最凶の一族の長男はとりあえず自由に生きてみようとする   作:〇〇総統

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特殊タグとか説明書読んで苦節1時間。少しは使えるようになった…?


俺の下で働いてみる気はないか?

夜、ベジータ王が俺達の為に部屋を空けてくれたが俺達は丁重にお断りして宇宙船で休むようにしていた。流石に刺客を差し向けてくるやつの本拠地で休むバカなんているわけないだろ。

 

勿論、今回のことはフリーザにもきちんと伝えておいた。フリーザはニコニコと笑ってはいたが、ぷっくりと血管が浮き出てたからめちゃくちゃ怒ってんだろうなぁと思った。今回の件でベジータ王は気の毒だけどフリーザに幾つか無茶な要求出されるだろうなぁ。ま、同情なんてしてやらんけど。

 

ちなみに来た感想なんだが、実は結構ガッカリしてる。惑星ベジータだから観光も兼ねてダイヤの原石探し…って気分だったんだけど、どいつもこいつも脳筋がすぎる。

 

下級戦士となるとマジで戦闘力が物を言うから喧嘩相手が低ければ見下すし、それを助長するように野次馬が野次飛ばすからなんて言うか、期待外れって気持ちが大きかった。ザーボンが「猿共が…」って言ってたけどそれに関しては心の中で同意してた。

 

こりゃあれだ、こんなんうちで採用してもいい事ないね。戦うほど強くなるのは魅力的だけど、組織内の空気を悪くするようなやつはいらんからな。

 

明日で帰る予定だし、いい人居ないかねぇ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、俺はサイヤ人達がいる居住区の方じゃなく城の方にいた。

 

まぁ、こっちの方が当たりがいそうだよなって事で…流石はエリートと言われてるだけあって普通にただの下級戦士の戦闘力を越えてる奴らがゴロゴロといる。

 

…よし、こうなったら作戦変更だ。エリートにうちの兵士達の戦闘教官になってもらうか。これなら数が1人や2人でも行けるはず!

 

こういう時って、サイヤ人達のトレーニングルームに行けば誰か目ぼしい奴が見つかりそうかもな!

 

今日のお付きになったドドリアを連れて俺は早速トレーニングルームへと向かった。トレーニングルームではエネルギー弾とかを使うのは基本的に禁止らしいからサイヤ人達がやってるのはほぼ組み手のみ。早速使用してる奴らがいるらしい、ちょっと見学といきますか。

 

中にいるのは4人のサイヤ人。うち2人は休憩中なのか俺が入って来た瞬間飛び上がりすぐに礼をした。

 

そして組み手をしてる2人のサイヤ人。1人は防戦一方で攻められずにいた。その防御を破りもう1人の攻撃が炸裂する。勝負ありだなあれ。

 

「へっ…お前が下級戦士から城仕えのエリートになってから堕落してるかと思ったらきちんと鍛えてやがったかパークチー」

 

「…城仕えになっても、前線にずっと出てたからな」

 

「…チッ、相変わらずお堅い野郎だ。だが今回お前が全敗だからここの片付けはお前がやっとけよ!」

 

あの身体が細い割にちゃんと筋肉つけて幸が薄そうな風貌してる奴の名前がパークチーか。スカウターで測ると戦闘力は8,700。この時代のサイヤ人の中でもかなり大きい部類の戦闘力だった。

 

今回はアイツが負けたが俺は分かる。アイツはあの戦闘力の割に手加減してたな?何せ戦っていたもう1人のサイヤ人は戦闘力が6,300。後の2人が6,100と6,600だからこの中じゃ一番だ。何かあるな。

 

「…はぁ」

 

パークチーは一度ため息をついて部屋の片付けを行う。あの様子、何か悩みがあるな。

 

「ドドリア、ちょっとそこで待っといてくれ」

 

「ト、トスカー様!?」

 

ドドリアをその場に待機させ俺はパークチーに近づく。ドドリアに何か言われてこの交渉をパーにされても叶わんからな。

 

「やぁ、ちょっといいかい?」

 

「…はっ、これはトスカー様」

 

「さっきの組み手見てたよ。なかなかじゃないか」

 

「いえ、私などまだまだです」

 

言葉遣いも丁寧、城仕えなのは本当か。

 

「うーん。まどろっこしいのは無しに手短にしよう。勝手ながら君と残りの3人の戦闘力を測らせて貰ったよ。あの中で一番の戦闘力を持つ君が全員に負けるなんて到底信じられなくてね。何かあったのかい?」

 

そう問うがパークチーは喋ろうとしない。こりゃあれか、上司に言いづらい事を上司から問い詰められてる感じか?

