ブルーアーカイブ クローンティーチャー 作:セサミストリート
俺はジェット・パックを最大出力でアビドス高校に向かっている。爆発の範囲がどの程度だとしても聞こえた方向は確実に彼女たちのいる学校だ。
「……ん?」
向かう途中で様々な所から黒い煙が上がっており、ゆっくりと地上に降りて周りを見ると何故かヘルメットを付けた子供たちが倒れているのが見えた。
「こいつらはヘルメット団…何があったんだ?」
ヘイローが見えていないため、倒れている子供たちを壁際に寄せてヘルメットを取る。
「おい!大丈夫か?!」
話しかけても返事がない。服はボロボロで、顔が少し汚れている。ヘイローが見えないが、息はしているためただ気絶しているだけだった。
「誰がこんなことを…?」
俺はすぐに飛び立ち、アビドス高校に急ぐ。飛んでいる最中下を見ると先程のヘルメット団とほぼ同じ光景だが、今は気にしていることはできなかった。
ーーーーーーー………
「えっと…どういうこと?」
「あいつらは『便利屋68』。金さえあればどんなこともやる連中だ。後ろにいるのは奴らが雇ったんだろう」
「いや、それはわかってるんだけど…」
すでにアビドス高校に到着していたディンはグランドに降り、すでに臨戦態勢のアビドス生徒と合流していた。
それと同時に、襲撃を仕掛けてきた不良団も到着したのだが…。
「…何か、疲れてない?」
「ん、ボロボロ」
「どうしたんでしょうか…?」
その襲撃者達は何故かボロボロの状態で到着し、何人かは片膝を着いて息を整えようとしているものがいたり、寝転んでいたりともう戦う力も残ってないほどに疲弊していた。
先頭を立っている便利屋68のメンバーも同様に疲れているようだった。
「ふ…ふふふ…なかなかやるわね……」
「面白かったけど…あそこまでやる事ないじゃん…?」
「はぁ…疲れた…」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…!」
リーダーのアルは威勢を保とうとしているが、何故か頭がアフロになっており、とてもシリアスな雰囲気にはならなかった。
互いが困惑している中、アッドも到着した。
「……どうなってるんだ?」
到着したアッドも困惑しており、襲撃者達はとても戦える状況には見えなかった。
「お前たちがやったのか?」
「そんなわけないでしょ!?いきなり襲ってきたと思ったらこんなことになってたんだし!」
「いや〜おじさんも知らないな〜」
「私も知らない」
ホシノ達も何も知らず、迎撃のために外に出たらすでにこの有様だったようだ。
となると、向こうに聞くしかない。
先頭に立っているのはおそらく主犯格だろう。というか、あの子供達は確か柴関にいた子どもたちじゃないか?
確か…ゲヘナ関係の書類で見た非公式組織『便利屋68』だったか。
「…おい。便利屋68、その状態の説明をしてもらおうか」
「うぇっ!?いやっそれは…その…」
ディンが尋ねてみたが、先頭に立つアフロ姿の陸八魔は、自身と部下たちの状況を言わないようだった。
「えっと……なんて言えばいいのかしら……?」
「……社長、私が説明する」
そんな上司を見かねてか、一人の少女が近づく。
彼女は『鬼方カヨコ』。見た資料の中では彼女が最年長というぐらいしか情報がなかった。
「ちょっと長くなるけど……」
ーーーーーーー………
遡ること数時間前。
「集まってるわね」
「あ、やっと来た」
「さっさとやろうぜ〜?もう待ちくたびれたよ〜」
指定していた場所に集合していたバイトたちのもとに便利屋68も到着し、アビドスに向けて前進を始めた。その時のバイトの人数は50人ほどだった。
「さぁ行くわよ!!」
便利屋68を筆頭にバイトを引き連れて歩き始めた。
少し歩いて、アビドス高校に続く道を辿ると、突如として地面から爆発が起きた。
「うわぁっ!?地雷?!」
「ぎゃぁぁ!?」
「なんで地雷があんの?!」
それでもアビドスへ行進を続けるが、またしても爆発が起きる。
「あ〜〜れ〜〜!」
「どうなってんだよぉ!?」
何人かが爆発で吹き飛んだり、その場に倒れたりしながらも、前進を止めなかった。
「あっアル様!これ以上は危険です…!」
「い…今更止めるわけにもいかないわ!進むわ…きゃぁ!?」
「あ、アルちゃん地雷踏んじゃった」
「アル様ぁぁ!!」
地雷による爆発にとどまらず、前進を止めない彼女たちにさらなる罠が待っていた。
「アババババ…!!」
「今度はシビレ罠かよぉ!!」
爆発と電磁パルスの地雷原を潜り抜けて、なんとかアビドス高校に到着した便利屋68だった。
ーーーーーーー………
「…ここまでが道中の経緯」
(((うわぁ……)))
カヨコの説明が終わり、俺を含めたアビドス生徒達は少し同情してしまった。
だが、俺が歩いてきた中ではそんな地雷原を歩いたこともなく、なおかつ引っかかってない。一体誰が地雷原を作ったというのか。
「…まさかあの道をそのまま使うとはな」
ディン·ジャリンが小さくつぶやいた言葉を俺は聞き漏らさず、ディンに顔を向ける。向いた瞬間にディンは顔を背けた。
「…おい」
「……」
「…ディン、お前が仕掛けたのか?」
「…襲撃すると思ったから、地雷原の電源を入れただけだ」
「だからといってあそこまでするのかお前は?!」
「あの爆発でもあの子どもたちは死ぬことはない」
「そういう問題じゃないだろ!?」
『い、今は喧嘩している場合じゃないですよ!』
ディンに怒りをぶつけるも、アヤネに止められることでとりあえず怒りを抑える。後で話し合わなければまた同じことをするかもしれない。
「…やってられるか!私辞める!」
ふらつきながらも立ち上がったバイトが叫び、武器を地面に投げつけてそのまま逃げていった。
「ちょっ!?まだ始めてないわよ!?」
「割り合わないよ!私も辞める!」
「私も!」
「まっ…待ちなさい!」
「お前たちで勝手にやってろ!!」
生き残っていたバイトたちは全員一目散に逃げ出し、ついには便利屋68だけが残った。
