水道局のバブルマン襲撃。フラッシュマンによる広域停電。ボウルマンの市街破壊……
その他小規模な事件の記録を電脳内のウインドウに表示しながら、セレストは伏せていた瞳を開く。
「………もうすぐ、ですか」
小さく呟き、PETの外部スピーカーをオンにして八神へと声をかけた。
『どうした、セレスト』
「“次”までに出力しておきたいナビのデータがあります。用意していただけますか」
『……わかった。少し待ってろ』
◆◆◆◆◆◆
1:名無しの転生者
ウワ------ッデータが養分にされるッッッッッッイヤッッッッッッッッッ
2:名無しの転生者
あまりにも出落ち
4:名無しの転生者
ああ……プラントマン……
7:名無しの転生者
お前んとこのサーバーとか大丈夫?
10:1
なんとか……重要なデータとかは元々スタンドアローン方式で隔離してるし、裏の本業用サーバーも外部接続遮断したから今すぐどうこうはならない はず たぶん……
12:名無しの転生者
自信を持て
15:名無しの転生者
現状はどんな感じよ
17:名無しの転生者
侵食初期のうちに移動とかしといた方がいいんでない?
18:1
そうかもしれない……>移動
まだこっちでは大々的な被害は出てな 今名人から連絡来たわ……光少年とは別行動で謎のデータ大量消失事件の調査いきます
20:名無しの転生者
タイミング草
22:名無しの転生者
遅かったか……
25:1
光少年はまず駅に行くっぽいので俺は銀行かな……
28:名無しの転生者
がんばれぇ
◇◇◇◇◇◇
MAHA壱番屋跡地の地下。
プラントマンを追う熱斗を送り出した後、運び込まれた機材の前で火野は名人によるヒートマンの……厳密には、その内に残されていたファイアマンの再構築を待っていた。
その胸に宿るのは、失われたと思っていた相棒との再会の喜び、そして……
「(……もう一度、ファイアマンと共にいけるのは確かに喜ばしいことだ。……だが、そうなった時、“コイツ”は……)」
目線の先にあるのは、一時の相方として共に戦ったヒートマンの姿。
「(コイツは、オレと共にあった
「ちょっっっっっと、待ったァ!!!」
ふっと心に落ちた影を払うように、勢いよく扉が開き薄暗い地下に光が差す。
見上げた先、逆光を背に肩で息をしながら階段を降りてくるのは。
「や、八神!? なんでここに……」
「っ、名じ、これっ」
その声に答える余裕もないのか、慌ただしく名人に向けて投げ渡されたのは1枚のデータチップ。
これは、と問われるものの息が落ち着かず噎せだした八神に変わり、PET越しのセレストが答える。
『そちらは、私が以前に解析し保存していたヒートマン様の内部構築データです』
「解析って、いつの間に……」
「……確かに、これはヒートマンの……いや、“火野くんのヒートマン”のデータだ。だが、何故これを……まさか!?」
「その、まさかだよ……そのデータを使えば、ファイアマンだけ、じゃなく、“火野のヒートマン”も、残せるんじゃ、ないかって……」
ぜーはーと荒い息混じりに放たれた言葉に、火野が目を見開いた。
「……残せる、のか?」
「……これだけ正確なデータが残っているなら、両方を残すことは不可能では無い。だが……」
「中身を覗き見た以上、
「八神くん……」
無理を押し付けているのは分かっている、と顔を歪めた八神の姿を見て、意を決したように火野が声をあげる。
「……名人、オレからも頼む! ……確かに、ファイアマンが戻ってくるのは嬉しいし、有難いことだ。だが、その代わりにヒートマンを失うことになるのは……やっぱり、違うんだよ。だから……!」
頼む!と頭を下げる火野の姿に、名人は大きく息を吐き出して……笑った。
「分かった。そこまで望まれているのなら、彼も本望だろう」
ばっ、と顔を上げる火野。
八神も、まさか通るとは思っていなかったのか驚いたように目を見開いた。
「だが、今すぐ両方を動かせるようにするのはさすがに時間が足りない。だからまずはファイアマンの再構築を行い、それが完了次第火野くんには熱斗くんの支援へと向かってもらう。そしてその間にヒートマン……いや、“火野くんのヒートマン”の再構築を行うことにする。……八神くんには、無茶を通す分手伝ってもらうよ」
「お、おう!」
「了解。……良かったな、火野」
「ああ。……なあ八神、お前、何でここまで……」
「……お前に、二度も失わせたくなかった。それだけだよ」
「そうか……ありがとよ」
どういたしまして、と笑いながら、八神は慌ただしく名人と共にコンソールへと向き合った。
◇◇◇◇◇◇
61:1
完全勝利S!!!!!!!!!
【画像データ。電脳内で拳(アーム)を打ち合わせるファイアマンとヒートマンの姿が写っている。その背後のウインドウには疲れているがやりきった顔の名人と男泣きしている火野の姿が映されている】
62:名無しの転生者
ファイアマンとヒートマンが並んでる!?!???
63:名無しの転生者
アイエエ!?ヒ-トナンデ!!?
64:名無しの転生者
生存ルート……だと……
67:1
割とめちゃくちゃ無理を押し通しました(自覚はある)
センキュ-名人……
69:名無しの転生者
いや……でもこの並びいいよな……THEヒノケンって感じ……一体足りない?知りませんね……
72:名無しの転生者
フレイムマン=サンはアニメだと一切無関係だからな……
74:名無しの転生者
さすがに3のヒノケンはアニメ的にアウトだったか……
77:1
フレイムマン、ゾアノで存在するならワンチャンこっちにも存在してそうなんだけどな……
とりあえずヒートマン生存が大局に影響することってたぶんないはずなので やらかしてはない、ヨシ
あ、プラントマンの件はちゃんと光少年と火野が解決してくれました 俺は銀行→交通管理局→マハ壱を全力ダッシュして死にかけながらヒートマンの修復手伝いました
おやおや
【画像データ。相手の頬?に両手を添えて微笑むセレストとそうされて焦っているようなファイアマンが写っている】
80:名無しの転生者
おつかれ……
おやおや
83:名無しの転生者
なるほどな?
84:名無しの転生者
顔が赤いですねぇ!
87:名無しの転生者
ほほう……
89:1
あとこっちも
【画像データ。セレストに顎下を擽られてハワァ…となっているヒートマンの姿が写っている】
セレスト、もしかしてヒートマンのこと犬猫だと思ってる???
90:名無しの転生者
あらかわいい
91:名無しの転生者
ネコチャン……
93:1
ナビ同士のわちゃわちゃは健康によい……癒される……
96:名無しの転生者
ところでイッチ事後処理終わったの?
99:1
ま゛だ゛で゛す゛
101:名無しの転生者
仕事しな
AXESSで書きたかったとこそのいち:ヒートマン生存ルート でした。
名人の命題とかその辺の設定を含めて深く考えると沼るな、と思ったのでふわっと読んでください。とりあえず生き残らせたかったのでやんやかやして生き残らせた、ぐらいの感覚でお願いします。
中の人は真面目にセレスト×ファイアアリだな……とめっちゃ思っていますが本編内ではこれ以上の絡みはおそらく発生しません。この小説はカプなし全年齢向け(言い聞かせ)