ミサト「あなたが碇シンジ君ね?」ジョルノ「いえ、違います」【完結】 作:サルオ
「まさか、ジョルノ・ジョバァーナのスタンド。『運命のやり直し』が可能とはな」
「数多ある『レクイエム』においても、正しく『無敵』を冠する能力の一端」
「我々の『スタンド』を以てして、ようやく発動を抑えることができるほどの『レクイエム』、か・・・」
「左様。しかし、我らの『スタンド』でもって、能力の抑制は十分に可能。全ては『裏死海文書』の流れのままに」
「しかし油断はできまい。今回は上手くいったが、ヤツのスタンドと我らのスタンドが真正面からぶつかり合えば・・・」
「うむ。恐らくただでは済むまい」
「我々の計画の妨げとして、ジョルノ・ジョバァーナは最も警戒すべき相手となった」
「エンリコ・プッチ。まったく、やり辛い相手を残してくれたものだ」
「しかし、いずれにせよ」
ゼーレのモノリス。その暗闇の中で行われる会談に、焦りと呼べる感情はない。
「ジョルノ・ジョバァーナは我らの手で始末せざるを得んな」
そこに敗北への感情はない。全ては定められたシナリオ通りに。
それだけは、彼らゼーレの積み重ねた歴史の上に成り立っているのだから。
▼△▼△▼△▼△
ドクン、という鼓動が聞こえた瞬間、僕の隣に居たはずのジョルノ君の気配が消えた。
だけど、分かる。今、このエントリープラグ内には僕とジョルノ君がいる。
そして、僕の眼前には、使徒がいる。
綾波とアスカは助け出せた。
だから。
ここからは。
「
使徒の触腕が
既に死に体の使徒が成す術もなく僕に引っ張られ、初号機と激突する。
吹っ飛んでいく使徒が、地面に激突した。
それを見た僕に訪れる、どうしようもないほどの飢餓感。すぐにでも飛び掛かりたいと感じる衝動。
足りない。
それが、欲しい!!
僕は使徒に飛びかかった。使徒の仮面の下にある、僅かな肉体。
それに僕は思い切りかぶり付いた。
口の中に広がる、重厚な血の味!それが、ここまで美味いなんて!ステーキなんて目じゃない。これほどに美味しい肉を食べたのは初めてだ!
食欲を止める事ができない!美味い!美味いッ!!
ガツガツと、僕は使徒の肉体を貪る。肉を飲み込むほどに全身に力が満ちていくのがわかる!
『まさか、信じられません!初号機のシンクロ率が400%を超えています!』
『使徒を、食ってる?』
『S²機関を自ら取り込んでいるというの?エヴァ初号機が・・・』
何か、耳障りな音が聞こえる。僕はそれを無視して口の中の肉を飲み下した。
二本の足で立ち上がり、この込み上げてくるどうしようもないほどの衝動に身を任せ、僕は声高らかに吠えた。
体中に力が漲る。この身を拘束していた呪縛が解けていく。
湧き上がる自由への興奮は高まり続け、僕はとうとう絶頂へと至った。
すべてを吐き出した僕の意識は、そこで果てた。
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「エヴァシリーズに生まれいずるはずのないS²機関。まさか使徒を食うことで自ら取り込むとはな」
「我らゼーレのシナリオとは大きく違った出来事だよ」
「この修正、容易ではないぞ」
「だが、ジョルノ・ジョバァーナを止めておかなければ、修正が不可能になった可能性もあった」
「我らの『ピルグリム』、発動させて正解だったということか・・・・・・」
「しかし、碇ゲンドウ。あの男にネルフを与えたのがそもそもの間違いではないのかね?」
「だが、あの男でなければ全ての計画の遂行はできなかった」
「だが事態はエヴァ初号機の問題だけではない」
「左様。零号機と弐号機の大破。本部施設の半壊。セントラルドグマの露呈」
「被害は甚大だよ。我々がどれほどの時と金を失ったのか見当もつかん」
「これも碇の首に『鈴』をつけておかないからだ」
「いや、『鈴』はついている。ただ鳴らなかっただけだ」
「だが鳴らない『鈴』に意味は無い」
「今度は、『鈴』に働いてもらおう」
ゼーレの議長、キール・ローレンツの言葉にその場に居合わせた面々が静かに頷いた。
ただ一人、その顔に微笑を湛えた少年、渚カヲルを除いて。
To Be Continued…
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!これにて第九章は終了です。
この章は作者的に混乱の連続で、イレギュラーが三つも発生しました。即ち、バルカ・バナーナの登場、加持さんのスタンド発動、GER無敵すぎ問題です。
「バルカって誰だよ!?」という方々、申し訳ありません。完全にオリジナルキャラです。それもこれも「スタンド使い出したらぁ!」となった私の右手が悪いんです。
ていうか、レクイエム強すぎるんよ・・・涙
そりゃあゼーレの『スタンド』も前倒しで出てくるわ!って感じの章でした。
そして、とうとう残る使徒も3体に迫りました!これからも拙作をどうぞよろしくお願いします!
それでは、次回お会いするまで、アリーヴェ・デルチ!!