「……」
「あ〜ぁ、逃げちゃった」
「アル様を裏切るなんて……!!許さない許さない許さない許さない許さない許さない……!!」
「…まぁ、あれだけやられたら逃げても仕方ないよ」
残された便利屋68は逃げ出したアルバイトを見て、納得と呆れを出しながらも俺たちに敵意を向ける。
因みに、アルだけは固まったまま動いていない。
「ちょっと!!無料でラーメン特盛りにしたのに襲うなんて恩知らずにも程があるでしょ!!」
見かねたセリカは怒りを言葉にしてぶつける。あくまでバイトたちが逃げただけであって、首謀者である便利屋68はまだどうなるかわからない。
経験上、追い込まれた状況に陥った敵は、戦意を失うか、やけくそになって戦うかの2つになる。
「あっはは、その件はありがと。でも、それはそれ、これはこれ。こっちも仕事でさ」
「…残念だけど、公私ははっきり区別しないと。受けた仕事はこなす」
カヨコとムツキは自身の武器を持ち、リロードとチャンバーを見て臨戦態勢に入る。
「……なるほど、その仕事って言うのが、便利屋だったんだ」
「もう!学生なら、他にもっと健全なアルバイトがあるでしょう?それなのに便利屋だなんて!」
「…ノノミ、それは言うべきことじゃないと思うぞ?」
ノノミの天然?の発言に、俺は思わずツッコミを入れてしまった。とはいえ、子供がほぼ傭兵じみたことをするのは、この世界の治安がどれだけ腐っているのかがよくわかる。
もっとも、俺の世界も言えた口ではないが。
「…ふ…ふ、ふふふ…」
「…アルちゃん?」
「社長?」
「あ…アル様…?」
先程まで固まっていたアルが動き出し、ゆっくりと俺たちに体を向ける。
変わった行動をする社長に驚いたのか、社員たちは困惑していた。
「…ってやるわ」
「え、なんて?」
「やってやろうじゃないのー!!」
アルが突然叫びだし、手に持っている銃をこちらに向ける。
「たとえ私達だけになっても!受けた仕事はこなす!それが『便利屋68』よ!今更戦力がなくなったって変わりはしないわ!あと!れっきとしたビジネスなの!肩書だってあるんだから!」
ほぼ自分の言いたいことを俺たちに叫びながらノノミの言葉にツッコミを入れる。
色々と溜まっているんだろうと、俺とディンは心のなかでつぶやいた。
「私は社長!」
自分を指差し。
「あっちは室長で!」
ムツキを指差し。
「こっちは課長!」
カヨコを指差し。
「あ…アル様、私は…」
「私の大切な社員よ!それにとっても強いの!」
ハルカにも指を指して誰も頼んでない紹介が終わる。
「…あの人格じゃあアウトローには程遠いな」
「いやいや、そんなこと言っちゃだめだよ〜?ディンさん」
ディンはアルの人格を言葉で理解し、経験上で語る。そんな心にもない言葉に、ホシノは注意した。
「はぁ……社長。ここでそういう風に言っちゃうと、余計に薄っぺらさが目立つ……」
「誰の差し金?……いや、答えるわけないか」
シロコは臨戦態勢に入りマガジンを銃に差し込み、コッキングして銃口を便利屋68に向ける。
「力尽くで口を割らせるしかない」
「ふふふ…それは勿論企業機密よ?」
「従業員に逃げられる企業があるとは、笑わせるな」
俺とディンもブラスターを構え、その場にいる全員が銃口をそれぞれの敵に向ける。
「ディン、スタンモードにしているな?」
「当たり前だ」
「…全員ちょっとまって」
今から戦闘が始まる前に、ホシノに止められる。
「二人は戦闘に入らないで」
「…何を言っている?」
「これは私達の戦いでもあるからさ、私達だけでやらせてよ」
「……」
「…お願い。『先生』」
ホシノは普段は緩く、眠そうな目をしているが、戦いになれば歴戦の戦士の目つきになる。その目に見つめられたら、任せてもいいと思ってしまう。
…年端も行かぬ子供が、そんな目をしてはいけないとおもっているが、同時に悲しくもなる。
「…分かった。ディン、お前も引け」
「…いいだろう」
俺とディンはブラスターをホルスターに戻して、アビドス生徒達から離れる。
「…うへ、ありがとうね」
「…話は終わったかしら?」
「うん、おまたせ。さぁ、やっちゃおうか」
「…全力で行くわよ!全員!攻撃!」
こうして、生徒だけの便利屋68とアビドス高校の戦いは始まった。
今回はここまで!
また遅くなって申し訳ありません…。久しぶりで文章やキャラのセリフがおかしいと思いますが、最後までこの作品を続けていこうと思っています。
さて、便利屋68の襲撃!逃げる従業員!抗うアビドス!両者を見届けるアッドとディンは、その戦闘で何を見つけるのか?
では、フォースと共にあらんことを……
本編(原作)だと先生は生徒の足をなめたりする過酷(死刑!)な大人ですが、アッドもそうであるべきでしょうか?
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舐めるべきや
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ん、アッドも過酷するべき
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う〜ん…微妙!
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そこまでしなくても…
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やめなされやめなされ…
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解釈違い
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やっても…変わらないかな?
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なんだったらためてたものをさらけ出せ