言葉が詰まる。当たり前だ高位のサイコメトリー系能力者が残留思念を
だけども今目の前で見せつけられた
「ふ、ふざけてんじゃないわよ!そんな反則技みたいな能力聞いた事もないっての!!大体さっきの威力だって」
「AIM
「
そんな能力あってたまるかと言いたくなる衝動をなんとか押さえ込んで手のひらサイズの水球を作り上げようとしたがまた狐が鳴いた。
「きゃっ…!」
叫びたいのに肺が圧迫されて声が出なかった、されるがままに廊下に放り出される、背中の衝撃を覚悟したが痛みは感じずそれどころか丁寧に廊下に座らされる始末。
他人の能力をここまで制御できるなんて信じたくはなかったがこうも圧倒的な実力差を見せつけられたら認めざるを得なかった。恐らく、いや一番身に染みて実力差に打ちひしがれているのか隣で金髪女子は歯を食いしばりながらうなだれていた。
扉から《化物》が出てくる。黒い狐を眷属のようにつれて
「…………」
顔が見れないこれから自分たちは周りから小馬鹿にされながら見下されながら生きていく。それが嫌だったからはらわたが煮えくり返るほど不愉快だったから周りと差をつけたかったのに…!
「あんたのせいでお終いよ」
「必死になって推薦もぎ取って他の一年になめられない様にって差をつけようとして結局この様」
「笑えよ、みっともないって!あれだけ見え張ってたくせにざまぁないって!笑いなさいよ!!」
金色の髪が揺れる
世の中持ってる人間と持ってない人間が生まれてくる
持ってない人間は努力に努力を重ねても埋まらない差がある、初手で周りの人間と引き離してもそれでも追いつかない場合だってある
分かってる自分が持ってない側の人間だって事はそれでも諦められなくて捨てられなくてここまでやって来た、が
(終わった…今まで積み重ねてきたもの全部…)
「笑わないよ」
「あなたの努力をあたしは笑わない」
化物だと思っていた少女と目が合う
その目は決して馬鹿にしているものではなく、いつの間にか傍にいた狐も居なくなっている
「がんばって来たことが横取りされたり、知らない人から好き勝手言われて見下されるのはすごく嫌だよね。ごめんなさいあなた達のこと何も考えてなくて」
「…っ、なによ…それぇ…」
喉が締め付けらるようにひりついてる。今までため込んできた感情が溢れて止まらない
少女の手が震えていた。髪も制服もびしょ濡れでさっきまで敵意を向けていたはずなのに今は寄り添って謝罪を言えるその優しさが痛いほどに苦しい
「あ、たしもごめん…なさい、嫌がらせはもうしないわ…」
「わたしもごめん…」
「いいよ。あとさ、演劇部の部長やっぱり文句言いに行こうよあたしも言いたいことあるし」
「それは…でも…」
何かが変わるのか金髪女子には分からない、そもそも注目をあびて他の生徒と差を付けようとしていた事は向こうに見透かされていることは分かっていたのだ
「おかしいことは言っておかないとモヤモヤしたままだよ?それにこれから来るチャンスだってモヤモヤのせいで不完全燃焼なんて、いやでしょ?」
「…まぁたしかに」
「でしょ?」