし」

「報酬は何だろうな」

「あんまり近づきすぎると目をやられるわよ」

 

 キットとスラきちが少し楽しみながら待つと、光り輝いて宝箱が出現しました。

 キットは宝箱を開けて中身を確認します。

 中身は袋と植物の葉の束が入っていました。

 

「ゴールドとこっちはなんだろう?」

「中身は何だったんだ?」

 

 キットは中身をリングに収納して、植物の方を確認します。

 

「『上やくそう』だって」

「ん~……良い物なのか?」

「今の所、道具屋に売ってなかったし、回復量も『やくそう』に比べて増えてるから使えそうだ」

 

 そう言って、キットは宝箱から離れます。

 

「それじゃ、戻ろうか。戻ったら休憩を挟もうと思ってるけど」

「賛成よ!」

「おう!」

 

 休憩の言葉に、ソフィーとスラきちが元気に返事をします。

 キット達は魔法陣を使い、石板の世界から出ました。

 戻って来たキットは、台座から石板を外して言います。

 

「それじゃ、受付で鍵を返して、外でエレナさんのお弁当を食べようか」

「いやったぁ!」

「賛成よ!」

 

 キットの提案に、スラきちとソフィーがとても喜びました。

 部屋を出て、受付に行って鍵を返却して、神殿を出て、近くの広場で休憩を始めました。

 エレナから貰った弁当を、皆で分けて食べ始めます。

 

「うまい!」

「さすがエレナさん♪」

 

 スラきちとソフィーが嬉しそうに食べています。

 キットはエレナのお弁当を食べながら考え事をしています。

 

「う~ん……」

「ご飯食べてる時は、そんな難しい顔してないで、もう少し美味しそうにしなさいよ」

「ああ、ごめん」

 

 ソフィーに言われて、キットが謝ります。

 

「それで、何考えていたの?」

「実はさっきの試練の石板の報酬なんだけどね、1回目よりゴールドの量が少なかったんだ」

「そうなの?」

 

 キットの言葉を聞いて、ソフィーが少し驚いた感じで聞き返します。

 その事について、詳しく聞いてきます。

 

「何故かしら? 心当たりは有るの?」

「集めた枚数は近かったし、違いは銀色のコインが無かったことかな?」

「ってことは、銀色が増えればそれだけ報酬も豪華になるってこと?」

「おそらく。まだ、回数が少ないから分からないんだ」

 

 2人して悩んでいると、スラきちが言います。

 

「それこそ、あの変な店員に聞いてみればいいんじゃね?」

「「……確かに」」

 

 スラきちの言葉に、2人して頷きます。

 キットは、この後の予定を言います。

 

「それじゃ、食休みをしたら石板交換所に行ってみようか」

「了解」

「おう」

 

 キットの提案に全員が同意しました。

 

 

 

 休憩を終えて、キット達は石板交換所にやって来ました。

 中に入ると、店員が出迎えてくれました。

 

「いらっしゃ~い。おや~? さっきぶり~?」

「はい。少し聞きたい事が有りまして」

「な~んでしょうか~?」

 

 キットは、先ほど渡された試練の石板の内容を店員に話します。

 店員は頷いた後、答えます。

 

「確かに~モンスターコイン集めは~その時の難易度と~銅貨~銀貨~金貨~の順番で~報酬が増えますね~」

「なるほど。ちなみに集めた量でも増えるんですか?」

「は~い」

 

 キットの質問に、店員は頷きます。

 店員の説明が始まります。

 

「ちなみに~集める数が増えたり~敵が~強くなってる気が~しませんでしたか?」

「はい。なっていました」

「クリアすると~難易度が上がるんですが~コイン集めの場合は~集めるのに掛かった時間が早ければ~早いほど~難易度の上昇も~大きいのです~」

「つまり、時間を掛けてコインを沢山集めても、難易度はそこまで上がらないと言うことですか」

「そうで~す。ただ、報酬は~増えるので~どっちが良いのかは~マスター次第です~」

「なるほど」

 

 店員の説明に、キットは納得しました。

 説明が続きます。

 

「あと~難易度は~石板のランクによって上限が決まっているので~上げ切っちゃうのも~1つの手です~」

「その辺は、仲間と相談して決めます」

「良い事だと~思いま~す」

 

 キットは店員の説明を聞き終えてお礼を言います。

 

「色々とありがとうございました。また分からないことが有ったら聞きに来ますね」

「は~い。お待ちしてま~す」

 

 キット達は石板交換所から出ました。

 近くで聞いていた仲間達と話し合いをします。

 

「それで、どうするんだ?」

「上げ切っちゃうの?」

 

 スラきちとソフィーが聞いてきます。

 キットは2人の提案に対して。

 

「いや。安全に行きたいから、ギリギリまでコイン集めてクリアの方にするつもりだよ。下手に上げ過ぎて逆に効率が悪くなるかも知れないし」

 

 自分の考えを皆に言います。

 キットの考えを聞いて、皆は。

 

「わかったぜ!」

「確かに、それも有るわね」

「マスター殿の考えに従います」

 

 全員が賛成してくれました。

 それを見てキットが言います。

 

「ありがとう。それじゃ、早速神殿に戻って特訓の再開だ」

「おう!」

「了解」

「承知!」

 

 キット達は特訓を再開する為に神殿へと向かいました。

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