僕のご先祖様は地獄の鬼で、イラストレーター!   作:東風ますけ

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どうも東風です。東風ますけです。媿さんが書いてて楽しいのでついつい遊んじゃいます。
それでは本編!どうぞ!


ご先祖様とハッスル

「ぬわァァァァ!!!また負けたぞい…!(げん)は強いのぉ!」

 

「いえいえ。ご先祖様に比べたらまだまだ未熟ですよ」

 

僕たちは今、大乱闘スマッシュシスターズをプレイしている。通称スマシスだ。僕はプロコン、ご先祖様はジェイコンを使って遊んでいる。

 

「もう一回!もう一回は遊ぼうぞい!」

 

「ダメですよ。もう編集部行かないといけないんですから」

 

「ぬぅ……仕方がないかぁ。何を持ってけばよいのだ?」

 

「そうですねぇ。媿(はじる)さんはタブレットと、スマホと……スケッチブックですね」

 

「あいわかった!早速支度してくるぞい!」

 

「急ぎすぎて転んだりしないで下さいねー!」

 

「ははは!某は鬼だぞ?そんなミスするわけ(つるっ)……あ。──イテテテテテ!」

 

僕は媿さんの元に駆け寄り、応急処置を施す。

 

「だから言ったじゃないですか!?媿さんは体がそんなに大きくなくて、体重が軽いんですから、無理しないで下さいよ!」

 

「ぐぬぬ……面目ない……」

 

「幸い、傷はとても浅かったですから、安心してください。もう転ばないで下さいね?」

 

「うむ。気をつけるぞい」

 

「僕は玄関で待ってますから、媿さんは電気消してきてくださいね」

 

「うーい…」

 

僕は玄関で靴を履いて媿さんを待つ。にしても媿さん、現代語への適応が早いなぁ。絵も上手いし、人間だった頃はどんな人だったんだろう。もう900年も前の人だからなぁ。僕の一族みんなが20歳で子供を産んだと考えても、僕の大体……

 

ひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃひぃ

 

おばあちゃんってことか。43回『ひぃ』って言ったな僕。これじゃまるで、何かに怯えてるみたいだ。

 

「幻〜お待たせだぞい〜」

 

「おっと媿さん。帽子を忘れてますよ?」

 

僕は媿さんの頭にそっと帽子を被せる。

 

「わっ!?本当なのじゃ!?いや〜幻がしっかり者で某は嬉しいぞい」

 

「いえいえ。それしゃ、出かけましょうか!」

 

「うむ!レッツゴーだぞい!」

 

ご先祖様は可愛いなぁ。

 

僕たちは家の鍵を閉め、人の海。東京へ飛び出した!

 

■■■■■■

 

僕がライトノベルを出版している会社に着いた。僕がフロントで名前を伝えるとすぐに担当さんがきてくれた。

 

「こんにちわ常世先生!ささっ!どうぞ編集部へ!………あら?そちらの方は?」

 

「あーっと。えっーとぉ……僕のイラストレーターです」

 

「あぁ!この方があの素晴らしいイラストを!いやー!お初目お目にかかります!担当のカクリヨと申します!」

 

カクリヨさんは30代くらいの優しいおじさんだ。3年前、僕が初めて会った時はギリ20代って言ってたからまだ30代前半だろうな。

 

「あっ………どうも(小声)………常世です」

 

「えっ!?常世!?先生と同じ苗字じゃないですか!?………もしかして!?妹さんですか!?」

 

「あー、あはは〜。まあそんな感じですかね〜(苦笑い)」

 

言えねぇー!『この人、僕のご先祖様なんですよ。ま、人じゃなくて、鬼なんですけどねーハハハ!!』………なんて、口が裂けても言えねぇー!

 

「よ、よろしくお願いします…(小声)」

 

あぁ、ご先祖様。そのスタイルでいくんですね…?後悔しないですか?キツくないですか?ちなみに僕はもう辛いです。え、ご先祖様本当に大丈夫かな?

 

僕は媿さんの表情を伺う。

 

(キョロキョロキョロキョロ!!ダラダラダラダラ!)

 

めっちゃ目ェ泳いどるー!冷や汗ビッショビショやん!やっぱり!ほらやっぱり!

やっぱこの路線キチィわ!ハローキチィもポップコーン投げつけるレベルでキチィ!!

 

僕がどうしようかと模索している時。媿さんが話し出した。

 

「じ、実は…」

 

「あ、妹さん!なんですか?何か気になることでもありましたか?」

 

「実は私たち………『夫婦』なんです」

 

「「ええええええ!?!?」」

 

つい僕も一緒になって驚いてしまった。でもしょうがない、急にご先祖様と夫婦扱いされたら誰だってそうなる。

 

「と、常世先生!?本当なんですか!?」

 

「じ、実は妻は内向的で、その、普段はこっそりと僕のことを支えてくれてたんですけど、勇気を出して今回は編集部まで来てくれたんですよ(早口&震え声)」

 

「………コク」

 

媿さんは僕の発言を肯定するように頷いている。

 

「それはそれは失礼しました!いやー、常世先生!まだお若いのに、こんな美人な奥様を持って、いやはや、羨ましい限りですなー!」

 

担当さんはまだ独身なのでこちらを羨ましそうに見ている。いや僕もまだ独身なのだが……。

 

と、いうことがあって僕たちは編集部から『夫婦』と認識されるようになったのであった。

 

■■■■■■

 

そうして僕たちは仕事を終えて家へ帰った。

 

「「あー。疲れたー」」

 

人間というものは案外、疲れた時の方がシンクロしやすいもんだ。ま、片方鬼だけど。

 

「ねぇ媿さん、媿さんのせいで余計に悪化してません?」

 

「………ごめんだぞい」

 

「いやまあ兄妹の方がなんか雰囲気的に似合わなかったので、気持ちはわかりますけど……いくらなんでも『夫婦』って……ねぇ?」

 

「うー。幻、すまん…」

 

まあ僕としては媿さんみたいな人がお嫁さんだったら嬉しいんだけど。

 

「いっそのこと籍入れちゃいます?」

 

「!?!?!?!?」

 

「ははは、冗談ですよ」

 

「………(怒)」

 

「え、なんか媿さん怒ってます?僕何か悪いことしましたか?」

 

「………幻。スマシスやるぞ」

 

媿さんは僕の手を掴んで引きずろうとする。

 

「えっ、媿さん、ちょっ………ああああああああああ!!!」

 

鬼の力は人間の何十倍もあるので、僕は媿さんに引きずられる形で、スマシスが置いてある部屋まで行った。

 

「フハハハハハ!楽しい、楽しいぞい!」

 

そして世が明けるまで付き合わされた。……媿さん、ハッスルしすぎだろ………。

 

 

 

 

 

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