 

「別に心配しなくていいよ。この事は誰にも話さないし、ましてや後で何か言うつもりもない。ちょっと話して終わりさ」

 

パークチーは何回か逡巡したが、数秒目を閉じた後意を決して話した。

 

「…私は、城仕えでありながら常に他の惑星を侵略する時には最前線に立って戦闘をしています。そのお陰でもあるのかこれ程の戦闘力を保有する事が出来ています。ですが、最近戦っても強くなったという実感がないのです…」

 

うんうん、サイヤ人らしい強くなれない悩みを抱えてたのか…

 

 

わ か ら ね ぇ …

 

 

 

俺サイヤ人じゃねぇから解決法がわからねぇ…だがこの人物、きちんと扱えばちゃんと忠誠を誓ってくれる感じがするな。

 

その時、俺の頭に電球ならぬ、太陽拳が輝く。だがこれは所謂賭けだ。この予想は確信情報じゃないしもしかしたら違うかもしれないが…

 

えぇい!ダメで元々人生はギャンブル!

 

「そうか…今の話を聞いた限り、俺の予想はお前は同じ戦いをしてしまい身体が慣れてしまったのではないかと思うんだがな。もしくはただ闇雲に体を傷つけてないか?」

 

とりあえず、それっぽい事を言えばどうにかなるか…?

 

「そういえば…そうか…」

 

おや?なんか心当たりがあるっぽいな?これはチャンスだ!

 

「…お前がよければなんだが、俺の元で働いてみないか?」

 

「どうしてです?」

 

「今俺は軍の平均戦闘力を上げるために兵士達の教官をしてくれる者を探していたのだよ。その向上心を買ってお前に頼みたい。どうだろうか?」

 

「…」

 

「実はまだ兄弟にも話してないが、俺は自分を鍛えたいが為に様々な星の技術を探していてな。もし来てくれたらお前が気になったものを抑えておくことも可能だが…どうする?」

 

「…よろしくお願いします」

 

っっっぱ欲よ。

 

「よろしくパークチー、お互いいい関係を築きあげようじゃないか」

 

俺とパークチーは握手をし合う。こうして俺は1人貴重な人材を確保出来たのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば、お前が知っているサイヤ人で有名な奴とか知っているのか?」

 

「…非戦闘員で1人知っています。成り上がりでここまで来た私と違い、名門のエリート生まれなのに戦闘員では無いと後ろ指を指されているサイヤ人が1人ございます」

 

「ほう?興味あるな…あ、あと公の場以外ではかしこまらなくてもいいぞ。疲れるだけだろうし」

 

「はぁ、ではいつも通りで」

 

「じゃあ早速そいつに会いに行くか。どこにいるかわかるか?」

 

「はい、彼女はいつもあの部屋にいるので」

 

「へっ、どうせサイヤ人の非戦闘員なんざ戦うことも出来ねぇ腰抜けだろうさ」

 

「よし、ドドリア。パークチーとこれから会うサイヤ人と仲良くしろとも言わないがせめて問題は起こすな。そんな不機嫌なようならフリーザに送り返す。そうなればお前はどうなるだろうな?最悪フリーザに使えないクズ扱いですぐさま始末されるぞ」

 

そう言うとドドリアは姿勢を正して顔を無理矢理無表情にした。やはりフリーザ所属になった奴らは差別が酷いな、今度フリーザにも言うべきか…

 

「着きました。少々お待ちを」

 

そう言ってパークチーはドアを叩き「パークチーだ、入るぞ」と言いドアを開けた。

 

「あら、パークチーじゃない。珍しいわね」

 

「シシトー、今回用があるのは俺じゃない。こちらのトスカー様だ」

 

彼女の名前はシシトーって言うのか。濃い隈とつり目をした見た目から見るに12、3くらいの少女か。戦闘力をスカウターで測ってみる。戦闘力800…確かにエリートと言われるには程遠い戦闘力だな…

 

「やぁ、俺の名前はトスカー。フリーザの兄だ。公式の場じゃないからそう畏まらなくても大丈夫だよ」

 

「ご丁寧にありがとうございます、私の名前はシシトー。…パークチーからは聞いていると思いますが、非戦闘員のサイヤ人でございます」

 

「ふむ、君はここで何をしているんだい?」

 

「…書類仕事、ですね。恥ずかしながら、私はエリートの生まれながら戦闘力があまりなかったので、せめて戦闘以外で役立ってみせろと、大半はここで過ごしています」

 

なるほどね、そう言いながら他のエリートは雑用の大半を押し付けてる感じか。

 

「ベジータ王からはきちんと休みは貰っているのだろう?」

 

「はい、一日に1時間程休みは貰ってます」

 

ん?

