推しの魔法少女すぐ死ぬ   作:Feles

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「私と契約致しましょう」

それが彼女が神に至る、第一歩目だった。


同担拒否強火担系光堕ちマッドサイエンティスト

魔法少女は何ものにも代え難い、非常に貴重な素材だ。

 

「暴れるな」

 

彼女らは、たった一人しか存在しない。

それは、彼女らの持つ固有魔法に由来する。

固有魔法を個性で片付け、魔法少女を幾らでも居るなどとほざく愚物をよく見かけるが、それは違う。

 

「…暴れても、より苦しむだけだ」

 

魔法少女とは、怪人という脅威に対しての人類の進化(こたえ)だ。

嘗て人類は様々な困難を超自然的な現象によって乗り越えてきた。

それは神話であったり、英雄譚という形で残されている。

それらを鵜呑みにするに足る現代の神秘。

それこそが魔法少女。

 

「自分の名前が分かるか?」

 

彼女らは、新人類…いや、神だ。

人の機能を十全に備えている、しかし既に人間のステージにない。

生物としての格が違うのだ。

 

「違う、お前はもうダイヤモンドではない」

 

愚物共は、固有魔法を一族由来と考え囲い込みを企てているようだが、無意味なことだ。

彼女らが突然変異であることは明白であるのに。

エメラルドが開発した汎用魔法と、全ての魔法少女が持つ固有魔法は全くの別物だ。

汎用魔法は人間の機能の拡張であることに対し、固有魔法は専用の器官とそうあれと調整された(からだ)を用いて発現している。

固有魔法とは、つまるところ権能なのだ。

 

「いいか、落ち着いて聞いてくれ」

 

先述の通り、魔法自体は適正の無い人間でも行使は決して不可能ではない。

尋常ではない苦痛を伴うが、可能であることは俺で証明済みだ。

 

「お前は死んだ」

 

そもそもが何故、少女ばかりが魔法を発現させるのか、だが。

魔法だけではなく異常のレベルまで視野を広げてみてみれば、少年の中にも医学的な証明が不可能な事例など幾らでもあることに気付ける。

野生動物を基準にした場合に見劣りするとしても人間がそのレベルに到達し、比較されている時点で間違いなく異常なのだ。

単に性別によって、進化の方向性が違うだけだ。

 

「もうすぐお前は怪人になるだろう」

 

そんなことにも気付けぬ愚物共が正義の味方を気取って、魔法少女達(かみがみ)を率いているというのだからお笑いだ。

そもそもが愚物共のような輩が怪人を生み出しているというのに、あまつさえその尻拭いをさせて恥ずかしくはないのだろうか。

原因究明を怠り屍を積み上げるばかり、全く吐き気がする。

 

「…どちらの死に方がいい?」

 

彼女らを壊すようなことは決してあってはいけない。

じっくりと慎重に実験は進めなくてはならない。

魔法少女達(かみがみ)の遺体が残った場合、優先的に使用する。

愚物共に一欠片とて渡すものか。

お前達ごときが触れていいものではない。

彼女らのたった1つの安寧を侵されて堪るものか。

 

「処理の補助はしよう」

 

何より、ブラックダイヤは俺を選んだ。

俺の経歴を見れば、誰もが顔を顰め罵声を浴びせ掛けてくる。

一体彼女が俺に何を見いだしたのか、それは分からない。

 

「死ぬ程痛いぞ…我慢出来るか?」

 

だが、俺が必ずブラックダイヤを最後の魔法少女(さいこうけっさく)にしてみせよう。

 

「いい子だ」




推しが苦しみ抜いて絶命するの尊い…
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