 

「きゅ…休暇は…」

 

「取ったのは…175日くらい前…でしたっけ?」

 

あ…(察し)

 

「今日の休みはもう取ったので、この後ずっとお仕事…」

 

「パークチー!シシトーを今すぐ休ませろぉ!フリーザの元に向かうぞ後に続けドドリア!」

 

「…了解しました。ほらシシトー、トスカー様が休めと言ってるぞ」

 

「待っ…待ってくだせぇトスカー様!」

 

「絶対に許さんぞサイヤ人共!じわじわと仕事漬けにしてくれる!1人たりとも定時退社させんぞ覚悟しろぉぉぉ!」

 

まさか建前の視察がマジの視察になるとは思わんじゃん。うちの軍は全宇宙に恐れられてるが、アットホームな職場なんだよォ!少数のブラック業務なんざ俺が許さん!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、昨日トスカー兄さんが刺客に狙われたと言ってたけど、あれはまさか君の差し金じゃないだろうね?」

 

猿共にトスカー兄さんが狙われたと聞いて、ボクはあの時つい怒りでこの星を壊しそうになった。そうした方が楽だったかもしれないが、あくまで本当の目的はトスカー兄さんが来たいと言ったからだ。これが終わればどうとでもなる。

 

「め…滅相もございません!その様なことがあろう筈がございません!その様な命知らずな行動をするバカな事…」

 

「でももう起こってしまったことなんだよ?せめて起こらないように務めることも出来ただろうにどう責任取るつもりかな?」

 

「そ、それは…」

 

………ゴオオオオォォオォォ

 

 

「ん?何だこの音は?ベジータ王、今この城で何をしているんです?」

 

「い、いえ…今回は特に何もして…」

 

 

 

 

 

 

 

「ベジータ王覚悟しろォォォォ!!!」

 

何ぃぃぃ!?ト、トスカー兄さんが何故怒りながらこの部屋に!?

 

そのままトスカー兄さんはボクたちがいつも座っている椅子から降りてベジータ王に詰め寄っている。

 

後から入って来たドドリアに理由を聞いてみた。

………

……

…成程、それはトスカー兄さんもボクも怒る案件だね。

 

こうなったら、ここらでサイヤ人共に更に理不尽な条件を突きつけてやろう。

 

ボクは心の中で燃える怒りの炎が更に燃えていることを確認し、トスカー兄さんを宥めに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから、惑星ベジータの労働基準について幾つか話し合った。ベジータ王がやつれていたが今回で二度目の失態なので更に同情の余地なしだ。

 

フリーザも幾つか有利な条件を取れたようだし血管が浮き出た笑顔じゃなくて本当に満面の笑みだった。俺もついでにここでパークチーと療養という名目でシシトーをうちに移せてニコニコだ。

 

さて、そんな俺だが昨日俺を狙ったサイヤ人と思わしき存在を発見したので後をつけている。今回は誰も付けては無い。完全に1人である。

 

そいつは居住区からどんどん離れて人っ子一人居ないような岩場にまでやってきた。そして周りを見渡し誰もいないのを確認したのかすぐに岩の隠し扉を開き中へ入って行った。

 

アイツらの隠れ家か、根城があそこってわけか…よし、ちょっと脅してやるか。

 

俺はアイツらの隠し扉を開けず、目の前で待ち伏せする事にした。少し待つと、扉が開き中からサイヤ人が…

 

俺はそこを間髪入れずに顔にギリギリ当たらないラインにデスビームを放つ。

 

「ヒィッ!?」

 

「どうも、昨日は手厚い歓迎ありがとうございます。早速ですが、あなたのボスの所まで案内をよろしくお願いしますね?…俺が丁寧なうちは首が繋がってると思えよ?」

 

丁寧ににこやかに言えば、相手もきちんとこちらの誠意を分かってくれる。ほら、張り切りすぎて首をガクガクしながら案内してくれてるじゃないか。

 

「ぼ、ボボボボボボスゥゥ!お客人ですぅぅぅ!」

 

「ご苦労、もう下がっていいぞ」

 

そう言うと道案内をした親切なサイヤ人は泣き叫びながら逃げて行った。

 

ボスはあの部屋の奥にいるんだな。布に隠れて影しか見えないな…

 

「おやおや?これはこれは噂のフリーザ様のお兄様じゃあないか」

 

「こんなチンケなところで一端のボス気取りの猿山の大将にしちゃあなかなか肝が据わった奴だ」

 

「ほぉ〜う?それにしちゃあ宇宙の帝王の兄ともあろうお方が礼儀もなってないなぁ?名乗りもしないのか?」

 

「人に名を聞く時はまず初めに自分から名を名乗る…だったかな…?ん゛ん…まぁ、まずはそっちから名前を聞かせてくれ」

 

「…ま、いいだろう。俺の名は…ターレスだ」

 

そこから出てきたのは浅黒い肌をした悟空とそっくりさんのサイヤ人であるターレスだった。




パークチー→パクチー
シシトー→ししとう
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